錬金術師と心火を燃やしてみよっか?   作:神咲胡桃

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19 迷える陽だまりに、助言をあげよっか?

《七海side》

朝ご飯を食べ、昨夜何があったのかをキャロルとエルから聞くことにした。

どうやら、キャロルが仮面ライダービルドを倒した後、風鳴翼が絶唱を使ったらしい。キャロルは絶唱のことを知らなかったみたいだけど、歌が聞こえた瞬間身の危険を感じて咄嗟に撤退したんだって。まさかそんな土壇場で賢明な判断ができたとは……さすがはキャロル。お礼もかねて、頭を撫でてあげたら顔を赤らめて、気持ちよさそうに目を細めた。何この可愛い生き物?

そして話はネフシュタンの鎧を纏った女性のことへと変わった。まず一つ、あの女性は人間じゃない。データを見るに生体反応が検知されなかった。つまり、あの女性は機械ということになる。そしてもう1つ、ネフシュタンの鎧は2年前のコンサートで、2課が起動実験してたものだと判明した。そしてこの前、フィーネと久しぶりに接触した時の会話から、あの時ノイズを出したのはあの女性だと予測できた。ソロモンの杖も向こうにあると考えた方がよさそう。

次にキャロルが変身した仮面ライダーバルカンについて。あれはキャロルがエルに声をかけて、共同で制作したものだって。ショットライザーは私がすでに制作案を出していたから、それを元に完成させたみたい。ちなみに、スラッシュライザーも私が制作案を考えた。

 

「ひとまず、昨日のことに関してはこれくらいかなぁ」

「あの…ナナ姉え」

「まだもう一個残っているぞナナ姉え」

「まだですよ、お姉ちゃん?」

 

……そうですよねはい。そして私は仮面ライダービルドに関して、徹底的に問い詰められた。何故名前を知っているのか、だとしたらあれはなんなのか。馬鹿正直に前世のこととか言っても信じて……いや、彼女たちなら信じてくれるだろう。でも言わない。言ったところで何かが変わることがないのなら、言う必要がない。

ということで、あれは過去に私が制作案を考えたけど、破棄したものと伝えると3人は完全には納得していないものの一応納得してくれた。

そして一旦お開きになり、私は街に出ていた。基本的には家にいるけど、私もたまには家から出かける。ずっと家にいたんじゃ、引きこもりだしね。

 

「やっぱり外に出るのは楽しいな~。……ん?あの子は……」

 

とある公園の傍を通った時、ベンチに座る女の子が目に入った。落ち込んでいるように顔を俯かせ、綺麗な青空とは対照的に暗い表情をしている女の子。…小日向未来がそこにいた。

 

「どうしたの、お姉さん?」

「……え?」

 

声をかけるかどうか迷っていたが、結局声をかけることにした。仕方がないでしょ?ほっとくわけにもいかないし、なんか落ち込み方がすっごいの。心なしか彼女の周囲に影がかかってる気がするもん。

 

「どうしたの?そんなに落ち込んで。何かつらいことでもあったの?」

「え、あ、いや、その……」

「話したら楽になるかもしれないよ?」

「……あのね」

 

小日向未来はポツリポツリと語り始める。まあ私にとっては予想してたことだった。曰く立花響…彼女の友達が、どうも自分に隠し事してるらしい。その友達は書く仕事が上手くなく、明らかに何か隠してると思われるが、逆に聞きにくいとのこと。

……うん。どうやらこの子も気づき始めているみたい。しっかしどうするかねぇ。聞いちゃった以上、何も言わないわけにはいかないし。

 

「そんなに気になるなら聞いちゃえばいいんじゃない?」

「で、でも……」

「良くないと思うよ。そうやって一人で抱えちゃうのはさ。その抱え込んだものはいつか爆発して、取り返しのつかないことになるよ」

 

私はそれを知っている。抱えて抱えて、ついには誰にも打ち明けることのなかった私には、それが危険だという事を知っている。

 

「そう、かな?」

「うん。だから思い切って聞いちゃいなよ。もしそれで後悔してしまったら、また私が話を聞いてあげる」

「……うん、そうだよね!ありがとう、なんだかすっきりしたよ!あ、そう言えばまだ名前知らなかったね。私は小日向未来って言うんだ!」

「それはよかった。私は…白黄七海」

「ありがとう、七海ちゃん!」

 

一瞬、立花響と関わりのある彼女に名前を伝えて大丈夫かと思ったけど、そんなに問題はないかと考え私の名前を教えた。

 

「それじゃあ、そのお友達と話してみると良いよ」

「うん、そうしてみる!」

「あ、ただ私のことは内緒にしてほしいなぁと」

「え?どうして?」

 

よくよく考えたら、彼女が立花響に私のことを話してそれを2課に伝えたら、彼女に監視がつきそうだという考えに至ったので、やっぱり口止めはしておく。多分ないだろうけど、彼女が私のことを伝えたところで、私に害はない。でも、彼女に監視がつくのはかわいそうだ。どっちみちフィーネが私のことを伝えているだろうし。

ただ目の前の少女は事情がよく分からず困惑しているけど、私はそれを無視してこの場を立ち去る。

……さて、私も目の前の問題に目を向けないとね。あの仮面ライダービルド、錬金術を使用してないことは分かってる。私には数百年ライダーシステムを使ってきたアドバンテージがあった。にもかかわらず私は負けた。

 

「……ッ!」

 

無意識に歯を食いしばる。自分が有利な状況で負けてしまった。なんて情けないんだろう。

おまけに向こうは、おそらく私のフルボトルを何本か持ってる。家を出る前に確認してみたら、何本かフルボトルがなかった。これだと次戦うときは、セレナやキャロルだときつくなるかもしれない。私でさえ勝つのが厳しくなるだろう。……それはダメだ。守ると誓った。大切な家族を、妹たちを、私は護ると決めているんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……よし、やろう。ここで立ち止まることは出来ない。あの子たちを守るためには力がいる。新たな力が――――

 




はい、小日向さん出てきました。

どうせなのでこの際言いますが、グリスブリザードやパーフェクトは本編では出ません。まあ、どちらも好きなフォームなので番外編で出します。ああ、番外編書きたいぃぃぃ!

黒夜ちゃんってどんな感じ?

  • 狂気のマッドサイエンティスト
  • 実は悲しい過去が……
  • ほんとはハッピーエンドの為に動いてる
  • 普通に外道
  • 面白そうなことに興味が尽きない
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