錬金術師と心火を燃やしてみよっか?   作:神咲胡桃

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44話で哲学兵装を概念兵装と間違えてました。ハッッッズカシイイイイーーー!!!
かいざーおー様、指摘していただきありがとうございました。


45 照りつける太陽と天使の可愛さ

《七海side》

 

「キャロルー、あーん」

「あ、あーん…ん」

「美味しい?」

 

7月も後半のある日の夜、私とキャロルはいつものスキンシップをしていた。

今日は美味しそうなマンゴーが買えたので、それを切り分けてデザートにして、キャロルと食べさせ合いっこしてる。

ちなみにフォークは一本しかないよ?間接キッスだね!

 

「それじゃあ、今度はキャロルだよ?あーん」

「そ、それじゃ…あーん」

「はむっ…う~ん!おいしー…。はいキャロル、あーん」

「ふえッ!?」

 

ちょっとはしたないけど、果実を指でつまんでキャロルの口に持っていく。

キャロルは顔を赤くしてたけど、おずおずといった形で口を開ける。

そして私の指がキャロルの口に入っていき―――。

 

「お姉ちゃん!先生!どっちの水着が良いと思いますか!」

「~~~ッ!?!?」ガチッ!

「いったぁーーーい!?」

「はれ……?」

 

―――セレナの来訪に驚いたキャロルが思わず閉じた口に、私は悲鳴を上げた。

私はキャロルの歯型が付いた指をさすりながら、セレナの要件を聞く。

 

「……えっと、どうしたの?」

「いや、あの…大丈夫ですか?」

「何とかね~」

「な、ナナ姉え……」

「あー、大丈夫だよキャロル。だからそんな泣きそうな顔しないで……」

 

いろいろとカオスな状況をどうにかした後、セレナの要件を聞く。

どうやらセレナの要件と言うのが、どっちの水着が似合ってるか聞きに来たと言う。

まるで遠足の前日に、楽しみで眠れない小学生みたいだ。

 

「せっかくの海ですからね!気合を入れないと!」

「はは……。でもそろそろ寝ないと明日が持たないよ?」

 

バルベルデ共和国での任務のご褒美と言うのが、装者たちの休暇である。しかも歌手としての活動があるはずの翼やマリアも、しっかりと休みがあるらしい。

そう言うわけで、突然与えられた夏休みに、みんなで海に行こうという話が持ち上がった。

それを聞いた弦十郎が、国の保有するプライベートビーチの使用許可を出してくれたのだ。しかも、ホテルの手配もしてくれるとか。至れり尽くせりである。

という事なので、セレナの要件にもほどほどに私たちも就寝することにした。

ちなみにキャロルがまだしょんぼりしてたので、残っていた最後の一粒の果実をつまんで、キャロルにあーんしてあげた。

 

「うう…///。ナナ姉え……チュ」

「ん…チュ。お休み」

 

いつものようにお休みのキスをして、私たちも眠りについた。

 

 

 

 

 

「夏―――そう。それは熱く、暑い季節……!」

「夏―――それは海、そしてプールが解放される季節だ……。はあ……」

「夏―――それはかき氷、そしてアイスがおいしい季節デス……!」

「…夏―――それは暖房がいらない、そして夏野菜が安くなる季節……!」

「(冷房はいるんじゃないの……?)」

 

私の目の前では、広がる海を見ながら思い思いの口上を述べる装者たちがいた。

そして響が大きく息を吸うと、目の前の海に向けて大きな声で叫んだ。

 

「やっと、やっとこの時が来たッ!夏だーッ!」

「うるさいバカッ!」

「いてっ!」

 

あ、クリスにはたかれた。

そこから離れた場所には、翼とマリア、奏、未来、セレナ、エルが集まって話をしていた。

 

「ふむ……海か。久しぶりに来たものだ」

「あら、意外ね。いくら貴女でも、休みはあるのでしょう?だったら息抜きぐらいしてるんじゃない?」

「そうだな、オフの日には鍛錬をしている。いつでもこの身を剣として研ぎ澄まさねばならないからな」

「「「え……?」」」

 

いかん。翼の言葉にセレナとエルと未来が引いてる。

 

「それは…息抜きっていうの」

「そういえば、本来なら今日は仕事が入っていたはずなのだが、緒川さんから今日の仕事が延期になったと報告が入ってな」

「ああ……大変だな、あの人も」

「はぁ…やっぱりあなたは真面目すぎなのよ」

 

