《3人称side》
「アハハハッ!」
「「グアアッ!!」」
「ウフフフ…」
「「キャアアッ!」」
ネリとモネを足止めしていた装者たちは、全員苦戦していた。
2体の戦闘能力はもちろん、ライダーシステムという力が、彼女たちを追い詰めていた。
「翼さん!マリアさん!」
「暁!月読!」
「余所見をしている暇があるのですか!」
「ぐッ…!」
アウラネルと戦っている響とクリスも、アウラネルの戦闘力に怯んでいた。
新たな仮面ライダーとの戦いは、彼女たちの思っている以上に疲労を与えていたのだ。
「このやろぉ!」
「苦し紛れの攻撃など……」
クリスが小型のミサイルを放つが、アウラネルはアタッシュアローから一本の矢を放つ。
その矢は途中で分裂しミサイルを撃ち落とすが、その勢いは衰えずクリスへと向かっていく。
「くっ!オオオッ!?」
「クリスちゃん!ダアアアッ!」
クリスはリフレクターを展開し、なんとか矢を防ぐ。
響はアウラネルが再びアタッシュアローを構えるのを見て、そうはさせまいとパンチを放つ。
しかし、その拳はいとも容易く掴まれる。
「そんなッ!?」
「弱い、弱すぎますね……フン!」
「ぐッ!ガアアア!」
アウラネルは見本を見せるかのように、響にパンチを放つ。
その拳は響を捉え、大きく吹っ飛ばした。
「これが貴方たちと私たちの差……それではさようなら」
「くッ……ここまでか…」
翼が無念そうにつぶやいた時、アウラネルに向かって一本の槍が飛んできた。
「ッ!?…貴女は」
「やらせない……」
「奏……?」
「奏さん?」
アウラネルが背後を向くと、そこには棒立ちの奏がいた。
彼女の髪は乱れ、服は際どく破れている。しかし、その目は死んではいなかった。
奏は手に持った
「ハッ!……あれは?彼女、一体何をするつもりで…ッ!?くッ!」
その様子に、キャロルと戦っていた七海も気になるが、キャロルの攻撃でそれどころではなくなる。
そして奏は、右手に持ったシューティングウルフプログライズキーを起動させる。
《バレット!》
「奏…まさか!やめろ!貴女ではそれは使えない!」
七海は奏が何をするつもりなのか察すると、やめるように叫ぶ。
だが、奏は聞く耳を持たず、右手でプログライズキーを握りしめ左手でも掴み、
「ぬぐッ…うう、ウウアアアアアアア!!」
「まさか…プログライズキーをこじ開けるつもりですか?」
「アハハハッ!そんなの無理に決まってるじゃん!」
「ウフフフ…。まさか、ここまで愚かとは。救いようがありませんね」
あらん限りの声を出してプログライズキーをこじ開けようとする奏を、ネリとモネは小馬鹿にしたように笑う。
しかし、アウラネルはその様子を笑う事もなく見つめていた。
「アアアアアアアッ!!」
「アハハハッ!諦めが悪いなぁ」
「うるせぇ!何がロックだ。何が感情の発現だ!そんなもの…関係ねえ!もう、何も奪われないために!あたしは……こんなところで終わってられねんだよおおおお!!ウアアアアアアアッ!!」
「……ここまで、ですか」
「ッ!?奏、逃げて!」
アウラネルが奏に向けて、アタッシュアローを引き絞る。
翼の声もむなしく矢が放たれようとした瞬間、シューティングウルフプログライズキーに青い炎のような幻影が現れ、そして―――
―――ミシッ、と音が響いた。
「ッ!?これは……!?」
「お前らを…ぶっ潰す!ウアアアアア!!」
ミシッ、ミシミシミシミシッ!……パキンッ!!
「「「「開いた!?」」」」
「ッ!?嘘っ!?」
「なんだと!?」
シューティングウルフプログライズキーが開かれた。
プログライズキーを無理矢理こじ開けるという、まさかの光景に、アウラネルは思わず手を止め、七海とキャロルですら驚愕した。
「ふん!」
《バレット!》
《オーソライズ》
《Kamen Rider…Kamen Rider…》
開いたプログライズキーを、ショットライザーに装填し、銃口を真正面に向ける。
そして、あのワードを心の底から叫ぶ。
「変身!!」
《ショットライズ!》
その一声と共に撃ちだされた銃弾は、途中で軌道を変え奏へと向かう。
その銃弾を、奏は引き絞った左腕を思いっきり突きだし殴りつける。
《シューティングウルフ!》
《The elevation increases as the bullet is fired》
殴られ分解した銃弾は、青と白のアーマーへと姿を変え、奏を包み込む。
そして1人の
「ウオオオオオオッ!」
「まさか…本当に変身するとは……」
「アハハハッ!面白そうじゃない!」
「ウフフフ…。脅威の芽は摘み取りましょう」
静かに驚愕するアウラネルをよそに、ネリとモネは2体で奏へと襲い掛かる。迫る2体に、奏も走りだす。
「どいてろぉ!」
「ウソっ!?」
「背後をッ……」
「「ぐあッ!」」
2本のスチームブレードが奏に迫るが、それを奏は跳躍して回避。同時に背中を取った2体へショットライザーを連射し、銃弾を叩き込む。
次に奏はアウラネルを視界に収めると走り出す。
アウラネルは冷静にアタッシュアローを左手で構え、警戒体制を取る。
「おらぁ!」
「フッ!」
「ガッ!?」
奏のパンチを右手で逸らし、同時にアタッシュアローの斬撃で反撃する。
よろめく奏に近づき、次々と斬撃を食らわせていく。
「ハァ!」
「うわぁ!」
「終わりだ」
「うわあああッ!」
アタッシュアローの切り上げで吹っ飛ばした奏に、今度は数本の矢を放つ。
