1 異世界行ってみよっか?
目を開けると、私は見知らぬ場所にいた。周りを見回すとあたり一面が真っ白である。その白さに汚すことすら禁忌だと思えてしまう。
「私は、どうしてここに・・・」
「どうやら気づいたようですね。という事は、意識の転移は成功したという事ですか」
背後からかけられた声、どこか温かみを感じさせるようなそんな声だった。・・・・・
出来るだけ不快な表情を消して振り向く。そこにはきれいな女の人がいた。あ、なんか悪そうな顔で笑ってる。まるで私の心の声が聞こえているみたい。
「聞こえてますよ。貴方の心の声」
そんなことを考えてたらそう言われた。バツが悪くなって顔を伏せる、
(マジ?神様みたい・・・。)
「というか神様ですしね」
(・・・ほんとに神様だった。はっはっは、はは・・・私死んだのかな?)
「結構冷静ですね。もっと狼狽するかと思いましたが。これも、下界でラノベとやらが流行ってるから慣れているのでしょうか?」
神様なんて名乗った女性はそう言って複雑そうな顔をした。
(さあ?私はそこまで読み込んでるわけではないですし、私は転生よりも現実が舞台の方が好きです。)
「私はラノベ全般が好きですよ。というかあなた何故喋らないのですか?」
(神様も読んでるんですね。・・・神様は私の心の声が聞けるようなので、こっちの方が手っ取り早いです。)
「ふふっ。やはりあなたは面白いですね。貴方を選んだのは間違いではなかった」
(・・・そうですか。じゃあそろそろ本題に行きましょうか。)
「それもそうですね。まず自己紹介から。私は、まあ神様とでも」
(自己紹介になってない気がしますが・・・では私も。その様子だと知っていると思いますが、私は
「それでは七海さん。貴方がここにいる理由をお教えしましょう。まず、現実世界では貴方は死んだことになっています」
何気ない雰囲気で神様からとんでもないことを言われた。普通ならここで動揺したりするんだろうけど、私にとって動揺することではない。それよりも気になる事がある。
(ふむ、死んだ
「察しが良いですね。貴方は私が召喚したからここにいるのです」
召喚という一言はなかなか効いた。まさかこの自称神で巨乳の女は、まさか私に魔王を倒せとでも言うのだろうか?
自称神様を見ると、心の声を聞いたのだろうか苦笑いしていた。
「なかなかに口が悪くなりましたね。ああちなみに、魔王を倒せとは言いませんがあなたが倒したいならそれでもいいですよ?」
口というか心の声ね、などというツッコミが浮かんだがその後の言葉が理解できなかった。
(それはつまり、私が行きたい世界に行かせてくれると?)
「まあ、そういうことですね。因みに何か要望はありますか?」
行きたい世界・・・考えてみるがこれといって出てこない。そもそもこんな状況になるなんて思ってもみなかった。
すると、目の前の自称神はくじ引きが垂れている箱を取り出す。それを目の前に突きだしてきた。引けという事だろうか?とりあえず垂れているくじの内一本を引き抜く。
「これは・・・戦姫絶唱シンフォギアの世界ですね。・・・・・・・あの、七海さん」
「戦姫絶唱シンフォギア」ってたしかアニメだったかな。なんか歌いながら戦うんだっけ?名前は知ってても見たことないんだよなぁ。
どういう内容だったか思い出そうとしている時、私を見ていた自称が提案してきた。
「ついに神すら取られた・・・。ってそうではなく、もし良かったら見ていきます?原作のアニメ」
(いいの?というか見れるの?)
