※逃した魚は大きいと思うカーズ様
富、名声、力、その全てを手に入れた男、海賊王ゴールド・ロジャー。ラフテル、ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)――。オレとの戦いのあと、海賊団としてかなりのダメージを与えたにも関わらず、やつとやつらは偉業を成し遂げた。
一方で白ひげ海賊団の方は回復をはかるために大人しくしているらしく情報が入ってこない。大物二人を逃したが、オレの評価は下がるどころか上がっている。
オレはオレで色々な海賊を潰しまわっていた。そのおかげで、怪物カーズという通り名と掲げている究極の正義は海賊たちに広まっている。
またオレが採用している魚人族を使った戦法もなかなか高評価であり海軍の中ではという条件はつくものの、魚人族の地位は多少向上したらしい。
基本的にオレはオレの部隊や部下を鍛えるためにシャボンディ諸島を修行拠点としており、なかなか手ごわい海賊も集まるので一石二鳥である。決して本部から近い修行場だとは思ってはいない。むしろ、シャボンディ諸島の海軍駐屯地を増やすべきでありそのためにゴミ共を一掃しているのだ。ただし、湧いて出てくるので船のコーティング作業を政府の管轄においたほうが早いという提案はしてある。いやむしろ海軍管轄でも良いくらいだろう。
シャボンディ諸島でコーティングするのは海賊が多いし、それ以外まっとうな商売でコーティングをするのであれば政府か海軍が管理に対して不満を言う者も少ないと思える。
またヒューマンショップ……いや職業安定所も活用している。そう、職業安定所と隠語で言われている以上、それを活用しても何も文句は言えないのが事実である。良い目をしている人間などを積極的に購入……ではなく紹介料を払って雇っているが、なかなか当たりな人材もいる。様々な種族を金さえ払えば雇えるというシステムはそれなりに便利ではある。
最近では職業安定所で出会ったテゾーロが海軍のオレを見つけて真剣にというか、心底ステラという少女を助けたいという真摯な願いを叶えた。肩代わりした金は海軍の給料から天引きという形ではなく、有る時払いの催促なしの出世払いというやつで良いと言ったが、律儀に毎回少しではあるが給料から払ってくる。彼の頑張りはかなりのものであり、どれだけきつい海軍の訓練にもへこたれないし、家に帰ればステラを大切にしており、たまの休日にはデートをしているところ目撃されており、仲睦まじい様を独身海軍兵に見せつけている。はぜろ。ステラの方は海軍本部に増設された憩いの場という名の酒場でステージで歌手をやっている。
「ベガパンク?」
センゴクから会えと言われた人物の名前だ。あってみれば頭の良さとセンゴクの意図が読めた。つまり兵器を作れということだな。
ロジャーが捕まったというか、自首したのだが、世間には捕まったことになった。そして、処刑について議論が行われたのだが、オレはさっさと処刑すべきであるという意見を一貫した。
「というのも、死に際の一言で何を言うか不明だ。ならば無残な死に方の方が後々、海賊に影響するだろう」
インペルダウンで最後を悟ったロジャーは自殺したという筋書きも用意したが、却下されてしまった。世間に海軍の権威なのか威光なのか力なのかどれでもいいんだが、とにかく世間体みたいなものを大切にしたいらしい。ちゃんと公開処刑をする。民衆の前で首をはねることが海軍というよりも世界政府として大切らしい。
オレとしては、ロジャーの死が大海賊時代の始まりとなることを知っているので、出来る限り公開処刑は避けるべきだと思っているが、手応えのなさからして無理臭い。
しかし、このまま原作通りに公開処刑して大海賊時代が始まったとしても、後々オレの提案が効いてくることになる。すべて書類や証拠は残してある。誰が責任を取るかは知らないが、今後の海軍……世界政府の在り方に影響するだろう。
――そして、ロジャーはローグタウンで処刑された。大海賊時代が幕を開ける――
たまに投稿する正義