ジオン水泳部で戦機道、はじめます!   作:逃げるレッド五号 5式

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久しぶりナス!

pixiv投稿の準備やTwitterでも呟いたように進学先の寮に持っていく物の整理などでかなり遅れてしまいもうした。申し訳ない(定期)

前回の後書きで、まほ姉さんの本音すべて出すみたいなこと書いたけども、そんなことは無かった。ハマりませんでした。ハイ。


さて、いよいよフラッグ機同士のガチンコ勝負の開幕です。キミは衝撃の光景を目の当たりにする!!

それでは!どうぞ!


22.親友、閃光の果てに 〜俺は勝つゾお前!〜

ビキュゥウン!! ビキュゥウン!! ズドドドドドッ!!!!

 

まほ『ほら、どうした、こちらの攻撃を避けて、適当に弾をばら撒くだけか?先ほどまでの威勢はどこに行ったんだ?』

 

バババババババッ!!

 

守「言われなくても!もう少しで存分に暴れられる場所までエスコートが完了致しますので!」

 

砲弾やビームの応酬を互いにし続けながら、逸樹は地下演習場の傾斜面ゲート入り口まで急いでいた。その傾斜面ゲートについては、地球防衛軍5の228基地の地上と地下を繋ぐゲートを、そのままモビルスーツが入れるぐらいの大きさに調整したものとイメージしてほしい。

そして2機とも地下へと続く傾斜通路へと突入していく。

 

そう。戦闘前にゾックを乗せた大型垂直エレベーターシャフトを、躊躇なく破壊していたのはこのゲートの存在を把握していたためであった。

 

まほ『数分前にも言ったが、逃げてばかりでは勝てないぞ』

 

守「分かってますよ!___危なっ!?」

 

まほ『すまないが、私は加減が苦手だ。どんな企みか知らないが、折角乗ってやろうとしているのにその前に終わってしまったら、意味が無くなると本当に分かってるのか?』

 

守「逃げる練習は多分そっちよりはやってますんで!」

 

数回ほど、逸樹は気休め程度のマシとバズを撒きながら牽制しつつ、何度も地下へ続く通路の踊り場を通過。そして最深部に到達したのか、幹線道路のような広い一本道が広がる。逸樹は何にも迷わずに突き進む。時折来るまほの追撃をなんとか避けたり流したりしながら。

 

まほ『逃げる訓練……か。私たちは後ろには戻れない。振り向けないんだ!』

 

ズドドドドッ!! ズドドドドドドッ!!!

 

逸樹の放った一言にまほは、問いかけたのは自分であるのを忘れて、黙らせるようにガトリングでゾゴックを撃ちまくる。通路の空間を利用して逸樹は閉所で壁キックなどを披露しつつ、試合序盤の変態アレックスばりの回避運動を取る。よって弾は当たらない。

 

まほ『ええい!ちょこまかと…!』

 

守「もう少し……あともう少しだ!」

 

二機は同じ設計の通路をずっと走っていると、大きな角ばった広間のような場所に出る。

 

守「あと少し……!」

 

まほ『ここは……エレベーターシャフトか?』

 

この広間は地上にあった、大型の垂直エレベーターの昇降口と物資集積所を兼ねた空間であった。見える範囲では、周りには色褪せた、若しくは錆びついたコンテナが山積みにされており、そして所々には置き去りにされた旧式の連邦型MSの残骸が転がっていた。

 

勘づかれた兄貴姉貴の方々もいらっしゃると思われるが、このエレベーターゲート群が並ぶ場所、最終作戦開始直後にゾックを押しやったエレベーターもここの一つに繋がっている。つまりここの真上あたりが逸樹と司馬がぶっ壊したエレベーターシャフトもある、それはゾック___大斗が潜伏していることを意味する。

 

だが潜伏してるゾックが現れる気配はない。逸樹は周りの風景の変化には目も暮れず、まっすぐに進む。その先には通常サイズのモビルスーツならギリギリ入れそうなほどしか開いていない重厚な隔壁があった。

 

まほ「ここで待ち伏せかと思ったが、違うか。本命…いや彼の本意はこの奥に行けば分かるか…」

 

まほの方は相手の奇襲や逸樹の動きに対応出来るようにしながら、周囲の状況の把握を行ないつつ追跡を続ける。

 

………そして、2機が隔壁の向こう側へと入った瞬間___

 

 

ダイ「来たな、よし。ほいほいっ、よいしょお!」カタカタカタッ! ガチャン!

