スピリチュアルスマッシュと化したフィーネとの戦闘は、激しさを増していく。
4人はそれぞれ攻撃を加えていくも、全ての精霊の力を宿したフィーネには効いている様子がない。
しかし、精霊 四糸乃の力を授かり、七海は仮面ライダーグリスブリザードに変身した。
精霊の力を得た七海は、猛反撃を開始する……
「仮面ライダーグリスブリザード……心火を燃やして……ぶっ潰す」
「あれが、七海さんの新たな力……」
「ナナ姉え……」
「なんだ……何なんだ貴様らはぁ!なぜ何度でも立ち上がる!?なぜその度に強くなる!?理解不能……なんだと言うのだぁ!?」
「
そう短く言い、私はフィーネに向かって走りだす。
「ちぃ!スピリットスマッシュ!」
フィーネは焦った様子を見せながらも、私の目の前に今迄に戦ったスピリットスマッシュを召喚する。
だけど今の私は、負ける気がしない。体の底からあふれ出す力、スピリットスマッシュなんかに止められない!
「ハアアアアッ!」
カマエルスマッシュの戦斧の一撃を躱し、無防備な背中に左手のパワーアーム『GBZデモリションワン』を叩きつける。
前方に倒れ、四つん這いとなったカマエルスマッシュを踏み台にして跳躍し、他のスピリットスマッシュに飛びかかる。
「死闘ッ!」
ガブリエルの音とザフキエルの銃弾をものともせずに突き進み、ラリアットで地面に引き倒す。
「渾身ッ!ラァ!」
《グレイシャルナックル!》
《カチカチカチカチカチーン!》
冷気を帯びたブリザードナックルで、ハニエルとミカエル、ラジエルを殴り飛ばす。
「全霊ッ!」
『GBZデモリションワン』を地面に叩きつけ、私の周囲に鋭いつららを突き出してスピリットスマッシュを全て吹き飛ばす。
「これが私の……祭りだぁ!」
「……おい、なんだあれはッ!」
「ナナ姉え、たまにああいうところがあるからなぁ」
「キャロル!キャロルちゃん!手伝って!」
「ッ!ああ!おい……非常に癪だが、手を貸せ、
「……ふん!今だけだ。
『喧嘩なら後にしろ。まあ、喧嘩するほど仲が良いとは言うがな』
「「良くない!!」」
《JACKING UNITE!》
『オレが構築する。お前たちは好きにぶっ放せッ!』
キャロルがサウザンドジャッカーを床に突き立て、キャロルちゃんはダウルダブラの弦を弾く。
すると、2人の背後に機械的なフォルムの巨大な緑色の獅子が組み立てられた。
「「オオオオオオオオオオオオッ!!」」
「GAAAAAAAA!!」
巨大な獅子が虹色の光線を放ち、カマエルとラジエル、ミカエルの悲鳴すら呑み込んで消し去った。
私も負けじとビルドドライバーのレバーを、一回転させる。
《シングルアイス!》
《Ready Go!》
「ハアアアアッ!」
氷で巨大化させた『GBZデモリションワン』で、ザフキエルと叩き潰し、そのまま引きずるようにしてガブリエルを薙ぎ払う。そして、残ったカマエルを掴み上げる。
「潰れろぉぉおお!」
《グレイシャルアタック!》
力を込めてカマエルスマッシュを握り潰した。
「うわぁ……」
「えぐいな」
「いやちょっと待って!?ほら、氷漬けになってたからさ!そこまでグロくはないから!」
キャロルとキャロルちゃんに軽く引かれたが、私は無実だ。
実際、巨大化した『GBZデモリションワン』は触れた者を瞬間的に氷像と化すので、辺りには
「スマッシュでは無意味か。ならば私が消し去るまでッ!」
「やらせるかッ!」
フィーネの放った光線を、キャロルが獅子を盾にして防ぐ。
私はその隙に、巨大化したままの『GBZデモリションワン』で勇君を掴む。もちろん、勇君が凍らないように手加減をして。
勇君は、突然掴まれたことに困惑する。
「じゃあ勇君、ここからは君の番だ」
「……え?」
「―――救ってこーい!」
「ええええええええええッ!?」
フィーネに向かって、フルスイングで勇君を投げ飛ばす。
「そんな無茶苦茶なー!?」
「なんだッ!?撃ち落としてくれるわ!」
勇君を撃ち落とそうと、フィーネが次々に攻撃を放つが、勇君も天使を顕現させてフィーネに迫る。
「ウオオオオオッ!凛祢ぇぇええええ!!」
フィーネの懐に潜り込んだ勇君は、限界まで手を伸ばす。
そしてフィーネの胸部の上のあたり、人間で言う首元あたりに、勇君の手が触れる。
「ぬあああああああああああっ!」
勇君の手が触れた部分から光が溢れ、フィーネの絶叫が響き渡る。
「絶対に!君を助けるッ!そして証明するんだ!君は一人じゃないってことをッ!」
勇君の腕が少しずつ引かれていき、その手には園神凛祢の手が掴まれていた。
「いけるッ!2人とも、サポートよろしく!」
「当たり前だッ!」
「気を付けて!」
フィーネの蛇が勇君を攻撃しようとするが、キャロルたちが蛇を攻撃して邪魔をする。
私も勇君をサポートするべく、フィーネに向かって跳躍する。
「ウアッ!凛祢!」
「勇君!ずっと信じてた!貴女なら、私の使命も何もかも壊してくれるって!」
