前回の日常回と言うかなんと言うか、毛色の違う独白回は、完全に作者の趣味でした。パン作りは奥が深いのです。
まとめる力が欲しいよぉ。
ライブ当日。今日は主催ライブの日。正直パスパレのライブを本当に収録1週間後に入れられた時は死ぬかと思った。OAもかなりギリギリだったし、あれ、告知間に合ったのだろうか。多分間に合ってないよな。
正直テレビ局というか、アイドル事務所もとい大人の本気を見たような気がした。なんであのペースで箱を押さえられたり人員確保できたりチケット用意できたりするの?やばすぎるでしょあれ。
そんな過ぎ去ったことはさておいて。今日は俺たちの主催ライブ。いつかのごとく、俺は他のメンバーが来るのをひとりで待っていた。
主催ライブ以外にも色々と立て込んでおり、主催ライブの準備は本当に大変だった。多分過去一番大変だったと感じる。だってなんでライブを立て続きでやることになってるの?おかしいでしょそれ。秋の高校3年生の模試ラッシュじゃねえんだから。
とまあ、死にそうになりながらもチケットを売ったりセトリを決めたり練習したり、せっかくだからゲストアクト呼びたいという話になり、その選定をしたりと着々と準備は進んでいった。
ゲストアクト?そんなの決まってるじゃねえか。
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「え〜、ケイくんたちライブやるの〜!?私も出た〜い!!」
「こら香澄、無茶言うなよ」
「私も、出てみたいな」
「あはは……実は私も……」
「あ、さーやも同じ気持ちだ!久しぶりにギター、ライブでかき鳴らしたい気分なんだ〜」
「ちょっ、お前らっ……!」
中庭で昼食をとっていた際、主催ライブのことをちらとこぼすと、一緒に食べていたポピパがこれみよがしに反応してきたわけだ。
北斗と冬樹は、と言うと、あいつらはなんか係の仕事があるらしく遅れてくるらしい。しばし待ちだな。どうせそのうち来るだろう。
「は〜、別にうちらは2週間後でも全然間に合うけどさ、流石に圭介たちにも準備ってものがあるだろ?」
「お、そんな心配してくれるんだ、有咲。優しいね」
「ちょっ、べ、別にお前のためじゃねえぞ?ただ、最近忙しそうだし仕事を増やすのが申し訳ないというかなんというか」
有咲が自慢のツンデレを発揮しているなか、俺は香澄が言い出したことを1人で考えてみていた。
主催ライブをやるにあたってどっかのバンドを呼びたい。けど主催ライブまでの時間が短いためになかなかこちらから声をかけられない。で、今ポピパは主催ライブに自分たちからゲストアクトで出たいといった、かつ準備もなんとかなるって言ってて、さらにSPACEのオーディションに通る程度の演奏力もある。
……あれ、もしかして完璧なんじゃね?
Werewolfの方では流石にすごいバンドを呼ぶってわけにもいかないしな。全然ありあり。
ということで、俺の中ではOKという結論に達したのだが、他のメンバーの意見がわからない。正直なところ男はなんとかなるんだろけど、女の方がねえ。とりあえずLAINでも入れてみるか。
〜
圭介:「なーお前ら」
しぐれ:「何?どうしたんニッシー」
千夏:「どうしたのケイちゃん?」
圭介:「ゲストアクトワンチャンポピパ。どう?」
千夏:「ん〜〜、あり」
冬樹:「ありやな」
しぐれ:「ちょっと、なんで乙女の会話にケチコクが割り込んでくるの?」
冬樹:「ちょっとしぐれはん、流石にそれは手厳しいとちゃいますのん?」
北斗:「俺も別に問題ないぞ。でも、ポピパ側の都合はどうなんだ?」
圭介:「それが何と逆オファーだ」
北斗:「逆オファーか、じゃあ大丈夫そうだな」
千夏:「確かに、それなら、まあ。大丈夫か」
圭介:「じゃあ、全員賛成ってことでいいな?」
〜
「香澄〜、お前らがよければポピパ、人狼の主催ライブに出れるぞ」
「本当に!?やった〜!」
「ちょっ、マジか!?」
「ありさ〜、ライブだよ?楽しみだねっ!」
「ちょっ、香澄!抱きつくな〜〜!!」
「あらっ?面白そうなことやってるわね!私も混ぜてもらおうかしら?」
「あ、こころん!」
香澄が手を振った方向を見ると、そこには2階の窓から飛び降りて倒立回転しながら向かってくる金髪の女の子の姿が見えた。
(ええ……(困惑))
何で2階の窓から飛び降りて何事もないように普通にこっちまで来てるの?というかあの身体能力何!?男子顔負けというかおそらく男でもあそこまでできるやつおらんよ!?
