錬金術師と心火を燃やしてみよっか?   作:神咲胡桃

45 / 103
アカツキノソラさん、感想ありがとうございました!
今までもらった感想は嬉しいですが、今回のは特に嬉しかったです!
因みに前回言おうと思って忘れていました。すいません……。

今回から番外編も章で区切って分けようと思います!



番外編 セレナの姉編
F.I.S.組の加入


《3人称side》

 

「デュランダル事件によって、リディアン音楽院並びにその地下にあった2課司令部も壊滅。ということで、これからこの次世代型潜水艦が、オレたちの新たな本部になるってわけだ!」

 

弦十郎の声が響く。

 

「はあ……まさか、今日あたし達呼んだのって、これを言うためだけか?」

「まあまあ……クリスちゃん」

「(クリスはだいぶ落ち着いてたみたいだな。立花たちのおかげ、か…)」

 

クリスが呆れ、それを響が宥める。その光景を見た翼は、クリスのメンタルが落ち着いていることを確認し安堵する。

黒夜が死亡した後、クリスは部屋に閉じこもっていた。響がクリスに会っていたおかげで、一応精神は安定したらしい。黒夜の葬式にも参列したが、お香を上げるとすぐに帰ってしまったのだ。

 

「先日の一件…”デュランダル事件”と名称された事件で、シンフォギアの存在が各国に露見することとなった。その後、各国政府が協議した結果、旧2課は再編成、国連直轄の超常災害対策機動タスクフォース、S.O.N.G.として活動を始めるのだ」

「国連直轄……という事は、国外での活動もあると?」

「ああ。とはいっても、ソロモンの杖は消滅しているからな。了子くんによれば、ノイズの出現は無くなるらしい」

「本当ですか!?」

「ええ。そもそもノイズの出現は、ソロモンの杖がトリガーとなって発生していたの。そのトリガーが無くなったことで、ノイズの発生は収まったはずよ」

 

了子の解説に、装者の3人はホッと息をつく。

その時、響たちがいた司令室の扉が開く音がした。

 

「おっさん。言われてた通り、連れてきたぞ~」

「おお、奏。ご苦労だ」

「奏?それに後ろの少女たちは……マリアか!?」

 

部屋に入ってきたのは、LiNKERの洗浄の為に一時的に、現場から離れているはずの天羽奏だった。

その奏の後ろには、2人の少女と1人の女性がいた。

 

「ええ~!マリアって、あのマリア・カデンツァヴナ・イブさん!」

 

翼がピンク髪の女性を「マリア」と呼んだことで、響がその女性が誰かを察したようで、大声を上げる。

 

「うるせぇっての、バカ!」

「だってクリスちゃん!マリアさんってすっごい有名な歌手なんだよ!デビューから1年もせずに全米ヒットチャートの頂点まで上り詰めた人だよッ!」

「お、おう……」

「何で引いてるのッ!?」

 

響のあまりの食いつき具合に、クリスは思わず引き気味になる。

見かねた弦十郎は、わざと大きめの咳払いをして響を止める。

 

「ゴホンッ!彼女たちの紹介をしたいのだが、構わないか?」

「す、すいません……」

「何であたしまで……」

「あー。彼女たちはS.O.N.G.設立に際し、新たに加わるメンバーだ。それぞれ、自己紹介を頼む」

 

弦十郎に促され、前に出る3人。

 

「まずは私からね。マリア・カデンツァヴナ・イヴよ。そこの元気な娘も言っていたけど歌手よ。と言ってもまあ、いろいろあるのだけれど……」

「あん?どういうことだよ」

「その話は後だ。まずは自己紹介を済ませてしまおう」

 

マリアが言い淀んだ部分をクリスが聞こうとするも、弦十郎に止められる。

次に自己紹介したのは、金髪の少女だった。

 

「暁切歌デスッ!イガリマの装者をしてるデス。よろしくお願いしますデス!」

「……デス?」

「切歌の語尾は、その、特徴的なの。気にしなくていいわ」

「はあ……」

 

次に自己紹介たのは、黒髪ツインテールの小柄な少女だった。

 

「…月読調、です。シュルシャガナの装者です。よろしくお願いします」

「調ちゃんだね!よろしく!」

「………」ササッ

「あれ?」

「なーに驚かしてんだよ」

「調は人見知り気味なのよ」

 

響が調に声をかけると、調は切歌の背中に隠れてしまう。

それを見たマリアは、苦笑しながら調をフォローする。

一段落したところで、翼は気になっていたことを弦十郎に質問する。

 

