やはり俺の実力至上主義な青春ラブコメはまちがっている。   作:シェイド

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ここから第二章は、暴力事件~夏休み前半まで行きたいです。
投稿はまあ、遅くなりそうですが……ゆっくりちゃんと書いて出していきたい。

で、今回のメインはタイトル通り……暴力事件より危険な遭遇をやってみた?みたいな?


※この作品はところどころ作者の脳内で物語が進んでいるので飛び飛びです!各個人で自分の好きなように想像してからご覧ください!


暴力事件~夏休み前半
有栖「あら?」 翔「ああ?」 八幡「……げっ」


「1年Bクラスの皆さん~……今日も元気に行ってみましょうー……」

 

「くさっ!お酒臭いです先生ー!」

 

 なんで教師が二日酔いのまま教壇に立ってんだよ……。

 中間考査から少し経った、5月最後の日の朝のHR。

 その日、事件は起こった。何かいつも事件起こってないか?気のせい?

 

「うぅー……じゃあ今月のクラスポイントの発表を……えーっとこれだったかな……?」

 

 そう言って星之宮先生が取り出したのは一枚の写真。絶対違うだろそれ。いや待てその写真なんの写真だおい!?

 

「わっ!イケメンだ!」

 

「眼鏡、やはり時代は眼鏡なのか!?」

 

「誰ですか先生?もしかして彼氏ですか!」

 

「いや待て、この男……ここの生徒じゃないか?」

 

「「「ええー!?禁断の関係!?」」」

 

 あ、いかん、この流れはいけない流れって八幡知ってる。

 

「ふふふ~うぷっ……それはね~どこかの捻くれ系目を腐らしてる男子と入学式の日に撮った写真でーす」

 

「「「え、ええええええええええ!?」」」

 

「うっわマジかよー!比企谷なのかこれ!?」

 

「は、八幡!?」

 

 うん、このクラスにいる限り俺に平穏はないって改めて知った瞬間だった。

 忘れたころにやってくる過去の産物……くそ、消させておけば良かった。まぁ、素直に消してくれるとは思えないから無駄だったかもしれないが。つーか捻くれ系と目を腐らせてる男子で俺と断定するの酷くない?

 ま、まあ俺みたいなやつが他にもいればそれはそれで驚きだが……

 

「一之瀬さん羨ましいー?うえ……」

 

「え、え、えぇ!な、いや!別に羨ましくなんてありません!そ、それより星之宮先生!先生と生徒が学校で何してるんですか!?」

 

 うん、一之瀬に聞かなくていいよね?顔を真っ赤にして生徒と教師の関係疑われてるよ?

 

「いや~うぅ……入学式の日、皆が友達を作ったり遊びに行ってたとき……一人で職員室に来てね?入学早々ぼっちで可哀そうなオーラが出てたから……うぇぇ、そ、それで少しからかったら面白くてねー?それで試しに眼鏡かけてさせてみたら想像以上だったのよー……この写真いる人~?」

 

「「「欲しいです!」」」

 

「俺も俺も!これが比企谷とか面白すぎるだろ!」

 

「一之瀬さんは~?」

 

「私は、別に……」

 

「じゃあ他の娘たちにはあとでコピーしてあげるから~……うぷっ!あっ!今月の各クラスのクラスポイントを発表しまーす!うぅ……みんなのプライベートポイントは、明日振り込まれます……」

 

 どうやら立っているのもきつくなったようだな……この人頭どうかしてるんじゃないのか?写真バラまくの?ってかクラスの女子は欲しいの?男のあいつは完全に面白がってやがるな……。それを将来同窓会なんかで晒して盛り上げたりするのだろう。俺は行かないが、それを肴に盛り上がることもあるかもしれない。

 

 それに星之宮先生、あの流れからなんで普通にクラスポイント貼っちゃうかな……重要な問題のはずが変な空気に包まれちまってんじゃねーか……。

 で、問題のポイントはと言えば……

 

 

Aクラス 1004cp

Bクラス  630cp

Cクラス  512cp

Dクラス   87cp

 

 

 おお、60ポイント増えているな。Aクラスが64ポイント、Cクラスが52ポイント増えているから多分成績順か?

 Dクラスが一番増えてるが、もしやAより良かったのか?確かAの平均点は90より上……ないな、Dクラスがそんな点を取ったわけがない。だって綾小路に平均点聞いたら、うちと同じくらいだったし。

 だが……退学者0は驚いた。綾小路の話だと複数名、特に三人の男子がどうしようもない状態だったみたいだが、何かしたのか?

