そのバンド、シャイにつき。   作:acidaq

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タイトルの通りです。
いつかは0時ぴったりに投稿できるといいな〜と思っています。はるか先になりそうですけどね。
では、本編をどうぞ。


#Kasumi 燦々と輝く太陽なキミの誕生日は、きっと特別な1日になる

梅雨も明け、夏の暑さもだんだんと強くなってきた今日この頃。

「香澄の誕生日ねえ……何すっかねえ……」

やまぶきベーカリーでのバイト帰り。バイト上がりに沙綾に火曜日の予定を聞かれた。

「ねえ圭介、火曜日の放課後空いてる?」

「お?デートの誘いですか?」

「違っ……!そんなんじゃないから、ね?その、香澄の誕生日なんだけど」

「あ〜、なるほど、完全に理解したわ。ポピパは今回何やるの?」

「う〜ん、Circleのラウンジを借りてパーティーかな」

「また大層なことをしますな。で、俺らには何をして欲しいと?」

「ん?いや、ただパーティーに参加してくれればいいけどさ」

「あらやだ、それならそうと早く言ってくれればいいのに!策士山吹さん!」

「いや、勝手に圭介が勘違いしただけでしょ。なんで私のせいになってるの……」

「ま、そんなことはおいといて、とりあえず火曜日の放課後は暇だぞ。みんな引き連れてCircleに行けばいいんだな」

「うん、ありがとう。ごめんね、なんか迷惑かけて」

「気にすんなってことよ。それじゃ、お疲れ様」

夏の夕焼けの空は赤く輝いていて、暑くて、でもどこか涼しくて。とても気持ちがよかった。

___

「で、何かあたしらでもお祝いをしようと」

「そうだな。ポピパとは結構親交もあるしな」

「しかも香澄やろ?ある程度ぶっ飛んだことやらへん?」

「う〜ん、流石に香澄ちゃんでもそれは……まずいんじゃないの?」

「とりあえず全会一致で誕生日を祝うってことでいいっぽいな。じゃ、何やるか決めようぜ」

「俺らと言ったらやっぱりなんと言うか音楽だけど、それはなんか違うよな」

「なんかもっと他のことやりたいって気持ちはあるよね」

『う〜ん……』

「あ、思いついたかもしれねえ」

いきなり北斗がなんか思いついた。何を思いついたんだこいつ……。

「なんやホクト、なんか思いついたんか?教えて〜や」

「おう、いいぞ冬樹。それはな……」

冬樹の目がキラキラと輝き始めた。顔までもにやけ始めてきやがって。そんないいことなんか?気になるじゃねえか。

「自分、それめっちゃいいと思うで!やろやろ!それ」

「だろ?冬樹ならそう言うと思ったぜ」

「ねえねえ北斗、ケチコクだけに教えてないで、あたしらにも教えてよ!」

「そうだよ春くん、私らにも教えて教えて」

「なんで俺を仲間外れにするんだよ、俺にも教えろよ」

しばしの間。その後、全員は一致した。

『よし、それやろうぜ』

___

明日が香澄の誕生日。沙綾の誕生日には何も思いつかなかったから曲をプレゼントしたけど、香澄はギタリストだからもらって嬉しいものがわかるぞ。と言うことで俺は楽器屋に来ていた。お目当てはピック。とりあえずあいつが普段使っているようなやつと、俺のおすすめ、そして北斗が使ってるようなやつを合わせて10点ほどお買い上げ。ピック1枚が誕生日プレゼントは流石にちょっと悲しすぎるからな。そんなことは許されまい。

「あ、プレゼント用のラッピングってお願いできますか?」

会計で尋ねてみたら難なくOKが出た。ちょっと時間がかかるとのことだったので、少しだけ楽器屋を散策しようと言う気に駆られてしまった。

(だいたい散策してるとろくなことがねえって言うか、金がなくなるからな。できれば楽器屋とか散策はあんまりしたくねえんだよな)

まあ自分がすぐにギターを欲しくなるのがいけないんだと思いますけどねええ。

店内を物色しているうちにカウンターからお呼びの声がかかる。ラッピングが終わった。今日は金を溶かすほどに店内を見ていなかったので救い。やったね。

プレゼントを購入したのちに、俺は北斗の計画を進めるために足早に家に帰った。

と言っても、俺はパソコンとにらめっこするだけなんですけどね。他のやつらがんばれ。

___

当日。香澄の誕生日。

学校の後にポピパみんなで誕生日会をやるのだそう。俺らはそこにお邪魔するわけだ。なんと言うか……明らかに違うけどポピパの一員として認められたって感じでいいよね!すごくいい!るんってする!

