そのバンド、シャイにつき。   作:acidaq

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1期OVAをイメージして書きました。
では、どうぞ。


#12 夏は海に行かなきゃ始まらねえ

「ん〜、夏って言ったらやっぱり海!だよね!」

「はいはい、今回の主目的は演奏力アップと今後の予定立てで、余った時間で全力で遊びだからな〜、あんまりはっちゃけんなよしぐれ〜」

「はいは〜い!んじゃ、まずはさくっと色々やっちゃいますか。この近くにスーパーとかあるの?」

「ちょっと待ち、自分、今から調べる」

「よろしく☆」

「にしてもいい景色だな。結構コテージもでかいし」

夏休み。夏と言ったら海!ということで、俺らは楽器を背負ってコテージに来ている。なんというか、うん。やっぱりテンションは上がるよな。

きっかけは2週間前に遡る。

___

「合宿に、行こうと思います」

「どこにやねん」

「え〜、いいじゃん、合宿」

「うん、私もいいと思う」

「ほら、ちなったんもこう言ってるし!ケチコクは黙った黙った!!」

「え、自分人権ないん?悲しくなるわ〜」

「ところで、合宿に行くって急にいったけど、あてはあるのか?圭介」

「ん?当て?全くないけど?」

『……は?』

彼らの夏休みは、波乱万丈に満ちたものになりそうだ。

___

「なるほどね〜、確かにライブの告知とか、それに合わせた練習とか、今後の計画とかも合わせて色々話し合っておくべきだよね」

「ん〜、確かにね〜。久々に私らのライブ、やりたいかも」

「前回はなんというかゲストアクトがいたから、今回はワンマンかなって考えてるんだけど」

「ええんちゃうか?やっぱりワンマンだとちゃうからな」

「練習場所のあては……まあちょっと俺が考えてみるわ」

「言い出しっぺお前だしな、任せた」

「日付とかいつにする?私らの方で決めちゃっていい?」

「あ〜、先に言っておいてくれると助かるわ。羽丘は夏休みいつまでだ?」

「ん〜、31まで。9月から登校って感じかな」

「あ〜、じゃあ、うちと同じような感じか。じゃあある程度決めやすいな」

「緊急の発表があります」

「どうしたの?ケイちゃん」

「アテが見つかりました」

「何、親でもまた頼ったんか?」

「それ。なんかそういうための別荘持ってやがった。俺も正直意味がわからない」

「多分あたしら全員意味わかってないから……」

「で、もう1回今後のことについて整理するけどいいか?」

「あー、なんかライブやるとかなんとか言ってたやつか?」

「ああ、そういうことだ。詳しく説明すると、主催ライブの告知のためにどっかのブッキングライブにMasqueradeのチャンネルで出ようと思う。で、主催ライブをその2ヶ月後に開催しようって思ってるんだ。で、2年生から3年生にかけてもっと面白えことやろうと思ってるから期待しとけ。Werewolfの方のチャンネルはまあ適宜って感じだ。で、そのための練習並びに遊びたいってことで合宿。以上」

「で、その合宿の海はどこだ?」

「ん?熱海か沖縄」

「熱海にしよう?ね?みんな」

「金と時間的にもそうなるよね」

「さすがに沖縄行って観光があんまりできないのはねえ……」

「んじゃ〜、決定!1週間でいいか?」

「長いんとちゃうか?……そんなもんなんか?」

「い〜じゃんい〜じゃん、せっかくだしさ☆」

「ま、腰を据えて練習ってなるとそんなもんになるだろうな」

「よし、じゃ、2週間後からな」

___

「近くにスーパーあるっぽいぞ〜。まずは買い出し行ってから、練習の日程について考えるか」

『了解』

1週間、6泊7日の合宿が始まった。

____

買い出し後。日程はあくまでも大雑把に決めた。各日の午前中は個人練習。昼食をとった後に全体練習を3時間ほどして、その後ライブの演出研究だったり、構成、セトリのストックなどを作ったり考えたりする。その時その時でセトリを考えるバンドも多いだろうが、俺らは先に10セットくらいセトリを用意しておいている。だって忙しくてもなんとかなるし。で、そのストックが尽きてきたから貯めておかなければいけないってわけだ。

夕暮れ時になったら2時間ほどの自由時間。少し街のほうに出てもいいし、海で多少遊んでもいいしって日程にしてある。

で、中日の4日目は終日フリー。海で遊ぼ〜byしぐれのもと、俺ら全員で海で遊ぶという予定になっている。

「それじゃあまた昼にな」

「おう、がんばろうな」

「うん、がんばろう?」

「ケチコクさぼんなよ〜?」

「しぐれこそサボったら許さんで」

それぞれのメンバーが、それぞれの楽器がおかれている部屋へと入っていく。

このコテージ、どうやら母ちゃんが昔組んでたバンドのメンバーと練習するときに時々使っていたコテージらしく、スタジオみたいな部屋がいくつか存在していた。で、今回は俺らがそれを使わせてもらうってわけだ。自分で言っててなんだけどよくわかんねえな本当に。

久しぶりに家以外での個人練習。普段スタジオで練習する時には他の奴らと一緒に練習することの方が多いしな。しかも俺の場合は自宅がスタジオのようなもんだからわざわざいく必要もないし。