 

「私たちポイント上がってる!」

 

「やったやった!」

 

「テストの成績のおかげだね!みんな勉強会で点数上がったし!」

 

 そんな女子たちの視線は一之瀬に……あの勉強会は確かに凄かった。というよりBクラスの仲の良さが決め手だった。

 各教科時間を作り、それぞれ得意な者が苦手な者について教える。基本優秀だからか飲み込みも早かった。

 そして、苦手すぎる者には一之瀬や神崎が付きっきりで教えていた。そりゃ点数は上がっていく。

 でもさー?なんで俺には一之瀬だったの?神崎でよくない?ダメ?あー緊張感か……イケメンか美少女なら美少女の方が緊張するに決まってる。だってイケメンにはこのリア充め!とは思うがそれくらいだしな……。

 

「そんな、皆が頑張ったからだよ」

 

「大好き、一之瀬さん!」

 

「にゃにゃ!?千尋ちゃん!」

 

「私もー!」

 

「ちょ……もう待って待って!」

 

「またなーい!」

 

 相変わらず百合百合してんなぁ……。

 

「私、Bクラスで本当に良かった。一之瀬さんと同じクラスで!」

 

 あの百合娘ならそうだろうな……それを差し引いてもBクラスは良いクラスだろう。

 誰一人として孤立させず、みんな仲良くが本当に実現するクラスだ。そんなクラス日本国内……いや、世界中の高校のクラスでもあるかないかだろうし。

 全員が協力できるというのはそれだけで大きな武器となる。

 特にこの実力主義の学校なら、他クラスとも渡り合っていける大きな力になるはずだ。

 それを一之瀬というリーダーが統率する……Bクラスは中々強かったりするのか?

 

「はっちまーん!」

 

「おう、戸塚。どした?」

 

「もーうっ!名前で呼んでくれないの?」

 

 基本ボッチに変わりはない。そのため日課であるクラスメイト達の観察をしていると、天使が目の前に現れた。

 その天使が涙目で訴えている。

 八幡はどうする?

 

「す、すまん……彩加」

 

「うん、全然いいよ!」

 

 もちろん名前で呼ぶに決まっている。

 天使が上目遣いに涙目。鼻血出ないか心配です。

 

「ポイント増えたね~!……本当に退学にならないでよかったよ!」

 

「そうだな。いやー、彩加を退学にしようとか考える学校は頭おかしいな。担任とか特に……」

 

 少し前に起きた『戸塚退学かも事件』。退学という言葉を聞くとどうしても思い浮かべてしまい、イライラしてしまう。それに、星之宮先生におちょくられたことが一番恥ずかしかったし、精神にダメージを受けた。これくらいの毒くらい吐いちゃうのは仕方ないと八幡思うの。

 だが周りは違ったらしい。俺の方に視線を向け、「コイツ死にたいのか?」といった感じだ。

 でも星之宮先生は二日酔いで死んでる―――――ねぇ、なんで目の前にいるの?

 

「そんなこと言っちゃうなんてー、比企谷君は可愛いなぁ~。今日、一日私の付き人やってねー?うぷっ……」

 

「……いy「ちなみに拒否権はありませーん!……おえっ」……はい」

 

 マジですか……荷物持ちか。

 つーか酒臭!飲みすぎでしょアンタ……。俺に向けて吐くんじゃないぞ……。

 

 

***

 

 

 昨日は酷い目にあったもんだ。何故酔っ払いの世話などしないといけないのか……自業自得ですねわかります。

 そんで今日、6月1日。ポイントが振り込まれる日だ。

 クラスポイントが630だから6万3000振り込まれてるはず……あれ?振り込まれてないな?なんで?

 もしかして俺だけとかならマジであのビッチ教師訴えてやる……なんかすごい寒気に襲われたからやめよう。

 

 だが、これが学校側の不備なら何かしらの補填をしてもらいたいもんだな。

 とりあえず学校に行けば何かしらわかるだろう。早く戸塚に会いたいな。毎朝のエンジェルコールが俺にとっての何よりも楽しみな時間なのだ。

 朝食はおにぎりで済ませ、持っていくものを整える。忘れ物をすればクラスポイントに響きそうだし、ここら辺はちゃんとしておかなければならない。

 よし、行くか。

 

「あ、おはよう比企谷k」

 

「……なんかいたな」

 

 ドアを開けるとなんかいた。美少女だったな。夢?寝ぼけてんのか?

 もう一度開けてみるか。

 

「なんでドア閉めたn」

 

「……夢じゃないのか」

 

 やっぱなんかいるな。クラスのリーダーっぽいが朝から何か用事だろうか。

 と、思ってたら勝手に鍵を開け、中に侵入してくる。

 

「もう、何で閉めるの?」

 

「いや、なんでいるの?」

 

 現れたのはクラスの委員長、一之瀬帆波だった。幻覚とかじゃなかったのね……。

 ちなみにだが合鍵は返した。勝手に作ったとはいえ、合鍵が作れることがわかったことには感謝しているのだ……戸塚と部屋の鍵交換できたからな!!

