錬金術師と心火を燃やしてみよっか?   作:神咲胡桃

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タク-F様、感想ありがとうございます!

本日2度目です。前話を読まれていない方はご注意を。


67 希望の音色、その名は……

《三人称side》

 

 

「本当に、七海なのか……?」

「うん。本当。よく頑張ったね、キャロル」

 

そう言って七海は、キャロルの頭を優しく撫でる。

 

「待っていたぞ、白黄七海。お前にやられた借り、ここで返してくれるわ!」

「無理だよ」

「なんだとッ!」

「思い出した。私が何のために戦っていて、何を守りたかったのか。……言っておくけど、今の私は、負ける気がしないからね」

 

携えた笑みを変えぬまま、七海は()()()()()()()()を取り出し腰に装着する。

そして次に取り出したのは、ハザードトリガーに似たアイテム。

 

「ハザードトリガー!?」

「だけど色が……青色」

「そう。これはハザードトリガーじゃない。そんな暴力的な力、必要ない。これは『セフィールトリガー』」

《ゲット!セット!》

 

セフィールトリガーのスイッチを押して起動し、ビルドドライバーの黒夜がハザードトリガーをセットしていた場所にセットする。

続いて、先ほどから左手に掴んでいた通常のフルボトルよりも大きなボトルの頂部のスイッチを押す。

 

《ハーモニー!オールセット!》

 

器用に左手でひっくり返し、右手に持ち替えてビルドドライバーにセットする。

 

《シンフォニー!》

 

そしてビルドドライバーのレバーを掴み回していく。

 

《オラァ!〈ラァ!〉オラァ!〈ラァ!〉オラァ!〈ラァ!〉》

「これは……フルボトルにプログライズキーが、七海の周りに集まっている…?」

「というかあん中に混ざってんの……」

「私たちのアームドギア!?」

 

七海がレバーを回すごとに、『ケミカライドファクトリーステージ』が展開される。さらに、どこからか飛んできたフルボトルやプログライズキー、更には各シンフォギアのアームドギアが七海の周囲に漂う。

そして七海はレバーを回す手を止め、右腕を正面に伸ばす。

 

 

 

 

 

《Are you ready?》

「………………変身ッ!」

 

 

 

 

伸ばしていた右腕を勢いよく振り下ろした途端、宙に浮いていたアイテムたちが七海に()()する。

一瞬だけ強い光が辺りを覆い、光が晴れるとそこには()()()()()が立っていた。

 

《完全調和のゼリーヤロー!》

《グリスシンフォニー!》

《オラオラオラオラオラァッ!》

 

白い装甲に各シンフォギアの色の装飾。

 

しかしその姿は紛れもなく仮面ライダーグリス。

 

仮面ライダーグリスシンフォニー。

 

十の音色を携えて、ここに生誕する。

 

「…………………」

「……来い、マギア」

 

七海はゆっくりと、サウザーに向かって歩き出す。

その様子に何かを感じたサウザーがテレポートジェムを割ると、サウザーを守るようにマギアが現れる。

 

「トリロバイトマギアじゃない!?」

「さっき出てきた変なやつらか!」

竜宮の深淵(アビス)に出てきたのも!」

 

ベローサマギアやビカリアマギアと言ったマギアはサウザーの命に従い、七海に向かって襲い掛かる。

それを見ていた装者たちは、七海1人では厳しいと考える。……ただ一人、いや、()()()()()()()

七海は当然そのうちの1人だった。迫りくるマギアを見ながら、足を止めることなく、そして焦ることなくボトルの頭頂部にある2つあるツマミの内、左側のツマミを捻る。

さらに、セフィールトリガーの起動スイッチを押す。

 

《ライダー!》

《フィーバー!》

『人間、せんめ―――』

 

ベローサマギアが両手の鎌を振り下ろそうとした瞬間、()()()()()()()()()

 

「なんだあれ!?」

「あれは、ビルドの武器か……?」

「それだけじゃありません。アタッシュウエポンにスラッシュライザーも…!」

 

降ってきた複数の武器がマギアを貫き、マギアたちは爆発。

そして爆発の炎が晴れると、そこには墓標のように地面に突き刺さっている仮面ライダーの武器とその中を歩く七海。

響たちは今起こった光景に驚愕するが、キャロルとサウザーは当然だという風に何の反応もしない。

七海は武器が途中で、ドリルクラッシャーとアタッシュカリバーを引き抜く。

 

