凪と毎日ほわわんな日々を   作:ピアチェーレ

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大切にしてください(黒曜)

その日、ノエルは朝から違和感があった。

何の違和感かはわからないが、それは、あれ?と思うくらいのささいなことだった。

それにより、十数秒ほど動きを止めたノエルだが、鍋が沸騰していることに気づき、はっと我に返り、その違和感も忘れてしまった。

 

朝食は、

トースト

キノコのクリームスープ

オムレツ

サラダ

にした。

みんなでわいわいと食べる。

それから、学ランに身を包み、並中の制服とバッグ、お弁当を持って凪と学校へ向かう。

今日は校門で風紀チェックの日だ。

午前の授業を受けた後、いつもは凪と昼食をとるのだが、断って応接室へ向かう。

放課後は予定があって行けないため、昼休みに前倒しで仕事を行う。

午後の授業を終えると、スーパーに寄って食材を買い、黒曜ランドに帰って、夕食の下ごしらえを済ませる。

続きは凪と千種に任せ、マンションに帰り、仕事服に着替えてイタリアへ向かう(ここでは飛行機で三時間で行ける設定)。

23時から情報屋の仕事をし、2時に飛行機で日本へ帰る。

5時に日本に到着し、6時にマンションに戻りシャワーを浴び、並中の制服と学ラン、バッグを持って黒曜ランドに向かう。

7時にみんなを起こして、朝食とお弁当を作って登校する。

飛行機内では仮眠をとったり、宿題をしていた。

 

そんなある日、久しぶりに風紀委員の仕事も、情報屋の仕事もなく、夕食を食べ、食器洗いが終わったところだった。

突然くらっとめまいがし、倒れそうになった。

近くにいた千種に支えられ、

そうだ、先週の朝もこんな感じでくらっときたんだった。

違和感の正体が分かったノエルはそう思った。

そのままソファーに横になり休むことにした。

「ありがとう」

おでこに濡れタオルを乗せてもらい、ノエルはお礼を言った。

ひんやりとした冷たさを感じながら目を閉じる。

しかし、いつまでたっても気配が消えない。

ぱちっと目を開けて隣を見ると、千種がタオルを乗せた時と同じ様子で見つめていた。

そのまま見つめ合っていると

「死ぬよ」

ぽつりと千種が言った。

「死なないよ」

「死ぬよ」

「死なないって」

ノエルは軽く笑いながら返していたが

「死ぬよ」

変わらず淡々とした声色だが、いつになく真剣な顔で千種はまた言った。

 

ノエルはここ最近の生活を思い返した。

情報屋の仕事が多く、ほとんど毎日イタリアに行っていた。

マンションには荷物を置き、シャワーを浴び、また荷物を持っていくだけで、ほとんど過ごしていなかった。

睡眠は、飛行機の往復の時間だけだが、宿題をしたりしていて、きちんとは寝ていない。

そんな生活を二週間繰り返した。

まともに休んでいないが、一切疲れた様子を見せず、いつも笑顔で振るまった。

まだ大丈夫だと思っていた。

 

「分かった。もう無理しないから、凪たちには秘密にして」

本当に言ってほしくないのは彼女だけだが。

みんな大切だけど、あの子にだけは悲しい顔をさせたくない。

ノエルの懇願に、千種はうなずくと

「来るのはたまにでいいよ。三人でも生活できるし」

眼鏡を押し上げながら言った。

「毎日駄菓子生活してたのは誰だっけ?」

ジト目で見つめるノエルに

「気をつける」

千種はうなずいた。

「きちんと分担して、みんなで家事するんだよ!」

ノエルはそう言うと、ゆっくり目を閉じた。




珍しく弱弱しいノエルちゃんでした。
何でもできるけど、それは努力の上で成り立っている。
頑張りすぎて無理しちゃうタイプ。
いっぱい休んでください。
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