 仲直りというと友達っぽいから違うだろうが、すれ違いは終わり普通に話すようにはなったので鍵は返したのだ。

 

「一緒に登校しようと思ってね」

 

 え、なに?俺、いつの間に一之瀬ルートに入ったの?そんなに好感度上げるようなことなかったと思うんだけど……いや、これはあれか……どれだよ。

 

「ポイントが振り込まれなかったことについてか」

 

「ご明察。比企谷くんなら何か考えてるかもって思ってね」

 

 そういうことなら仕方ない。ついていってやろうじゃないか。

 部屋を出てエレベーターに乗り込み一階に降りる。エレベーターが二つあるため、そこそこ混雑は抑えられていて話がしやすい。

 

「学校側の不備かと思ったんだけど、この学校でそんなこと起こるのかな?とも思うんだよね」

 

「そうだな、もし学校側の不備ならポイントでも請求すればいいが……何かあったのかもな」

 

「……Cクラスが何かしたのかもねー」

 

 そう、ポイントが振り込まれないとすれば、ポイントが変更になる何かが起きたということも考えられる。そんなことをしそうなのはやはりCクラスだ。Bクラスは中間試験前に被害にあっている。男子生徒数名、主に俺が。

 一階に着きエレベーターを降りると、隣のエレベーターからもちょうど人が降りてきたようだ。

 ん?綾小路と……櫛田ってやつが一緒にいるな。綾小路の奴、友達いないとか言いつつも美少女といつも一緒にいるように思うんだが……リア充爆発しろ!

 

「おっはよーう!櫛田さん!」

 

「一之瀬さん!」

 

 どうやら一之瀬は友達になっていたらしい。交友関係の広いことで……さすがはコミュ力の化身。あとどちらも胸……立派なモノをお持ちのようで。

 

「あ、もしかして櫛田さんの彼氏?」

 

「あっはは、それはないよー」

 

 今の完全に本音だな。ドンマイ綾小路!

 しかしまぁ、よく出来た仮面だな。俺には理解できないから関わりたくもない。

 

「そうなのー?てっきりー……」

 

「ないない!一之瀬さんこそ、後ろにいる男子は彼氏さん?」

 

 なんか飛び火した。

 

「えぇ!?ち、違うよ櫛田さん!比企谷くんとは……と、友達だよ!」

 

「友達でもないけどな。それに櫛田、よく考えてみろ。こんな美少女と俺が釣り合うと思ったのか?圧倒的に俺が見劣りしてるだろ」

 

「そっかー」

 

 納得しちゃうのかよ。いや、するんだろうけど……こう、他人から言われると心にきますね……。

 俺が心に傷を負っていると、むー!っという声が聞こえる。声の主である一之瀬を見れば、頬を膨らましていた。何そのあざとい表情、天然なの?

 

「比企谷くん!自分を低く言うの禁止って言ったよね!」

 

「え、いや、だって事実だろ?」

 

「全然事実じゃないよ!比企谷くんは私よりいい人だし……」

 

「それはない」

 

「あるよ!」

 

「ない」

 

「ある!」

 

「絶対ない」

 

「あーるーのー!」

 

 そういえば、なんか前に自分を低く見たり、言うの禁止とか言われてたな……事実なんだし別によくない?

 そんな俺と一之瀬が言い争いをしていると、ずっと黙っていた綾小路が一言。

 

「夫婦喧嘩みたいだな」

 

「「!?」」

 

「夫婦漫才にも見えるね!」

 

 どうやら誤解を生んでいるようだ、やめてね?あと綾小路、そんなことを真顔で言うんじゃない。

 その言葉に一之瀬はあわあわと……パニックを起こした。

 

「ええー!い、いや夫婦だなんて……まだ学生だし比企谷くんとは出会ったばかりだしまだよく知らないところもたくさんあるし……違うよ!!」

 

 一之瀬さん……そういうところで誤解が誤解を生むんですよ。

 この空気に耐えられなくなった俺は、元々聞きたかったことを尋ねる。

 

「そうだ、お前らポイント振り込まれたか?」

 

「え?」

 

「いや、朝から確認したが振り込まれていなかった」

 

「そっかー……なら私たちだけじゃなくて学年全体なのかな?」

 

 BとDだけということも考えられるが、Bクラスは特に問題は起こしていないはずだ。テストの点を買ったことが問題というならBクラスは当てはまるかもしれないが、Dは関係ないはずだ。Dも同じことをしていれば別だが……それにあれは学校のルールに則っただけで問題にはならないだろう。

 なら学年全体でポイントの支給が行われていないのではないか。憶測でやはりCが怪しいが断定はできない。もしかしたらA……坂柳が何かしたか?

 ま、考えても仕方がない。学校行くか……。

 

 

***

 

 

 HRの時に1年全体にポイントの支給が遅れていると星之宮先生が言っていた。何かトラブルがあっているらしいが、Bクラスは関係ないことらしい……ならBだけポイント支給したりしないの?しないか。

 いつも通り授業を受け、いつも通り保健室裏でマッカンを嗜み、気づけば放課後……本でも借りに行くか。

 図書館は相変わらず人が少なく、静かで過ごしやすそうだった。だが俺が席に座るとその机には誰も座らなくなる……明らかに避けられているのでなんとなく利用する気が起きない。

 目?やっぱり目なの?

 ただ色んな本があるため、借りることだけはする。全部読んでみたくはあるが、3年間全部の時間を使っても無理がある気がする。

 

 数時間、本を見回っていたがそろそろ帰るとするか。すでに俺以外にはいつも見る女子以外はいないし……アイツいつもいるな。本好きすぎるだろ……。

 借りた本を鞄につめ、寮へと帰路につく。あの角を曲がればいつもの道に出るはずだ。

 そうして曲がり角を曲がって……

 

「きゃ!」

 

「あ、すみません……は?」

 

「え、ひ、比企谷君……?」

 

 百合女とぶつかった……え、なんで泣いてるの?

