錬金術師と心火を燃やしてみよっか?   作:神咲胡桃

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平行世界の響って、やっぱ可哀そうですよね……こんなに泣いたのは久しぶり。







55 迷いと決意と大天災

《S.O.N.G.side》

 

S.O.N.Gの本部では、アラームがけたたましく鳴っていた。

 

「緊急事態発生!」

「エリアA、エリアC、エリアGの発電所で爆発が!それと同時に、それぞれの発電所にキャロルたちの姿があります!」

「まさか、奏が倒したはずのアウラネルまで出てくるとは……アンドロイドの強みだな」

「師匠!」

 

オペレーターの報告を聞きながら、苦々しく呟いた弦十郎の元に、装者たちと七海たちが訪れる。

 

「皆来たか!時間がない。キャロルくんがいるエリアAには七海くん、響くん、クリスくんが。比較的数が少ないエリアCには奏と翼が。そして、数の多いエリアGにはセレナくんとマリアくん、切歌くんと調くんに向かって貰う」

「「「「「「「「了解ッ!!」」」」」」」」

 

指示された通りの3組に分かれて、それぞれのヘリに乗り込み、事件現場へと向かった。

 

《奏side》

 

あたしと翼はエリアCの発電所に着いた。

おっさんから聞いてた通り、視線の先にはたくさんのトリロバイトマギアが居やがった。

 

「ほう……貴女方ですか」

「お前は……アウラネル!」

「そんな!?奏が倒したはずなのに……」

《ポイズン!》

「私はアンドロイドですので、バックアップがあれば復活できます」

《フォースライズ!》

 

アウラネルの野郎はフォースライザーとかいうベルトにスティングスコーピオンプログライズキーを装填し、レバーを引いて強制的に展開した。

サソリ型のライダモデルが、鋭い尾をアウラネルの胸部に突き刺しアーマーを形成する。

 

「変身」

《スティングスコーピオン!》

《Break down》

「上等だ。やってやるよ!」

 

あたしはエルフナインが渡してくれた、ランペイジガトリングプログライズキーを取り出そうとして、前回どうなったかを思い出した。

そんなあたしが気になったのか、翼はあたしに声をかける。

 

「奏?」

「……いや、何でもねえ」

 

何をやってるんだあたしは。敵の目の前だぞ。

気を取り直し、ランペイジガトリングではなくアサルトウルフプログライズキーを取り出す。

 

《アサルトバレット!》

《オーバーライズ!》

《Kamen Rider......Kamen Rider......》

「変身ッ!!」

 

狼の幻影を纏った銃弾はアウラネルに突撃するけど、アウラネルのアタッシュアローで弾かれる。

そのまま戻ってきた銃弾を、掴んで握りつぶす。

 

《ショットライズ》

《レディーゴー!アサルトウルフ!》

《No chance of surviving》

Imyuteus amenohabakiri tron(羽撃きは鋭く、風切る如く)

 

あたしは仮面ライダーバルカンに、翼は天羽々斬を纏う。

 

「行きなさい」

 

アウラネルの指示で大量のマギアが殺到する。

あたし達の方が数が少ないって聞いたが、それでこれなんてな……おもしれぇ、ぶちかましてやるよ!

 

心がたぎる……あたしの憎しみが(・・・・・・・・)煮えたぎってるんだよぉ!(・・・・・・・・・・・・)

 

 

 

《セレナside》

 

私たちが担当のエリアGの発電所に着くと、そこはすでに破壊しつくされた後で火の海でした。

その光景に、私はネフィリムが暴走した時のことを思い出して、発作の震えが起き始めました。

ですがその時、マリア姉さんが私の肩に手を置きましたた。

 

「大丈夫、セレナ?」

「姉さん……はい。何とか大丈夫です」

 

姉さんの声に、震えが収まるのを感じました。なんだか、お姉ちゃんに抱きしめてもらった時みたいです。

その時、この戦場には場違いなほど明るく、無邪気で、そして恐怖が湧く声が聞こえました。

 

「アハハハッ!こっちに来たのは貴女たちなんだ!」

「ウフフフ…。まあ、この場所はそれなりに大きい場所で、私たちもある程度の数を投入していましたしね」

「ネリとモネ……」

「アハハハッ!あのワンちゃんがいないのは残念だけど、貴女は楽しませてくれるのかな?」

「セレナ以外眼中にないって事かしら?いいわ。だったら、いやでも気を引いてあげる!」

「いくデス!」

「…うん。みんなで、生きて帰るの!」

「はい!行きましょう、みなさん!」

 

《インフィルノウィング!バーンライズ!》

《Kmen Ridar......Kmen Rider......》

「変身ッ!」

 

フェニクッス型のライダモデルが私を包み込み、その翼を装甲へと変えていく。

……温かい。私も、この炎のように誰かの心を温かくしたい。

だからまずは、大切な家族を守るために……力を貸してください!

 

《スラッシュライズ》

《バーニングファルコン!》

《The strongest wings bearing the fire of hell!》

「Seilien coffin airget-lamh tron」

「Various shul shagana tron」

「Zeios igalima raizen tron」

 

私は仮面ライダー迅、姉さんはアガートラームを、暁さんはイガリマを、月読さんはシュルシャガナを纏う。

 

《 《ギアリモコン!》 》

《 《ギアエンジン!》 》

《 《ファンキーマッチ!》 》

「バイカイザー」

「潤動」

《 《フィーバー!》 》

《 《パーフェクト!》 》

「バイカイザー、参上」

「ヘルブロス、推参。……マギア」

 

モネとネリも、バイカイザーとヘルブロスに変身し、トリロバイトマギアに命令を出しました。

私たちもそれぞれの武器を構え、戦闘を開始する。

 

家族を守るために……私はこんなところで終わってなんていられないんです!