 

ガコォオオン………ゴゥンゴゥンゴゥン_____

 

ビィーーーッ! ビィーーーッ! ビィーーーッ!

 

広い区画内に機体を隠して降りていた大斗が、ここら一帯の開閉・稼働制御のパネルや端末がある箇所にてタイミングを測っていた。 そしてそれらを弄った結果、隔壁の閉鎖に成功。これでさらに奥に閉じ込められたゾゴックとアレックスは、シャフト区画の広間に戻ることが不可能となる。 例えビーム兵装で焼き斬り脱出しようとしても、その間に背後からトドメをさされるのは誰にでも分かる。

まほに残された選択肢は一つしかなかった。

 

まほ『後ろの隔壁が……。前進あるのみ…か』

 

守「サンキュー!コブラさん!!」

 

通信越しで大斗が逸樹に後を託す旨を伝える。

 

ダイ「おう!あとは奥の方で頑張ってな!!頼むぜイッチ!!」

 

守『ああ。任せてくれ!』

 

 

 

ダイ「さてと……俺はゾックに乗ってここの守り神と化しますかね」

 

そう言いながら隠していたゾックの下まで走っていき、搭乗して起動。ゾックがクローアームを掲げて立ち上がった。

 

ダイ「おーーーっし。来いやぁ……全部受け止めてやるぞ、このダイナマイトボディは見掛け倒しじゃねえからな」

 

薄暗い地下区画、そしてその最深部にあたる地下多目的演習場への道を隔てる文字通りの鉄壁の前に、両校総大将の一騎打ちの場へと続く道を覆い隠す巨壁の前に、立ち塞がるは、レンコウの守護神。ゾックである。

 

 

 

 

 

ダイ「………俺今カッコつけたけど、作戦通りみんなここまで後退してくるよね?そうじゃないと俺一人で守ることになるんだけども…」

 

…………頼れる、最高の守護神の…はず、である。

 

_________

 

同時刻……。

 

 

場面は戻って地上の乱戦会場。こちらは敵味方が1対1ずつで双方入り乱れての戦闘だったのだが、徐々にレンコウ側が合流・後退行動を開始したため、一時的ながら戦闘が途切れた。レンコウの残存部隊は牽制しつつ地下ゲート入り口へと後退するところであった。

 

ナギ「ダイちゃんによれば、イッチが"終点"の方まで行けたってよ!」

 

モッチー『やっぱりな♂(レ) わしは信じてたゾ〜』

 

シゲ『このまま防衛戦を後ろに移しつつ、向こうとの距離を保ち突破を許すな!!』

 

彼らの次なる目的、それは限りない時間稼ぎである。それもフラッグ機同士の戦闘が行われるだろう演習場に続く道のりを邪魔するようなやり方で、である。現在全機で遮蔽物やらを使って嫌らしく射撃線を展開して、黒森峰をゆっくりとゲート方向に誘導している。

 

タクミ『これ、僕たちも最初から地下にいた方がゾックも使えて良かったんじゃ?』

 

モッチー『そんなことしたらもっと時間稼ぎ出来なくなるだろ!』

 

シゲ『遅滞戦術で向こうにもどかしく思わせるのが肝だ。それに、ゾックがどこに隠れているか、待ち伏せているか、それとも移動しているのかを相手は常に頭に入れて前進しなければならない。これは意識を分散させる作戦だ。向こうが脳筋になって一気に突撃してきたら恐らく簡単に突破される』

