やはり俺の実力至上主義な青春ラブコメはまちがっている。   作:シェイド

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最近この作品しか更新していないシェイドです。さらに投稿ペース遅いし……はい、すみません、本読んでばっかりで書くこと忘れてました。

今回はお茶会(強制)、期末考査結果、図書館での一幕の三本立てとなっております。

タイトルの二人だけだと和みそうで……誰を足そうかと考えて……?
ゆったりとした時間をお送りしたかった(過去形)。

うん、どうしてこうなったのか……気づいたらとしか言いようがありません(遠い目)。


ひより「好きなんです」 八幡「……!?」

 モールにあるちょっとしたカフェ。

 その個室の一つで、俺はAクラスの面々に囲まれていた。

 

「なんでも好きなものを頼んでくださいね。今回は奢りです」

 

「いや、俺は養われる気はあるが、施しを受ける気はない」

 

「ふふっ、どう違うのですか?」

 

「将来は専業主夫となり家庭を支えるから、奥さんの収入で養われる気はあるぞ。だが、他人に奢られたりするのは施しなんだ。と、いうわけで俺は帰る」

 

「帰らせませんよ?橋本君、抑えといてくださいね」

 

 坂柳がそう言うと橋本と呼ばれた――――隣に座る金髪の男子が腕を抑えに来る。力強っ。

 これは逃げられないパターンか……つーか俺いつも逃げきれていない気がするな。能力の問題だろうか?

 

「わかった、もう逃げないから腕を離してくれねえか?地味に痛い……」

 

「最初から物分かりが良ければいいんですよ?橋本君、離してあげてください」

 

 よし、離した瞬間逃げ出してやる――――

 

「あと、次に逃げ出そうとしたらこの写真を色んな方にバラ撒きますから」

 

 そう言って坂柳が取り出したのは一枚の写真―――こ、これは!?

 

「へぇ、比企谷、お前星之宮先生と恋仲だったのか。陰キャな感じするのにやるな」

 

 橋本がニヤニヤして見てくるのが腹立つが、これはそう思われても仕方がないかもしれない。

 よりにもよって、保健室裏で強制あーん執行時の写真だ。

 でも橋本君?陰キャってわざわざ言う必要あった?そんなこと承知してるわ!

 

「これ、狙って撮っただろ?」

 

「酷いことを言いますね……たまたまですよ」

 

 坂柳はそう言うが、これは狙って撮らないと無理だ。撮った位置的に生徒が通るような場所からは撮ってないし。

 まあ、週に4回は一緒に食べていれば誰かには気づかれるよな……しかしあそこにマッカンがあるのなら、俺はあそこに通うしかないのだ。マッカンの自販機他にも出来ないのかよ。

 プライベートポイント払ってでも学校側に頼もうかな、マジで。出来るならだが。

 

「で、何の用だ」

 

「中間考査の前にあったBクラスとCクラスの揉め事。この件について詳しく教えてください」

 

「ちなみに、嫌だと言ったら?」

 

「この写真を掲示板に流します♪」

 

 うわーすごくいい笑顔なこと。可愛らしい笑みを浮かべていて、非常に楽しそうである。代わりに俺は楽しくない。非常に楽しくない!大事なことだから二回言った。

 しかし、やはり知られていたか。そりゃ、一之瀬達はCクラスに乗り込んだって話だし、俺の怪我も割と見られてはいたから当然と言えば当然、か。

 多分独自で情報を集めているはずだろうが、正確性が欲しいのか?

 

「話せばその写真を渡してもらえるか?」

 

「そうですね……この写真は渡しましょうか」

 

 おっと、今この写真って言ったか?……え、他にも写真あるの?

 

「ちょーっと待て、なに?他にも何かあんの?」

 

「動画にも撮ってますよ?」

 

 これもう死刑宣告かな?その件の動画を坂柳に付きっきりの女子が流すが、コイツが撮ったのか?

 

「この距離なら俺も気づかないな」

 

「視線に敏感で困りましたよ。この動画を取るために真澄さんがどれほど苦労したか……想像するだけで可哀そうです」

 

「いや、そういうのいいから。つか、やらせたのお前だろうが。なんで俺が悪いみたいな雰囲気になってるの?おかしいよね?俺悪くないよ?」

 

 確かに俺は他人よりも視線に敏感だと自負しているし、警戒心もそこらの同級生よりは断然高いだろう。

 だからといって、こんな高性能カメラでひたすら俺と星之宮先生の食事を撮りつづけた真澄?って女の子は苦労しただろうし、何してるんだろうって思いながら頑張って撮り続けていたんだろう。可哀想に…。

 うむ、悪いのは坂柳であって、俺は悪くない。

 

「この動画を掲示板に流したりした日には……どうなるんでしょうね」

 

 楽しそうに笑う坂柳とは対象的に、俺はどんどん目が腐っていく感覚があった。

 もしこの画像と動画が流失するとどうなるか。

 最悪の場合は俺の退学と星之宮先生の懲戒免職だろう。しかし、写真だけだったり、動画でも音声が入っていないことから、先生と生徒のコミュニケーションだと言い切ることも可能かもしれない。

 だが、そうだとしても必ず好奇の目に晒される。俺の楽しい静かで目を付けられないボッチ生活が終わりを告げ、いつでもどこでも生徒たちに見られることになることだろう。

 そんな未来は嫌に決まっている。しかし、このままだと坂柳に逆らえなくなってしまう未来が見えるんだが……詰んでないかな?これ?