「で、香澄たちは何を話していたのかしら?」
「う〜んと、あ、そうそう!今度ケイくんたちがライブをやるらしくて、それに出てもいいか〜っていう相談!」
「ライブだわ!面白そうね!私たちも出ていいかしら?」
ええ……(困惑)
あまりに会話が進むテンポが早すぎて困惑してますよ私は。ええ。沙綾とか有咲とかの方向いても苦笑いするだけで何も助けてくれそうにないし。何やねんこれ。
「ちょっとこころ!すぐにそうやってどっか行かないの!……すみません、うちのこころがご迷惑を……」
「ああ、ちょっとびっくりしただけだから大丈夫だよ。なんでこの子2階から飛び降りても平気な顔してるの?」
「私に聞かれても……、あはは……」
「奥沢さんも大変ですね」
「市ヶ谷さん、ありがとう……」
苦労人なんだな(察し)。大変そうだ。
「美咲!私たち、ライブに出るわ!」
「えっ、ライブ!?いきなり何?いつ!?聞いてない!」
「あ〜、すまん、面倒ごとに巻き込んじまったみたいだな……」
「ポピパがライブをやるって言うから思わず2階から飛び降りちゃったわ!」
「最初から話に入ってたわけじゃないのねこころ……」
奥沢さんと呼ばれていた人が呆れながらもツッコミを入れる。
この人あれだ。有咲と同じような感じだ。苦労人。さっきは察しただけだけどこれで確定だわ。かわいそうに。南無三。
「んで、さっきライブに出るとかそこの金髪が言ってたけど、お前らはバンドでもやってるのか?」
「私の名前は弦巻こころよ!こころって呼んで!」
「はぁ。……こころはバンドをやってるのか?」
「えぇ!私のバンドは世界を笑顔にすることを目標にしてるの!」
だめだ、こいつも話が通じない匂いがする。
「こころ……、それじゃあわからないよ……。あ、私たち、ハロー、ハッピーワールド!っていうバンドをやってます。そのー、大変申し上げにくいんですが……。ライブ、出られますかね……?こうなったこころは多分止まらないので……」
奥沢さんが困ったような顔で俺の方を見てくる。現在のところ、ゲストアクトのバンドとして決まっているのはポピパのみ。尺的にも全く問題はないはず。他のメンバーからの了承が得られればだけどね。
「ん〜、ちょっと聞いてみるわ。少し待っててもらってもいいかな?」
「お手数おかけします……はぁ」
〜
圭介:「もう1バンド出てもよき?」
しぐれ:「オッケ〜」
千夏:「ちなみにバンド名は?」
圭介:「あ〜、ハロー、ハッピーワールド!って言ってたな」
しぐれ:「あ〜、それあたし聞いたことあるかも。羽丘でめっちゃ人気のある先輩がいてさ、その人のバンドだ〜って」
千夏:「しぐれもその人大好きでしょ」
しぐれ:「ちょっ、ちなった〜ん!それは言わない約束でしょ!」
〜
「で、もう1バンド増えそうなのか?」
「おう、北斗に冬樹か。随分と遅かったじゃねえか」
「ごめんな?係の仕事がちょ〜っとだけ時間かかったねんな」
「万年遅刻魔の冬樹からしたらこれちょっとの時間なのね、理解したわ」
昼休みはもう15分すぎた。残っている時間は25分。香澄とおたえはギターを弾きながら飯を食ってるから時間がかかってるけれども、他の奴ら、りみとか沙綾とか、そして有咲もか、は食い終わってるからな。
「で、話を戻すと、もう1バンド増えるってことで良さそうだな」
「せやな。別に自分はええと思うで。ゲストアクトは多ければ多いほど楽しいし」
「……じゃあ、決まりだな」
〜