 

ナギ「道順は見せられてるのに、なかなかそこに進めなければ誰だってイラつきますもんな…ちょうど良い感じに焦らさないとダメか…」

 

ユウ『………おいナギ、ホントにここでお前、やるのか?』

 

ナギ「あーー……うん。ボッチの戦闘は慣れてっから。暴れて時間稼げたら俺もゲートまで逃げて来るぜ。出来たらだけど」

 

 

この遅滞作戦を考えたのは逸樹であり、現場での実行隊長は司馬である。これは相手を浮き足立たせ、焦って突っ込んで来た奴から叩いていくと言う極めてシンプルな作戦である。一見理性の欠片が辛うじて残っているようなほどの酷い凡策に見えるが、これがまあ司令を出すはずの隊長が絶賛通信切断中の黒森峰に面白いように効いたのだった。

 

ドドドドドドッ!! ズビィイイーーッ!!

 

エリカ「ぐぅううう!!あと数百も距離は無いのに、アイツら突破出来ないのを良いことに、こっちへ譲るようにジワジワと後退して……!!」

 

小梅『だけどあともう少しだよ。粘り強くいけばきっと…』

 

エリカ「でも、ここでやりあっててもダメじゃない!」

 

レイラ『あっ!?』

 

エリカ「なにレイラ、どうした…の」

 

そんな時、エリカが突然素っ頓狂な声をあげたチームメイトに問いかけようとした矢先、なぜ彼女が変な声を上げたか合点がいく光景を目にした。

 

グラーフ『な、なんだと…! あのズゴック、舐めてるのか!?』

 

エリカ「へぇ……またアンタが邪魔するの。殿、ではないようね。ちょうどいいわ……ここで頭数を減らしてやる!!」

 

ズゴックがコソコソと後退していく東北連合の部隊を守るかのように、道路のど真ん中に立っていたのだ。その立ち姿は堂々としており、それはエリカの怒りをさらに買うことになる。

 

エリカ『応戦開始!!』

 

そしてズゴックが黒森峰MS隊に突っ込んできたことで戦闘が始まった。

 

エリカ『聞こえてんでしょ? 私ね、抽選会で会った時からアンタのこと、気に食わなかったのよ!』

 

ナギ「奇遇だね。俺もな、アンタらみたいなお高くとまった連中が大嫌いなんだよ!」

 

エリカ『あの時からこっちのことを分かったようにズケズケ喋って…分かりもしてないくせに!!』

 

ナギ「分かろうとする努力は出来るんだよなぁ…」

 

エリカ『口だけは一丁前ね!! レイラ、二人でやるわよ! 他は前進!』

 

 

ズバババアッ!

 

黒森峰's「「「!!」」」

 

ズゴックから距離を取りつつ両側面から抜けていこうとした黒森峰メンバーの行動を途中で遮ったのは他でもない駒凪であった。

 

ナギ「あー、何か勘違いしてないか? …全員で掛かってこいよ、道案内の続きしてほしかったら、俺と一戦やってからだ!!」

 

エリカ『……評価を改めるわ。アンタ、最っ低の屑野郎ねッ!! お望み通り蜂の巣にしてやる!!』

 

ナギ「おうおう言ってくれんじゃないのぉ 忠犬さん……よぉし、歯ァ食い縛っとけよクロ公ども!!」ババッ!

 

 

グラーフ『来るぞ…!』

 

レイラ『なんかあの二人、キャラ変わってない!?』

 

小梅『そんなことよりもこの人、本当に私たちを一人で足止めする気です…やるしかありません!』

 

プリンツ『間違い無い…このお兄さんは、エースだよ。ここでエースを撃破出来たら、有利になるのはこっち……そうとなったらやろうか!』

 

 

ナギ「(………恐ろしく試合の後が怖いゾ…(後悔の念))」

 

叫べるだけ叫んだ後、駒凪は後悔しながら一対多の戦場へと突撃をかましたのだった。

しかし、彼も強豪と大差ないそれ相応の実力を身につけている人間の一人である。

 