 

「はあーわかったよ、とりあえず揉め事の方は教えるわ」

 

 中間考査前のあれか……要点だけを説明するなら……

 

 

突然、俺の元にラブレターが!

      ↓

相手はCクラスの女の子!特別棟に呼び出された!

      ↓

いざ特別棟へ!でもどうせ罠だろうと告白前に隠れている奴らに向けて叫んでみた!

      ↓

その後本当に伏兵が現れた!3対1でボコボコにされ、ラブレターまで回収して帰った!

      ↓

Bクラスが怒りに震え、Cクラスに殴り込み!

      ↓

両者に罰が与えらえれ、解決?的なノリで事件は終息!

 

 

「こんな感じだな」

 

「なるほど。その程度の騒ぎならば大したペナルティにはならないのですね。再犯ならもっと重くなる、ですか」

 

「それにしても比企谷。お前、よく罠だって分かったな?」

 

「いや、だって既に経験済みだったし。中学の頃に比べればまだマシな方だ……」

 

「そ、そうか。お前、可哀そうな人生歩んできたんだな……」

 

 橋本を始め、真澄という女子生徒も怖くて強そうな男子生徒も、物凄い同情の目を向けてきていた。坂柳?ずっと笑ってる……あ、笑いすぎて咳き込み始めた。

 

「なら今回の件、CクラスがDクラスを訴えた事件はどうだったんだ?」

 

「それについては俺も詳しく知らんから知っていることだけ話す。が、その前に写真寄越せ」

 

「ええ、いいですよ」

 

 そう言って坂柳は最初に見せてきた写真を渡してきた。

 まさか本当に返してもらえるとはな。コイツのことだから「そんなこと約束はした覚えはありませんね?証拠でもあるんでしょうか?」とか言って寄越さないと思ったんだが……いや、寄越した方が俺が嘘をつかないと踏んだか。

 嘘をつくにしても、ある程度の量の真実を混ぜればわからなく出来る。さすがに嘘を看破は出来ないようだ。良かった、まだ人間はやめてなかったみたいだ。

 

「次はその動画を消してもらうぞ」

 

「いいでs「ちなみにだがこの場にいる全員の動画から俺と星之宮先生の動画を消してもらうからな」……構いませんよ」

 

 少し踏み込んでみたが、これくらいしないと後が怖い。今も少し怖い。まず坂柳が怖い。

 もしあのままなら、真澄っていう女子生徒が撮影したもの自体は消せるが、コピーしたり送った動画は残ってしまう。

 まして、坂柳がしていないわけがない。保険は最低限かけているはずだ。なんせコイツ、初対面の車の中ですら警戒し始めていた。どんな人間なのかを見極めるかのように……。

 多分、俺が坂柳が危険であると判断して警戒をしていたことに気が付いたからなんだろうが、俺ってそこまで危なくみえる?目か、やはり目か?

 で、今回の騒動か。要約すれば……

 

 

Cクラスの生徒がDクラスの生徒を特別棟に呼び出し、挑発。

     ↓

挑発にまんまと乗ったDクラスの生徒は暴力を振るってしまった

     ↓

それを監視カメラがないことをいいことに、Cクラスが被害者として学校に訴えた

     ↓

情報を集めることにBクラスも協力、だが有力な情報はそこまで手に入らず

     ↓

審議では目撃者の発言もあり、平行線を辿ったため翌日に再審議へ

     ↓

そこでDクラス側がCクラスを呼び出し、特別棟に偽のカメラを仕掛け、脅した

     ↓

Cクラスは成すすべなく訴えを取り下げた。ちゃんちゃん。

 

 

「こんなもんだな」

 

「監視カメラですか、なるほど……いい作戦ではありますね。特に、龍園君に操られるだけの人形相手なら効くでしょう」

 

「そういうこった。ってわけで動画を消せ」

 

「はい、確認してください」

 

 全員分の端末のホルダーを見るも、しっかりと消してくれていた。ここの四人の分は消せた……坂柳派の他のだれかが保存している説はあるが、そこまで干渉は出来ないからな。あれ、やっぱり詰んでる気しかしなくね?

 

「よし、これで話は終わりだろ?俺は帰らせてもらう。……おい、おい待て、その写真の束はなんだ?」

 

「もちろん、貴方が星之宮先生と恋人のようにあーんをしているときの写真や、抱き合っているときの写真です」

 

 嘘だろ。抱き合ったって、あれは事故だ。星之宮先生の二日酔いがひどすぎて、倒れ掛かったのを助けたただけ。それも美人のいい匂いと嘔吐物の匂いが混じった何とも言えない匂いを浴びるハメになった最悪の事故だぞ。しかし……こ、こうして写真で見ると、危険な関係に見えなくもないのが悔しい!

