難産すぎたというところと、私生活が忙しく、なんというか。はい。すみません、遅くなりました。
それでは本編をどうぞ。
「とまあ、場面が変わって今日はライブなのである」
「お前誰に向かって話してるんだ?」
「それは……まあメタいから内緒」
と、まあなんでいきなりライブになったかというと氷川日菜とかいう天才もとい天災があんなことを言ったからで……
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「あ〜、やっぱり容赦無く割ったな」
「え、一発で割っちゃったの?」
「必殺兵器があるって、最初にいいましたよね?」
「うわ〜、こればっかりは勝てないや。つまんないの〜」
「日菜さんに褒められるなんて光栄ですよ」
俺は飛び散ったスイカ片を処理しながら日菜さんに向かって軽口を叩く。
まあ、俺のスイカ割りの腕前がどのくらいなのかは以前Roseliaたちと海で遭遇した際に披露した通り。
なぜかスイカ割りだけは天才的にできるんだよな。他はまあまあだけど。多分。
「ともかく、勝ったMasquerade kissさんが告知の時間を獲得です」
「え〜、それじゃあ、今日は私たちが罰ゲームってこと!?」
「何を言っているの彩ちゃん、そういうルールでしょ?」
「そんなあ……」
千聖さんはいつも通り冷静だなあ。それに比べて彩さんはどこか……、うん。なんというかいつも通りって感じだ。これ以上は明言しない。
「告知どうしますか?何か演奏とかしますか?」
番組のディレクターさんに声をかけられた俺は、どうするか(一応)メンバーの方に顔を向けると、当たり前のように頷かれた。
ですよね(知ってた)。
「らしいので、準備をお願いできますか?」
「機材の方はどこにありますか……?」
「お前ら機材持ってきてるのか?」
『いいや』
じゃあなんで演奏するねん(憤慨)。まあ俺も持ってきてないけど。なんならそんな予定なかったし。
「……らしいので、適当にギター2本とベース1本とキーボードとドラムを用意していただけると幸いです」
「わかりました。準備しておきますね」
うわー、ディレクターさん有能。流石パスパレを統治してるだけあるな。
「皆さ〜ん、休憩後に、Pastel*Paletteの罰ゲームとMasquerade kissさんの告知の収録をしますので、それぞれ準備をお願いします!では、休憩です!」
−−−
休憩中。
「わ〜、本当にMasqueradeさんって仮面外さないんだ〜、その下はどうなってるのかな〜??」
「ちょっと、日菜さん、やめてください?」
「日菜ちゃん、ゲストさんに迷惑をかけるのはやめなさい?」
「ちぇ〜、つまんないの〜。あ、なんか彩ちゃんの方でるるるんってすることがありそう!」
先ほどの収録で割ったスイカを食べていたらPastel*Paletteの天災もとい天才に絡まれた。本当に嵐のような人だな。姉とは大違いだ。
「ところで千聖さん、サインとかいただけたりします?実は割と千聖さんのファンでして」
「あら、そうなの?ちょっとびっくりしたわ。実は私たちもMasquerade kissさんのファンなの。サインの交換、ってのはどう?」
「それはそれはいいですね。誰のサインが欲しいとかありますか?」
「はいは〜い、ジブン、ミナミさんのサインが欲しいっす!同じドラマーとしてもミナミさんは天才的だと思うんすよ!」
「わ〜い、褒められちゃった!ありがと!麻弥ちゃんにサインなんてこっちも光栄だよ〜」
いつの間にか会話に乱入されてしかも俺ら置いてきぼりを喰らっているんだけど。これなんて罰ゲーム?
「うんじゃあお前らはお前らで交換してろな?千聖さんはどうします?」
「そうですね、では、せっかくなので同じベーシストのTakaさんのサインでもいただきましょうか」
そこで俺が選ばれないあたりが寂しいぜ!
別に泣いてはない。ほんとだぞ?本当の本当にだからな?……嘘。ちょっと泣いてる。
「わかりました!とりあえず呼んできますね」
俺としては千聖さんのサインがもらえれば満足なので、十分である。
スタコラサッサとあいつを呼びに行きつつ、どのようなサインをもらおうかを考えて胸を踊らせていた。
−−−
「それでは、演奏の準備が整いましたので、Masquerade kissさんは準備を、そしてPastel*Paletteの皆さんは心の準備をしておいてくださいね?」
「わかりました。よろしくお願いいたします」
……ところで全く曲目とか打ち合わせしてないけど、どうするつもりなのん?僕どうなっても知らないよ?どうするつもり?