 

 

《七海side》

 

私たちがエリアAの発電所に着いた途端、トリロバイトマギアが一斉にアサルトライフルを向けてきた。

だがそれは織り込み済み。すでにシンフォギアを纏っていたクリスが、ガトリングを乱射する。

 

「発電所はほぼ壊滅か。……何でキャロルはここを狙ったんだ?」

「そんなの後で考えろよ!来るぞ!」

「私が!」

 

響が前に出て、ナイフを持ったトリロバイトマギアを薙ぎ払う。

クリスの言うとおり、キャロルの目的を考えるのは後にするとしよう。

 

《ロボットゼェリィィ!》

「変身」

 

ビーカーが私を覆い、中を液体で満たす。

スーツが私を包み、噴出した液体がアーマーを形成する。

 

《潰れるぅ! 流れるぅ! 溢れ出るぅ!》

《ロボッットォイングゥゥリスゥゥゥ!》

「心火を燃やして、ぶっ潰す!うらああ!」

 

左のツインブレイカーを撃ちながら、右のツインブレイカーで殴り倒す。

離れた位置にいるマギアが撃ってきたロケットランチャーの弾を、上に打ち上げる。

 

「一蹴…豪快…撃破ァ!」

《スクラップフィニッシュ!》

 

地面を思いっきり殴りつけると、前方にいるマギアの集団の足元から、エネルギーが噴出し爆発を引き起こす。

 

「はぁ…はぁ…はぁ…キャロルはどこに……

《パーフェクトライズ!》

「フン!」

「グァ!?」

 

キャロルを探していると、唐突に背後から斬りつけられた。

 

《When the five horns cross,the golden soldier THOUSER is born.》

《Presented by Alchemist!》

 

後ろを振り向くと、サウザンドジャッカーを振り抜いた体勢で、キャロルが変身する仮面ライダーサウザーが立っていた。

 

「あれだけやられたくせに、まだ出てくるのか」

「おい、七海!」

「七海ちゃん!……ッ!キャロルちゃん……」

 

私の元にクリスと響が合流した。

これで3対1だけど、それでも油断できる相手じゃない。

 

「……遊んでやりたいのはやまやまだが、お前たちの相手は私じゃない」

「なんだと……?」

《JACKING BREAK!》

「フン!」

 

キャロルが振るったサウザンドジャッカーから、火の鳥が飛んでくる。

おそらく、バーニングファルコンのデータを使ったのだろう。

私は咄嗟にクリスと響を庇うが、火の鳥の突撃を食らい吹き飛ぶ。

 

「グゥ!……この程度!」

 

なんとか直撃は免れていたため、そこまで大きなダメージではない。

だけど、私は背後から迫る気配に気付けなかった。

 

「……よっと!」

「なッ!?しまっ……!」

 

背後から接近していた黒のパーカーを着た何者かに、腰のあたりを掴まれる。

それに驚いた私は碌に動くことができず、黒のパーカーを着た人物はキャロルの隣に行ってしまう。フードを深くかぶっているようで、その顔は見えない。

 

「フフ……これは貰ったよ」

 

そう言って、黒のパーカーの人物が掲げた右腕にはラビットフルボトルとタンクフルボトルが。

腰についてるボトルホルダーに手をやると、2つのスロットに空きがあった。

 

「あなたは……」

「こいつはオレの新たな僕だ」

 

キャロルの言葉に応えるように、黒のパーカーの人物はフードを取る。

フードを取った瞬間に、煌びやかな長い黒髪が広がる。

そして、その顔を見た瞬間、私と…クリスの動きが止まる。響も少なからず動揺していた。

 

「なん、で」

「おい……ウソだろ……?」

 

パーカーの人物は不敵に笑い、腰にビルドドライバー(・・・・・・・・)装着する。

 

「なんで、ここにいるんだ。姉さん(・・・)ッ!!」

 

私の叫びに構うことなく、パーカーの人物―――宵姫黒夜はボトルを振り、ビルドドライバーにセットする。

 

《ラビット!》

《タンク!》

《ベストマッチ!》

 

姉さんがビルドドライバーのレバーを回すと、姉さんの周囲にパイプが展開され、その中に赤と青の液体が流れる。

 

《Are you Ready?》

「……変身!」

《鋼のムーンサルト!ラビットタンク!イエーイ!》

 

赤と青の装甲が姉さんを挟み込み、1人の仮面ライダーを創造(ビルド)する。

 

「紹介しよう。オレの新たな僕……宵姫黒夜だ」

「というわけで、よろしく」

 

あの大天才(大天災)が再び帰ってきた。

 

 

 




というわけで、帰ってきた黒夜さんです。
まあ、彼女にはいろんな意味で暴れてもらいます。

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キャラクター紹介

風鳴弦十郎
S.O.N.G.の司令。OTONAとしてとてつもない戦闘力を誇るが、司令という立場上軽々しく動くことができないことを、悔しく思っている。
他のスタッフたちや装者たちからは、絶大な信頼を得ている。










装者たちの切り札、どっちが良い?(本編に関係はありません)

  • イグナイト
  • デュオレリック
  • 心象変化ギア
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