 

「さて、前菜はここまでで本題に入りましょう。今回、比企谷君をここに連れてきた理由は他でもありません。うちのクラスに来ませんか?」

 

 写真をどうやって奪うべきか……え?

 

「……は?」

 

「だから、BクラスからAクラスに移りませんかと誘ってるんですよ?ふふっ」

 

 俺が驚いている姿を見てか、坂柳は笑っているが……マジで?

 確かにクラスの移動は可能だ。プライベートポイントを2000万払うことで、好きなクラスに移動できる……最近知ったが可能らしい。

 だが、まず2000万のプライベートポイントを手に入れることが無謀に近く、少なくとも普通に学校生活をしているだけでは100万ですら怪しいのだ。

 

 うちのクラスは貯金制度がある。頑張れば貯まるかもしれない。だが、それはずっと先の話。それも3年になってからの話だ。

 それもやれるとすれば、貯金の預け先の一之瀬のみ。

 我らが委員長がクラスを裏切るとは思えないし、もし裏切るような奴なら全員が信頼を寄せたりはしないはずだ。

 ……一之瀬が素顔を隠していれば別だが、今のところ俺の観察眼を持ってしてもおかしなところはない。

 

「……2000万もどうやって集めた?」

 

「おや、知っていましたか。いえ、現時点ではありませんが……Sシステムを完全に理解すればすぐに手に出来ると思っています」

 

 Sシステムか。確かにまだ不可解な点が多いのも事実だ。まだまだポイントに関わる試験が少なく、情報がないため断定ができない。生徒をリアルタイムで査定しており、月初めに貰えるクラスポイントの減少に関わっていること……ぐらいか?あとは定期試験の結果次第でもらえるポイントが増えることくらいか。

 六月になって考えてみると、最初の試験こそがあの査定システムだったと俺は考えている。六月分も少し減ってたから継続してはいるんだろうけど。

 しかし疑問が浮かぶ。坂柳という最高の危険人物だからこそ、違和感を拭い取れない。

 

「いや、なんで俺なわけ?」

 

「そうですね。私の勘、でしょうか」

 

「勘かよ」

 

「まだ試験が少なくつまらない日々のため、見極めるのは困難でしたが……腐った蛙は井の中の蛙ではなく、大海近くにひっそりと隠れている蛙だと私は思っているんですよ」

 

「買いかぶりすぎだろ。俺はただのしがないボッチだ」

 

 つまらない日々。Aクラスは坂柳と葛城という男が勢力を二分していると聞いていたが、つまらないってことは敵とすら思っていないということ。さらに言えば他クラスの策略すら遊戯としか思っていないのかもしれない。コイツならそう考えていることは大いにありえる。

 さらに見極めるっつーことは、監視されていた。まあ、誰かしらの視線をよく感じていたから、分かってはいたことだが。……やっぱAだったか。他のクラスは俺に目をつける理由がないからな。

 

 入学式の日に坂柳と出会い、目をつけられてしまった時点で逃げられるわけがなかったっていうことかよ。でもその腐った蛙って言い方やめない?好きなの?なんでそんなに人を蔑んだり貶したり虐めたりするの得意なの?泣くよ?泣いていいの?

 

「思考回路は特殊、少なくとも普通なこれまでの学校生活を送っていれば貴方みたいにはなりません。行動も意味がないようで実はありますね?クラス内で浮いたような存在でありながら、実は誰よりもクラスのために動いている。Aクラスを始め、CクラスやDクラスの有力な生徒を見極め、ある程度の思考パターンや行動まで読み始めている――――違いますか?」

 

 二コリと微笑む坂柳とは反対に、俺は背筋が凍り付き、冷たい汗が流れることを自覚する。

 何故、どうして、という言葉が浮かぶがポーカーフェイスで必死に取り繕い、改めて坂柳が化け物であることを嫌でも理解させられる。

 コイツは……天才だ、俺なんか足元にも及ばない天才だ。俺は自分でそこそこハイスペックだとは思っている。でも、格が違いすぎる。

 俺がそこそこ優秀なら、坂柳はぶっちぎりの天才というくらいには。

 尾行されていたことには気づいていたが、そこまで行動を起こしたわけでもない。せいぜい入学式の日に職員室に質問をしに行ったこと、Cクラスに怪我を負わされたこと、戸塚を退学から救ったこと、Dクラスの手伝いをしたこと、それと情報収集をしていたことぐらいだ。

 

 基本、ボッチだから戸塚が部活でいなかったりすると暇なのだ。

 本を読み続けることも勉強を続けるのも限界がある。ゲームなんかの娯楽も部屋にはないから、ぶらぶらと学校を歩き回っては、聞こえてくる声に耳を澄ませたりしていた。ただそれだけ。

 たったこれだけの行動から、どうしたらそこまで正確に推測できるのか、俺は理解できない。理解できないものというのは恐ろしい。

 そう、リア充とかつい最近まで行動が理解できなかったから怖かったのだ。べ、別に僻んでたわけじゃないんだからね!