 

 

***

 

 

「綾小路君には借りが出来ちゃったなー……」

 

 千尋ちゃんが告白してくるなんて思ってもいなかった。でもその告白を私は踏みにじろうとしていたんだ。

 偽の彼氏役なんて立てて諦めようとさせちゃって……綾小路君に諭されてから悪いことをしたんだって反省してる……。

 

「ううん、いつまでも引きづったら駄目駄目!千尋ちゃんは明日からいつも通りにするって言ってるんだし、私が動揺したら駄目だよね!」

 

 でも不安だし……相談してみよっかな。

 私は誰とでも仲良くしたいとは思ってるけど、なんとなく、困ったときは比企谷くんに頼ることが増えてきている気がする。どうしてかは分からないけど、比企谷くんと話してると楽しいし、悩んでいるのが馬鹿馬鹿しく思えてくる……比企谷くんが頭は良いのに馬鹿だからかな?

 見たこともない性格で何処か放っておけない。放っておくとまた無茶をしそうで……クラスメイト全員で卒業する。私の一番の目標はそれだから。

 合鍵で勝手にドアを開けて入る。まさか返してもらえるとは思ってなかったんだけどなー……なんていうか、捻くれてるよねー。

 

「お邪魔しまーす!……ん?」

 

 玄関には靴が3つ。3つ?……誰か来てるのかな。

 邪魔になりそうかもだし……一度帰ってまた来ようかな……?

 

「え、一之瀬さん……?」

 

 この声は……!

 

「ち、千尋ちゃん!?」

 

「どうしてここに一之瀬さんが!?」

 

 えっと、どうして千尋ちゃんが比企谷くんの部屋にいるの……?ま、まさか比企谷くんに連れ込まれた!?……いや、戸塚くんもいる?

 

 

***

 

 

 白波の話を家に来ていた戸塚と聞いているとき、玄関から鍵を開ける音が聞こえた。

 この部屋の鍵を持っているのは俺と戸塚、それと……タイミング最悪かよ……。

 

「え、一之瀬さん……?」

 

「ち、千尋ちゃん!?」

 

「どうしてここに一之瀬さんが!?」

 

 うわー、修羅場になりそうだから帰っていいかな?あ、ここが俺の家だったわ……。

 

「えっと、私は……」

 

「い、一之瀬さんはあの時いた人じゃなくて、比企谷君が彼氏だったの……?」

 

「ち、違うよ!」

 

「じゃあ、どうしてここに……合鍵まで持ってるのに……」

 

 そりゃあ、勝手に作ったからな。一之瀬が。それに戸塚も持ってるんだが……。

 とりあえず話の経緯を改めて聞くか。

 

 告白。

 それは自らの内に秘める気持ちや事柄を打ち明けること。

 俺もよく中学の頃はやっていたから知っている……連絡先を交換しただけで「俺のこと好きなんじゃね?」と勘違いをし、日々悶々とした気持ちで過ごす……それでいざ告白すれば、振られるのは当たり前で、酷いときは「は?何夢見てんの?」とか言われたりする。翌日にはクラス全員が知っていて、こそこそと噂されるあれだろ?

 ちなみに酷いときは黒板に告白のことが書かれていて、笑われ者になっている。

 

「「「それは普通の告白じゃないよね!?」」」

 

 白波は一之瀬が好きで好きでたまらなくなって行動を起こしたと……ちっ、成功してれば俺と戸塚も認められたかもしれないのになぁ……まあ、俺は同性が好きなんじゃなくて、戸塚が好きなだけだから問題ないな。

 

「八幡、僕、男の子なんだよ?」

 

 いや、戸塚の性別は戸塚だ。くそ、なんで男なんだよ……。

 

「で、一之瀬はなんで俺の部屋に来たの?忘れ物はなかったと思うが……」

 

「え、えっとね……その、明日からも千尋ちゃんと仲良くできるか不安で、相談しようと……千尋ちゃんとはこれからも仲良くしたいから……」

 

「一之瀬さん……!」

 

 そこは目を輝かせるところじゃないと思うが、白波としては自分と仲良くしようとしてくれている一之瀬のことを嬉しく思っているんだろう。君、振られたからとか涙見られたとか言って俺殴ってたよね?もういいの?

 

 ……LGBTの問題はまだまだ解決されてはいないし、世間的に大々的に認められたわけじゃない。だが、人を好きになる気持ちに悪はないはずだと、間違っていないはずだと思うのだ。

 俺?俺のはただの勘違いだから……今は恋愛なんてできるとは思わない。とにかくリア充は爆発しろ!特に他人に見せつけるタイプのリア充!

