錬金術師と心火を燃やしてみよっか?   作:神咲胡桃

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46 空気を読む敵がいるわけない

《3人称side》

 

日が沈み、空を茜色に染める。

七海一行は1泊2日の旅行を終え、ホテルの前に集まっていた。帰りの車を手配してくれているらしく、その車を待っていた。

七海たちはテレポートジェムがあるので、別に車は必要がないのだが、車が来るまで彼女たちと話をして待つことになったのだ。

 

「七海ちゃん!」

「ん?響と未来か」

「楽しかった?今回の旅行」

「…まあ、思い出にはなったよ」

「私も!私も、すごく楽しかったよー!」

「うん、またこうやって、みんなでどこかに出かけたいよね」

 

ロビーで座っていた七海は、響と未来と話を弾ませる。

それから少しして、迎えの車が来たらしくみんな外に出る。

 

「……ナナ姉え」

「キャロル?どうしたの?」

「うん……あのね、その…私楽しかった。いつもナナ姉えやエルフナイン、最近はセレナもいたけど、こうしていつもとは違う人たちも加えて、みんなでどこかに出かけるの、すごく楽しかった」

「……私もだよキャロル。でも時間はまだまだあるんだ。だから、もっとたくさんの思い出を作れるよ」

「………その時は、一緒に居てくれる?」

「もちろんだよ(キャロル…?)」

 

どこか不安そうなキャロルを気にかけつつ、会話を進める。

この時、七海はキャロルとの会話に、何かの違和感を感じた。まるでこれから何かが起こるような、取り返しがつかなくなりそうな……。

しかし、その違和感の正体に気付くことはなく、キャロルとホテルを出る。

先ほどまで出ていた綺麗な夕焼けは見る影もなく、雲が立ち込め雨でも降りそうな雰囲気だった。

その時、近くの町で爆発が起きた。

 

「な、何ッ!?」

「緒川さん!」

「近くの町に、例のトリロバイトマギアが現れたようです!」

 

装者たちの迎えに来ていた緒川が、弦十郎からの通信で何が起こったのかを聞く。

 

「くッ!こんな時に!」

「皆さん!司令から通信です!」

『全員そこに居るな?手短に伝えるぞ!現在君たちの近くの街で、トリロバイトマギアを確認した!今の君たちに伝えるのは心苦しいが……』

「師匠!私たちがッ!」

「こんな状況で見逃せるわけねえだろッ!夏休みだなんだ言ってる暇じゃねえ!」

「私たちも同様です。それにおそらく、アウラネルたちがいる可能性があります。彼女らと戦うなら、私たちがいた方が良い」

 

響やクリス、七海の思いを聞いた弦十郎は、すぐさま指示を出す。

 

『…分かった。装者は直ちにトリロバイトマギアの撃破を!避難誘導はこちらで行う。緒川!未来くんやエルフナインくんのことを任せる!』

「「「「「「了解!」」」」」」

「分かった」

「了解しました……奏さん」

 

装者たちが襲撃現場に向かおうとした時、緒川が奏にアタッシュケースを渡す

 

「こいつは……?」

「改良型のLiNKERです。それから、回収されたガングニールも」

「本当か!?」

 

中身を聞いた奏は、すぐさまアタッシュケースを開ける。

中には、緑色の液体が入った拳銃型の注射器、そして赤色のペンダントが入っていた。

 

「こいつがあれば、あたしも戦える!」

「大丈夫なの奏?あなた、しばらく戦いから離れていたんじゃ」

「心配すんなって!訓練は欠かしてなかったからな。いけるはずだ」

「とはいえ、あまり無茶はしないでくださいね」

「分かってるって!ありがとな、緒川さん!」

 

奏は自身の首に注射器を当て、LiNKERを注入した。

改良によって負担は減ったはずだが、奏の顔は少しだけ苦悶に歪んだ。

 