ナギ「…やっちまったもんはしゃあない しゃあない…だな。さて景気づけに、後ろにも目を付けるんだ!デラーズ君!(人違い)」

 

エリカ『囲まなくていいわ!面制圧して!!』

 

プリンツ『すばしっこい…なんであの図体で動き回れるの〜!? ジでキモい!!(迫真理)』

 

小梅『建物まで利用する……これが、環境利用闘法ですかッ……!』

 

 

ナギ「ヌッ! ヘッヘッ!ア"ア"アアアアアア!!! (気合のゴリ押し) 」

 

駒凪の操縦により、数分は弾幕の雨や格闘機の切り込みをのらりくらりと避けていたが、やはり単機で多数の相手を捌くのはキツかった……。徐々に機体の至る所にガタが出始め、被弾箇所も増えていくのは必然であったと言える。

 

ナギ「さすが王者……落ち着けば連携は当然堅い、か。 立て直されたら詰むって……あれ? 退却のタイミング…もしかして自分で潰しちゃった?」

 

そんな駒凪の不意を突いて、グラーフが一気に距離を詰めてきた。

 

グラーフ『懐に潜られたら何も出来まい!!』

 

ナギ「指揮アクト……!! やば___」

 

グラーフ『やっとそう呼んでくれたな。強かったよ、キミは。』

 

ナギ「……ははは、褒められたぜ」

 

そう言った矢先、ズゴックはアクトの二本のヒートホークを横凪に切り裂かれる。斬撃が胴体部へ深く入り、追撃のマシンガンを受けきった瞬間、ズゴックが倒れる。

 

ズババッ!!!

 

ズゥウン………パシュッ!

 

 

亜美『! 東北連合高校、ズゴックE戦闘不能!!』

 

 

 

 

一般観客's「「「あーー!」」」

 

予選から会場の兄貴達を沸かせていたレンコウパイロットの一人が脱落したことにより、各所から悲痛な声が上がっている。

 

観客810「(試合を録画したのは)今朝ですね、今朝」

 

観客1「今朝?」

 

観客810「はい」

 

観客2「おいこらインタビュー始めんな」

 

B兄貴「生きる意味を…失う♂!!(レ)」

 

ガノタ「ああ!? あの蟹江がやられた!? まずくないか!?」

 

戦機道ファン1「いや、まだ俺たちのゾゴックが」

 

戦機道ファン2「そのゾゴックは西住流アレックスと戦ってるだろうが!!」

 

戦機道ファン1「あっ、そっかあ…(池沼)」

 

 

そして、少し落胆してしまっていたのは一般観客勢だけではなかった。同じくモビルスーツに乗って戦った人間として、各校生徒メンバーも思うところがあった。

 

エビ「な、ナギぃい〜〜!!」

 

英治「腹わたをザックリやられたか…ぶるっちゃうよ」

 

オレンジペコ「あっ!ダージリン様をいじってた方が!」

 

ノンナ「………坊主がやられましたね」

 

カチューシャ「ねえ、どうするのよ!? あとが無くなってきたわよ!!」

 

ケイ「ザメルは撃破したけど、キツいわね………ウチが言うのもなんだけど、たった1機、されど1機なのよね…」

 

アンチョビ「だが、まだ終わったわけじゃないぞ!」

 

ダージリン「その通りですわ。最後まで何が起こるか分からない……それが勝負事の醍醐味よ?」

 

ダージリンはそう言って皆を見てから、スクリーンに視線を戻した。

 

えー、戦機道関係者の観戦席の状態は、書かなくても分かるだろう。恐らく皆様が想像している通り、狂喜乱舞していらっしゃってる感じである。なお辻局長はストレスで禿げそうになってます。

細かい描写したらみんな腹立つと思うので割愛しときますね。(良心ある配慮)

 

 

 