ディレクターさんが出て行き、バンドメンバーだけになるやいなや冬樹が口を開いた。
「曲目はどうするんや?」
「それな?ちょうど俺もそれを思ってたのさ」
「ん〜、こっちのチャンネルだし正直なところ代表する『仮面』とかでいいんじゃないかな?と私は思うけど」
「ちなったんにさんせ〜。あたしもそれでいいと思う」
「了解した。じゃ、それで行こうか。北斗も問題ないよな?」
「ああ。最近練習してたところでもあるしな。それで行こうか」
決まりだな。そろそろ休憩時間も終了する。スタジオへ出向こうか。
「一応、演奏するんだしさ。いつものやつ、やっておこうよ」
「ああ、円陣か?いいんじゃね?やっておこうか?」
俺らはいつも通り、五角形を作って右の手を出し合う。
「そんじゃ〜今日はしぐれ。頼むぞ」
「は〜い、了解☆いっくよ〜?」
『おう!!』
しぐれのコールの円陣は果たして気合が入るのだろうか。微妙だな。まあいいや。
「それでは、収録を始めます。準備はよろしいですか?」
「Masquerade kissより、『仮面』」
−−−
初のテレビはパスパレと楽しく共演して幕を閉じた。正直なところこの形が正解なのかもな。
罰ゲームを受けるパスパレもなんか面白かった。語彙力ないけど。
ああいった罰ゲームだと千聖さんより正直丸山さんの方がテレビ映えするよな。なんというか素のリアクションが見れて面白い(失礼)。
だって千聖さんは鉄仮面なんだもん。反応がないからあんまり面白くないんだよね(偏見)。
とかなんとか思いながら罰ゲームの様子を見ているとどこからか声が聞こえてきた。
(あら、圭介くん?何か言い残すことはあるかしら……?)
(こいつ……、エスパーで語りかけてきている!)
ちなみに後で千聖さんには土下座しました。
で、パスパレの罰ゲームが終わったら告知タイム。
「えー、私たちMasquerade kissはですね、特に告知する内容もないんですけどね。全く現状決まっていないんですよ」
しょうがないじゃん。Galaxyでのライブも人狼の方のチャンネルなんだしさ、特にこっちのチャンネルで告知することってないんだよね。わかる?
「え〜、そんなこと言いにきたの〜??るんってしないな〜」
わからないか〜、知ってた。日菜さんはそう言い出すってわかってたよ。
「それじゃ〜さ、ライブやろうよ!合同でさ!」
「それは急ですね、いつです?」
「ん〜、来週とか?マネージャーさん、スケジュールなんとかなるでしょ?」
いやいやいやいや、いくらなんでも人気絶頂のアイドルバンドの予定が合うわけがないでしょ。
(カンペ:来週、空いてます)
「私らの予定も一応無理やりにはなりますが、開けることはできますね。主催ライブでもない限りはなんとかなると思うので」
と、北斗が余計なことを言ってしまったので、天才もとい天災の目がきらーんと輝き、あれよあれよという間に告知内容が決まってしまったのである。
後からSNSでエゴサをかけてみるとそれはそれは盛り上がっていた。なんでトレンドに入ってるんだよおかしいだろ。
というわけで、冒頭に戻るのである。
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「まさかパスパレと合同ライブとはねえ。今考えてみてもすごいことだよなあ」
「なかなかできるバンドでもないしな。ギャラとか呼んだらめっちゃ高いことになりそう」
「今後の共演のきっかけとかにもできるんやないか?これもええ機会やろ」
一応そういうことにしておこう。まあ、ライブなのでね。いつも通りやることはやりますよ、しっかり。ライブ後には人狼の方での主催ライブ準備で死ぬことがわかってるけど、まあ楽しいから大丈夫でしょ。知らんけど。
余談だが、パスパレは初めてのライブよりもとても上達していたように俺には感じられた。最初のライブの惨状からよくもまあここまで上り詰めたもんだよ。おじさん感動しちゃう。
とりあえずライブ後にも日菜さんが「またライブしよーね」と嬉しそうに言ってくれたので、きっと共演のタイミングはまた訪れるだろう。いつかね、いつか。
というかほんとに日菜さんの提案のおかげで死んでたんですけど。物理的に。
天災がある先には唐突な死が待っているってのは本当だったんだな。以後気をつけよう。絶対。
次の話もゆる〜く執筆していければと思っています。