人間と人形の幻想演舞   作:天衣

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ーー追記ーー
形式を意識して文章を一部変えたりしてみました。
多分、今出している全話(序章~17章)そうします。ご了承ください。


第五章

鏡介と魔理沙の二人はお互いに一定の距離をとり、対面している。

 

「おっとその前に」

 

魔理沙は何かを思い出し、背負っているカバンを下ろし中身を漁る。

 

「ほれ、舞島こいつを受け取れ」

  

「!わわっと」  

 

魔理沙から何かを投げられ、それを受け取る。

小さな装置のようだ。それは某漫画のサイ〇人が使っていそうな見た目だった。

 

「そいつを右目に合わせるように装着してみな」

 

「?分かりました」  

 

渡された装置を言われたとおりに装着する。

すると、右目から何やら色んな情報の項目が表示されている。

 

「何ですかこれ?」

 

「そいつは通称スカウターだ。まだ試作段階だが、人形の情報がわかる優れものだぜ!お前にくれてやる。」

 

「ホントに?ありがとう!」

 

便利なアイテムを貰った。ちょっとデザインがアレだが贅沢は言うまい。

 

「えーずるい!私もそのかっこいいの欲しいです!」

 

「か、かっこいい…?」

 

早苗にはこのデザインはかっこいいらしい。…意外と変わり者なのか?

 

「まだ人形の事がわからない舞島はともかく、お前には必要ないだろ?こいつは初心者専用なんだよ、悪いな!」

 

「ブー」

 

早苗はスカウターが貰えず、不満げに頬を膨らませる。

 

「早苗の事はほっといて、舞島」

 

「え?あ、何ですか?」

 

「試しにお前の人形をそいつで見てみろよ。そいつ私は見覚えがないから名前がわかんないし。」

 

「そうなんですか?…じゃあ見てみます」

 

自分の人形に右目を合わせる。

 

人形はキョトンとした顔をこちらに向けている。

 

 

『名前:ユキ  種族:???  説明:???』

 

 

 

情報が出てきた。何か思っていたよりあっさりしている。

 

「えっと、この子の名前はユキというみたいです」

 

「ユキ?…うーん?聞いたことあるようなないような…まぁいいか」

 

「?」

 

まぁ、広そうな世界だし知らない人がいるのも無理はないだろう。

 

「よし。じゃあそいつの名前もわかったところで、そろそろ始めようぜ?」

 

「はい。始めましょう! 行くぞ! ユキ!」

 

ユキ人形は元気よく頷き、戦闘態勢に入る。やる気満々のようだ。

 

「よーし、そう来なくちゃな! いくぜ! まりさ!」

 

「b」 

 

まりさ人形は親指を立て、同じく戦闘態勢に入る。

 

「それでは、今回は私が審判を務めます。使用人形はお互いに一体。先に戦闘不能になったほうが負けです。いいですね?」

 

 

「「はい(おう)っ!」」

 

 

「では、始めっ!」

 

 

二人の人形使いによる人形バトルが始まった。

 

 

「こっちは先輩だからな。先手はお前に譲ってやるよ」

 

「…なら遠慮なく! ユキ!」

 

ユキ人形に向かい、攻撃の指示を出す。

 

「(さて、どう来る舞島?)」

 

 

 

「はたく こうげき!! ▼」

 

 

 

「「ズコーーーーーッ!!」」

 

魔理沙と早苗は、まるでコントの様にずっこける。

 

「…あれ?」

 

「??」

 

人形は指示の意味が分からず、こちらを向いて首を傾げている。

 

「…おいおい。さっきのバトル見てただろ?そんな物理攻撃はやってなかっただろうが!」

 

こちらが思っていたバトルとはどうやら違うらしい。

自分が持ってる知識から絞り出した渾身の技だったのだが…。

 

「いやぁ出来るかなと思って…初期の技だし…。アハハ…」

 

「まぁ、出来なくはないでしょうけど…。この人形バトルでは基本的に弾幕で勝負するのでそれに乗っ取ってくださね。その常識に捕らわれない技選択は嫌いではありませんが」

 

「は、はい。すみませんでした。」

 