 

「はぁ、なんでこの学校敵に回したくない奴しかいないんだよ。全クラスに散らばってるとかどうなってんだ」

 

「ふふっ、私やCクラスの王様を警戒するのは分かりますが……Dもなんですね。やはり、あなたにBクラスに居られると危険です。ですので、将来うちのクラスに来ませんか?」

 

 コイツ、堀北や高円寺のことだけではなく、綾小路のことを言っているのか?試すような視線が「どこまで知っていますか?」と、問いを投げてきているようにも感じる……結局、不良品と言われようが何だろうが、一年生の全クラスは戦力差にそこまでバラつきはないのだろう。むしろBこそ……。

 だからこそ、誰かが失権したりクラスを移動なんてすれば……それだけで軽くクラスの順位が入れ替わる

 まあ、それがなくてもコイツの提案には乗れないな。

 

「断る」

 

「あらあら、振られちゃいましたか。そういえば、車の中で言っていましたね。サラリーマンか専業主夫になりたい、つまりAクラスに与えられる進路実現100%の恩恵はいらないと。それに、随分とBクラスを気に入っているようですね?」

 

「まあ、な」

 

 そういや坂柳には入学式の日に質問されて答えたんだったか……そう、進路実現とは言っても専業主夫は難しいだろうし、自分で妻を決めることも出来なそうだからあんまり興味がない。サラリーマンには大学に進学して就職すればなれるだろう、って考えると俺は何故この学校に来たのか分からなくなってくるもんだが……そんなもんだ。

 それに……そうだな。俺はBクラスを気に入っていることを否定できない。クラスのはみ出し者を放っておかない、放っておけない優しさ。それは人によっては無意味で無駄なことだと嘲笑うだろう、甘い考えだと馬鹿にするのだろう。甘い子どもの考えなのかもしれない。

 でも俺は、驚きと同時に感じた……Bクラスなら、もしかすれば俺の居場所があるのかもしれないって。俺の求めるものが見つかるかもしれないってな。

 

「ならそうですね、私の駒になってくれませんか?」

 

「断る」

 

 なんでクラス移動断ったら駒になると思ったんだ…コイツのことだ、駒にした瞬間から馬車馬の如く働かされるに決まってる。

 

「なら私の部下に」

 

「断る」

 

 変わってねーよ、言葉変えてるだけで意味一緒じゃねーか。

 

「私の玩具にならない」

 

「断る……あ」

 

「ふふっ、玩具にならないのを否定とは……シスコンにM体質と相変わらず面白いですね?」

 

「今シスコン関係なかったよね?あと俺はシスコンじゃねえ、ただ妹が大好きなだけだと言ってるだろうが……それにえ、Mじゃねえし!」

 

 しまった、もう面倒になってテキトーに断ってたらハメられた。遊んでやがるなコイツ。

 

「だから、妹が大好きなことをシスコンと言うのですよ……さて、この写真、どうしましょうか?橋本君、何か面白い案はありませんか?」

 

「はい、学校の電子掲示板と玄関前の掲示板に張り出し、全クラスにバラ撒くことを提案します」

 

 ねえ、なに勝手に写真の運用方法を話し合ってるの?俺帰っていいですか……いや、ここで帰ったら明日は地獄を見るハメになる。それは絶対に避けなければ……!

 

「それが一番妥当ですが……真澄さんや鬼頭君は何かありませんか?」

 

「俺は、橋本と同じでバラまいてしまえばいいと思います」

 

「別に。ま、比企谷に利用価値があるなら写真で釣って動かすのが最適なんじゃないの?」

 

「なるほど。餌で釣って死ぬ一歩手前まで働かせ、他クラスの注目度が高まったら囮として切り捨てて使える、と。真澄さんは酷いことを考えますね」

 

「いや、お前が勝手に過大解釈してるだけだよね?あと、死ぬ一歩前とかやめてね?ブラックなの?」

 

 サラリーマンはブラック……そう、うちの両親のように。今頃どこを旅行しているだろうか?小町が楽しんでくれているなら俺も頑張った甲斐があるというもの。もちろん旅行等の話は受かった後に知った話だが。

 

「では、今日は楽しめたので写真を三枚渡しましょう」

 

「お、おう。まだ全然あるな。それも一緒に返してくれないか?」

 

「そうですね。ここにいる全員と連絡先を交換すれば、もれなく十枚渡しますよ」

 

「交換してください!!」

 

 こうして四人との繋がりができ、写真を返してもらえた。まだまだいっぱいあるから、これ、今後も呼ばれたら行かないと即死刑ものだよね?

