何が嫌かって、こうなることが想像できなかった私にだよ………(※投稿した話とは関係ありません)
《七海side》
ショッピングモールを楽しんだ私たちは、そろそろ良い時間だという事で帰ることになった。こんなことになるとは思ってもなかったけど、中々に楽しめた。……次はキャロルたちをつれて行こうかな。その未来を想像して、心が温かくなった。
……ああ、そのままの気持ちで帰ることができれば、どれだけよかっただろう。突然、私たちがいた場所から近い位置で爆発が起きた。それと同時にノイズの発生を知らせる警報が鳴り響く。周囲にいた人々は、少しの間呆然としていたけどすぐに悲鳴を上げ、我先にとシェルターへ向かっていく。
「何でこんな時に……。未来はシェルターに避難して!」
「響……行くの?」
「うん。私の力で、誰かを助けられるのなら、私はそうしたい!」
「……分かった。でも、絶対怪我しちゃだめだよ」
「分かってるよ、未来」
「あー。水を差すようで悪いんだけど。立花響、貴方は取り残されている人の救助をして」
「え?」
私の指示に立花響は、不思議そうな顔をしている。そりゃそうでしょうね。仲間でもない人間から指示を出されれば、誰でもそうなる。でもさ、今は私がアイツらはやりたいんだ。ほんっとうにアイツらは、間が悪い時に現れてくれるね……!
《ロボットゼェリィィ!》
警報のおかげで周囲に人影はない。残っているのは私と2課の関係者である立花響、そしてそれを知っている小日向未来だけ。正体はすでにばれているし、監視カメラに映像が残っていても問題はない。………ああでも、顔を知られたらキャロルたちを買い物に連れて行ってあげるのは、厳しくなるかなぁ。
「変身」
《潰れるぅ! 流れるぅ! 溢れ出るぅ!》
《ロボッットォイングゥゥリスゥゥゥ!》
《ブルァァァァァ!》
「な、七海ちゃん?」
「やっぱり、あの時の……」
「先行ってる」
《チャァァジボトル!》
《潰れな~い》
フェニックスボトルを装填しレバーを下ろすと、私の体を不死鳥を模した炎が包み爆発が起こった場所まで飛翔する。小日向未来は私の姿を知らなかったからか、それを呆然と見送る。でもなんで立花響も呆然としてるの?とりあえずノイズのとこに行こう。
そして飛んでいった先にノイズの集団を発見し、炎をまき散らして降り立った場所の周囲のノイズを蹴散らす。
「さ~て、全員蹴散らして……ッ!」
私を囲むノイズを蹴散らそうとした瞬間、強力なエネルギー弾が飛んできた。それを跳躍して避けた直後、ノイズを巻き込んで爆発した。
「あらあら。避けられてしまいましたね」
「ネフシュタンの女!」
「そんな風に呼んでもらいたくないですねぇ。私にはアウラネルという名前があるのですから」
エネルギー弾が飛んできた先を見ると、そこには風鳴翼が絶唱を使った時に居たネフシュタンを纏った女だった。しっかりとした名前があるらしく、アウラネルというらしい。
「へぇ。そんな名前だったんだ」
《天空の暴れん坊! ホークガトリング!》
手にしたガトリング…ていうかもろ「ホークガトリンガー」でノイズを撃ち払いつつ降りてきたのは、ホークガトリングフォームの仮面ライダービルドだった。
「めんどくさい時にめんどくさいのが来た……」
「ひどいなぁ〜」
「自分の行動を思い返してみなよ」
一言二言言葉を交わすが、やっぱ嫌なやつ。でもなんでだろう?敵なのに、こんなやりとりをしていると、何故だか懐かしい感じに囚われる。前もそうだ。「好奇心」という言葉をビルドの口からきいたとき、何か引っかかるものがあった。結局その違和感は分からずじまいだったけど。
「ふふ…。丁度いいです。邪魔者はここで始末してしまいましょう」
「邪魔者はあなたなんだよ」
「そうそう。さっさと退場しなよ」
私とビルドは仲間ではないけど、私たちの視線はアウラネルだけに向いていた。
「ネフシュタンの鎧、回収する」
「あ〜。ダメだよ。あれは私の物なんだから」
「そう簡単にやれると思わないことですね!」
《三人称side》
アウラネルが2本の鞭を七海と黒夜に向かって振るうと同時に、2人もアウラネルに向かって走り出す。眼前に迫る鞭を拳や蹴りで弾くが鞭は生き物のように蠢き、不規則にしなりながら再び振るわれる。
「邪魔!!」
「あぶな!?」
七海が力任せに払った鞭が勢いよく黒夜へと向かっていき、それに気づいた黒夜が頭を下げて飛んできた鞭を避ける。おまけに黒夜が避けた先で、元々黒夜に向けて振るわれていた鞭を巻き込んだ。
「ちょっと!危ないでしょ!」
「だったら離れて見てれば?はあああ!」
黒夜が七海に抗議するが、七海は気にすることなくアウラネルに拳を放つ。しかしアウラネルもジッとしていることはなく、七海の攻撃を逸らしたりすることでダメージを食らわない。
「ハッ!」
「ふふ、甘いですねぇ!」
「ガッ!」