「ったく。今度はこっちから行くぜ! まりさ! 陰の気力!」

 

まりさ人形は箒を振り回し、赤い弾幕をユキ人形に放つ。

 

「…!ユ、ユキかわして!」

 

ユキ人形に急いで指示を出すが、反応に遅れてしまい

 

「ッ!」  

 

数発被弾してしまった。ユキ人形は少し痛そうにしている。

 

「あぁ…!」

 

「技がわからないなら、スカウターの右耳あたりにあるスイッチを押してみろ。

 それでその人形が覚えている技がわかる筈だぜ。」

 

「え?こ、こう?」  

 

言われたとおりにスイッチを押してみる。すると右目から二つの項目が出てくる。

 

一つ目は青い文字で陽の気力、二つ目は白い文字で摩擦熱 と表示されている。

 

「あ、出ました。ありがとうございます」

 

「もう魔理沙さん?こういうことは事前に教えてあげないと」

 

「いやぁうっかりしていた。すまんすまん!やっぱ私には説明は向いてないな」

 

ハハハと笑う魔理沙とそれを見て呆れる早苗。

そしてスカウターの内容を見て重大なことに気付く。

 

「…あの、すみません」

 

「はい?」

 

「この技、えっと…よう?何て読むんです?」

 

そう、漢字が読めない!

別に馬鹿なのではなく、普段このような文字列をあんまり見ないから読み方が全然わからない。大森とかはスラスラ読めるんだろうなこういうの。

 

「あぁ、それはおそらく陽の気力(ようのきりょく)ですね。どの人形も陰(いん)と陽(よう)の気力のどちらかは必ず覚えているんですよ」

 

「へぇ…」

 

バトルの最中に漢字の読み方を教えてもらうというシュールな光景になる。

 

「あ、後一つあるんですけど…」

 

「はいはい」

 

「えっと…何て読むんだろう?ちょっと早苗さん確かめてくれませんか?」

 

「え!?いいんですかっ!?やったぁー!」

 

スカウターを一旦外し、早苗に渡す。

早苗は純粋な子供の様にキラキラした目で嬉しそうにスカウターを受け取る。

 

「おぉー!これはすごい!」

 

スカウターを装着し、こちらに振り向くと早苗は、

 

「ふん、戦闘力たったの5か…ゴミめ…」

 

どこかで聞いたことがあるセリフを僕に向かって低い声で言い放ってきた。

 

「ちょ、ちょっと早苗さん…?」

 

「フフッごめんなさい。一度やってみたかったんですよコレ!」

 

漫画キャラのセリフを言うなんて思わなかった。

どうやらあの有名な漫画タイトルを知っているらしい。

大森がやったらウザく感じるが、早苗さんがやると心なしか少し和む。

 

「…それで何て読むのかわかります?」

 

「はい。もう一つの技は摩擦熱(まさつねつ)です。 もしかしたらこの人形は炎タイプかもしれませんね」

 

「炎タイプ?…やっぱりポケ〇ンに似てるな…」

 

自分が知ってるあの有名なゲームの事が頭に過り、そう呟くと、

 

「ありがとうございました。…えっと悪いんですけど…」

 

「ええわかってますよ。ちゃんとお返しします。もう十分満足しましたし♪」

 

「アハハ…それなら良かったです」

 

そういうと早苗はスカウターを鏡介に返す。

普段はおしとやかだけど、どこかずれているというか変わった人だ。

 

「さてと、魔理沙さん。お待たせしました。バトルを再開しましょう」

 

「おう、退屈していたところだぜ!」

 

改めて二人の人形バトルが幕を開けた。

 




という訳で、正解はユキ人形でした。

どうも、てんいです。
ちょっとスカウターについて説明します。
スカウターは現段階では、


・人形の簡単な情報を見れる

・自分の人形が覚えている技を見れる


この二つの機能しかありません。後々、機能を追加するつもりです。

冷静に考えて、誰も見た記憶がない人形を何も知らない人が技などをどうやって
理解するのかと思ったので作ってみました。

今後もそういった理由付けでオリジナルアイテムを作るかもしれません。
ご了承ください。
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