 ごめんな戸塚、八幡、危ない人たちに絡まれちゃったよ……。

 

 

***

 

 

 ようやく解放され、死にそうになりながらカフェを出た。

 地獄のような時間だったな。

 

 しかしあれが坂柳の側近か。

 どうやって従えているのかはわからないが、神室は嫌々従っており、橋本は忠誠を誓いながらも飄々としていた。あれはいつでも裏切る気満々だな……まあ坂柳が裏切られるようなミスをするとは到底思えないが。

 鬼頭は微妙なところだが、忠誠を誓っていることは確かだろう。言葉を交わした回数が少なくて判断ができないが、あれはボディーガードみたいなもんだろう。明らかに強そうだったしなぁ。

 俺も身体を鍛えるべきか、否か……暴力関係の事件や襲撃を考えれば鍛えた方が色々と助かるかもしれない。

 

 でもなぁ。正直言って今から筋トレ始めたとして、最低限自衛できるようになるのは二年になってからぐらいだろう。喧嘩とか最弱だしな……。

 チビボクサーを習って河原の走り込みからしてみようか?いや、でも奴はコークスクリューを使いこなすまでに成長し全国制覇を成し遂げた努力の天才で、確かリア充……やる気なくなってくるんですけど。

 

 寮に着き、自室に入ってベットにダイブする。

 今日は誰も来ていないみたいである……割と合鍵保持者の誰かが勝手に部屋の中に居たりするから「ボッチってなんなの?」な状態だった……一人ってこんなに静かなんだな。

 

 さて、今日の情報を整理するとしようか。

 

『なんでも好きなものを頼んでくださいね。今日は奢りです―――――』

 

 

***

 

 

 坂柳派により(強制)お茶会事件もなく、2回目の定期試験を迎えた。

 期末試験も5科目で、赤点は退学と条件は中間と変わらなかった。

 恒例となりつつある勉強会を開いたBクラスは、今回も全体的に高得点だった。

 俺も理数系を神崎と戸塚に泊まり込みで教えてもらったことで初めて数学が70を超えた。中学から合わせて初だ。もう俺のアイデンティティとなりつつあったのに克服出来たようだ。柄にもなく喜んでしまったぜ。

 

今回の俺の点数は……

 

国語 100

数学  72

化学  83

社会  95

英語  91

 

 と、国語をはじめとして文系教科は安定している。内容が難しくなってくるとはいえまだ一年だ。大して難しくはない。

 理系科目が神がかっているが、ぶっちゃけ運も今回はあった。選択問題が全て合っていたのだ。次は多分下がるだろう……どこまで下がるか分からないから勉強しないとだが、苦手教科なんて進んでやれるもんじゃない。よし、放置しよっと。

 

「はーい、今回の試験で赤点者はいませんでした!おめでとうー!」

 

 星ノ宮先生がわざとらしくパチパチしている。はっ、中間で戸塚を赤点だなんだといって退学にさせ、淡々としていたビッチが……あ、いえ、なんでもないです。だからその笑顔をこっち向けるのやめてくれませんか、こ、この通りです!

 

「は、八幡?どうしていきなり机の上で土下座してるの!?」

 

 隣に座る戸塚が不審がっているが、こればかりは仕方がない。もし頭を下げていなければ何かしらのお仕置きが待っていたはずなのだ。

 前にマッカン買い込んでしばらく(と言っても1週間程度)保健室裏に行かなくなったら、突然HRで俺のこと言い出しやがったからな…恥ずかしくて死にそうだった。

 何がアーンして欲しそうな顔してただよ、強制的にした癖に……ま、まあ嬉しくないと言えば嘘になるので何も言い返せなかったのだが。

 

 そのせいか、クラス内では、俺が星之宮先生に惚れていると勘違いしている奴や、人によっては付き合っていると思っているらしい。戸塚の友達から恋仲か?と聞かれたときとか、は?って思ったし。

 

「続いてクラスポイントの発表でーす。みんなのポイントは明日振り込まれるから、確認しておいてねー」

 

 今日の星之宮先生は酔っていないため普通だ。前回の中間の時がおかしかったんだよ、なんで二日酔いのノリで変なことしちゃうんだろうか……。

 

「八幡、クラスポイント伸びてるよ!やったね!」

 

 隣で天使が喜んでいる。俺は戸塚が嬉しいなら嬉しいから嬉しい。ややこしいな…。

 

ちなみにクラスポイントは…

 

Aクラス 1034cp

Bクラス  660cp

Cクラス  520cp

Dクラス  100cp

 

となっていた。

 A、B、Cは30、Dは13か。露骨に差が出ているが、本来の実力差なのかもしれない。どうせ綾小路は点数を調整しているから、奴が本気を出せば差は縮まっていたかもしれないが、アイツは何もしていないだろう。

 小さいころからの数多くの黒歴史により、俺の観察眼を持ってすれば大体の人間は把握できる。しかし、綾小路だけは意味が分からない。何考えてんのかさっぱりだし。

 まあ、綾小路からの情報でDクラスには俺より数学や理科が出来ない奴がいることを聞いている。下がいると安心するから不思議だよな……点数悪いことには変わりないのに。

 今回もpprが成績により与えられることになっており、俺は国語で20000pprを手に入れることになる。いやー、取れる国語さえ満点であれば2万とかチョロい……少しくらい無駄遣いしてもよくない?ダメ?

