××月○○日
紅葉も散り
枯れ木が目立ち始めた
木枯らしが身にしみる
××月○×日
秋頃に寒くなってから実らなくなったオレンジの木を、
雪から保護すべくゴザを巻いて冬囲いをすることした。
冬が近づくと里の人は藁を編んでゴザやつぐら、笠、蓑、ワラ靴を作る。
特に婆さんが作るワラ細工は網目が細かく品質が良く、
雪が降っても外を出歩く人には人気がある。
俺はよく按摩を頼んでくる婆さん連中から既に確保済みだが、
そうでない人は店に並ぶまで待つ必要がある。
これがコネというやつだ。
××月○△日
冬になると行水がキツイ。
そこで俺はなにか使えるDIYは無いかと考え、
いい物があることを発見した。
サウナストーブだ。
大工に頼んで俺の考えるサウナ小屋を再現して貰った。
水風呂と外気浴用のベンチも完備だ。
早速大工のおっちゃんとサウナを利用する。
これはいいものだ。
きっちり整うまで使うと、この感覚を理解したおっちゃんは、
サウナを気に入ったのか、こんな小さな小屋じゃダメだと言って帰っていった。
××月○□日
里にサウナ施設ができるらしい。
そのためサウナストーブを10個作成することになった。
そんなに気に入ったのか大工のおっちゃんよ。
××月○☆日
DIYで囲炉裏を作った。
畳の上にそのまま置けるので便利だ。
撤去も楽だし、これも当たりだ。
××月○◎日
ご近所さんたちとサウナに入っていると、
情報通の男が里の表通りに大きなサウナ施設ができたのを教えてくれた。
早いな。
もう既に使ったのか内装も詳しく教えてくれる。
男は稗田家内に作られたサウナにも入ってみたいと言っていた。
××月○★日
雪が降ってきたので、雪見しながら風呂と思って、
露天風呂を作ったがすぐに冷えてしまった。
湯が沸いているわけじゃないので当たり前だった。
どこかから湯を引いてこないと使えないのか。
××月○●日
【なるほど・・・ええのうサウナ。我も入ってみたいのじゃ。】
神様が残念がっている。
そうか神様は実体が無いから、これは可哀そうなことをしてしまったな。
どうにか神様の実体をつくれないだろうか?
信仰を集めればいいのかな。
【我が信徒よ。実は実体化に必要な信仰は足りておる。しかし今はそのときではないのじゃ。】
足りてるのか・・・。
神様が言うには信仰は足りているが、まだ実体を作るには時期が早すぎるとのこと。
実体を作るのに早いも遅いもあるのかはよく分からんが、
神様がいうならそのとおりなのだろう。
俺にできることは無いか聞くと、
神様の実体に相応しい形を作ってほしいらしい。
そういえばまだウネウネする人型の影のようなものでしかなかったな。
里の人が受け入れやすい形を作ることが今後俺がやるべきことらしい。
石って彫るの難しいんだよね・・・。
えっ、石じゃなくてもいいの?
石は不変の象徴だから本当は石で作られたほうが望ましいけど、
木造とかでもいいらしい。
そっかー。
××月×○日
「盟友、頭に雪が積もっているよ。」
釣りをしていると河童が現れた。
丁度いいので木工に役に立つ道具は無いか聞く。
河童印の木工道具を貰った。
「本当は電動工具渡したいんだけど、里には電気供給されてないからね。まっ、頑張りなよ。盟友。」
前から思ってたが河童だけ技術水準がおかしいな。
どうやって発電してるのかと聞いたら、地熱発電らしい。
水力じゃないのか。
××月××日
木造ほりほり。
××月×△日
「そこの人間!雪だるまつくろ!」
紅魔館に本を借りに行こうとしたら、
氷精に絡まれた。
やたら元気だし、近くにいると寒いし、面倒だったが、
一向に離れる気配が無かったので付き合うことに。
氷精は歪な雪だるまを作っている。
緑の子はどうしたと聞くと、寒いから家に篭っているらしい。
そういえば今日は妖精がいないな。
さてこの生意気な氷精に人間の恐ろしさを見せてやらんとな。
遊んでいる氷精を参考に雪像を作っていく。
ものの数時間で1/1の氷精の雪像ができた。
細かい造詣は端折ったが氷精に見える出来だ。
「なんじゃこりゃー!」
みたか氷精よ。
これが毎年雪像作りに精を出す里の子供技術力だ。
恐れ入ったか。
「そんな最強のゆきだるましょくにんのあたいが負けたの?」
