後方支援大成功確率アップ中ですね。
人形ちゃん達馬車馬のように後方支援してます。
今回のメインはM82A1です。
今回はSCPネタっていうよりクロスオーバーに近いです。
かつて神として崇められ悲劇によって神でなくなった彼女
そんな彼女に神としてあり続け悲劇によって神でなくなった何かはどう映るのか
そんなお話です。
ここはグリフィンS13地区。特徴がないのが特徴の地区である。当然のことながら基地も特徴がない。ゲームと変わらぬ標準的な基地だ。
そんな基地の会議室から今回の物語は始まる。
会議室というからには当然行われているのは会議だ。なにかの提案なのだろうか、一体の人形がしゃべっている。
「ですから、これはこのようにですね・・・・・・」
わざわざプロジェクターまで用意し、自作したであろう資料を表示している。しかし、皆の反応はよくない。
AK-12は目を閉じていて起きているか寝ているかわからない。他の人形達も眠そうにしている。指揮官も目を閉じている。
「AK-12!指揮官!起きなさい!」
人形は話を中断し、AK-12と指揮官を怒鳴りつける。怒鳴りつけられた一体と一人はビクッと反応する。
「目をつぶってても見えてるわよ」
人形はそういい、指揮官も「ジェリコ、私も目をつぶってても私にはわかっている」と謎の答えを返す。
人形、ジェリコは杖を突きつけながらAK-12と指揮官に「じゃあ私がなんて言ったか言ってみてください」と詰め寄っている。
AK-12は表情を変えず、指揮官はAK-12の方を見ながら目をパチパチさせている。寝ていて答えられないようだ。
そんな様子を微笑ましくみる人形が一体。
桃色の長い髪に近未来という言葉を連想させる服装。それでいて何処か神秘的な雰囲気がする。まるで神様のような・・・・・・
人形はかつて、とある組織で神と崇められ、その優れた演算能力で人々を導いていた。
そんな人形の名前はM82A1。過去には他の名前だったかもしれないが、現在はそう名乗っている。
悲劇によってその組織は崩壊し、現在は戦術人形になった。彼女にとって目の前の光景は新鮮なものだ。人形も人間も対等にやり取りをし、喜劇のような冗談を言う。
かつて接した人間たちは、M82A1に縋り付き導きを求めてくるだけだった。自立人形は身の回りの世話をするだけで意思と呼べるものはなかった。ここは縋り付くこともなくみな自分の意志を持っている。
私は目を閉じかつての光景を思い出していました。そして、ジェリコのお説教を聞いている眠そうな指揮官につられ、私もそのまま・・・・・・いけない、眠くてもちゃんと話を聞かなければ。私はまだ新人。新人が会議で居眠りなどあってはいけません。指揮官が居眠りをしても駄目だと思いますが。
私がほほを軽くたたき目蓋を開けると会議室ではなく、全く別の光景でした。私が目蓋を閉じたのは数秒間です。その間に未知の場所に転移したのでしょうか。それともハッキングを受けたのでしょうか。
「ここはいったい」
周りを見渡す。私が今いる場所は吊り橋の上。日の光が弱くうっすら煙に覆われているようです。
白い樹木のように見える、廃墟の群れ。遠くにはこの距離でもひときわ目立つ黒い柱。
私の周囲に人の気配はありません。そしてここの空気、とても嫌な臭いがします。ここにいても仕方がないので、ひときわ目立つ、黒い柱に向かうことにしました。
歩き始めて一時間ほどでしょうか。体感であって実際はどうかわかりません。もしかしたらもっと短い時間なのかもしれないです。廃墟の群れに差し掛かった時、通信がなりました。
相手はAK-12さんです。
「M82A1、聞こえる?」
彼女の問いに肯定し、私は今どのような状態にあるのか聞きました。そして私が今何を見ているのかも説明しました。私だけではなく指揮官もこの場所にいるそうです。
