《3人称side》
日が沈み、空を茜色に染める。
七海一行は1泊2日の旅行を終え、ホテルの前に集まっていた。帰りの車を手配してくれているらしく、その車を待っていた。
七海たちはテレポートジェムがあるので、別に車は必要がないのだが、車が来るまで彼女たちと話をして待つことになったのだ。
「七海ちゃん!」
「ん?響と未来か」
「楽しかった?今回の旅行」
「…まあ、思い出にはなったよ」
「私も!私も、すごく楽しかったよー!」
「うん、またこうやって、みんなでどこかに出かけたいよね」
ロビーで座っていた七海は、響と未来と話を弾ませる。
それから少しして、迎えの車が来たらしくみんな外に出る。
「……ナナ姉え」
「キャロル?どうしたの?」
「うん……あのね、その…私楽しかった。いつもナナ姉えやエルフナイン、最近はセレナもいたけど、こうしていつもとは違う人たちも加えて、みんなでどこかに出かけるの、すごく楽しかった」
「……私もだよキャロル。でも時間はまだまだあるんだ。だから、もっとたくさんの思い出を作れるよ」
「………その時は、一緒に居てくれる?」
「もちろんだよ(キャロル…?)」
どこか不安そうなキャロルを気にかけつつ、会話を進める。
この時、七海はキャロルとの会話に、何かの違和感を感じた。まるでこれから何かが起こるような、取り返しがつかなくなりそうな……。
しかし、その違和感の正体に気付くことはなく、キャロルとホテルを出る。
先ほどまで出ていた綺麗な夕焼けは見る影もなく、雲が立ち込め雨でも降りそうな雰囲気だった。
その時、近くの町で爆発が起きた。
「な、何ッ!?」
「緒川さん!」
「近くの町に、例のトリロバイトマギアが現れたようです!」
装者たちの迎えに来ていた緒川が、弦十郎からの通信で何が起こったのかを聞く。
「くッ!こんな時に!」
「皆さん!司令から通信です!」
『全員そこに居るな?手短に伝えるぞ!現在君たちの近くの街で、トリロバイトマギアを確認した!今の君たちに伝えるのは心苦しいが……』
「師匠!私たちがッ!」
「こんな状況で見逃せるわけねえだろッ!夏休みだなんだ言ってる暇じゃねえ!」
「私たちも同様です。それにおそらく、アウラネルたちがいる可能性があります。彼女らと戦うなら、私たちがいた方が良い」
響やクリス、七海の思いを聞いた弦十郎は、すぐさま指示を出す。
『…分かった。装者は直ちにトリロバイトマギアの撃破を!避難誘導はこちらで行う。緒川!未来くんやエルフナインくんのことを任せる!』
「「「「「「了解!」」」」」」
「分かった」
「了解しました……奏さん」
装者たちが襲撃現場に向かおうとした時、緒川が奏にアタッシュケースを渡す
「こいつは……?」
「改良型のLiNKERです。それから、回収されたガングニールも」
「本当か!?」
中身を聞いた奏は、すぐさまアタッシュケースを開ける。
中には、緑色の液体が入った拳銃型の注射器、そして赤色のペンダントが入っていた。
「こいつがあれば、あたしも戦える!」
「大丈夫なの奏?あなた、しばらく戦いから離れていたんじゃ」
「心配すんなって!訓練は欠かしてなかったからな。いけるはずだ」
「とはいえ、あまり無茶はしないでくださいね」
「分かってるって!ありがとな、緒川さん!」
奏は自身の首に注射器を当て、LiNKERを注入した。
改良によって負担は減ったはずだが、奏の顔は少しだけ苦悶に歪んだ。
「ぐっ…」
「大丈夫か、奏!」
「あ、ああ…。しっかしすげえなこれ。前と違ってLiNKERを注入した後に痛みが来ない。……ただ、こんどは注射の方が痛い気がする」
今までのLiNKERだと痛みが先行して注射の方は平気だったが、どうやらLiNKERの痛みが緩和されたことで、今度は注射の痛みが強くなったらしい。
しかし奏は勢い良く立ち上がり、翼たちの元に駆け寄る。
「ま、なんにせよ大丈夫だ。それより早く行こうぜ!」
「そうですね!七海ちゃんたちはもう行っちゃいましたけど……」
「えッ!?」
その七海はキャロル、セレナを連れ、トリロバイトマギアが現れたという場所に先行していた。
「……ここか」
「確かにトリロバイトマギアがいる……そしてあいつらは」
「―――あら?やっと来ましたか」
現場に到着した3人の前にアウラネル、ネリ、モネが現れる。
アウラネルは待ちかねたというように、ネリは楽しそうに、モネは見下したように。
彼女たちは三者三様の表情を浮かべる。
「わざわざ私たちの近くで騒ぎを起こしたのは、どういう事?」
「ふふ……。悪いですが、今回の目的に貴方たちは関係ないのです。私たちは、お迎えに上がっただけなので」
「お迎え……?」
「………ッ?(なんだ?頭にノイズが……)」
「アハハハッ!そーゆー訳だから、ちゃっちゃと消えなよ!」
キャロルの頭に流れるノイズが流れ、キャロルは頭を押さえるも、ネリの言葉に思考が引き戻される。
そして、そのネリの言葉をを皮切りに、アウラネルたちはネビュラスチームガンにギアを装填する。
《ギアエンジン!》
《ギアリモコン!》
「「カイザー」」
《 《ファンキー!》 》
《ギアエンジン!》
《ファンキー!》
「潤動」
《Engine running gear》
アウラネルたちはエンジンブロス、カイザーリバース、カイザーに変身し、七海たちもまた仮面ライダーに変身する。
「上等。相手してあげるよ」
《ラビットゼェリィィ!》
《アサルトバレット!オーバーライズ!》
《インフィルノウィング!バーンライズ!》
《 《Kmen Ridar......Kmen Rider......》 》
「「「変身ッ!」」」
《走るぅ! 跳ねるぅ! 駆け回るぅ!》
《ラァビットォイングゥリスチャァァァジ!》
《オラァァァァァ!!》
《ショットライズ》
《レディーゴー!アサルトウルフ!》
《No chance of surviving》
《スラッシュライズ》
《バーニングファルコン!》
《The strongest wings bearing the fire of hell!》
七海たちも仮面ライダーグリスラビットチャージ、バルカン、迅に変身する。
「行きなさい」
アウラネルが短く指示を出し、それを受けたトリロバイトマギアが一斉に走り出す。
「心火を燃やして…駆け抜ける!おおおおッ!」
七海たちも走りだし、トリロバイトマギアを交戦を開始する。
「ハッ!セヤアア!」
迫りくるマギアを薙ぎ払い、七海は右足を強く踏み込む。
赤い残像を残しながらマギアの間を駆け抜け、すれ違いざまに両方のツインブレイカ―でマギアを切り裂いていく。
その勢いのまま跳躍した七海は、アウラネルに殴りかかる。
そしてアウラネルもまた、スチームブレードを振り上げ迎撃する。
「仕方ないですね。相手をして差し上げましょう…白黄七海!」
「アウラネルゥゥウウウ!」
2人の姿が交差し、戦闘の幕を開けた。
好きな戦闘シーンはどれ?(作者が個人的に好きなシーンの中で)
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オーバーグリスのデビュー戦
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バイカイザー戦
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七海と黒夜の決着
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フィーネとの決戦
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他のシーンが良かった