 

「あ、そうだ!今日僕と八幡で夜ご飯一緒に食べる予定だったんだけど、二人も一緒にどうかな?」

 

 と、戸塚……?なに言ってるんだ、俺と二人でイチャイチャするんじゃなかったのか……。

 

「なんか比企谷くんが落ち込んでるけど……いいよ!どうせ一人で食べる予定だったから!」

 

「わ、私も!」

 

「八幡ー、台所借りるねー」

 

「私も手伝うよ」

 

 俺が落ち込んでいる間にすでに決まってしまったようで、戸塚と一之瀬が台所に消えてしまい、俺と白波が居間に残される。

 

「比企谷君」

 

「なんだ?」

 

「ありがとう……その、だいぶ落ち着いた。気持ちの整理はまだだけど、私、一之瀬さんともっと仲良くなる!」

 

「そうかい……ま、気持ちの整理がつかないのは当たり前だ。むしろ白波は強いほうだろ」

 

「え?」

 

 白波は「何言ってんだこいつ」みたいな目をしてくるが、本当にそう思う。

 普通、告白して振られたら落ち込むもんだろう。それが目の前に告白した相手が現れた。俺なら迷わず即逃げるだろうが、コイツはちゃんと話せる。向き合える。気持ちが整理できていないにもかかわらず。

 相手が一之瀬だったこともあるだろう。それでも、白波千尋という少女の強さがこの状況を作れていることは確かだ。

 

「あ、そういえばなんだけど、比企谷君は一之瀬さんのことをどう思ってるの?」

 

「どう、ねぇ……」

 

 不安なのか、それとも単純な興味か……どちらにしろ白波の質問は答えにくい。

 優しい女の子、お人好しな女の子、正義感の強い女の子、妹思いな女の子……一之瀬はいい奴だ。それは間違いない。

 だがそれはほかの奴らも思っていることだろう。そうではなく、俺自身が……本当はどう思っているのだろうか

 優しい女の子は嫌いだ。だけど、彼女はそれでも歩み寄ってくる。自分の思うがままにやると宣言までしてきた。

 こんな女子は初めてで、まだ距離感がつかめていないのも事実。

 

「おっせかい大好き美少女?」

 

「そっか……一之瀬さんはやっぱり可愛いよね!美少女だよね!天使だよね!」

 

 食いつくとこはそこかよ……でもなぁ、それを言うなら、

 

「白波も美少女だろ」

 

「ええ!?何言ってるの!」

 

 おっと、声に出てしまっていたようだ。八幡反省中……。

 だが事実だ。というよりBクラスに可愛くない女子がいない。どうなってんの?

 

「ま、彩加には劣るがな」

 

「やっぱり戸塚君のこと大好きなんだね!!」

 

「当たり前だろ。彩加を嫌いになる奴は人間じゃねーよ」

 

「うんうん!一之瀬さんを嫌う人なんて、人間じゃない別の何かだもん!」

 

「彩加は天使!」

 

「一之瀬さんは天使!」

 

 ガシッ。

 俺たちは息があったように固い握手を交わす。

 俺は戸塚、白波は一之瀬とイチャイチャしたいのだ。そのための協力関係が出来上がった瞬間だった。

 

「あ、あのさ八幡……そういうことを大きな声で言わないでよ……恥ずかしいじゃん///」

 

「ち、千尋ちゃんもだよ///」

 

「「あ」」

 

 

 

***

 

 

 

 数日後。

 ポイントが振り込まれていない理由が判明した。

 どうやらCクラスとDクラスの生徒が騒動を起こし、Dクラスが一方的に暴力を振るったらしい。Cクラス暴力が絡む事件起こしすぎだろ。しかも今回は学校に訴えるという行動にまで出ている。

 

 ……Cクラスの目的は元からDクラスだったりしたのか?Bクラス……俺に暴力を振るった件もある程度学校の反応を見る、もしくはペナルティが知りたかった?ダメだな、目的を考えれば考えるほど増えていって分からなくなるな。

 え?何故俺が知ってるかって?クラスメイトが噂してたんだよ。俺がDクラスから直接話聞ける……綾小路としか話せないし、綾小路とは世間話のようなことしか話さないしな。

 俺が情報を持っていないと思っているのかもしれないが……。

 

「八幡、DクラスとCクラスの揉め事知ってる?」

 

「ああ、あれか。Dクラスの不良がCクラスの奴らを一方的に殴ったやつだろ?」

 

 そう、Dクラスの厳ついレッドヘアー君がCクラスの三人に暴力を振るったことで、Cクラス側が学校に訴えを出したのだ。その処理が終わるまでポイントは振り込まれないらしい。

 

「もう、八幡!ほかのクラスだからって悪く言ったらだめだよ!」

 

「すまん彩加、俺が悪かったな」

 

 戸塚が言うならそれが正しいのだ。不良とか言って悪かったなレッドヘアー君。

 さて、今回の件はBクラスは関係ないが……一之瀬や神崎たちクラスの中心が動くか動かないかだな。

 ……これが実力主義の学校、これが日常。俺がおかしいのかもしれないが……非日常なラノベの世界に迷い込んだようで退屈しないな、ほんとに。

 

「ね、八幡?今日部活休みでさ……放課後遊ばない?」

 

「お、おう!いいぜ」

 

 ……天使がいればそれだけでいいとか思ってないよ?ホントダヨ?