……なんか氷川妹に脳内を侵食されたような気もするが、気のせいだろう。頭の中の氷川姉に連れて行ってもらおう。と、茶番はここまでにして。

「香澄〜、誕生日おめでとな〜」

「わ〜、ありがと!ケイくん!ねえねえ、プレゼントは?」

「それは後でのお楽しみだ。そういや今日ポピパで誕生日会やるんだって?」

「あ!うん!そうなの!ケイくんたちも来るの?」

「おう、参加させてもらうぞ。で、そのことなんだけどさ、匂いがついてもいい服で来てくれねえか?」

「う〜ん、なんで?」

「大人の事情ってのがあるんだ。悪いけど、お願いできるか?」

「う〜ん、よくわからないけどわかった。有咲とかにも伝えた方がいいかな?」

「あ〜、それは俺らから伝えておくから大丈夫だ。ありがとな、香澄」

任務は完了した。後は俺は沙綾に伝えればOK。りみとたえは冬樹、そして有咲は北斗の仕事。正直有咲には俺は伝えられる気がしねえ。

「と言うわけでそこで話を聞いてた沙綾も頼むぞ〜」

「……なんで私だけいつもバレちゃうかな〜」

「お前はなんと言うか存在してるだけでわかるからな。なんて言うんだ?溢れ出るお姉ちゃんオーラを隠し切れてない」

「褒め言葉として受け取っとくね。服の件は了解。汚れてもいい服でいった方がいい?」

「いんや、特にその必要はねえな。なんか沙綾には勘付かれてそう……」

「圭介は私をなんだと思ってるの……」

沙綾と軽口を叩きながらも、俺はノルマを完遂した。見た感じ冬樹も北斗も完遂したようだな。北斗すげえ。

「HR始めるぞ〜、席につけ〜」

授業が終われば、パーティーの始まりだ。

___

放課後、Circle。

『香澄、お誕生日、おめでとう!!』

みんな一斉にクラッカーを鳴らす。クラッカーって正直なところ結構うるさいよな。しかも火薬くさい。わかる人いない?流石にそんな野暮なことは言わねえけどな。

「香澄、これ、私たちからのプレゼント」

「ありがと〜!ねえ、開けていい?」

「いいんじゃねえの?好きにしろ」

「わ〜、写真立てだ!可愛い!」

「有咲が選んだんだよ?誕生日の写真みんなでとって飾ればよくね?って」

「バッ、お前それ言うなって……」

「有咲ありがと♡」

「香澄っ!お前来るな来るなあ!」

「お楽しみの最中で悪いが、これは俺からのプレゼントな。なんかありきたりなもんですまんな。これからもギタリストとしてよろしく頼むよ」

「ケイくんもありがと!……わ〜、ピックだ!ちょうど買いに行こうと思ってたところだったんだ〜」

「じゃ、間がよかったってことかな。もっと上手くなってくれよ」

「うん!もちろん!」

それからみんなでケーキを食べ、談笑し、気がついたら日が落ちてあたりが暗くなっていた。

「わー、みんなありがと〜!すっごいキラキラドキドキした!」

「まだまだこれからだよ、香澄」

「なんでおたえがいうの?」

「みんな〜、準備できたよ〜」

「しぐれ了解。んじゃ、みんなで外に行こうか」

「え〜、何かあるの〜?」

「行ってみてのお楽しみ、だな」

「楽しみになってきた」

「沙綾、有咲、りみりん、いこっか」

『うん!』

___

ギリギリ夕暮れ時と言う時間だろうか。地平線に太陽が落ち、その周囲がルビー色に輝いているように見える。

「わ〜、バーベキューだ!」

「北斗の発案でな。せっかく夏なんだから夏っぽいことしたらどうだって。まりなさんに許可ももらったし大丈夫」

「ホントは星の見えるところでやりたかったんだ。香澄ちゃん、星、好きでしょ?」

「なっちゃんもありがと!でもこれだけで楽しいから大丈夫!」

「焼くぞ〜、お前ら〜」

「お、さすが有咲。焼く気満々だねえ」

「そうすりゃ1番に食えるしな」

「ほれ、はよ焼くで」

じゅ〜と言う美味しそうな音が響き渡る。炭の匂いと炎の感覚、そしてこの少しじめっとした涼しさも含んだ暑さが、夏を主張してくる。

「花火買ってきたんだけどやるか?打ち上げだぞ」

「どこで打ち上げ花火なんて買ってきたの?」

「その辺のホームセンターで実は売ってるんです」

「りみりん、あたしらと線香花火しない?」

「うん、やろう、しぐれちゃん」

「お前ら花火楽しむのはいいけど、肉も食えよ〜」

『はーい』

___

用意した食材は1時間くらいで食い尽くした。流石に10人もいるとなるとあっという間だ。

ホントは屋台やりたかったんだけどね。夏祭りみたいな。綿菓子杏あめチョコバナナ、射的に金魚すくい。あとは大規模な打ち上げ花火。

ただ、流石にそこまでは無理だった。屋台とかテント組み立てるの大変だしな。

俺はちらと香澄の方を見る。有咲と沙綾、そしてりみとおたえに囲まれて、線香花火をみんなでしているところだった。

線香花火のわずかな明るさに照らされた顔は太陽みたいに輝いていて、そしてとっても眩しくて、何かを追いかけているような、とても尊い輝きを放った笑顔だった。

燦々と輝く太陽なキミの誕生日が、特別な1日になりますように。

俺が静かにそう願っているところに、ネズミ花火がどこからか飛んできた。

「ネズミ花火って楽しいんだな」

「ほれ、ホクト、もういっぺんいくで〜」

「お前らネズミ花火は飛ばすもんじゃねえぞ!!」

「え、そうなん?遊ぶの初めてだったから知らなかったぞ」

「おい。冬樹」

「自分はこれまでやってきたやり方でやっただけや。悪うない」

「お前なあ……、雰囲気ってものがあるだろ、雰囲気ってものが」

夜空を見上げると、そこには星たちの鼓動が聞こえてきそうな、一面の星空が広がっていた。

 




Kasumi, Happy birthday to you, and I wish this year is the best year among you have experienced!

次回投稿は未定ですが、7月中に投稿できればと思っています。と言うか7月中にはします。
急造品なのでいずれ修正したいなあ。
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