私と指揮官は何処かにテレポートしたのではなく、同じ様な幻覚を見ている。私一人だけだとメンタルをハッキングされただけと理解できますが、指揮官も同じく幻覚を見ているそうです。私の体も、指揮官の体も動いてこそいるが基地の敷地からはでていないとのことです。鉄血はそこまでのことができるのでしょうか。
後、この幻覚を見ている間に負傷は可能な限り避けた方がいいとも言われました。指揮官は幻覚内で転落し、負傷したそうです。指揮官を探して合流した方がいいか聞くと、このまま黒い柱を目指すように言われました。黒い柱に向かう間、通信は切らずに何が見えているのか話し続けるように指示されました。カルカノM1891とZastavaM21が私と指揮官の話を元に絵を描いているそうです。そのような手間をかけずとも、私の見ている風景をそちらのモニターで投影できないのか聞いてみましたが、既に試みて失敗したそうです。
そしてなぜ通信をしなかったのかも聞かれました。申し訳ありません、忘れていました。そもそも通信がつながる場所だとは思えなかったのです。
通信をつないだまま、廃墟の群れの中を進みました。
相変わらず生命の気配はありません。廃墟であれば野生動物の一匹くらいいてもおかしくないはずなのですが。
ここはどうして廃墟になったのでしょうか。建物の高さから見て元々はホワイトゾーンと同じくらい発展していたように思えます。この都市はなぜ滅びたのでしょうか。
災害?それとも戦争?崩壊液による汚染でしょうか。ここでの負傷は現実に響く以上、都市が崩壊するレベルの汚染なら、私も無事じゃすまないはずですから崩壊液や放射能はなさそうです。
いくつかの廃墟を避け、壊れた建物の中をくぐりました。
建物上部ばかりみていて足元がおろそかになっていたのでしょう。私はなにかにつまずきました。
つまずいたものを見ると、人の死体でした。ここには人の死体が散らばっています。
大人の死体もありました。子供の死体もありました。死後かなりの時間がたっていたのでしょう。乾燥し、ミイラのようになっていました。
「M82A1、突然こけたけどどうしたの?」
彼女に人の死体につまずいたことを伝えました。彼女に死体がどのような状態か聞かれました。
私は見たままを報告しました。
他の死体も見てみると、違和感があります。頭の部分だけ溶かされたようになった死体。一部の皮膚がまるで手足のように突き出た死体。これはなんなのでしょうか。
未知のウイルス、それともE.I.L.Dでしょうか。AK-12に聞いてみました。彼女もわからないとのことです。
なにが起こるか分からないから早く進むよう言われました。この死体の群れの中にいるのは嫌です。
私は進みました。進むと墜落した航空機がありました。翼が六枚あります。AK-12に聞いてみるとそのような航空機は存在しないそうです。
少し観察してみるとコックピットのパイロットが見えました。体が縦に真っ二つに割かれていて、それぞれが両側から出ています。なんとむごたらしい。
嫌な臭いが強くなってきています。
さらに先を進みます。臭いはさらに強くなってきています。嗅覚モジュールを切ろうとしたのですが、AK-12に止められました。この臭いの中進めと。
抗議をすると嗅覚も重要な情報なのでカットしてはいけないと。たしかに、この状況ではすべてが重要ですが。
私は汚い言葉を発しそうになるのを必死にこらえながら進みました。
吊り橋からどれだけ歩いたのでしょうか、ついに黒い柱にたどり着きました。
黒い柱は遠くから見ても大きかったですが、近くから見るとさらに巨大に見えます。
柱の直径は40m以上でしょうか。パッチワークでカラフルな飾り付けがしてあります。そして、柱に巻き付いているように階段があります。あの柱は中に入れるのでしょうか。
そして柱の根元には死体があります。数えきれないほどの死体が折り重なり、潰れています。
このことをAK-12に報告すると、その死体を通り抜け、階段に到達するよう言ってきました。
とんでもないことですが、この柱が一番怪しく、ゆいいつの手掛かりです。行くしかありません。内部に入れる入口があるかもしれませんから。そして現実に戻れる手掛かりもあるかもしれません。