さて場面は戻り戦場の陸自施設。殆どの機体が地下ゲート付近へと後退していっただろうレンコウMS隊を撃滅するため、すぐさま前進をしている中、グラーフは少しの間ながら相手校のズゴックパイロットに話しかけていた。

 

グラーフ「キミはエースだったよ。間違いなく。」

 

その言葉に嘘偽りは無い。彼女なりの最大の賞賛表現であった。

 

ナギ『くっそー!悔しいなぁ!! 次こそは勝ってやるからな!!』

 

通信画面に映るのは、バイザー越しにいかにも楽しそうに、そして悔しそうな顔をしてるだろうパイロットの姿。

黒森峰と東北連合、何か違うものがあると彼女はこの時その考えが確信できるものに変化していた。目指す"道"への夢中な姿勢は、目の前の相手、そして味方全体への通信となっていたのに気づかないほどであった。

 

グラーフ「……キミは、負けるのが怖くはないのか?」

 

ナギ『いや全然! だってこうやって他校の人と相対できること自体楽しいし、それに感動してるから。…負けても、そこから課題や問題を見つけてまた頑張ればいいと思うしね!』

 

グラーフ「そうか……"キミら"はそう捉えることが、出来るんだな……。また違った強さを見れた…」

 

エリカ『ちょっと!悠長に話してる暇は無いでしょ!! 早く来なさい!ゲートを突破しないと隊長の援護へ行けないんだから!!』

 

 

グラーフ「……了解した。 と言うことだ、トウホクのエース。答えてくれてありがとう」

 

ナギ『ああ。頑張れ。でも俺らに負ける気は無いけどな!それにたぶん俺、エースじゃないし』

 

エリカに急かされたグラーフは、ズゴックのパイロットに別れを告げ回線を切って本隊へと合流しに向かった。

 

 

 

 

ナギ「………そういやあのゴキブ、指揮アクト姉貴もなかなかのビューティーだったなぁ…」

 

_________

 

 

陸自地下施設内の最深部。そこは広大な面積を有しながら厳重に管理された巨大な実弾演習場である。 近いイメージとしてはコンクリート柱を取り除いた首都地下神殿___正式名称、首都外郭放水路…だろうか。

 

ガキィイイイッ!! ___ズドドドドドド!!!

 

ビキュゥウウウン!! バババババババッ!!

 

そこでは時折、桃色の閃光や曳光弾が飛び交い、火花が散っている。

 

守「っおおう! やばいな…火力も機動力もダンチだぞ……」

 

逸樹はまほに押され気味であった。 絶え間ない攻撃、追撃、離脱……どれも俊敏かつ正確なのだ。それに対応する動作全てが、最早まほが取る一つひとつの行動に注視しなければならない、恐ろしいほど精神を削る作業と化していた。

 

まほ『足を止めてみろ。そちらのコックピットを貫いてやる』

 

守「怖いですねぇ……」

 

まほ『何を呑気な!』

 

そんな時に司馬から通信が入ってきた。

 

守「…は、はいっ! 司馬先輩どうしたんですか!?」

 

シゲ『ナギが仕事をした。おかげで後退時間に余裕ができ、こちらはゲートに到着。最終防衛線を現在構築中…間もなく交戦が始めると思われる』

 

守「………了解しました。後もよろしくお願いします…」

 

司馬からの通信を切って少しの間考え込むといったことも、まほは許さなかった。

 

まほ『ながら通話とは随分と余裕そうだな……癪に触る!!』

 

守「ナギ、あとは任せろ!優勝旗は絶対持ってくからな!!」

 

まほ『……どこまでも、他の奴のことを…私を、私を見ろぉおおおお!!!』

 

仮にも、まほは優勝の常連校かつ圧倒的練度を誇った強豪のトップに立つ選手である。

普段周りにアピールするといったことなどはしなくとも、それ相応の自分と母校、直系流派への強いプライドを持っている。そんな自分の相手を片手間で済ましているような逸樹の態度に腹が立った。自分を、今戦っている存在を見ていないような態度に立たないわけが無い。

 

ズバッ!!

