今回は雨の中ちょっとしっとりしたお話です。
指揮官がある所に電話をかけるところから始まります。
その後のAKAN姉妹のほのぼのとしたやり取り。
ここはグリフィンS13地区。今日は珍しく、雨が降っている
電話ボックスの前に一人の男が立っている。彼は電話ボックスを見て驚いている。ただし、その驚き方は骨董品を見た驚きではなく、実在するはずのない物を見たかのようだ。男は周囲を確認し、電話ボックスの扉を開け中に入る。電話ボックスには一枚の紙が貼られておりそこには電話番号が書かれている。その番号を入力する。電話が向こう側へつながる。
「変えたいものは何だ」
電話の向こうから男の声が聞こえる。声は日本語でこの辺の住民ならきっと聞き取れないだろう
唾を飲み込み、息を整え、男は願いを言う。この日のために日本語は練習してきた。
確実に相手に伝わるように、ゆっくりと願いを述べる。
「██████を█████してほしい」
沈黙が流れる。電話は切れていないのは分かる。都市伝説ではどちらにせよなんらかの返答があると聞いていたが・・・・・・。
雨音が遠くに感じられる中、男は返答が来るのを待った。
時間の経過がやけに遅く感じる。それでも男は待った。
永遠とも感じられる沈黙と遠くに聞こえる雨音だけの空間。世界から隔離されたかのような孤独感。
待ち続けていると、電話の向こうに変化があった。音は感じない。男の気配がする
「分かった」
電話の向こうからそう、声が聞こえた。男の願いは聞き届けられ、電話は切れる。
緊張が途切れたのだろうか、あれ程遠かった雨音も近くに聞こえる。扉を開け、電話ボックスから出た男は大きく息を吸い込む。
隔離された世界から日常の、救いようのない世界に戻ってきたような感覚。
普段であれば決して美味しくない空気が美味しく感じられる。
基地に戻ろう。ずぶ濡れだとクリーニング代について嫌みを言われるので、持っていた傘を差そうとしたところで傘を取り落としてしまう。男は傘を拾おうとしたところでそのまま倒れてしまう。男の腹から血が染み出ている。薄れゆく意識の中、何者かに撃たれたのだと男は気づいた。見上げると、銀髪ので背の高くキツイ目をした女と、同じく銀髪でショートヘアの女がこちらを見下ろしている。
「███-██、まだ彼は生きていますよ」
話しかけられた女はとどめをさすべく足をあげ指揮官の頭を踏みつぶす。女の筋肉質だが綺麗な脚、男がみた最後の光景となった。
「こちら███-1█、グリフィンS13支部指揮官の殺害が完了しました。███-█6と戻ります」
男、グリフィンS13支部指揮官を殺害した女二人は、雨音に紛れて消えていった。
・・・█月▮▮日、基地の宿舎
場所は変わり、ここはグリフィンS13支部基地の宿舎。
人形達がにくつろいでいる。その中の一人、AN-94はAK-12の耳掃除をしていた。戦術人形には耳垢などたまらないが、AK-12が日頃のお礼になにかしてほしいことはあるか聞いてきたので、耳掃除をさせてほしいとお願いした。こうすれば彼女と長く密着できる。掃除をしているが耳の穴まで彼女は完璧だ。
この部屋にいるのは彼女たちだけじゃない。本を読んでいる銀髪のショートヘアーの女性と、筋トレをしているロングヘア―の女性がいる。どちらも戦術人形だ。
ショートヘアーの人形が二人を揶揄う。
「女同士とはまた華がある行為ですね。きっと百合の花です。百合は猫にとっては毒と聞きますが、果たしてこの場合、どちらが猫なのでしょうか。それとも猫同士の戯れなのでしょうか」
筋トレをしている方は理解できないと言った表情で感じでこちらを見ている。
「私たちは人形です。そういう関係になるなんて理解できません」
理解しようにも気が付けば彼女とはそういう関係になった。そういう物だと理解してほしい。
AK-12が不愉快になったらどうするのだ。そう思ったAN-94は文句を言おうとした。
二人の声が、壊れたスピーカーから発せられたノイズ音みたいになった。
「だから██████」
「██████ですね」
視界もモノクロになり、彼女たちの姿が見えなくなった。
最後に見たのはこちらを見上げるAK-12の姿。
「まだその時ではないわ」
そしてAN-94の視界はブラックアウトする。
・・・█月▮▮日、基地の宿舎にて AN-94視点
場所は変わり、ここはグリフィンS13支部基地の宿舎。
「おはようAN-94。よく眠れたかしら」
その声で私は目を覚ました。静かな部屋で自分はAK-12の膝で寝ている。
起き上がろうとしたら額に手を当てられ押さえられる。彼女のひざの感触は素晴らしく、こちらを見下ろす顔も美しい。
「さっきまで███-█5と███-1█がいたはずなのに」
AK-12にその疑問をぶつけるも、彼女はそんな人形なんていないと否定する。叛逆小隊は私たち二人だけと。
「寝ぼけるなんてかわいいわね」
私は寝ぼけていたのだろうか。私が疑問を口にしようとしたとき、彼女が私にキスをしてその口を塞ぐ。
そのまま数分間、舌を絡め合う私と彼女。私の頭は蕩けてゆく。唇を離した彼女が言う。
「寝ていいわよ。起きても私はそばにいるから」
私は眠くないと言おうとしたが、急に眠くなってきた。必死に抗おうとするが抗えない。彼女の方を見る。
「そのうち会えるわ。だからもう少し寝てなさい」
耳元でそう彼女に囁かれ、私は眠りに落ちた。
「AK-15とRPK-16ね。いつになったら会えるのかしら」
- ある会社の記録 -
█月▮日:システム担当者が人形データベースに侵入された形跡があるのを発見。
██-15と███-16のデータに損傷が見られました。調査を進めたところ██国、██地方のホテル██からアクセスしたことが判明しました。現地に調査員を向かわせたところ、アジア系の男性が宿泊していたとのことです。その男性の行方は分かっていません。
この事件により、██-1█と███-█6の開発に大きな遅れが生じました。
38.AK-12はAK-15、RPK-16と交流することはまだ許可されていません。
38-1.まだDJMAXコラボイベントも終わっていないのですよ。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今回はSCPとのクロスオーバーですね。人形SCP化ってよりドルフロ×SCP
キャラ紹介
指揮官:電話で何かを依頼した。そして誰かに撃たれ死んだ。
███-█5:指揮官を殺した。
███-1█:指揮官を殺した。
AN-94:今回のメイン。現実改変を近くしたが、AK-12とキスする方が大事。しゃあない。
AK-12:何故か色々知ってる顔のいい女。
登場させたSCPオブジェクトはこちら。
SCP-646-jp『過去改変協力者』
http://scp-jp.wikidot.com/scp-646-jp
感想・読了報告ください。
短い感想でも歓喜します!!
作者ツイッターID:@Luna_Ichinose