錬金術師と心火を燃やしてみよっか?   作:神咲胡桃

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今日はお休みだといったな。あれは嘘だ。

というわけで、今日も投稿投稿!


前回までのあらすじ

仮面ライダーブラッドを追ってたどり着いた世界で、別の世界から来たと言う雪音勇と勇の世界のキャロルと出会った七海とキャロルとシャナ。

彼らもまた、何者かによって襲われたというらしい。

そして、襲撃してきた仮面ライダーブラッドによって、5人は分断されてしまう。

彼らの運命は……



謎の街と来禅高校

「う…うう………ここは…?」

 

真っ暗だった意識が徐々に覚醒し、私は節々の痛みを堪えながら体を起こす。

 

「何が…どうなって………そうだ。思い出した。たしか、ブラッドと戦って崖から落ちたんだっけ」

 

おぼろげな記憶を何とか思い出し、自分の状況を思い出す。

周りを見回すと、近くに落ちていたスクラッシュドライバーにUFOフルボトルがセットされているのを見るに、無我夢中でどうにかしようとしていたらしい。

 

「……そうだ!キャロルちゃん…」

「―――やっと起きたか。長いこと寝おって、贅沢な身分だな」

 

私と一緒にキャロルちゃんも崖から落ちたことを思い出し、焦り気味に周囲を探す。

すると、すでに起きていたらしいキャロルちゃんが、()()()()()()()()()()

ん?入り口?

 

「キャロルちゃん!」

「起きたなら行くぞ。一刻も早くここを出ねばならんからな」

「え?それってどういう…あ、ちょっ、ちょっと待って…ッ!いっつぅ……」

 

スタスタと歩いていくキャロルちゃんの後を追おうとすると、ズキッ!と右足に鈍い痛みを感じ、歩みが止まる。

 

「…?どうした」

「い、いや、なんでもないよ」

「ふむ……(こいつ…これで隠したつもりか?どう見ても足を怪我しているだろうが…まあいい。勇を傷つけたバツだ。放っておくとするか)ならば行くぞ」

「う、うん」

 

キャロルちゃんを追って()()()()と、ありえない光景が広がっていた。

 

「……何?()()()

「見たとおりだ。さっきまでこんな建物、というよりこの街自体なかった。だが、オレが目を覚ました時には、この有様だ。オレたちがいたはずの森すらない」

 

その言葉に背後を振り返ってみるけど、確かに私が倒れていた場所は森などではなく、どうやら公園だったらしい。だからキャロルちゃんが来た場所を、無意識に入り口と感じたりしたのか。

 

「……それにしても、ここは一体」

「オレが知るか……だが、何故か安心する気がする。この感覚はなんなんだ?」

 

キャロルちゃんと並んで、至って普通の街並みの道を歩く。

辺りにはスズメが飛び交い、柔らかな風が吹きつける。

ただ、さっきからちょっと気になることがある。

 

「あの~キャロルちゃん」

「なんだ」

「その~もしかしなくても、すっごく機嫌が悪い?」

「ほう……貴様には今のオレが機嫌が良いと見えるのか。ならちゃんと言ってやろう。オレは機嫌が悪い。勇を傷つけた貴様と2人っきりなど、こんな状況でもなければ御免こうむる」

 

鼻を鳴らしながらそっぽを向いたキャロルちゃんは、早足に歩いて行ってしまう。

彼女とうまくやって行けるのか、ちょっとした不安に冷や汗をかき、足の痛みに慣れない治癒系の術式を使いながら彼女の後を追う。

そうして手掛かりを探しながら歩くも、まったくと言っていいほど進展はなかった。

 

「これだけ探しても、何も見つからないなんて……」

「ふ、ふん。この程度で根を上げるのか?」

「そうはいうけど、キャロルちゃんだって息が切れかけてるよ?」

 

私の指摘にキャロルちゃんは顔を歪ませる。事実、彼女の息も切れかけている。

まあ、仕方ないだろう。何も手掛かりが見つからない中、こうして当てもなく歩き回ってるだけだと、精神的な負担が結構大きい。

 