 

 

***

 

 

 その後はいつも通り授業が行われ、気づけば放課後だった。

 天使を部活へと見送った俺は一人、図書館へと向かう。

 最近では暑くなってきたこともあり、図書館で過ごすことが多くなっている。

 自分の部屋でも冷房は使える。だけどまだ抵抗があるのだ……実質使い放題だからって使い続けて卒業時に「お金払え」とか言われたらたまったもんじゃない。

 それに、いちいち本を借りては返すのが面倒なのだ。受付の人も俺を見るたびにギョッとする。そのたびに俺は傷ついていく……悪循環だし、何より俺のライフが0に近づいている。しかも毎回だ。

 なら、図書館に通ってしまった方が圧倒的に楽できる。夏休みも通うつもりだしシリーズものなんか読むのは良いかもしれない。

 

「……」

 

「……」

 

「……」

 

 しかし、だがしかしだ。おかしな事が発生していると訴えたい。

 元々、俺の目を気持ち悪がったのか何なのかは知らないが、俺が座る一帯は誰も寄り付かない。その分、本に集中できるし、正直悪くなかった。

 

 だが、何故か最近は俺の座る場所に二名の女子生徒が座っているというか、座る。

 いつも閉館ぎりぎりまで本を読んでいる女子と、Dクラスの堀北である。

 俺が先に来ていても二人はここに座るし、俺が来る前からいるときもある。

 ……正直に言おう、気まずい。だってどっちも美少女とか自然と緊張しちまうんだよ。

 

「……何?」

 

「い、いえ、なんでもないです」

 

 視線をやりすぎてしまったからか、二つ隣の席に座る堀北が睨みながらこっちに問いかけてくる。相変わらず怖いな。

 そういえば綾小路が、コンパス抜き身状態で刺されたとか言ってたっけ……怒らせたら駄目だな。

 

「そういう態度、気にくわないわね。前から思っていたのだけど、私がここに座ることに何か問題でもあるのかしら?」

 

「いや、別にねえけど」

 

「なら、意味ありげにこちらに視線を向けないでもらえるかしら。不愉快でしかないわ」

 

 なら他の席行けよ、と思った俺は悪くないはず。

 まあ、他人からジロジロ見られるのを嬉しがるのは変態ぐらいだろう。大抵の人は不愉快に思うわな。それについては俺が完全に悪いか。

 

「悪い。ただ、前までは俺の座るところには誰も寄り付かなくてな」

 

「ああ、そういえば誰も座ろうとしていなかったわね。あなたのその目を他の人は気にしているだろうけど、私は気にしないから座るだけよ」

 

 おお、それは遠回しにお前の目は気持ち悪くないというフォローか?なんだ、優しい奴じゃないか。

 

「言っておくけど、あなたの目が気味悪いことには変わりはないわ」

 

 前言撤回、コイツ上げて落としやがった。いや、勝手に上げたのは俺だけどさぁ、そんなにきっぱり言われるとこう、くるものがあるな。特に心に。

 俺が一人で静かに傷ついている間に、堀北は読書に戻っていた。もう会話をする気はないらしい。いや、してほしいとは断じて思ってないが。

 手元の本は読み終わっていたため、次の本を探しに席を立つ。

 実力主義の学校であるからには、学力以外の知識や他クラスを嵌める戦略に役立つ話術なども必要になるときがあるかもしれない。実際、そういう類の本を読んでいる人間もちらほらといる。

 だが俺は読みたいものを読みたい。娯楽なんて戸塚と出かけるときか本を読むことぐらいしかないのだ。ゲームも欲しいが、ちょっと高めなんだよな……。

 今俺がハマっているのはミステリー小説だ。自分の予想が裏切られたときや怒涛の展開など、自分の中になかったものを感じると鳥肌が立つことはないだろうか?あ、ない?ソウデスカ。

 

「あの、何かお探しですか?」

 

 新たなミステリー本を探していたとき、そう聞かれた。

 反射的に声の主の方を見ると、いつも図書館にいる……俺の前の席に座っていた女の子だった。

 辺りを見渡す限り、俺以外に人がいないから俺に話しかけた、はず。

 

「すみません、よくここで見かけていたものですから。つい声をかけてしまいした」

 

「そ、そうか」

 

「あ、私は一年Cクラスの椎名ひよりと言います」

 

「一年Bクラスの比企谷八幡だ」

 

 なんか名前教え合ってるけど、コイツ1ーCなの?Cクラスに良い思いを抱いたことがないため、つい何か企んでいるように感じてしまう。

 何か目的でもあるのか?

 椎名は見た目はスラっとした銀髪の美少女だ。読書してるときなんかはずっと見続けても見飽きないほど、神聖なものを感じるくらい絵になっている。あれ、俺結構見てる?