 

 

***

 

 

「今日は楽しかったね、八幡!」

 

「おう、楽しかったな」

 

 放課後、俺と彩加はケヤキモールで遊んだり買い物したりした後、帰路についていた。

 ゲーセン行ったり、服買ったり、飯食ったり……最高だったな。

 プリクラというものはリア充御用達の悪しき風習だと思い込んでいたが、あれはいいものだな……俺のキモさもだいぶ緩和されるし、なんなら天使がさらに天使になるし、最高じゃねーか。

 服を試着しては感想を言いあうのもそうだ。今までやってるリア充を見るたびに「ケッ」とか思ってたが、最高だなあれも。今度の休みは今日買った服で戸塚と遊びたい。

 今度からはリア充にも少しくらい優しくしてやるか……。

 

「あれ、あそこにいるの……Dクラスの生徒じゃない?」

 

 俺が今日の思い出に浸っていると、戸塚が先の方を指さしていた。

 つられてみると、男子が三人に女子が一人……綾小路と櫛田、あと二人は知らんがDクラスだな。

 

「目撃者の手がかりも見つからないね……」

 

「つかさー、須藤が嘘言ってる可能性だってあるくね?」

 

「だよなー」

 

 どうやら今回の件、一筋縄じゃ行かないっぽいな。めんどくさい雰囲気がする。

 

「平田たちの方は?」

 

「連絡してみたけど、収穫はなしみたい」

 

 情報収集中か。邪魔にならないように早く帰るべきだな。

 戸塚にもそう声をかけようと隣を見る。が、すでにいなかった。

 あれれ?

 

「あの、何か困っているんですか?」

 

「あ、戸塚君!」

 

「え、誰この可愛い子!……君?」

 

「おいおい、そんなわけないだろ。櫛田ちゃんの言い間違い……」

 

「ぼ、僕は男の子だよ!!」

 

「「ええ!嘘だろ!?」」

 

「マジかよ……」

 

 戸塚のこと初めて見るとそう思うよな。可愛すぎるんだよほんと……遊んでて何回カップルと間違えられたことか……俺得でしかなかったが戸塚は男の子だと頑張って抗議していたな。可愛かった。

 

「実は……」

 

 櫛田が話し出そうとした時だった。俺のアホ毛レーダー(仮)が反応した。

 こ、この反応は……で、でかい!?

 

「おーい!綾小路くーん!櫛田さーん!」

 

「一之瀬さん……?」

 

「うちのクラスの人から聞いたんだけど、何か、調べてる?」

 

 うちの委員長様は関わるつもりのようだな。まあ、俺は関係ないし、戸塚には悪いが先に帰るか……。

 

「って、戸塚くんと、比企谷くん!?」

 

 ねえ、そんなに驚くことなの?気づくのが遅いとも思ったが、戸塚より俺の存在に驚いてなかった?

 結局逃げられず、三人で話を聞くことに。

 語られた内容は噂と大した違いはないようだが、Dクラスは須藤の擁護に回ることになったらしい。須藤自身が正当防衛を主張していると……Dも中々のお人好しだな。

 だがそうなると、やはりCクラスが今回も仕組んだことなのか。他クラスを攻撃するの好きすぎだろ……。

 

「そっか……Cクラスと……」

 

「うん、だから知っていることがあったら教えて欲しくて……」

 

「ごめん、私自身は何も知らない。でも、手掛かり探すの、Bクラスも手伝うよ」

 

「いいの!?ありが…にゃあぁ!?な、なにするの!」

 

 一之瀬の提案に櫛田が感謝を示そうとしたが、首根っこを綾小路に捕まれ引き戻される。

 やっぱコイツ……。

 

「いや、迂闊に他のクラスに頼るのは……」

 

「大丈夫!変な風にはしないから!綾小路くんには借りがあるしね♪」

 

「……?」

 

「「?」」

 

 ああ、例の白波の告白の件か……偽彼氏役をしてもらおうとしたら諭されたやつね。借りを作っちゃったとか言ってたもんな。

 あと、後ろの男子二人の僻みが凄い。典型的なモテない男子みたいだな……。

 

「じゃ、こっちも色々調べてみるよ。神崎くんも呼んで……比企谷くんの部屋に集合にしようか」

 

「八幡の部屋だね、わかったよ」

 

「ん、ちょっと待て俺は許可した覚えはない「覚えがなくても勝手に入っちゃうよ?」……あーわかったわかった」

 

 俺の部屋はなんもねえしな……でもここで言うと男子二人(綾小路は除く)に僻まれるだろ?目が血走り始めてるぞ……。

 

 

***

 

 

 神崎と何故か俺の部屋の鍵を持っていた白波を交え、5人で話し合った翌日。

 一之瀬と神崎、呼び出された俺の三人で登校していると、学校の掲示板の前で綾小路が何かを見ていた。あー神崎の案のやつか……。

 

「綾小路くん!」

 

「おう。この告知……」

 

「うん、神崎くんのアイデアでね……学校の電子掲示板で情報を募って……おっ、早速メール来てる」

 

「どんな内容だ」

 

「うーん……須藤くんが喧嘩した一人、石崎くんて、中学時代はワルだったみたい。喧嘩の腕もたつらしくて、地元じゃ恐れられていたって」

 

「ほかの二人も、バスケ部員だから体力はあるだろう。三人がかりで、須藤一人に一方的に負けるのは不自然だ」

 

「だよね……」

 

 要するに、須藤は嵌められたんだろう。呼び出され、挑発され、暴力を振るってしまった。それも監視カメラのない場所でだ。監視カメラがなくて確実な証拠が出ない以上、怪我をしているCクラスに分があるな。

 

「やられたのはわざとかもしれないな。三人が、須藤を罠に嵌めるために動いたのだとすれば、話がつながる」

 

「私もそう思う。とりあえず、情報をくれた子には……あ、匿名か。どうやってポイントを送ればいいんだろう?」

 

「それなら知ってるぞ」

 

「え、だったら教えて!」

 

 一之瀬は綾小路にポイントの送り方を教えてもらうために体を寄せる……って、胸めちゃくちゃ当たってるのに綾小路の奴、全然反応しないな。本当に男か?