「彼女たちが新しいメンバーだと言うのは分かりましたが、イガリマとシュルシャガナと言うのは?櫻井女史が新たに作ったシンフォギアですか?」

「それがねぇ……シンフォギアではあるのだけど、私が作ったというわけではないのよねぇ」

「じゃあ一体誰なんだよ」

「米国よ」

「ふ~ん……って、嘘だろッ!!」

「マジよマジ。どうも、米国のある聖遺物関連の研究機関が、政府にも内緒で非合法の研究をしていたようなのよ」

「ではマリアたちは……」

「ああ、その研究機関、F.I.S.が人体実験の為に拉致していたのが、マリアくんたちだ」

「そんな……」

 

人体実験という言葉を聞き、表情を曇らせる響の頭に、マリアが手を載せる。

 

「優しいのね。あなたは……。でも大丈夫よ。私たちは私たちなりに、気持ちにけじめをつけているわ。」

「そうデスッ!だから、先輩が気にすることはないですよ!」

「…分かりました!なら、もう気にしません!……それにしても、先輩、先輩か~。ねえねえ切歌ちゃん!もう一回呼んでよ!」

「何言ってんだよお前は」

「切歌くんと調くんは、リディアンに通う事となっている。先輩というのも、あながち間違いではないぞ。……それから話は戻るのだが、研究機関の関係者を取り調べたところ、フィーネと言う単語が出てきてな」

「えっ!?」

「どういうことだッてんだ!」

 

まさかの単語に響たちは驚愕に包まれる。しかし当の本人である了子は、手を振って無実を訴える。

 

「言っておくけど、私はそんなことしてないわよ」

「じゃあなんでフィーネの名前が出てくんだよ!」

「落ち着け、クリスくん。つい先日、あんなことがあったばかりだ。こちらでも調査しているから、了子くんが関係者の口から出たフィーネだと決めつけるのは尚早だ」

「分かってるよ!」

「そちらは分かりました。では、マリアが歌手になった理由を聞いても?」

「簡単な話さ、翼。切歌と調はシンフォギアを持ってる。各国としちゃ、非人道的な研究の犠牲者と言えど、危険な存在は出来る限り縛り付けておきたいのさ」

「奏さん、もしかして知ってたんですか!?」

「まあな。裏方の特権ってやつだ。…そんで、それを見過ごせなかったのがマリアさ。こいつはおっさんらに掛け合った結果、今の立場に落ち着いたってわけさ」

「私も、何でこういう立場になったのかわからないのだけど、一体何をしたの?」

「ん?こういう時に動くのは、俺たち大人だからな。気にするな」

「ええ……」

 

その後、響たちも同様に自己紹介を済ませ、弦十郎からこれからについて語られる。

 

「これからについてだが、ノイズの発生が無くなった以上、様々な災害への救助活動などが主な任務になってくる。火災や土砂の崩落といったことから、おそらく紛争地帯への出動もあり得るかもしれん。各自、覚悟を決めておけよ」

「はい!師匠!」

「なんだ、響くん」

 

響が手を挙げ、弦十郎に質問する。

 

「七海ちゃんのことはどうなりますか?……あ、マリアさんたちは知らないかな?」

「いえ、一応聞いているわ。たしか、錬金術師たちのことでしょう?」

「S.O.N.G.加入に当たって、マリアくんたちにも、彼女たちのことは話している。……国連側としては、今のところ敵対勢力と見てはいないようだ」

「ま、アイツらに助けられることはあったし、誰か殺してたってわけじゃないしな」

「………」

「?…マリアさん?」

 

響はマリアの顔が考え込んでいることに気付き声をかけると、マリアは顔を上げ答える。

 

「……あ、ああ、大丈夫よ」

「そう、ですか……」

 

そうこうしてる間に話は進んでいき、弦十郎が話を締めくくる。

 

「さて、小難しい話はこれで終わりだ!それじゃあ行くぞ!」

「ふえ?いったいどこに行くデスか?」

「今日は新たなメンバーが入った日だからなッ!」

「ああ……」

「なるほど……」

「翼、貴方知ってるの?」

「…なんだか楽しそうだけど……」

「というより楽しいことがあるんだよ、調ちゃん!」

 

弦十郎の様子を見て、元2課の装者たちはクッラカーの音を思い出しながら、マリアたちを連れて弦十郎の後を追うのだった。

 

 

 

 

 

無印編の感想

  • すごく良かった
  • まあ良かった
  • 普通かな?
  • ちょっとだめ
  • う~ん、ノーコメント
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。