《3人称side》
S.O.N.G.の移動型拠点である潜水艦の司令室では、弦十郎を始め、装者たちがそろっていた。しかし、マリア、切歌、調の3人の姿が見えない。
「…にしてもよぉ、本当なのかよ。マリアの妹を七海が預かってるって」
「分からん。しかし俺は、信じてもいいと思っている。マリアくんたちの親代わりでもあるナスターシャ教授の話によれば、かつてF.I.S.で起きた完全聖遺物ネフィリムの暴走を鎮静するために、シンフォギア「アガートラーム」の絶唱を使ったという。その時から、”行方不明”らしい」
「絶唱を使って”行方不明”……?その…絶唱を使って、尚且つ崩落もあったのですよね?なら……」
「そうね、翼ちゃんの考えていることは正しいと思うわ。諸刃の剣である絶唱を使い、更には研究所の崩落。この状況でまず助かりっこないわ。……ただ、ネフィリムの鎮静化を確認した後、どうやら捜索が行われたようなの。まあ、その対象はどちらかと言えば、シンフォギアの方だろうけど…。それでね、くまなく探したようなのだけど、結局見つからなかったらしいわ。
了子の言葉に、彼女の言いたいことを察した翼、奏、クリスは疑問の表情を浮かべる。
「たとえ絶唱を使おうと、装者はともかく、シンフォギアが欠片も見つからないのはおかしいわ。だから”行方不明”なのよ。そして今回のことから考察するに……」
「何者かの介入によって、マリアの妹は連れ去られた。それが七海たちだという事ですか…」
「あくまでも、予想であるがな。それでも、向こうがわざわざF.I.S.にいた3人を指名したという事は、可能性はあると俺は見ている」
腕を組みながらそう答える弦十郎をよそに、話について行けない響はクリスに声をかけた。
「……クリスちゃん、分かる?」
「当たり前だろ。これくらい分かんねえからバカなんだよ、バカ」
「ああ!またクリスちゃんがバカって言った!うう~奏さーん!」
「おーよしよし。あんま後輩いじめちゃだめだぞークリス」
「んなっ!?先輩とか卑怯だぞ!…うわっぷ!」
「喧嘩すんなって。ほれほれ、これで良いか?」
響に噛みつくクリスを、奏は響と一緒に抱きしめてやる。するとクリスは、顔を真っ赤にして借りてきた猫のように大人しくなった。
その時、オペレーターの朔也の声が響く。
「司令!マリアさんたちのいる公園に反応がッ!」
「来たかッ!」
《マリアside》
私たちは司令から伝えられた通り、とある公園で錬金術師白黄七海を待っていた。……のだけど、司令から伝えられたことを考えると、どうしてもそわそわしてしまう。
「本当に、セレナが生きてるんデスかね?」
「……私、セレナに早く会いたい」
「私も同じデス」
切歌と調も、どうやら落ち着けないみたいね。
司令から伝えられたのは、6年前暴走したネフィリムを鎮静する為に1人研究所に残り、そして帰らぬ人となったとマムから聞かされていた妹のセレナ。そのセレナが生きていて、私たちに会わせようとしているらしいということ。
ただ、本当にセレナなのか分からないため、警戒は怠らない。セレナを失って、更に家族同然である切歌と調も失いたくない。
そして待つこと数分。
私たちの前に、魔方陣らしきものが出現し、その上に1人の女性が現れた。
「デデス!魔法デース!」
「…切ちゃん落ち着いて…」
「……ふう。どうも、初めまして。私のことは聞いてるだろうけど、私は白黄七海。錬金術師だよ」
そう言って自己紹介したのは、件の錬金術師、白黄七海だった。何度も資料で見たから間違いない。
「それで、君たちが私が指定したマリア・カデンツァヴナ・イヴさんと暁切歌さん、月読調さんでいいかな?」
「ええそうよ。それで、貴方が私たちに会わせたいと言っていた……」
「まあまあ、もうすぐ来るから待っててよ」
逸る気持ちを抑えながら、セレナのことを聞こうとしたけど、どうやら抑えられていなかったらしい。
彼女の言葉通り待つこと………数分。
「……ねえ、セレナはどこかしら?」
「…………ちょーっと待って」
彼女はバツが悪そうな表情で、懐から携帯を取り出し、どこかと連絡を取る。
「あ、ねえ何してるの?すっごい気まずいんだけど……はぁ。とりあえず連れてきて」
そう言って通話を切ると、彼女の隣にさっきと同じ魔方陣が現れる。そして、光と共に1人の少女が現れる。
その姿を見た瞬間、思わず涙がこぼれる。
「……セレナ……」
「はい……マリア姉さん」
「ほんとに、セレナですか?」
「…あ」
切歌と調も、驚きのあまり硬直する。
だって、私たちの目の前には、6年前よりもきれいに成長した、セレナ・カデンツァヴナ・イヴがいるのだから。
「「「セレナッ!」」」
もう、我慢することなどできず、3人そろってセレナに抱き着く。
セレナは私たちが一斉に抱き着いたことに一瞬驚いたけど、すぐに涙を零し抱きしめ返してくれた。
「セレナ……」
「うわーん!良かったデスよー!」
「…セレナ、セレナ」
「姉さん…暁さん、月読さん…ごめんなさい…良かった……また会えて、良かったぁ…!」
私たちは周りを気にすることなく、声を上げながら涙を流し、再会を喜び合った。
《七海side》
……良かったね、セレナ。
私は一歩退いた場所で、彼女たちの再会を見守っていた。
ポケットに入っていた携帯が震え、取り出した携帯を耳に当てる。通話相手はキャロルだ。
『見つけたぞ。お前の左上だ。他に複数飛んでいるが、そこが一番近い』
「そう。ありがとキャロル。それじゃ、エルも連れてきてね」
『分かっている』
それだけ話し合うと、通話を切り自身の左上を見やる。そこには1台の小型ドローンが浮かんでいた。私から一番近いといえど、たしかにこの距離ならば、肉眼では捉えにくいはずだ。
そして向こう側には、鮮明な映像が届けられると。さすがは櫻井了子だと思う。
私は錬金術を使い、視界に捉えているドローンを、こちらに引き寄せる。
「それじゃあ、今度はこちら側のお話といきましょうか?…私からそちらに伝えることは1つ。あなた方と手を組みたいんです」
セレナの件も終わった。今度は、私の番だ。
セレナちゃんがマリアさんたちと再会しましたね~。
それから話は変わるんですが、他の方がコラボしてるのを見ると良いなぁーと思います。だけど自分から声をかけることができないという……(チキン)
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