『色々聞きたいことあるだろうけど少しまってね? これからFAMILIAが結成した場合に【世界】から追い風が吹くのかどうかの大事な発表があるから!』
しぃ~、とジェスチャーして取り出しましたるは一家に人数分が当たり前の叡知の結晶【スマホ】
ん~、ゴクリ・・と息を飲んでいただけにズッコケそうな皆の反応・・最高♪
《此・・O国の・・です。》
ノイズが入る・・大事な時だって言うのにぃ~!!
《ビィィ・現・ズァァァァァァ・・い》
アァーーーーーー!!
イライラするなぁ、本当!!
《・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・》
よしっ!壊そう♪
何が文明の利器だ!何処が叡知の結晶だ!ってか、今時周波数合わせなきゃ聞けないラジオ機能搭載のスマホってなんなの!?
局合わせる手間だって惜しまれる、このご時世にふざけてんの!?
「・・・はぁー、見てらんないわね・・貸しなさ・・って、何この腐れラジオ機能!?」
「い、今時周波数合わせるって古すぎというか見たことないかもです・・」
「そのくせ、【つまみ】が映像表示って・・最新技術の無駄遣いに此処までバカなのって言いたくなったのは初めてだね・・」
「「同感」だな」
「此処はアナログやレトロ等骨董品も趣味な私にお任せください・・この時間での放送で、O国と言いますと緑谷様がお聞きになりたいのは此方で?」
《各国首脳が集まった第30回目の世界共通個性事案会議ですが・ 》
『か、神は僕を見捨てなかった!!』
「「「「「す、すげぇ・・」」」」」
「いえいえ、アンティークが趣味でしたので偶々というやつです
」
《続々と増え続ける新個性およびそれに伴って増加するヴィランの対応に各国共に頭を悩ませており、それら驚異から自衛手段を持たない【無個性】を守るための各国共通条例【無個性保護法】が全首脳同意のもと可決されました。》
『きた・・きたきた・・やったぁぁぁぁぁ!!!』
「んだってんだよ、うっせぇなぁっ!!」
『ごめんごめん♪ 梓君説明したげて♪』
「えーと、【無個性保護法】って言うのは、個性持ちから見れば無個性に危害を加えちゃいけませんよーって認識なんですけど、僕達無個性からすれば【自己防衛権】の獲得を意味します・・」
「じ、自己防衛? 正当防衛とは違うんですか?」
「今まではですね、個性によるトラブルに巻き込まれて裁判とかになっても僕達【無個性】は泣き寝入り、最悪敗訴だったんです。」
「・・巻き込まれた側なのにか?・・」
「はい。 個性増加に伴って毎年数十の法が解釈を見直され、今では【個性】によるトラブルと言うのが大前提なんです。」
「それがどうしたってんだよ」
「犯罪で例えるなら、ほとんどの法案に《【個性】を使用した場合》または《【個性持つ者同士】》を意味する文が記載されてます。
これは、個性の乱用を防ぐ為の文言なんですが、これらは【個性】にしか当てはまらないんです。
しかもその後に【無個性】に対する文言があれば良いんですが、世界人口の八割が【個性持ち】ですから、ほとんどにそれらがないんです。」
「馬鹿にでも分かるように説明したげるから、よぉーく聞きなさい!
今、世界の目の前の日に日に増える【個性】って宿題と、量こそ少ないけどほとんど増えない【無個性】って宿題があるわけ。
だからほとんど変化しない【無個性】は後回しで、収拾つかない【個性】を先に片付けようって判断したってことよ、おわかり?」
「うっせぇ、腐れマッド!・・って、それヤバくね?」
「ええ、ヤバいですよ。
まったく【無個性】を守る法が無いわけではないですが、それらは解釈が非常に難しく難解です・・【無個性】側に非がない事を完全証明しなければなりません。
これは、個性持ちに対して【無個性】が不当な要求が出来ないようにです」
「えっ、えっ、でも普通は逆じゃないですか?」
『普通はね♪ 個性持ちと無個性の割合が半々だった時はカレルさんの言う通りだったけど、今は個性持ちが八割にまで増加して、それに伴って個性犯罪も増加、反対に無個性犯罪は減少・・・結果として法律は【無個性】より【個性】縛るモノに変わったんだよ♪』
「そこで今回決まった【無個性保護法】に戻りますね?
【無個性保護法】と言うのは、世界全ての国において、如何なる状況であろうと、如何なる者であろうと【無個性】に危害を加えてはいけませんよー、【無個性】は身の危険を感じた場合【自己防衛】が可能になりますよーって事なんです。」
「小難しいがなんとなくは分かった・・だけどそれが活動開始にどう関わってくんだ?」
『僕達が一緒にいる時点で個性持ち、分かりやすく言えばヒーローは力を振るえなくなるってのが1つ、もう1つは僕達が【身の危険感じた!!】って言えば【自己防衛】が許される・・方法問わずにね♪』
「世界的価値観として【無個性】は【個性】には勝てない弱者って立ち位置だし、【無個性】がなにしても対した危害にはならいって判断したのか、本来大事な【自己防衛】の範囲や基準はなげやりみたいだし、無個性も集める集団・・つまり緑谷さんが作ろうとしてる組織には最高の矛と盾になるんです。」
『しかも、各国各々の法律と違って、世界共通の法案だから破った場合のペナルティーは比較にならないほど重いってわけ♪』
「よほど有名かつ世界的に見て貴重な【個性】または役割でもなければヒーロー生命は途絶えるでしょう・・ヴィランの場合で想定しても罪状がいかに軽くても、かつて今だ脱獄を許してない監獄【黄泉】送りとなるのは間違いありませんね」
『状況は整ったし、一週間ゆっくり考えて見てよ♪
僕はその間ターゲットでも探しておくから♡』