私は死体の上を進み始めました。バリバリという嫌な音が響きます。
この死体たちはこの柱を上がるためにお互いを乗りこえようとしているようにも見えます。そして頭が残っている死体は全員が上を向いています。
“神に縋り付く民衆みたい”
ミイラ化した死体ですから表情などほとんどありません。それでも、かつて私に縋り付いてきた信者たちに何処となく似ているように感じました。
この人たちはなにをみたのでしょうか。そしてなぜこうなってしまったのでしょうか。
災害、戦争や飢餓、疫病とは思えません。もっとこう超自然な何か、人知を超えたなにかを目撃してこの柱にすがっているように思えます。
もしかして私は軍事機密とは違う、”本当に知ってはいけないもの”に近づいているのではないでしょうか。
歩みが遅くなったのを察したAK-12が早くいくよう即してきます。
階段を上がると、都市が一望できました。
違和感が強くなってきました。戦争や災害のように建物が倒壊し瓦礫になっていたり、破壊されていて根元だけ残っている建物もあります。それだけではありません。大きな建物がワイヤーを曲げるように曲がっていたり、うえから座って押しつぶされたようになっていたり、破壊というより子供の遊びで変形したようになっているものもかなり多く見受けられます。戦争や災害でそんなことは起こりえません。
ただの破壊にしては余りにも不自然です。まるで、小人の国に来た子供の巨人が建物で遊んだかのよう。
階段を上っていくと、絵がありました。ここからではよく見えません。
まずはAK-12にこのことを報告します。
そしてAK-12の指示を待ちます。彼女は絵画を見てなにが描いてあるのか報告するように言ってきました。
私は絵の前に立ちます。絵は私以上に大きいです。そして絵は複数あります。
白い服を着てなにかを持っている人たち。その下には道具を持っている人。道具は青で描かれています。
白い服をきた人たちはこの都市の支配者階級でしょうか。そして道具を持っている人たちは一般市民?顔こそ描かれていませんが、皆笑っているように見えます。
その下に歯車のような模様とともに、青く誇張された人のようなもの。道具と同じ色です。
これは宗教画でしょうか。青く誇張された存在は神もしくはそれに該当する者。そして神の恩恵によって暮らす人々。
不気味な絵ですが、国が違えば価値観も違うのでしょう。DP-12なら詳しいでしょうが、地方の神が別の地では悪魔と言われることなどよくあります。
二枚目の絵に向かいます。
この絵に飛行機が描かれています。先ほどの飛行機でしょうか。これは飛行機が大空から墜落しているのでしょうか。いえ、これは大空ではなく宇宙に行こうとして失敗した図?何処かに飛び立とうとして失敗している印象を受けます。下のはなんでしょう。失敗を伝える人々は分かります。そこから線が伸び、人々の頭につながっています。
とてもいやなよかんがします
知ってはいけない何かを見ているような気がします。
これを聞いているであろうAK-12に、他に近くに誰がいるのか聞きました。カルカノM1891とZastavaM21とAK-12だけと返事がきました。私は聞く人数は最小限にした方がいいと伝え、三枚目の絵に向かいました。
三枚目の絵に向かいました。
悪夢を見る人々でしょうか。そしてその悪夢は赤い、魔物のような物が襲撃してくる夢?そして悪夢を見る人を慰める神のようなもの。
そして神は魔物の手によって落ちてしまいます。
とてもいやなよかんがします
四枚目の絵に向かいました。死体から離れたはずなのに、臭いはどんどん強くなってきています。
神が盾になり、魔物から人々をかばい、その間に人々は逃げています。
これは新天地に行こうとしたら失敗し、侵略者を呼び込んでしまった?そして神が守っている間に人々は難民となって逃げた?戦争かなにかで国が崩壊する物語?