七海の蹴りを弾いたアウラネルは、足を弾かれたことでバランスを崩した七海に拳打を叩き込み、拳から衝撃波を放ち七海を吹き飛ばす。追撃をかけようと踏み出したアウラネルは、自身に迫る何かに気付き、すぐさま横に跳ぶ。その一瞬後、アウラネルがいた地点に大量の弾丸が撃ち込まれる。
「……空ですか」
「避けられたか。じゃあもういっちょ!」
「ん?ってあいつまさか!」
黒夜はホークガトリンガーのリボルバー部分を回し、銃口にエネルギーを貯めていく。
《Ten!Twenty!Thirty!Forty!Fifty!Sixty!Seventy!Eighty!Ninety!One Hundred! FULL BULLET! 》
【ASGARD】
空からホークガトリンガーの大量の銃弾が、アウラネルに向かって放たれる。しかしアウラネルは避けることもせず、命中するかに思われたが、彼女の目の前にバリアが張られ銃弾をすべて防ぐ。そして近くにいた七海も巻き込まれそうになり、急いで物陰に隠れる。
「この程度ですか?だったら「このやろぉ!!」はっ?」
《シィングルブレイクゥ!》
「ぐぁ!」
アウラネルが攻撃に転じようとした時、怒りに満ちた声と共にアウラネルの横をネフシュタンの鎧のものとは違う、鞭のようなものが通り過ぎていく。それは黒夜の足に絡みつくと、思い切り地面に叩きつける。黒夜を地面に叩きつけたのは、まさかの七海だった。
「仲間割れ、という感じかしら?」
「仲間じゃないって!」
そう叫びながら、七海はアウラネルにツインブレイカ―の銃撃を放つ。それを躱したアウラネルは鞭を振るい、七海を吹き飛ばす。その時、数発のミサイルが飛来する。
「ミサイル!?この程度で……」
「デヤアアアアア!!」
アウラネルは不意を突かれながらも、ミサイルを迎撃し撃ち落とす。だが、その際の爆発音と大量の煙が視界を塞ぎ、彼女に接近する人影に気付けなかった。
「雷を、握りつぶすようにぃぃぃ!」
「グハァァアア!」
黒炎から飛び出た少女。オレンジの鎧を身に纏い、アウラネルを殴り飛ばしたのは立花響だった。そしてその後ろに降り立つのは、彼女の援護の為にミサイルを発射した赤い鎧の少女雪音クリス。
「ありがとうクリスちゃん!」
「べ、別にお前の為じゃ…ってそれより……ッ!?」
「クリスちゃん!」
クリスは黒夜がいるであろう場所に目を向ける。その瞬間、クリスに向けて鞭が飛んでくる。注意が逸れていたクリスは、響の声でそれに気付くも体が動かなかった。
《ハザードオン!》
「ビルドアップ!」
《アンコントロールスイッチ!ブラックハザード! ヤベーイ!》
「クリス!」
鞭がクリスを貫く直前に、ハザードフォームへとフォームチェンジした黒夜が鞭を叩き落とす。
「大丈夫?」
「あ、ああ……」
「もう装者が来てしまいましたか。少々時間をかけすぎたようですね」
鞭が飛んできた先から、無傷のアウラネルが悠然と歩いて出てくる。おそらく再生能力で回復したのだろうと、クリスは歯噛みする。
「まさか、貴方が誰かを庇うなんて。思っても見なかったよ」
「七海ちゃん!大丈夫!?」
「お前、あの金ぴか野郎と知り合いなのか!?」
「いや、えっと、ちょっといろいろあって」
「……今は時間が惜しい」
そう言って七海がアウラネルに向かって一歩踏み出すと、その横に黒夜も並び立つ。
「優先順位があるとは言っても、今回限りでどう?」
「いいよ。決着は次ね」
「え?え?」
「クリスと響ちゃん。援護よろしく」
「おい!何言ってんだ!」
響とクリスは意味が分からず混乱する。2人は仮面ライダーグリスのことを知ってはいるが、仲間だとは聞いていない。むしろ並び立っている2人は、戦っていたとすら聞いている。その2人が並んでいるのだ。まるで共通の敵を倒すために、手を取り合ったかのように。
「お話は終わりましたか?」
「ええ。まずは貴方を倒して……」
「……その後でゆっくりと決着をつけることにするよ」
今ここに、装者と敵対していた2人の、今回限りの共闘が始まる。
七海の新フォームがいつまで経っても出せない……。
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なんか当てはまるものがある?
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もうちょっと更新頻度を早くしてほしい
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戦闘描写をもっと濃く
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キャロルと百合百合せえや
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早く話を進めてほしい
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特にないなぁ