「……心火を燃やして………ぶっ潰す」

「かかってくるがいい。白黄七海ぃ!」

「……いくぞぉおおおおおお!」

 

七海とサウザーは同時に走り出し、手に持った武器で斬りかかる。

 

「「オオオオオオオッ!」」

 

2人が振るった武器は、お互いを切り裂きく。

 

「グゥ…!ハッ!」

「ッ!」

 

よろめきながら下がったキャロルは、錬金術で炎弾や氷弾、風弾に岩弾を撃ちだす。

それに対し、七海が右腕を振るうとキャロルが撃ちだした弾は、全て何らかの方法で防がれる。

水の竜巻、ダイヤモンドの障壁、回転するヘリコプターのプロペラ型のエネルギー体、磁力。

それらで防がれたことを察したサウザーは、再び七海に斬りかかる。

 

「フッ!」

「ハァ!」

 

七海は両手の武器で、サウザンドジャッカーの攻撃を防ぎながら、反撃の機会を狙う。

しかし、サウザーもさることながら反撃の隙は与えず攻め立てていく。

そして鍔迫り合いになり、唐突にキャロルは笑い出した。

 

「ハハハ……いいぞ。これだ!今の貴様を倒すことで、オレはまた一つ世界への憎しみを晴らす!」

「貴方の憎しみに同情はするけど、同意はしない!」

 

七海は強引に鍔迫り合いを解き距離を取る。

ドリルクラッシャーとアタッシュカリバーを捨て、突き刺さっていた武器の中の2つが新たに手元に飛んでくる。

 

《ホークガトリンガー!》

《ショットライザー!》

「ハアアア!」

 

ホークガトリンガーとショットライザーを連射するが、サウザーは障壁を展開して防ぐ。

 

「貴様に何が分かる!」

《JACKING BREAK!》

「ハア!」

 

サウザンドジャッカーから雷撃が放たれ、七海がいた場所を爆発で包む。

 

「クッ……!」

《四コマ忍法刀!》

《スラッシュライザー!》

「ウオオオオッ!」

 

爆発から飛び出してきた七海は、手にした2つの武器のトリガーを引きサウザーに斬りかかる。

 

「すべてを知っている訳じゃない!」

《火遁の術!》

《バーニングレイン!》

「でも知ってることならある!」

 

炎を纏った武器をサウザーのサウザンドジャッカーに叩きつけながら、七海は知っていること――前世の知識の一部を話す。

 

「万象黙示録、オートスコアラー、イグナイトモジュール!」

「ッ!?貴様、何故それを知っている!ダァッ!」

「グウウッ!」

「なにッ!?どこに行った……」

《アタッシュアロー!》

《カイゾクハッシャー!》

「ハアアッ!」

「後ろだとッ!?グアッ!」

 

七海の武器を弾いたサウザーは、サウザンドジャッカーの斬撃を浴びせていく。だが、その途中で七海の姿が煙と共に消えた。

どこに行ったのかと周囲を見渡すサウザーの背後から、煙と共に七海が現れアタッシュアローとカイゾクハッシャーでサウザーに斬りつける。

 

《オーソライズバスター!》

《バスターダスト!》

「させるかぁ!」

《JACKING BREAK!》

 

この隙を逃さずに、さらにオーソライズバスターを取り出し、オオカミ型のエネルギー弾を撃ちだす。

しかしサウザーも、ゴリラの腕を模したエネルギー体をサウザンドジャッカーに付与させ、エネルギー弾を叩き潰す。

 

「こいつでどうだ!」

 

さらに、最初に放った物より大きな火球や氷球を放つ。

 

「いけッ!」

 

それを七海は、サメ型とマンモス型のライダモデルを召喚し迎撃する。

 

「ライダモデルか!小賢しい!」

《JACKING BREAK!》

 

サウザーはサウザンドジャッカーを地面に突き刺し、ライダモデルの足元から炎を噴出させ破壊する。

それと同時に2人は再び走り出す。

 

まさしく一進一退の攻防。

絶望と希望のせめぎ合いに、運命の女神はどちらに微笑むのか。

 

 

「「オオオオオオオオッ!!」」

 

 

 

 




この話を書き始めた時から、温めに温めたオリジナルフォームをようやく出せた……。
次回で、松代戦を終わらせます。

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