 

「学生証借りるぞ……えっと……よし、出来た」

 

「よっと、ありがとう!また何か情報入ったら、連絡するねー!」

 

「ああ」

 

 一之瀬は手を振りながら、神崎は会釈をしてこの場から去っていく。

 ……多分だが、見られたな。

 

「綾小路」

 

「なんだ?」

 

「見たんだな」

 

「……見なかったと言ったら、信じるか?」

 

「そう言う奴は見てるだろ」

 

 Bクラスの貯金制度。他のクラスはやっていないようだし、多分あれだけポイントを保持してる一之瀬は異常に見えただろう。

 一瞬反応してくれたからわかったが……綾小路を野放しにするのはよくないかもしれない。

 

「で、オレをどうにかするつもりか」

 

「別にどうもしねえよ。むしろ俺がお前をどうにか出来るのか?」

 

「どうだろうな。でも少なくともオレは、Bクラスに不利益になることはしないしする気もない。協力関係にあると思ってる」

 

「ならいいが……出来れば他クラスには黙っていてもらいたい」

 

「大丈夫だ。オレに比企谷やさっきの二人以外、他クラスに知り合いすらいないからな」

 

「相変わらず悲しい奴め……俺も人のこと言えないけど」

 

 それからは無言になり、徐に俺と綾小路は教室に向かう。

 Dクラスねぇ……最悪の不良品と称されてはいるが、綾小路にいつも一緒にいる黒髪の美少女、クラスの中心人物である平田ってイケメンに櫛田、クラスの争いには興味ないがスペックだけならダントツの高円寺……どのクラスも戦力が変わらない気がするのは俺だけか。

 ま、俺は戸塚とイチャイチャして無事に卒業出来ればそれでいい。

 だが綾小路――――コイツは危険だ。

 

 

***

 

 

 一之瀬の学生証のポイントを見てしまったが、あんな額をどうやって手に入れたのか……。

 それに一之瀬や神崎といった生徒……Bクラスは将来、堀北にとって大きな壁になるかもしれない。

 

 特に寮の隣人である比企谷八幡。こいつは―――オレが思っている以上に、敵対することになれば厄介かもしれないな。

 コイツを観察するのも面白いかもしれない。見たことないタイプの人間だ。

 

 

***

 

 

 ポイントが振り込まれなかった日から一週間くらいが過ぎたころ。

 第一回目の審議が行われ、CクラスとDクラスの意見は平行線を辿り、翌日に再審議をすることになったらしい。

 再審議で、もし虚偽発言をしていたとされたら退学処分も辞さないとか……この学園の生徒会怖すぎるだろ。

 

「何か手伝えることないかな?」

 

「場所は特別棟……比企谷の時と同じだが……」

 

 Bクラスは掲示板や聞き込みで得た情報をDクラスに渡していたが、それ以上の手助けができないかと話し合い中である。

 

「ねえ、八幡。何か案とかないかな……?」

 

 て、天使に頼られちゃあ、仕方ねえな。案がないと言えば嘘になるし、Dクラスに恩を売るのも悪くない。

 

「監視カメラを取り付けるのはどうだ」

 

「えっと……どういうこと?」

 

「特別棟は監視カメラがない場所だ。だからこそ、監視カメラがあることをCクラス側に見せつければいいだろ」

 

「それはどうなんだ……?Cクラスが完璧に把握してれば動揺もしないはず。むしろBクラスまで被害を受けるかもしれない」

 

 神崎の言うことはもっともだ。それでも俺が暴力を振るわれたことを学校に言ったことで設置されたと思わせることも出来る。更に、ここ最近Cクラスを調べていてわかったことがある。

 

「いや、今回のCクラスの三人は……馬鹿だ」

 

「えぇ……」

 

「いや、多分だが、裏に龍園がいるんだろう。それを考えればあいつらはただの操り人形だ。なら操り人形だけを呼び出して説得すればいい」

 

「でも、それは問題の解決にならない、んだよね?」

 

「戸t「彩加」……彩加、今回の件、Cクラス側が学校に訴えたことでここまで大きくなってるだろ?」

 

「うん、そうだね」

 

「ならばそれ自体を失くせばいい」

 

「……なるほどな、それならDクラスに影響はでないな」

 

「そうだ……所詮、問題は問題にしなければ問題にはならない」

 

「「「そ、そうだね……」」」

 

 多分、実行すればなんとかなる。だが、Dクラスにそんなpprがあるかどうかだな……。

 あと君たちなんでそんなに引いてるの?笑ったからか?俺の笑い方そんなに引くぐらい気持ち悪かったの?