 

「それで、何か探しているんですか?」

 

「お、おう、次は何を読もうかと思ってな。なあ、ミステリー本でなんかお勧めとかあるか?」

 

 前から図書館ではよく会っていたというか見かけていたが、ここで話しかけてくるということは龍園が関わっているのかもしれない。なら、探りを入れるまでだ。

 坂柳と向かい合っていた時が初遭遇だったが、俺が観察していることに気づいていた。雑魚だなんだは奴の本音だろうが、気持ち悪いとまで言われたし、探りを入れられることもあるかも……あれ、今までだとそれが普通だった?

 そう考えて、思わず苦笑してしまう。

 どうやら俺は、俺自身が思っているよりそうとうBクラスに入れ込んでいるようだ。あの環境に慣れてしまっているのだろう。

 

「そうですね。あ、これなんてどうでしょうか」

 

 椎名は近くの本棚から一冊の本を抜き取って手渡してくる。

 

「『ゼロ時間へ』?」

 

「はい、クリスティー作品を読んだことはありますか?」

 

「ああ、『オリエント急行殺人事件』や『そして誰もいなくなった』ぐらいなら」

 

 アガサ・クリスティーはミステリー作家として有名であるが、俺は地上波でも放送された作品ぐらいしか読んだこともない。所謂有名どころしか知らないミーハーである。

 

「ならぜひ読んでください」

 

「お、おう……」

 

 ズイっとばかりに近づいた椎名に対し、若干下がりながら視線を逸らす。いや、美少女と至近距離とか慣れるわけがない。一之瀬や白波を近いと感じることはしょっちゅうあるが、慣れてきたこともあってか耐性がついてきているためまだマシだ。

 俺が本を受け取ると自身の本を探しに行くのか、椎名はどこかに向かっていった。あれ、その先は確か全文英語の……あいつ、頭相当良いな。

 たまに勉強だけできる馬鹿もいるが、椎名は違うだろう。

 何故?俺の座ってる席が答えそのものだからだ。

 

 次の日も、その次の日も、夏休みに入ってからも図書館に行くとこの二人といつもの場所に座っている。

 おかしいよなぁ、周りの席だけ埋まっていても俺たちが座る場所には誰も座らないのだ。さらに、学校の電子掲示板に「危ない目をした男子生徒が美少女二人と読書してる」なんて書き込みもあったぐらいだ。

 他にも「二股だ」「脅してるのかな?」「通報案件?」「羨ましいぞ!」とかの書き込みも……なんだかんだ言われても、俺、こいつらとそこまで話してないんだけど?

 会話は極稀にする。例えば堀北の場合だが……

 

「何故あなたがBクラスで私がDクラスなのかしら。納得いかないわね」

 

「ねえ、いきなり貶すのやめてくんない?俺なんかした?」

 

「常に女子を危険な目で見ているじゃない。自覚はないのかしら?」

 

「み、見てねえし!って、危険な目ってなんだよ」

 

「あなたのその目、とても自然なものとは思えないわ」

 

「残念だったな、デフォルトだぞ」

 

「そう言えば綾小路君が言っていたわね、ヒキガエルくんとはよく言ったものだわ」

 

「おい、アイツ何言ってんの?俺の黒歴史他人に晒すのかよ……」

 

「少なくとも、私はあなたより優秀だと思うわ。学問の成績なら勝っている自信があるもの」

 

「ほう?期末考査の国語の点数、いくつだ?」

 

「98よ」

 

「ふっ、俺は100だ!」

 

「な、なんですって!じゃ、じゃあ他の科目は!?」

 

「え、えっとだな。社会が95で、英語が91です」

 

「両方とも100なのだけど。あと二つはどうなのかしら?ちなみに私は数学100に化学97よ」

 

「……化学が83で、数学は72です」

 

「はあ。でも国語で負けているのは納得いかないわ」

 

「あ、そこ間違えてるからな」

 

「何を言って……ほ、本当だわ。ヒキガエル君は国語だけは本当にできるみたいね」

 

「だけとか言わないでくれる?それに、この学校の優秀さの基準は一般的とは言えないんだからテストの点で比べたって意味ないだろ」

 

「だからって、あなたがBクラスなのは……」

 

 と、いった感じの会話しかしないし。

 いや、気持ちは分かる。俺も堀北がDで俺がBっていうのがよく分からない。だが綾小路との議論(といっただけの世間話のようなもの)の結果、過去の行動や性格も加味されているとの結論に至った。

 だって考えみればおかしいことだらけだ。綾小路はこの際置いといても、Dクラスの平田や櫛田、堀北に高円寺といった面々はAやBでも納得がいく。龍園なんてあんなに王様してるのにCだ。

 一之瀬だってAでも相当上の方にくるはずなのに、Bだ。一之瀬が過去に何かを抱えてるってのは想像がつかないが、個人の過去なんてそれぞれだしな。

 そう考えていくと坂柳とかふざけてるな。運動一切出来ないでAとかチートみたいな存在だろ。ゲームのバグみたいな存在とまで言える。

 

 堀北だけなく、椎名とも話すことがある。

 

「比企谷君、前にお勧めした本はどうでした?」

 

「おう、まさか主人公の協力者が全てを裏から操っていたとはな……描写からしても普通の小学生の女の子であんまり頭よくない風に書かれてたから、ゾクゾクしたわ」

 