「当たり前だよ!さあ、行くよ!しっかり掴まってて!」
「逃がすかぁあああ!」
「撃ち漏らしたッ!?」
「勇!気をつけろッ!」
フィーネから離れようと勇君が飛翔するも、キャロルたちの妨害を潜り抜けた蛇が2人に向かって伸びる。
《ツインアイス!》
「よそ見するなぁ!」
《グレイシャルフィニッシュ!》
《バキバキバキバキバキーン!》
蛇が2人に食らいつこうとした瞬間、私の冷気を纏ったキックが蛇を貫き、そのままフィーネも押しのける。
「ぬぅ!また貴様か!」
「勇君!今の内に!」
「七海さん、ありがとうございます!」
勇君は園神凛祢を連れて、無事フィーネから遠ざかった。
「凛祢!大丈夫かい!?」
「うん…平気だよ」
「そっか。良かった……」
園神凛祢を取り戻せたことに、勇君はほっとした表情を見せた。
◇◇◇◇
《奏side》
「オラァ!」
「ハッ!」
七海たちを見送った後、あたしはスマッシュと戦っていた。
さすがに3体1はきつかったが、小日向未来が加勢してくれてからは比較的楽になった。
だけど、どうも様子がおかしい。
「避けてんじゃねぇ!」
「むん。弱音ばかりの奴とは、張り合いがないな」
「んだとぉ!」
「奏さん、落ち着いてください」
「あ、ああ……でもよ、どうすんだよ。さっきから攻撃が全部避けられてんぞ」
未来がミカエルとか言っていたヤツの言葉に、あたしの頭に血が上っていると、他の2体を牽制していた未来が隣に来た。
はっきり言って、今の状況はまずい。こちらの攻撃が、すべて読まれているかのように躱されるのだ。
未来は少しの間考える素振りを見せると、離し始めた。
「おそらく、ラジエルのせいだと思います」
「なんだ?ラジカセ?」
「違います。ラジエルです。あの本を持った奴です」
そう言うやいなや、未来が手に持った扇を投擲すると、未来が指差したヤツの持っている本のページが捲られる。
その直後、スマッシュたちは扇が通過する場所が分かっているかのように飛び退いた。
「この通り、私たちの行動はあの本によって見通され、それを他の個体にも伝えているというわけです。ハニエルも結構厳しい相手です」
「なるほどな……だったら話は速えぇ!」
《パワー!スピード!ランペイジ!》
「フッ!」
あたしはランペイジガトリングプログライズキーのマガジンを2回転させ、ショットライザーの引き金を引く。
身体に力が漲るのを感じたあたしは、さっそく動き出そうとすると、慌てた様子の未来に引きとめられた。
「ちょっ、ちょっと何してるんですか!?普通の攻撃じゃ、簡単に躱されてしまいます!」
「大丈夫だって。攻撃が全部対応されんなら、対応できないほどのスピードでぶっ飛ばすだけだッ!」
「無駄なのにさ~よくやるねぇ」
未来の静止を振り切り、あたしは走り出す。
ラジエルとかいう奴が本をめくりだすが、残念ながらあたしはすでに
《ランペイジスピードブラスト!》
「ふっとべぇえ!」
「なッ!?」
「はやっ!?」
「むんッ!?」
攻撃は読めても動くことができない速さで接近し、3体のスマッシュを打ち上げる。
「滅茶苦茶です……!」
「へっ……!決めるぞッ!」
《パワー!スピード!エレメント!オールランペイジ!》
「ああもう…!
あたしはマガジンを4回転し、ショットライザーを上空に向ける。
未来も手にした扇を円状に展開する。
《ランペイジオールブラスト!》
【流星】
あたしの放った虹色の銃弾がラジエルとミカエルを貫き、未来の放つ光線がハニエルを呑み込んだ。
スマッシュを倒したことを確認し、変身を解除して未来の元に行く。
「やったな!」
「……そうですね。ありがとうございました」
「そんな堅苦しくしないでさ、もっと気楽に行こうぜ~!」
「きゃっ……!」
何とも言えない表情で頭を下げる未来の肩を、グイッと引き寄せる。
「あ、あの……離してもらっていいですか…?」
「なんだよ~そんなにあたしとくっ付くのが嫌か?」
「そう言うわけじゃないですけど……」
そういや、セレナの方や七海たちの方はもう終わったのだろうか?
まあ、あいつらも強いし、心配はないか。
勇君視点もこちらから!
タク-Fさん投稿「マジで……この世界!?」
https://syosetu.org/novel/234619/
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次回予告
取り込まれていた園神凛祢を、遂に救出した七海たち。
世界を越え、絆を繋ぎ、戦いの果てに彼女たちはそれぞれの幸せを得る。
貴女は、奇跡を目撃する。
次回もお楽しみに!
何も言わずに選んでください
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ゲーマーキャロルちゃん
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原作開始前に命題に気づいたキャロルちゃん