 

守「うおっ! やはり気は抜けない…これがこの人の実力…!!」

 

まほ『……キミは…いや、お前は、どうしてそんな心持ちで勝負に挑める? 私には理解できそうもない!』

 

ガキィイイイイッ!!

 

互いのソードとサーベルがかち合い、火花が散る。

 

守「それは、っ! …男子の夢だった、俺達の夢だった大好きなモビルスーツに乗って、それを動かすってことを考えたら、自然とワクワクしてくるんですよ! 僕らは、そんな夢を叶えるために、ここにいるんです!!」

 

本心からの言葉。妥協も誇大もない、純粋な願望だった。 だから、それがまほを余計に苦しめるだろう。彼が、彼らが眩しすぎるから。

 

守「まほさんはどうなんですか、目指してる夢は、浪漫は、ありませんか?」

 

しかし、悪意の無い率直な疑問であっても、時に相手の怒りを買うことがある。 言ってしまえば、今回の逸樹の運が悪かった。

 

突然、今まで鍔迫り合いを演じていたアレックスがスラスターを後ろに吹かしゾゴックから距離を取る。

 

数寸の沈黙。まほが口を開く。

 

 

まほ『………夢だと? 浪漫だと? ふざけるな!!!』

 

守「!!」

 

まほは叫んだ後、少し経ってから小さく笑う。そしてまた話を続ける。それは自分の苦悩を吐露するかのようなものだった。彼女は話していくにつれ、段々と感情が強くなっていく。

 

まほ『…夢? "もう"無いよ そんなもの。私にもあった。だけど、もうとっくの昔に崩れたんだ! お前たちには絶対に分からない!!』

 

まほは間髪を入れずに続ける。

 

まほ『西住流の後継者?名門校の隊長?…はあ?それ以外の"私"を見てくれた人なんて一人(みほ)しかいなかった!!! それが救いだった……みほがいてくれたから、他方からの重圧にだって、周りからの過度な期待にだって耐えてこれた。…だが、私に愛想を尽かしてしまったんだろうな。もういないよ、たった一人の理解者も………』

 

逸樹はまほの雰囲気が明らかに変わっていっていることに気づく。アレックスが虚空を見上げていたからだ。そのアレックスの瞳___ツインアイは、緑色ではなく、妖しい紅色に点滅して光っていたのだった。

 

守「…(雰囲気が、また変わった…?)」

 

まほ『………10分だ。』

 

守「え?」

 

 

 

プシューーーーッ!!

 

ジャコンッ!!

 

まほがそう呟くと、アレックスのツインアイを覆う青いバイザーが装着され、この広大な地下空間になんらかのシステム音が響き渡る。恐らくは、多くのガンダムファンが耳にしたことのあるものだ。

 

 

それは_____

 

 

 

 

 

 

 

 

【 H A D E S 】

 

 

 

 

 




ハーデースー!ピポポポポポポポッ!

納品が早かったのも、バックの奴がチェーンを施したのにもこんな訳がありました。勝利しなければ許されない?ならば実際に不安要素を物理的に処理できるもん乗っければいいじゃない!_____といった感じですかね。高機動のアレックスをシステム機化したらバケモンになっちゃうだろ!!(手遅れ) あ、調整()はしてるので被害は最小限だと思いますよ。でも姉さんの精神不安定だから分かりません。(ド畜生)

そして、一時の感情の動きに任せる行動は、諸刃の剣であると投稿者は思っています。絶大な力を前にしてる時ほど、意外にも打開の可能性が近くに転がってるもんです。まだ諦めたらアカンぞ!!

逸樹君の一人称がバラバラなのはこれでいいんです。そしてハデス君のカラーがどうあがいてもピンクになる……

次は野球部のウォーターか継続編出します。よろしく!

Twitterのネーム、ナイジェル・レッドに変えてます。雑談したい方気軽にどうぞ!

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