膝を突く氷精を尻目に高笑いをして紅魔館に向かう。
帰りに雪像を見に行ったら無くなっていた。
××月×□日
「人間!来たわよ!」
くんじゃねーよ。
日課に行こうとしたら、いきなり戸がガラッと開いて氷精と緑の子が現れた。
なんで家しってんのか聞くと、紅魔館の門番に聞いたらしい。
家の前に埴輪がある家がそうだと。
あの門番め。
とりあえず緑の子が寒がっているので家に入れてやる。
どうも氷精がリベンジにしに来たらしい。
緑の子は心配になって付いてきた。
緑の子に同情したので、婆さんのところに行って子供用の笠と蓑、ワラ靴を貰い、緑の子に装着させる。
ごわごわすると文句を言っていたが、黙殺して氷精の挑戦を突っぱねる。
暴れそうになっていると氷精を制し、いきなり王はとれないだろうといって、
里の子供と雪だるま作り勝負に勝ってから出直してこいと告げる。
お前王様だったのかと言う氷精を置いて外に出る。
緑の子が小さな声でお礼を言っていたのを無視して日課に行く。
日課を終えて帰ってきたら里の子供と雪合戦をしている氷精と緑の子がいた。
××月△○日
毎日毎日スコップで雪をかいて、
里の人の依頼で雪下ろしをする。
×△月○○日
商店の店主たちと氷室用の氷を作る。
氷造り用の池に水を張り何日もかけて凍らせた氷は透明度が高い、
それを鋸で切り出してから氷室に運び込んでおが屑を敷き詰める。
切り出した氷は40キロ以上あるので大変だ。
×△月×○日
家の窓辺に置いた花は散らずに咲いている。
なぜ散らないのだろうか?
毎日じょうろで水をやっているからだろうか。
×△月△○日
DIYで作ったワイルドな丸太のベンチから何回も神様の木像を作ってはいるが、
中々どうして上手くいかないものだ。
石像を彫るよりも楽ではあるがそのぶん拘ってしまう。
そもそも神様の形はどうすればいいのだろうか?
神様は好きに彫っていいと言ったが・・・。
×□月○○日
少女の像、妙齢の女性像、筋骨隆々の男性の像、威厳のある老人の像、
動物を象った像、魚の像、蛇の像、龍の像、どれもがピンとこない。
×□月×○日
気晴らしに仏像や有名なモチーフの像を作る。
河童の工具は素晴らしく手になじむ、今では薄い絹の表現もできなくは無い。
×□月△○日
サウナでご近所さんに悩みがあるのか聞かれ、
中々神様の木像が作れないと答えた。
するとご近所さんが作った木像がみたいというので、
部屋に上げて木像を見てもらう。
部屋の中にびっしりと並ぶ木像に引いていた。
最初に作った物から最近のものまで全部見たご近所さんは、
材料が悪いと結論づけた。
木像の木目は全て均一で個性が無く、俺の作風も木に合わせたものじゃないので、
歪に見えるそうだ。
この木は木像を作るのに適していないとのこと。
確かに材料にしているのはワイルドな丸太のベンチだから座るのに適したものなのかもしれないな。
時にご近所さんその手にあるのは?
この小さい木像は良くできてるから助言代に貰っていくと、
まあいいですよ。
×☆月○○日
ご近所さんの助言に従って、材料を替えた。
山から切り出した丸太を大工から貰って試しに彫ってみると、
今までよりも格段に良くなった。
何となく木の木目というか表情が分かるようになってきた。
×☆月×○日
サウナでご近所さんに礼を言うと、そんなことよりもそろそろ暦では春に入るのに、
一向に温かくならないなと言われた。
俺の冬が一蹴されたが、確かに長い。
普段なら雪はとっくに降り止んで、早ければ雪解けが始まる時期だ。
たんに長引いているだけか?というご近所さんを見て、
そういえばそんな異変あったなと思った。
×☆月△○日
神社の雪かきと雪下ろしを終えて巫女さんに、
この冬が長引いているのは異変なのではと聞いてみる。
「確かにもう桜が咲いてもおかしくないものね。これは異変ね!」
威勢はいいが囲炉裏の傍から離れようとしない。
とりあえず調査をお願いして帰ることにした。
わりと気分屋な巫女さんを動かすにはまだ時間が掛かるようだ。
×◎月○○日
「春ですよー!春ですよー!」
家に帰ると春告精が散らない花を眺めていた。
夏に咲く花だぞと突っ込んだら、
この花には春度があるらしい。
なんだよ春度って。