矢は奏の周囲に着弾し、爆発を起こして奏も巻き込まれる。
「ふん……ッ!?」
《オーバーライズ!》
《ショットライズ!》
こんなものかとアタッシュアローを下ろしたアウラネルに、爆発で起きた煙の中から、1匹の狼の幻影が飛び出て来た。
襲い掛かる狼を、辛うじてアタッシュアローで跳ね除けると、その狼は再び煙の中へ戻っていく。
《レディーゴー!アサルトウルフ!》
《No chance of surviving》
「ウオオオッ!」
《オーソライズバスター!》
次に煙の中から飛び出てきたのは、アサルトウルフのバルカンだった。
空中でオーソライズバスターを撃ち、アウラネルを怯ませる。さらに着地と同時に、オーソライズバスターの銃身を開き、グリップを真っ直ぐにする。
《アックスライズ!》
「オラァ!」
「ぐッ!ハアア!」
オーソライズバスターをアックスモードにした奏は、勢いそのままにアウラネルに斬りかかる。
アウラネルもアタッシュアローを使って応戦するが、一撃の重さは奏の方にあるのか、防御ごと切り崩される。
「こいつで!」
《パワー!》
《Progrise key comfirmed. Ready for buster》
「……………」
奏はパンチングコングプログライズキーを、オーソライズバスターにスキャンする。
アウラネルもフォースライザーのレバーを動かし、プログライズキーを1回開閉する。
「ラァアア!」
《プログライズボンバー!》
「ハッ!」
煉
滅 殲
獄
奏はオーソライズバスターを振るい、ナックルデモリッション(パンチングコングの武装)の形のエネルギー弾を飛ばす。
アウラネルも左腕からサソリの尻尾を模した刺突ユニット「アシッドアナライズ」を伸ばす。
エネルギー弾とアシッドアナライズは真正面からぶつかり合い、エネルギー弾がアシッドアナライズを破壊していく。
しかし、エネルギー弾も爆発し両者を爆風が撫でる。
《アサルトチャージ!》
「オオオオッ!!」
《マグネティックストームブラストフィーバー!》
「……フッ!」
《スティングディストピア!》
右足にオオカミの頭部を模したエネルギー体を形成した奏は、オーバーヘッドキックの要領で回転しながらキックを叩き込む。
対するアウラネルも、エネルギーを纏った上段蹴りで奏に対抗する。
「アアアアッ!」
「……フン!」
必殺技のぶつかり合いは………奏が制した。
マ ブ ラ ス ト
グ フ
ネ ィ
テ ー
ィ バ
ッ ー
ク ス ト ー ム
奏のキックがアウラネルに叩き込まれ、アウラネルは吹き飛んだ。
「アウラネルがやられたか」
「………次は、てめえの番だ!」
「キャッ!?」
奏はキャロルと戦っていたセレナを突き飛ばし、荒々しく殴りかかる。
しかし、キャロルはサウザンドジャッカーを使い奏の攻撃を受け流していく。
「がぁ!」
「まさしく獣、そんな奴がこの力を使うとはな!」
《ジャックライズ!》
「ぐッ!?ガア、アアッ!」
奏からアサルトウルフのデータを収集したキャロルは、サウザンドジャッカーのレバーを戻す。
《JACKING BREAK》
「ハァ!」
「奏!くそ!」
キャロルが振るうサウザンドジャッカーから、オオカミの頭部を模したエネルギー弾が飛ばされる。
咄嗟に奏を押しのけた七海が、エネルギー弾に捕まり上空に打ち上げられる。
そして上空には、跳躍していたキャロルが待ち構えており、高く掲げた右足を振り下ろしかかと落としを食らわせる。
JACKING
BREAK
「アアアアッ!」
七海は地面に叩きつけられ、変身が解除されてしまう。
そして、キャロルの足元に七海が持っていたハザードトリガーが転がった。
「これは……?ほう、中々面白そうだな」
「かえ、せ……」
「ふっ……それじゃあな」
それだけを言い残して、キャロルは転移してしまう。
気づけばネリとモネ、アウラネルにトリロバイトマギアも消えていた。
「う、あ……」
「お姉ちゃん!」
「七海ちゃん!」
キャロルの必殺技を食らった七海は、セレナに抱えられながら息も絶え絶えになっていた。
その様子を見た奏は、変身を解除し膝から崩れ落ちた。
「あたしの、せいで……」
呆然と呟く奏の視線は、手に持ったショットライザーに向いていた。
というわけで、奏がバルカンに変身です。奏バルカンは、キャロルバルカンよりも荒々しく戦うのが特徴です。ちなみに、オーソライズバスターは基本アックスモードを使用します。
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キャラクター紹介
月読調/シュルシャガナ
黒髪ツインテのロリっ娘。
マリアたちと共に日本に亡命後、S.O.N.G.に加入する。
炊事家事洗濯が得意で、装者最年少ながらもシュルシャガナを纏い戦う。
戦闘経験が少ないため、恐怖にすくんでしまうことがあるが、仲良しの切歌と共に訓練に励み、一人前になりたいと思っている。
装者たちの切り札、どっちが良い?(本編に関係はありません)
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イグナイト
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デュオレリック
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心象変化ギア