「意外な結末で想像がつかないところが素晴らしいですよね」

 

「続きも見てみたいが、まだ発行されてないんだよな。ファンタジー系でお勧めとかないか?」

 

「そうですね、ファンタジーものでしたら……」

 

 と、本をお勧めされては感想を言う、読書友達になった。

 友達ってのは納得できなかったが、椎名が『友達じゃないんですか?』と表情を一切変えずに聞いてきてからは一緒に読書する間柄として交友関係を築いている。

 Cクラスということもあり龍園の策略とも考えられたのだが、本人曰く、クラス同士の争いには興味がなく、他クラスと関わりを持たなければいいらしい。

 

 ……俺他クラスなんですけど?とは思ったものの、すでに龍園は把握済みで、そのうえで放置しているらしい。その代わりに俺との会話を録音し、龍園に渡しているらしいが、話す内容なんてせいぜい本の話や夏休みのことぐらいで危険視されていないらしい。

 ま、さすがに嘘だろうが。

 

「そういや、最近毎日一緒に本読んでるが、何故俺と話そうと思ったんだ?」

 

「好きなんです」

 

「……!?」

 

 は……?え、なに、好き?い、今俺告白されたのか……?い、いや待て、クールになれ比企谷八幡!そんな都合のいいことが起こるわけがない。第一こんな美少女が俺に告白とか絶対にありえないことだろうが……!

 

「好き、なのか?」

 

「……?はい、大好きです」

 

 こ、これはもしや……お、俺にも春が!?

 

「本、大好きです」

 

「デスヨネー」

 

「はい、本を読むことが私にとって一番の幸せです。比企谷君はよく図書館でも見かけていて、本好きなら話が合うかもしれない、と思って話しかけました」

 

 ……その日の夜、言うまでもなく家中を転がりまわり、隣人である綾小路から『うるさいぞ比企谷』と文句を言われるまで、俺は勘違いしてしまったことによる羞恥心で死んでいた。

 夏休みに入ってからは、三人で飯を食べに行くことも多くなった。他愛無い話しかしないが、ある意味三クラスのぼっち同士を集めたような面子のおかげか、俺は案外、三人で過ごす時間を気に入っていた。

 

 

***

 

 

「……で、堀北についてお前はどう思う」

 

「真面目で、考え方が固いというのが率直な思いですね。龍園君の策略を切り抜けた監視カメラの設置。彼女が考えたというより、誰かが後ろにいるのではないでしょうか」

 

「まあ、それについては次の特別試験で見極める。どこまで遊べるか楽しみだ」

 

「それと、Bクラスの比企谷君は……」

 

「その雑魚に関しての情報はいらねえよ。せいぜい一之瀬や神崎の補佐役だ。奴らを追い詰める餌にはなるだろうが、個人としては警戒しなくていい」

 

(……私としては、堀北さんより比企谷君が障害になると思いますが、龍園君は敵として見ていないようですね。比企谷君にはおそらく、今までの接触が全てバレていると思うのですが。私個人としてもお話してみたかったのは事実ですが、かなり警戒している様子でしたし……)

 

(あの野郎の目は気色悪い。観察を行っていたんだろうが、椎名のような人間には警戒を解くだろう。椎名の発言から俺がクラスの連中に他クラスとの接触を嫌うことは理解しているはずだ。これで油断すればそこらの雑魚と変わらねえが……どう動く?)

 

 

***

 

 

『そうですね、やはり私は――――――』

 

「はあ……めんどくさいことしてくるもんだ。堀北を潰すなら構わないが、それだけじゃねえよな……堀北だって綾小路が嗾けてきたに違いねえし……龍園が文句言ってこないのは俺を油断させるためか、それともただ単に敵としてみていないか……いや、後者はないか。はあ、なんであんなヤンキーに目を付けられなきゃならないんだよ……」

 

 

***

 

 

「堀北、お前は比企谷をどう思った?」

 

「そうね、Bクラスにいるのだし、そこそこ優秀だとは思うけれど、一之瀬さんや神崎君ほど警戒する相手ではないと思うわね。観察されているのは感じたけど、警戒するほどではないわ」

 

(……その警戒する範囲ギリギリを見切っていることが厄介なんだが……堀北のような奴にとって一番相性が悪いだろう。さて、ここからどうするか)

 




基本、無人島編まではアニメに合わせます。個人差はあると思いますが、私は割とアニメ好きなので。『カーストルーム』も好きです。
そのためこれまでの話の改訂も行います。

ところどころ変更している部分があります(特にクラスポイント)。原作準拠ではありませんがご理解してくれると嬉しいです。

次はどうしよう……戸塚と葛城と筋トレか、櫛田と絡ませるもありだけどどうやってやったもんか……Dクラス男子との関わり…は、プールでやるとして……。あ、平田と伊吹とどうにか絡ませないと……。
最近関わり書いてないし、星之宮先生とデートでもさせてみようかな?

まだ未定ですが早く出せるように頑張りたいものです(願望)。
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