「はい、見れますよ。何も知らないというのは危険ですし」
私だって何も知らずに行くのは危険だというのは分かる。だからとりあえずは、その好意に甘えることにした。
それから私は自称神が出したテレビで「戦姫絶唱シンフォギア」を一気見した。そして惚れた。・・・・・・いや別に可笑しくなったわけではない。私は至って正気だ。あの自称神と一緒にするな。
ただこの作品のキャラクターの1人、キャロルという女の子が好きになった。恐らく、このキャラの過去を知ったから原因だろう。親を殺され、世界を恨み、そして父親の遺言の真意を考えた結果、世界を分解しようとした。しかし、それは主人公たちの手によって阻止された。
なんだろう、創作物のキャラだと分かっているのに助けてみたいと思った。きっと根は悪い子じゃないはずだ。そんな彼女が世界への復讐心を持たなかったら、どんな子になっただろう。
・・・うん、
キャロルが登場したGX編を見終わった後、私はすぐに神様の元に向かった。先が見えない空間を歩いていくと、ラノベを読んでる自称神がいた。
「おや、どうしました?」
「知ってるでしょ。いくよ。シンフォギアの世界に」
「何か細かい指定はありますか?」
自称神は読んでたラノベを開いたまま、背表紙を上にした置いた。ああ、そんなことをしたら本が傷んじゃう・・・。あ、栞挟んで閉じた。多分私の心の声が聞こえたんだろう。
「できるなら、キャロル・マールス・ディーンハイムというキャラが・・・・」
それから私は自称神にいくつか要望を伝え、特に未練もないので早速向かうことにする。
「それでは、神様ありがとうございました」
「はい。新たな生を楽しんでくださいね」
なんか珍しく神様みたいなことを言ってる。それじゃ、私も・・・
「ええ、精々
ふふっ。鳩が豆鉄砲食らったような顔してる。最後の最後にしておいてよかった。
「・・・・それなら、頑張ってください。では送りますね」
言いたいことも最後に言えたし、神様にああ言っちゃったし頑張るか。
そんなことを考えながら、私の意識は暗くなっていった。
《神様side》
「ふう、まさか分かっていたなんて。・・・ますます私の楽しみが増えますね」
七海さんを送り出して1人になった空間に私の声が響く。ああ本当に彼女を選んで正解でした。・・・私が七海さんを召喚した理由、それは私の趣味です。私は自分が作った世界の人間が、別の世界にいったらどうするのかを見るのが楽しみなのです。事の発端はある日、人間たちの暮らしを100年ぶりに見た時、たまたま目に映ったラノベなる書物を読んだこと。
結果、見事にドハマリした私はいろんな人間を召喚し、私が作った彼らの望みの世界に転生させてあげました。そこで彼らがどのように生きていくかを見続けてきました。そしてつい最近、七海さんの前に転生させた人間が亡くなったことで、また面白そうな人間を探し七海さんを見つけました。彼女は今までで一番当たりな気がします。だって一目見た時から、彼女に目が行きましたからね。
・・・最近は刺激が乏しかったですからねぇ。何で世界を好きに改編できる能力とか誰も望まないんでしょうね?私は渡した力の使い道にそこまでとやかく言いません。別にいろんな人に催眠をかけて好きにしたり、いわゆる俺TUEEEE!とかしてもいいんですよ?他世界に影響を及ぼすことがなければ、好き勝手していいんです。数々のラノベに鍛えられた私を舐めないでください!
そういえば前に力を渡した途端に、私を自分のモノにするとか言いながら襲ってきた人がいましたね。まあその人はすぐに罰を与えましたが。今頃地獄よりもひどい目にあってるんじゃないんですか?どうでもいいですが。っと、話が脱線してしまいましたね。
「まったく、一体いつから気づいていたんでしょうかね。これが私の趣味であることに」
それから私は、あの子が「戦姫絶唱シンフォギア」を見ていた場所まで行きました。別に片付けようと思えば、さっきの場所から念じるだけで良いんですけど、私の趣味だと気付いた理由が分かるかなと思って。・・・あら?
「あの子3期までしか見てないみたいですね。渡したのは新品同様でビニールで梱包されていましたし。・・・・いつもなら、あまり気にかけないんですが、あの世界はこの作品が元になっているとは言っても、ちゃんとした現実ですし・・・。仕方ないですね。私の目的を見抜いたことを幸運と思ってくださいよー」
私は七海さんを飛ばした世界に手を加え、4期と5期の出来事が起きないようにした。そのためいくつかの歴史が自動的に修正されましたが、そのせいで予期しないことが起こるかも。
・・・・・・・まあそれも面白そうですね!
さて、私を楽しませてくださいね?過去最高で
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奏者たちの技を、ゼロワンライダー風にしてほしい?特殊タグ付けるのメンド・・大変だけど(参考程度です。)
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やってほしい!
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別にやらなくてもいいよ?
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作者の苦労など知らん。
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文字に色つけないの?