「ちょっと休もうか」

「…き、貴様が疲れたというならな!」

「はいはい、疲れた疲れた」

 

キャロルちゃんを連れて、近くのベンチに腰を下ろす。

丁度大きな木が影となっていて、ちょうどいい感じに日光を遮っている。

 

「ほら、キャロルちゃん」

「……………」

 

私が隣をポンポンと叩くと、キャロルちゃんはムスッとして少し離れた場所に座る。

影によって良い加減に涼しく、疲れた体がリラックスしていく。

そしてそんな状態だと、とりとめない話題がポンポン出てくるもので……

 

「……そういえば、このマンションって何でこんな場所にあるんだろ。周りは普通の家屋なのに」

「知るか。そんな事より、この場所のことだ。ゴミ捨て場やコンビニに駅……生活感を感じるものはいくつもあるが、どこもかしくも人気を感じない。まったく人がいない」

「………ん?」

 

キャロルちゃんの話を適当に聞いていると、ふと視界の端に誰かいることに気付いた。

 

「シドー!おはようだ!」

「おはよう、十香」

「士道。おはよう」

「折紙、おはよう」

 

目の前のマンションから出てきた紫色の長髪の少女が、隣の一軒家から出てきた青年に駆け寄る。さらにその2人に、別の道から歩いてきた銀髪の少女も合流する。

 

「むっ、折紙よ。少し士道にくっ付きすぎじゃないのか」

「別にこれくらい普通。だから何も問題はない」

「そうなのか?ならば私もするぞ!」

「ちょっ!?2人とも、動きにくいって!」

 

折紙と呼ばれた銀髪の少女が始動と呼ばれた青年の腕を組み、その反対側の腕に紫色の髪を持つ十香と呼ばれた少女が抱き着く。

当の青年は、美少女と言っても過言でない2人に抱き着かれて、アワアワと動揺する。

まるでラブコメのような展開。しかし重要なのは、そんな事ではない。

 

「キャ、キャ、キャ、キャロルちゃん」

「………だから今度は…って、なんださっきから!」

「あれ…あれ!」

「あれ?人がいるだと!?」

 

しつこいくらいにキャロルちゃんの肩を叩き、見つけた3人を指差す。

私の指先を見たキャロルちゃんは、驚きのあまり立ち上がる。

 

「なんだ、この引き寄せられるような感覚は……あいつらの後を追うぞ」

 

そう言って、キャロルちゃんは彼らの後を追う。

さっきまでと違って、真剣な顔をしているキャロルちゃんに声をかける。

 

「どうしたの?いきなり後を追うなんて」

「いいからついて来い………見えたな」

「あれは……学校?」

 

彼らの後をつけていくと、やがて高校が見えた。

『都立来禅高等学校」と書かれた表札がある門をくぐり、青年たちは中に入っていく。

 

「さて……どうする?」

「もちろん中に入る。ハニエル!」

 

キャロルちゃんが右手を掲げると、鏡が取り付けられたような箒が現れる。

次の瞬間、キャロルちゃんと私を光が包み、服装がさっきの少女たちが着ていた制服に変わる。

 

「おお……!これは便利だね」

「いくぞ」

 

天使の力に軽く感動している間にも、キャロルちゃんは来禅高校に入っていく。

素っ気ない彼女の様子を見て、未だに仲良くなれていないことにしょんぼりしながら、彼女を追って中に入った。

 

 




勇君と七海の世界のキャロルとシャナの様子は、タク-Fさんの投稿で確認ください!

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勇君視点もこちらから!
タク-Fさん投稿「マジで……この世界!?」
https://syosetu.org/novel/234619/

次回予告

仮面ライダーブラッドによって分断されてしまった七海と勇の世界のキャロル。

目覚めたのは先ほどまで全く見かけなかった、謎の街。

調査の中で見つけた青年たちを追ってたどり着いた来禅高校に、キャロルの感じた感覚を頼りに2人は潜入する。

次回もお楽しみに!

何も言わずに選んでください

  • ゲーマーキャロルちゃん
  • 原作開始前に命題に気づいたキャロルちゃん
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