ギターとアンプを繋ぎ、チューニングを軽く済ませたらウォーミングアップだ。

今日の全体練習曲はライブでやることの多い曲だからそんなに忘れてもいないはずだし、昔からずっと弾いてる曲だから問題なく弾けるはず。一応1曲ずつ流して練習して、その後作曲でもするか。なんかチャキチャキカッティング多い曲でも作るかな。

昼食時。昼食と夕食を作る担当は日替わりにした。だってみんな料理はできるはずだからな、俺らは小6の時点で実証済みだぞ分かってるからな。

で、今日の担当は俺と北斗。さすがに5人前を1人で作るとなるときついので、1日2人ずつにした。

1日目は俺と北斗、2日目は冬樹としぐれ、3日目は千夏と俺、4日目は自由なのでなし。おそらく海の家ででも食べることになるのだろう。5日目は北斗と冬樹、6日目はしぐれと千夏。そして最終日はみんなで作るってことにした。これで全員平等に回数が当たるってわけだな。

「今日のメニューはどうする?」

「ん〜、俺は昼飯オムライスとか結構ガッツリと、夕飯は冷製パスタとか、涼し目な料理がいいんじゃないかと思うぞ」

「確かにな、賛成だ。じゃまずは米を炊くか。4合くらい炊けばなんとかなるだろ」

「さすがに4合あれば問題はねえな。にしてもここのコテージ結構キッチンもしっかりしてるんだな。調理器具多いし、でけえ」

「母ちゃんも俺らとおんなじように使ってたらしいからな、そりゃ調理器具とかも増えるだろうよ」

北斗がオムライス担当、俺はサラダや汁物などの付け合わせ担当となった。オムライス担当とはいえど、俺の役割が軽すぎたので、最後の卵を作るタイミングになったら協働することになった。

「昼飯だぞ〜早くこい〜、冷めるぞ〜」

「あ〜い。お、オムライスか、うまそうやな」

「これは味に期待が持てますな〜」

「そりゃ、北斗の自信作だからな」

「すごい、やっぱり美味しいね」

「さて、午後の練習に向けてしっかり食うぞ。全体練習は1時からな」

___

4日目。合宿の前半日程が終了した。ここまでの3日間は濃密に過ぎ去った。ここまでの3日間で、今後の構想だったりセトリだったり、既存曲の全体練習、個人練習は済ませ切ったから、今回のノルマは完了!ということで、今日はいっぱい遊べるぜ!遊びすぎて死ぬかもな。

「じゃ〜ん、どう?どう?ちなったんとこの前デート行ったときに選んだんだ!」

「どう、かな?ちょっと恥ずかしいけど……」

「大丈夫大丈夫!あたしが選んだんだから!」

しぐれはオレンジ色の、千夏は薄い水色のビキニを見に纏っていた。千夏の方は上に薄手のブラウスを羽織っていたけど。

「なんというか、しぐれが選んだって匂いがぷんぷんするぞ」

「大丈夫や、2人ともよく似合ってるで」

「え〜、ケチコク本当に思ってる?」

「思ってるって。本当や本当」

「ま〜、いっか!ありがと!」

「よっしゃそしたらお前ら、遊ぶ準備はできてるか〜?」

「いきなり圭介がグリグリになったな」

「だって海だぞ!海!ほれ、早く!」

「はいはい」

「自分らもいくか」

せっかく海に来たんだから、海を楽しまない手はないだろう。死なない程度ならセーフセーフ。

「ってあれ?ポピパ?」

『は?』

「あれ」

俺は海水浴場となっている砂浜に走って向かっていると、なんか見たことのある5人組が海の家に集まっていた。

「しかもなんかRoseliaもいない?」

「え?どれ?」

「ほら、海の家で大量にポテト買ってるの絶対紗夜さんだって」

「あ、本当だ。どうする?混ざる?」

「悩んでるうちに発見されたぞ、ほれ」

「お〜い、ケイく〜ん、み〜んな〜」

今日の自由タイムは死ぬことが確定したようです。

___

「ポピパは想像できるけど、まさかRoseliaがねえ、海に来るなんてな」

「遊びじゃないわ、練習のためよ」

「お〜、俺らと同じですね。そっちはどのくらいの日数でやってるんですか?」

「近くのコテージを借りて、2泊3日の予定です。湊さんが作詞に詰まって気分転換に、と。Werewolfさんは?」

「俺らは、1週間です。今日が中日で、1日海で遊ぼうって決めてたんです」

「そうなんですね……」

「え〜、ケイくんたち1週間も合宿してるの〜!?」

俺と北斗、湊さんとそして紗夜先輩とが海の家で飯を食っていると、香澄が乱入してきた。

にしても相変わらず紗夜先輩はポテトめっちゃ食うな。1人で3人前くらい食ってるぞ。

「ポピパは遊びか?」

「うん!さーやがね、海に行きたいって!」

「ちょ、ちょっと香澄!?」

「駅に着いた時1番はしゃいでたし〜?」

「あ、有咲まで〜!!」

「へ〜、意外に可愛いとこあるんだな、沙綾」

「なっ、圭介までっ……」

「ところでなんでお前らギターなんか持ってきてるんだ?」

「弾きたくなった時に弾けるようにだよ〜」

なんでわざわざ海に持ってくるんだよ……。まあ、気持ちはわかるけれども。弾きたい時に弾けなかったら困るけれども。

「ねえねえ、ご飯食べ終わったらみんなでビーチバレーして遊ぼうよ!」

『は?』

 

 

 




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こんな感じで続いていくと思いますが、どうぞよろしくお願いします。
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