奏が緒川さんのことに同情している。私も同じ気持ちだよ。

多分、普段のオフのことを知っているから、いい機会だと手を回したのだろう。お疲れ様です。

 

手配してもらっているホテルに荷物を預け、私たちは政府所有のプライベートビーチに到着する。

さっそく水着に着替え、砂浜に出ると眩しいほどの太陽が私たちを照りつける。

 

「よいしょっと…。ふう、これでいいかな」

 

私は適当な場所にビーチパラソルとビーチチェアを置き、クーラーボックスから家から持ってきた冷やしておいたグラスを取り出し、氷、ソーダを入れ即席のドリンクを作り小さなテーブルに置く。

当たり前だが、ここは政府所有のプライベートビーチなので、売店などがあるはずもない。そのためホテルからここまで来る途中のコンビニで氷やらソーダやらを買っておいたのだ。

ぶっちゃけ私は泳ぐよりは、こうしてのんびりする方が好きだ。

 

そうこうしている間に、他の皆もどんどんビーチから出てきた。

響や調、切歌の3人は海へと一直線に走っていき、マリアに準備体操をしてからと怒られる。

その様子を眺めていると、私の傍にキャロルがやってきた。

そしてキャロルの姿を見た私は、見事に撃沈した。

 

「ど、どうかな…ナナ姉え?」

「………キャロル」

「うん?」

「ギュ~~!」

「ひゃあ!?ちょ、ちょっとナナ姉え!?」

 

はっ!可愛さのあまり抱き着いてしまった。

しかし、この私の行動を誰も責めることは出来ないはずだ。

彼女が来ている水着は、上が肩を出した淡い赤色のオフショルビキニ、下は太ももの半分くらいまでの長さのフリルが付いたビキニを履いている。

キャロルは幼女な見た目の割に、意外と胸があるので可愛らしいビキニなら着ても違和感がない。

しかもこう、恥じらいの表情が絶妙に私の心をかき混ぜてくる。何?キャロルは私を暴走させたいのかな?

 

「お姉ちゃん……」

「ナナ姉え、ボク達も着替えてきました」

 

キャロルのめでていると、着替え終わったらしいセレナとエルもやってきた。

エルは白と黒のセパレートタイプの水着で、いかにも幼女と言った感じ。だけど、エルのレベルが高いから、普通に可愛いと思えるような見た目になっている。

セレナはワンピースタイプの水着を着ていて、腰にはピンク色の薄いパレオを巻いている。やはりというかなんというか、セレナはピンク色が似合うことがよく分かる。

そして、2人がお揃いの麦わら帽子をかぶっている点で仲の良さが垣間見える。

 

「2人とも、良く似合ってるよ。とてもきれい」

「えへへ……ありがとうございます、お姉ちゃん!」

「褒められました……」

 

2人は顔を緩ませてはにかむ。可愛すぎだよ!

そう思っていたら、私の腕をクイックイッと引かれる感覚に下を向くと、むくれているキャロルが私を見上げていた。

 

「私には何もないの…?」

「キャロルが可愛いのは当たり前でしょ?」

「ッ!?!?……ナナ姉え…好き……」

 

私の妹兼恋人は天使です……。

 

「おーい!キャロルちゃーん!七海ちゃーん!それにセレナちゃんとエルフナインちゃんもー!みんなで遊ぼうよー!」

 

遠くから響が私たちを呼んでいる。

うん、せっかくキャロルたちが可愛い姿でいるんだ。思い出はたくさん作るべきだ。

エルとセレナは先に行ってしまった。

私は立ち上がり、キャロルに手を差し出す。

 

「いこう?キャロル」

「うん……ねえナナ姉え」

「どうしたの?」

「ずっと一緒だよ…?」

「当たり前だよ」

 

キャロルが私の手を握り、2人で歩き出す。

 

夏はまだ、始まったばかりだ。

 

 

 

 




海回だーー!

水着に関してはよく分かんないから、とりあえず調べた中で良さそうなのを取り上げました。絵心ある兄貴がいたら書いてほしーなーチラッチラッ(棒読み)

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好きな戦闘シーンはどれ?(作者が個人的に好きなシーンの中で)

  • オーバーグリスのデビュー戦
  • バイカイザー戦
  • 七海と黒夜の決着
  • フィーネとの決戦
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