《キャロルside》
……時間は、どれだけ稼げている…?
「時間稼ぎをするんじゃなかったのか?ほら、もっと立ち上がれ!」
「グ……ウアアアッ!」
「フン!」
「グアアアアアッ!」
ショットライザーを撃つも、サウザーの装甲にはまったく通らず、サウザンドジャッカーの斬撃を食らう。
「キャロルちゃん!」
「これ以上はまずい……早く逃げろ!」
「クソがぁ!」
「動け…動けよ、あたし!」
オレが一方的にやられる姿を見ている装者たちは、みな地に伏している。
まさか、ランペイジバルカンでも倒せないとはな……。
「私が来ると予測して、そのゼツメライズキーを作ったのは良い判断だった。オレがこの力を手にしなければなッ!」
「グウッ!」
「分かるか?このムゲンライズキーとプログライズキーはな、悪意のデータを基に作ったんだ。世界への尽きることのない憎悪と、大切なモノを奪われた悲しみ!」
「グッ!ガッ!ギッ!」
サウザーは悦に入った声で話しながら、倒れるオレを何度も、何度も蹴り続ける。
「貴様らの持つプログライズキーでは勝てはしないんだよぉ!」
「ガハッ!」
「……ん?なんだ、やり過ぎで死んだか?」
「ッ!」
仰向けになったオレに無防備に近づいてきたサウザーに、零距離でショットライザーを連射する。
サウザーの装甲からは断続的に火花が散る。
これなら、どうだ!
「満足か?」
「なん、だと……」
ショットライザーの銃撃を止めた途端、サウザーはオレの腕を掴んだ。
あれだけ撃ちこんでも、ヤツの装甲には傷一つ付いていなかった。
「これが、オレとお前の差だ」
《ジャックライズ!》
「グ、グウアアア!?」
「ジャパニーズウルフのデータ、貰っていくぞ」
「グハッ!」
もはや武器を使うまでもないと言わんばかりに、やつはオレを蹴り飛ばす。
惨めだな……世界は違えど同じオレだと言うのに、手も足も出せない。
ぼんやりとする頭でそう考えていた時、地面に魔方陣が展開され、転移してきた何者かがサウザーに斬りかかった。
「ハアアアアッ!」
「ッ!ほう、セレナか。お前は
「こちらのことを聞いて戻ってきたんです!先生はやらせません!バーチャライズブレード!」
転移してきたのはセインティングペガサスのセレナで、どうやらこちらの状態を聞いて戻ってきたらしい。
という事は、向こうはある程度終わったという事か?
「ソードクリスタ!」
セレナがソードクリスタを展開し、サウザーを多角的に攻める。
普通なら圧倒できるだろう。だがヤツは違う。普通の枠組みに当てはまらない。
《ファイナル!セインティングカリバー!》
「ハアアアアッ!」
「フッ……」
セレナは自身が斬りかかると同時に、サウザーの周囲からソードクリスタを突撃させる。
サウザーは右手を掲げただけ。
しかしそれだけで、セレナの必殺技とソードクリスタの突撃を全て防いだ。
「なッ!?グ、アアア……」
《ジャックライズ!》
「セインティングペガサスのデータも貰って行こう……」
セレナは驚愕のあまり言葉を失う。
それもそのはず、セレナの攻撃を止めたのは、サウザーを囲むようにして現れた
そして、セレナが固まっている隙に、サウザーはセインティングペガサスのデータを収集する。
「そんな……ライダーシステム使用時は、錬金術は使えないはずじゃ……!?」
「そうだ。だがオレはそれを可能にしたのさ。フン!」
「キャッ!」
「せっかくだ。お前にいいものを見せてやろう」
サウザーはそう言ってセレナを殴り飛ばす。セレナが倒れているオレの隣に転がってくる。
そして、飛来してきたカブトムシのような物体が、サウザンドジャッカーに接続される。
「あれは……まさかフルライズアニマル!?」
「ユナイトコーカサス……そしてこいつを使えば、こんなこともできる」
サウザーは、ユナイトコーカサスの羽が開いたことで見えたタッチパネルを操作し、サウザンドジャッカーのレバーを引く。
《ユナイトライズ!》
「フン!」
《JACKING UNITE!》
「くそッ!」
「ッ…!」
《オルトロスブラストフィーバー!》
《セインティングクロニクル!》
サウザンドジャッカーのレバーを戻し、サウザーは
オレとセレナも迎撃の為に、それぞれの必殺技を発動する。
「ソードクリスタがッ!?」
「クッ!ウオオオオオッ!」
「ハアアアアッ!」
「無駄だ」
防御の為に展開したソードクリスタは紙屑の様に砕かれ、セレナのスラッシュライザーとオレのエネルギーを纏った拳で迎え撃つも、防ぐことは叶わずあっけなく吹き飛ばされた。
J A C K I N G
U N I T E
「「アアアアアアッ!!」」
吹き飛ばされたオレたちは、地面を転がり変身も解除されてしまった。
「う、グ……」
「ガ、ハッ……」
「フン。もう終わりか。ならば死ね。それを持ってあいつへの、白黄七海の手土産としてくれる!」
やはり、こいつの狙いは七海か!