圭介:「じゃあ、そのハロー、ハッピーワールド!も出るってことでいいか?」
しぐれ:「おっけ〜」
千夏:「私も大丈夫だよ」
〜
__
と、こんな感じでゲストアクトは決定、っと。結局ポピパとハロハピの2バンドが揃った。
ハロハピってのはハロー、ハッピーワールドの略らしい。よくある略し方だな。バンド名の前半と後半とのそれぞれの頭から文字を取っていくっていう方法。
「お疲れ様で〜す!」
「今日はよろしくね?」
「これ、差し入れで〜す」
俺が開場前最後の準備に向かおうとすると、突然Galaxyの出演者控室のドアが開かれた。これはこれはびっくり。香澄、もうちょい落ち着こうな?有咲は香澄を宥めながら入ってくるし、おたえは周りを見渡しながら入ってくるし。何考えてるか相変わらずよくわからんな。そこがいいところなんだけどな。りみりんいい子!こちらこそよろしくお願いします!沙綾差し入れありがとう!
と、心の中でそれぞれに向けて感想を言い、本番前の最終準備に向かう。今日はいいライブになりそうだ。
最終準備といってもやることはあまりない。最後に照明の明るさが適切かどうかや、マイクの音量が適切かどうか確かめるくらいだ。この前Roseliaをゲストアクトに呼んだときは、湊さんが最後まで調整してたな。ガチだったわあの人、俺はあそこまでガチで調整はしないんだけどな。
「大丈夫そうです、本番もよろしくお願いしますね、店長」
「いやいや、そっちこそ、頑張ってね?今後のGalaxyの収入に関わってくるんだから」
「はいはい、頑張りますよっと。期待しててくださいな」
最終調整も終わったことだし、楽屋にでも戻って何か食べておくか。
「あ!いた〜!」
「いや誰ってぐほっ!」
「ちょっとはぐみ!……圭介さん、大丈夫でした?」
「奥沢さんか、大丈夫じゃないかもしれない……」
思いっきりオレンジ色の髪の毛のやつに突進されたぞ?大丈夫?俺あの勢いで突っ込まれて死んでない?
「それにしてもなんで俺はいきなり突っ込まれたんだ?」
「え〜、だってこころんが探して〜っていってた人っぽかったから」
「だからって突っ込む必要はないでしょうはぐみ……」
「え〜、だって突っ込みたくなっちゃったんだもん……」
これ、こころと同じ匂いがするぞ。やばそう。
「ところでこれ、誰?」
俺を押し倒しているオレンジ色の頭をさしながら奥沢さんに問う。
「あ〜、はぐみです。うちのベースの。なんか毎度ご迷惑をおかけしてすみません」
「キミの名前は〜?」
「俺は西秋 圭介だ。というか初対面でいきなり突っ込んでくるなよ」
「じゃあ〜、けーくんだね!よろしく!けーくん」
「お、おう」
この子も話を聞かないパターンですかそうですか。奥沢さんも苦労してますね。完全に他人事になってるけどまあいいか。
「で、奥沢さんもいて、しかもこころって名前が出てきたってことはハロハピも揃ったってことでいいかな?」
「あ〜、はい。そうですね。楽屋にみんないます。ちょっと1人遅れてますけど……」
「そうか。どうやらこころが俺をなぜか探してたみたいだし、いったん俺も楽屋に戻るとするか」
楽屋に戻ると、顔を赤くしているりみとしぐれと、なんか輝いている背の高い紫色の髪の毛をした人と、そしてそれをいつも通りって感じで見つめている千夏がいた。なんだこのカオス空間。
分けても長いんですけどね。
一応完結までは持っていきたい!と思ってます。
いつまで続くかは分かりませんが、気長にお付き合いいただけると嬉しいです。