 

「じゃあそんなところかな?」

 

 Bクラスとしての方針は決まった。あとはDクラス次第だが……。

 

「ちょっといいかしら」

 

 おっと、どうやら向こうから来たようだな。

 綾小路と……堀北ってやつか。近くで見ると本当に美少女だな……。

 

「一之瀬さん、私たちは協力関係にあると思っていいのよね?」

 

「うん!」

 

「なら…少しお願いを聞いてくれないかしら?」

 

 そう言い、話し始めた堀北の出した案が……俺の案と同じだった。

 こいつ、もしやボッチ!?あ、睨まないでくださいそんなこと思ってないから……怖いな。

 こんな怖い女子に従うことを強制されている綾小路が不憫でならない。ドンマイだ。

 堀北はポイントを借りたいらしい。監視カメラを買うポイントがないと……よし、払う必要はないな、追い返せばいい。

 

「いいよー!ちゃんと後で返してね?」

 

「ありがとう、助かるわ」

 

 あ、貸しちゃうんですね……ま、Dクラスと協力できるって考えれば悪くないか。綾小路を敵に回したくはないしな。

 

 

***

 

 

 Cクラスが訴えを取り下げたことでポイントには影響なく、明日には全クラスにポイントが振り込まれるらしい。

 一之瀬と神崎は監視カメラを回収するために特別棟に向かい、戸塚や白波は部活。よって俺はぼっちということになる。

 この学校に入ってからは全然ボッチでもなかったからな。一人の時間がこんなに懐かしく感じるとは……俺も少しは変わったのかもしれない。

 

「にしても雨とか……ついてねーな」

 

 コンビニでビニール傘を買い、寮に向かう。

 思わぬ出費だな。明日にはまた2万預けるから……節約しないといけねえかな。

 

「……坂柳か」

 

「あなたは確か……Cクラスの……」

 

「入学早々女王様気取りか。いい気なもんだな」

 

「フフ、そんなつもりはありませんよ」

 

 何やら言い争いをしている集団が目の前に。どうするか、この道通らないと寮に帰れないんだが。

 しかもこいつら……AとCの中心人物……坂柳に龍園か。

 か、関わりたくねー……。こそっと横を通り過ぎたりとか出来ないか?

 

「Dクラスは俺が潰す。次はB、最後にAクラス、お前を潰す」

 

「あなたに出来るでしょうか?」

 

「王は一人で十分だ」

 

「そうですね」

 

 龍園の奴、思ったより厨二臭いな……でも少しカッコいいと思ってしまった俺がいるのは内緒である。過去に封印した黒歴史の産物が、扉の向こうから『呼んだ?』とか覗いている気がするが何も知らない。八幡よくわかんないな?

 一方の坂柳は、声が可愛いのに目が笑ってなくて怖い!逃げないと死ぬぞこれ……。

 こそこそと……視界に入らないように……あ、やべ、見つかった。

 

「あら?」

 

「ああ?」

 

「……げっ」

 

「そこの方は……目の腐ったカエルさんですね、お久しぶりです」

 

「ねえ、なんで初っ端から貶してくるの?酷くない?」

 

「お前は……ああ、Bクラスの雑魚か」

 

 一瞥しただけで興味を失くした様にそっぽを向く龍園。その反応が正しいよな。分かる。それに、やっぱ雑魚って言われるのがしっくりくるわ……悲しすぎるだろ。

 最近何かと引っ張られたりするから忘れがちだが、基本的に俺はひっそりと生きたい系のボッチなのだ。本来、この二人のような危険人物に目を向けられるような存在じゃない。

 

「あら、あなたは比企谷君をご存じでないのですね」

 

「こんな奴がなんだ?Bクラスなんて仲良しこよしの雑魚だ」

 

「……そうですか」

 

「……おい、もう行くぞ。気持ち悪い目しやがって」

 

 そう言って、龍園率いるCクラスはどこかに行ってしまった……気づかれたか?

 あいつが龍園翔。Cクラスの危険人物で、王様か。

 ……あと伊吹さん?ずっとこっち睨むのやめてくれない?怖いんだよ?

 

「じゃ、じゃあ俺もこれで……」

 

「あらあらつれないですね。でも……ちょっとお茶しませんか?」

 

「い、いや俺は帰りたい……」

 

「お茶、しましょう?」ニッコリ

 

「……うっす」

 

 俺は無力だな。

 こうして坂柳と取り巻き三人に囲まれて。

 俺は一人、空を仰いだ――――――

 




相変わらず文章力皆無!!

時系列少し弄ってます。ですのでクラスポイントが低かったりしてます。
アニメを参考にしているのですが……6月30日の出来事だったとは思ってなかった……なんか色々ごっちゃになってまして……色々変更点ありますが悪しからず!

次はどうしようかなー?夏休みのお話を書きますが……いろんな人と絡ませたい。
そろそろ読書っ娘行こうかな……。

基本は章ごとに五話で進めていきたいと思っています。だからあと四話書いたらサバイバルと船上試験の章に入ろうと思います。それぞれ分けようかな……。
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