「それじゃあな。オレ」
そう言って、ヤツは錬金術で生成した火球をオレたちに向かって放ってきた。
「セレナッ!」
「ッ!?先生ッ!?」
もう戦う力も、錬金術を使う気力も残っていない。
せめてセレナだけでもと思い、セレナを庇うために覆い被さる。
ああ……オレは死ぬのか?こんなところで。やっと、戻ってこれたのに……。
ごめん、ナナ姉え。
「―――――なんて、言わせるつもりはないよ」
《3人称side》
サウザーの放った火球が爆発し、キャロルとセレナを呑み込んだ。
「キャロルちゃぁあああんッ!」
「セレナぁあああッ!」
「おい……うそ、だろ」
「ッ……!クソがぁアアアアアアア!」
ようやくダメージが回復してきたのか、倒れていた響たちは何とか起き上がるが、全員の表情には悲壮感が漂っていた。
キャロルとセレナの生存は、もはや絶望的だろう。
その中でサウザーの高笑いが響くが、誰も気にする余裕がない。
「ハハハハハハッ!ハハハハハハハッ!ハハハハ……ん?」
高笑いを上げるサウザーは、火球の爆発によって巻き起こる炎の様子がおかしいことに気付く。
すると、突然炎が渦を巻き出し、何かに吸収されているかのように消えていく。
そして見えるのは、何が起こったのか分からず呆けているセレナ。
そして、そのセレナに覆い被さりながらも
「うそ……」
「まさか、こんなことが」
「は、はは……やりやがった。あいつ、やりやがったんだ!」
キャロルとセレナの危機から救った人物に、響たちも歓声を上げる。
そしてサウザーも、現れた人物を見た瞬間、身体を振るわせる。
「ふ、フフ…クックック。ハッハッハッハッ!ついに来たかぁ!
待ちわびたと言わんばかりに声を張り上げるサウザーに、七海は微笑みかけ一言。
「うん、来たよ。
多分、今日中にもう一話投稿します。
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仮面ライダー紹介
仮面ライダーカラミティサウザー/キャロル(平行世界)
・概要
平行世界のキャロルが『ビギニングドラゴンムゲンライズキー』と『エンディングアルケミストプログライズキー』で変身する、サウザーの強化形態。
”終焉の始まり”と”希望の終わり”により、絶望を始め終わらせる者。
変身時の英語の和約は「Thouzer,the ruler of destruction and rebirth, reigns here(破壊と再生の統治者サウザーは、ここに君臨する)」
ドラゴン型のファントムモデルと、錬金術師型のライダモデルが装甲に変換されることで、アーマーを形成する。
・スペック
基本能力は本作に出てくる仮面ライダーの仲ではトップクラス。
また、本来ライダーシステムの使用中に錬金術の行使は出来なかったが、錬金術師のデータが入った『エンディングアルケミストプログライズキー』によって、錬金術の同時使用を可能にしている。
これによって、遠距離攻撃がサウザンドジャッカー便りという弱点を克服した。
これらのことから、素のスペックは最強クラスでありながらも錬金術を使用することで、実質”計測不能”である。
・容姿
ベースはサウザー。
頭部にはドラゴンの頭部を模した装飾が施され、腕や足、胴体にもドラゴンの身体のような装甲が追加された。
背部には背中を覆う扇形のマントが装着されている。
・ユナイトコーカサス
過去の戦闘データから作られたフルライズアニマル。
『アメイジングコーカサスプログライズキー』をセットすることで動く。
サウザンドジャッカーに合体することで、サウザンドジャッカーを強化することができる。
接続時には羽が完全に開いた状態で固定され、羽の下にあるタッチパネルを操作することができる。
サウザンドジャッカーのレバーを引き、タッチパネルを操作すると『ユナイトライズ』が可能となり、奪ったもしくはすでに収集しているデータを融合させることができる。
そのためユナイトライズ後にレバーを戻すと『ジャッキングユナイト』『ハッキングユナイト』『サウザンドユナイト』が使用可能。
もちろん、ユナイトコーカサス接続前の必殺技も放てる。
・必殺技
カラミティプロヴィデンス
『エンディングアルケミストプログライズキー』を押し込むことで発動。
錬金術によって威力を増したキックを放つ。
アブソリュートカラミティ
『ビギニングドラゴンムゲンライズキー』を押し込むことで発動。
両手に特大の魔方陣を生み出し、エネルギーを凝縮させたエネルギー弾を放つ。