「ぐっ…」

「大丈夫か、奏!」

「あ、ああ…。しっかしすげえなこれ。前と違ってLiNKERを注入した後に痛みが来ない。……ただ、こんどは注射の方が痛い気がする」

 

今までのLiNKERだと痛みが先行して注射の方は平気だったが、どうやらLiNKERの痛みが緩和されたことで、今度は注射の痛みが強くなったらしい。

しかし奏は勢い良く立ち上がり、翼たちの元に駆け寄る。

 

「ま、なんにせよ大丈夫だ。それより早く行こうぜ!」

「そうですね!七海ちゃんたちはもう行っちゃいましたけど……」

「えッ!?」

 

その七海はキャロル、セレナを連れ、トリロバイトマギアが現れたという場所に先行していた。

 

「……ここか」

「確かにトリロバイトマギアがいる……そしてあいつらは」

「―――あら?やっと来ましたか」

 

現場に到着した3人の前にアウラネル、ネリ、モネが現れる。

アウラネルは待ちかねたというように、ネリは楽しそうに、モネは見下したように。

彼女たちは三者三様の表情を浮かべる。

 

「わざわざ私たちの近くで騒ぎを起こしたのは、どういう事?」

「ふふ……。悪いですが、今回の目的に貴方たちは関係ないのです。私たちは、お迎えに上がっただけなので」

「お迎え……?」

「………ッ?(なんだ?頭にノイズが……)」

「アハハハッ!そーゆー訳だから、ちゃっちゃと消えなよ!」

 

キャロルの頭に流れるノイズが流れ、キャロルは頭を押さえるも、ネリの言葉に思考が引き戻される。

そして、そのネリの言葉をを皮切りに、アウラネルたちはネビュラスチームガンにギアを装填する。

 

《ギアエンジン!》

《ギアリモコン!》

「「カイザー」」

《 《ファンキー!》 》

 

《ギアエンジン!》

《ファンキー!》

「潤動」

《Engine running gear》

 

アウラネルたちはエンジンブロス、カイザーリバース、カイザーに変身し、七海たちもまた仮面ライダーに変身する。

 

「上等。相手してあげるよ」

《ラビットゼェリィィ!》

《アサルトバレット!オーバーライズ!》

《インフィルノウィング!バーンライズ!》

《 《Kmen Ridar......Kmen Rider......》 》

「「「変身ッ!」」」

 

《走るぅ! 跳ねるぅ! 駆け回るぅ!》

《ラァビットォイングゥリスチャァァァジ!》

《オラァァァァァ!!》

 

《ショットライズ》

《レディーゴー!アサルトウルフ!》

《No chance of surviving》

 

《スラッシュライズ》

《バーニングファルコン!》

《The strongest wings bearing the fire of hell!》

 

七海たちも仮面ライダーグリスラビットチャージ、バルカン、迅に変身する。

 

「行きなさい」

 

アウラネルが短く指示を出し、それを受けたトリロバイトマギアが一斉に走り出す。

 

「心火を燃やして…駆け抜ける!おおおおッ!」

 

七海たちも走りだし、トリロバイトマギアを交戦を開始する。

 

「ハッ!セヤアア!」

 

迫りくるマギアを薙ぎ払い、七海は右足を強く踏み込む。

赤い残像を残しながらマギアの間を駆け抜け、すれ違いざまに両方のツインブレイカ―でマギアを切り裂いていく。

その勢いのまま跳躍した七海は、アウラネルに殴りかかる。

そしてアウラネルもまた、スチームブレードを振り上げ迎撃する。

 

「仕方ないですね。相手をして差し上げましょう…白黄七海!」

「アウラネルゥゥウウウ!」

 

2人の姿が交差し、戦闘の幕を開けた。

 

 

 

 

 

 

好きな戦闘シーンはどれ?(作者が個人的に好きなシーンの中で)

  • オーバーグリスのデビュー戦
  • バイカイザー戦
  • 七海と黒夜の決着
  • フィーネとの決戦
  • 他のシーンが良かった
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