セフィロス逆行物語   作:怪紳士

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第30話 反抗期

時は少し遡る――――――。

 

 

 

ソルジャー部門統括室にて二人の金髪の男が対峙していた。

片方はデスクに座り、書類を覗き込んでいる。

もう片方は両手を白いロングコートのポケットに突っ込んで相手の様子を興味深く観察していた。

 

『副社長、コレはいったいどういう了見でしょうか?』

 

『貴様に利用価値があると判断した。

 だからこの情報を開示した。』

 

副社長と呼ばれた男は最近その地位に就いたばかりの若造であり年上のソルジャー部門統括に臆面もなくそう答える。

少し前に視察と言う名目で突然ソルジャー部門にやってきたのだが、2,3適当な質問をしたのち一緒に居たタークスに退出を命じて、懐から取り出した書類の束を差し出して来たのだ。

 

『貴様も知っての通り、ソルジャー部門は解体の危機に瀕している。

 それは、最大の脅威であったウータイが我が神羅によって打ち負かされた事に起因する』

 

ソルジャー部門(うち)は結構な予算を割かれていましたからね。

 戦う相手がいないのでは金食い虫でしょう』

 

『なので戦う相手を用意した』

 

如何にも悪巧みをしていると言いたげに不敵な笑みを浮かべるルーファウスを目の前にして、ラザードは再び手渡されていた書類に目を通す。

内容は〈アバランチ〉と呼ばれる反神羅の武装組織についての情報の他、近日に軍港都市ジュノンで行われる予定の演説でプレジデント神羅を襲撃するという治安維持部門が真っ青になるような情報が記載されている。

 

『元々アバランチを使ってプレジデント神羅(オヤジ)を亡き者にしようと思ったが、今の神羅の現状を考えると分裂しかねない。

 アレでも組織の長としての役目は果たしているからな』

 

『副社長が社長の暗殺を企んでいたと私が上に報告する可能性は考えてないんですか?』

 

実のところラザードはルーファウスが反神羅組織と何らかの形で繋がっているという事までは掴んでいた。

そしてこの情報をプレジデント神羅に対する復讐へ利用出来ないか計画を練っていた最中でもあった。

しかし、まさか本人から自己申告があるとは思っていなかったので顔には出さないが内心驚いているのだ。

 

『フフフッ、私は貴様が戦時中ウータイ側に会社の情報を流していたの知っているぞ』

 

このルーファウスの発言にラザードは少し顔を顰め伏せた。

ウータイの件は紛れもない事実である。

 

『無論、その証拠もこちらの手にある』

 

戦争も終盤に差し掛かる頃にはウータイ側も大規模な作戦を展開する力もなくなり、敵大将を打ち取るべくミッドガルにスパイを潜入させるようになっていた。

プレジデント神羅の行動予定を教えることで、スパイを利用し復讐しようと考えていたが、逆にそれを利用しソルジャーにスパイを捕獲させ部門の活躍に一役買っていた。

とは言え情報の提供は紛れもない裏切り行為であり、ルーファウスの発言もブラフではなく既に証拠も押さえているのだろうと勘付いたラザードは誤魔化しは無駄と判断した。

 

『何が目的なのですか?』

 

『単刀直入言う。

 社長の椅子を頂く。

 それには私に協力的な人間が必要でね、白羽の矢が立ったのが貴様だという訳だ」

 

()()()()に巻き込むつもりですか?』

 

()()()()だから巻き込むんだ』

 

ラザードは若干下がっていた眼鏡を中指で押し上げ『成る程』とただ一言呟く。

ルーファウスの言葉に込められた意味は、すなわち自分がプレジデント神羅の実子であり、腹違いの兄とバレているという事だ。

 

『別に仲良しこよしをしろという訳じゃない、私が貴様を利用するように、貴様も私を利用すればいい。

 目的のためには何でもするのだろう?』

 

『フゥ』と全てを諦めたかのように一呼吸置くと、顔を上げルーファウスの目を見据えた。

 

『わかりました…ではあなたの考えをお聞かせください』

 

弟に憎たらしい笑顔を向けられて、兄は観念せざるを得なかった――――――。

 




ウータイに情報を流していたという話ですが
CCではあるイベントで当時のユフィから「金髪の男がオヤジ(ゴドー)にソルジャー名簿を渡していた」という事が発覚します。
そして金髪の男は誰なのかアルティマニアのQ&Aで開発者に質問していますが、開発者側が「想像にお任せします」という回答ですのでこの話ではラザードにしました。
なお史実とだいぶ異なる状況の為会社の情報としています。

ちなみにルーファウスがアバランチと繋がっているのはBCにて確定しています。

それと先に謝罪しますがBCはかなりさらっと終わらせますので何卒ご了承くださいますようお願い致します。
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