そんななまやさしいはなしじゃない
ほとんど終着点にたどり着きました。
五枚目の絵です。臭いはどんどん強くなってきています。
魔物の手によって落ちた神は空間に穴をあけ、人々に糸のようなものをつないでいます。
いえ、神が糸をつないでいるのではなく、人々の脳から神に糸がつながれて・・・・・・もしかしてこの背景は黒い柱?私もこの人々のうちの一人なのでしょうか。
「M82A1、三枚目の絵以降の報告が途絶えているわよ」
AK-12からの通信で私は報告をしていないことに気が付きました。三枚目の絵以降の話をしました。
「ここまで来たからには最後まで見届けるしかないわ」
そうですね。最後まで見届けるしかありません。そして私の話を聞いているAK-12も安全かどうかわかりません。AK-12だけではありませんね。私が見たものを描いているカルカノM1891とZastavaM21もいるのでした。彼女たちのためにも行かなければなりません。
ほんとうにいってもいいのか
階段を上り、最上層と思われる場所につきました・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うそでしょ!これはいったい。こんなことが。これがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれがこれが。
「どうしたの!M82A1!応答しなさい!」
死体があります。
「死体なんてさっきもあったでしょう。それに死体なら死んでいる。つまりあなたに危害を加えることはないわ」
そうではありません。
死体は人間の何倍も大きくて、絵画の神みたいで。そうなるとあの神は実在して・・・・・・
AK-12は再度私を落ち着かせようとします。大きくても死んでいるのならあなたに危害を加えられないと言っています。そうじゃありません。
死体の下には絵があるのです。未完成です。それでも分かります。
糸のようなものが伸びていて、そこから赤い何かがあって・・・・・・
「落ち着きなさい。M82A1」
赤い何かは・・・・・・
私たちが住むこの世界に接触しようとしているのです。
「ああ、神様・・・・・・」
私は自分でも何を言っているか分からなくなりました。
そして幻覚の中で意識を失いました。
そして気が付くと現実に戻っていました。目を覚ますとAK-12とカルカノM1891、ZastavaM21がいました。三人とも深刻そうな顔をしています。
いつも明るいカルカノM1891もです。
AK-12に私が幻覚を見た後、現実世界で起きた出来事を聞きました。
指揮官は幻覚の中で高いところから転落し、そのまま死亡したようです。遺体はもう運び出されたとのこと。私は最初、吊り橋の上にいました。指揮官も別の所の高所にいたのでしょう。黒い柱であの絵をみていないまま死んだのでしたらそれでいいと思います。人は人形と違って簡単に記憶のリセットはできませんから。
そして二人が描いた絵を見せてもらいました。
所々違いますが、大部分はあの幻覚の中で見た光景と一致しています。
あの光景は絶対に見てはいけないものでしょう。絶対に知ってはいけないものでしょう。
直接見るだけではなく口頭ですら知っていい物とは思えません。この絵も見ていいとは思いません。あれは人類が知っていい物ではないでしょう。
私たちは話し合い、絵を燃やし、記憶を消すことにしました。ジェリコに関しては指揮官が死んだ段階で数日分の記憶が消されているようです。AK-12の手回しの速さに感心します。
私たちは飲み会中、ZastavaM21が酔って榴弾を放ち爆発に巻き込まれてたショックで記憶が消えたことにしました。ZastavaM21、汚れ役を任せてしまって申し訳ありません。
AK-12が数秒後に記憶を消去できるよう、プログラムをセットしました。そしてプログラム起動後、ZastavaM21が榴弾を放ちました。
そして私たちは意識を失いました。
目を開ければ全てが消え、新しい指揮官の導きに従うだけの日々が始まります。
21.目を閉じていても見えているとの言葉を言い訳に使ってはダメです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
今回モチーフにしたオブジェクトはSCP-3007『二人の芸術家の世界』
物凄く危険な奴です。
知るだけでアウトです。
これを知ったあなた、気が付いたら吊り橋の上に立ってたりしてませんか?
SCP^-3007『二人の芸術家の世界』
http://scp-jp.wikidot.com/scp-3007
感想お待ちしています。