あつもり日記   作:syumasyuma

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×◎月□×日

 

日課を終えて里をぶらぶらしていると、

あっちこっちで花見に託けて宴会をしている。

桜もそろそろ葉桜になろうというのに、

まだまだ春の気分が抜けていないようだ。

 

 

×◎月□△日

 

神社にお参りに来たらこちらでも宴会が開かれている。

人妖入り乱れての酒盛りは中々面白い。

 

 

×◎月□□日

 

甘い物が食べたいと思い立ち、

里の団子茶屋に行くと見知った人たちが目に入る。

 

紅魔館の紫魔女と貸本屋の嬢ちゃん、稗田の嬢ちゃんだ。

最近こいつら良くつるんでいるなと思い声を掛ける。

 

なんの話をしてるんだいと聞いてみると、

どうやらマリちゃんの話のようだ。

マリちゃんが持っていった本が中々戻ってこないだの、

紅魔館への送迎の時間になっても中々こないだの、

異変の編纂をしていたらもっと自分の活躍をのせるように要求してきたそうだ。

 

マリちゃんらしいなと思ったが、ちょっとだけフォローを入れておこう。

 

魔法使いが読むような本は日本語で書かれていないから、

内容を理解するためにまず辞書片手に翻訳作業が必要なので、

魔女さんからすると遅く感じてしまうだろうがもう少しだけ待ってあげてほしいこと。

 

マリちゃんが遅くまで魔道書を読みふけって、翌日に影響を起こしているのには理由があって、

マリちゃんは実家から勘当されており、実家を見返すために努力していて、

親父さんが亡くなるまでに魔女として大成するために色々と無茶をしていること。

 

マリちゃんにとって異変とは自分の実力を示す場であり、

異変解決後に稗田家の文書に名を残すことが彼女の目標の一つであること。

 

その結果三人には迷惑を掛けてしまっているみたいなので、

マリちゃんには俺から注意しておくと伝えて帰った。

 

あっ、団子食べ忘れたな。

 

 

×◎月□☆日

 

 

魔法の森のマリちゃん宅に向かう。

途中古道具屋にいい物が無いか確認したがめぼしい物は無かった。

店主からいい感じの木があったら買い取ると言われたが、

なんだよいい感じの木ってと思いつつ、見つけたら持ってくるよと言って店を出る。

 

マリちゃんの家に着いたのでとりあえずノックする。

すると家の奥から物音があり、中からうめき声と聞こえる。

暫し待つと寝巻き姿のマリちゃんが出てきた。

 

アリスか?なんて言いながら出てくるマリちゃん。

日は既に昇っていてもう朝とは言いがたい。

 

こっちを見てギョッとしているマリちゃんにお説教しにきましたと宣言する。

即座に離脱しようとするマリちゃんの襟を引っつかんで正座させる。

 

小一時間ほど説教した。

 

 

×◎月□◎日

 

里を歩いていたら梅を愛でる宴会に出くわし、

駆けつけ一杯と飲まされる。

 

気分が良くなったのでそのまま宴会に参加し、

おっさん達と話し込んでいると、

稗田の嬢ちゃんが通りがかる。

 

嬢ちゃんにも一杯飲ませたら俺たちの話していることが気になったのか、

宴会に参加してきた。珍しいこともあるもんだ。

 

俺たちが話していたのは怪談話だ。

気を良くしたおっちゃん達が色々と嬢ちゃんに吹き込んでいるのを、

肴に飲んでいると俺も何か無いかと聞かれる。

 

しょうがねえなと語り始める。

俺が見た幻想郷の森で見た不思議な生物を。

 

頭だけで動くみょうちくりんな生首が時には食い物をねだり、

時には話しかけてくること。

 

鼻で歩く奇怪なネズミが樹上を跳ね回る様は、

非常に奇妙で興味深い物があったこと。

 

幻想郷のあちこちで喋る動物がいて、

中には二足歩行で人間のように振舞うものがいること。

 

魔法の森には歩くキノコや喋る植物がいて、

森に住む魔女と共生していることがあること。

 

もっと語れることはあったが日も暮れてきたので解散する。

嬢ちゃんはもっと聞きたそうだったが、また今度にした。

 

 

×◎月□★日

 

いつものように釣りをしていると河童がよっこいせと川から上がってきた。

いつものように元気よく盟友!といってくるかと思ったが、なんだか元気が無い。

どうしたよと聞くと、ラジオの試験放送をしたのだが上手くいかなかったようだ。

 

失敗した原因は不明で、ラジオで幻想郷を支配する計画は頓挫したらしい。

そんな計画頓挫して良かったじゃんというと、何かショックを受けていた。

そこは慰めるところでしょと言われたが、無視して失敗した状況を聞く。

 

どうも混線するとかではなく波長そのものが狂わされているらしく、

何者かに妨害されているのでないかという結論が出たそうだ。

 

妨害ねえ?

 

 

×◎月□●日

 

神社での宴会に参加していると、

巫女さんから最近強い妖気が漂っていることを聞く。

 

何か害はあるんですかと聞くと、特に無いそうだ。

 

 

×★月○○日

 

今日も里を歩いていると宴会をしている集団から声を掛けられた。

駆けつけ一杯はマイ枡に注いで貰い一気に飲み干す。

 

酒を飲んで気が良くなったので通りがかりの人にも声を掛ける。

ちょっと戸惑っていたようだが、じゃあ一杯だけと参加してくれた。

俺たちの怪談話にも付き合ってくれてたが、

首に関係する怪談のときはなぜかそわそわしていた。

飛頭盤とろくろ首が怖いのだろうか?

 

 

×★月○×日

 

今日も大漁大漁とその日の釣果を魚屋に売っていると、

見覚えのある人が通りかかった。

 

その人は花屋のお姉さんに声を掛けている。

ちょっと躊躇したが意を決して声を掛ける。

 

「あら異変ぶりね。息災かしら?」

 

お陰さまですこぶる元気ですと答え、花屋のお姉さんも交えて花トークをする。

あそこのハナミズキがいいやら、そろそろツツジも見ごろだの、

紅魔館ではバラが咲いているだのと、話題は尽きず、

最終的には花屋と花妖怪から花の種を貰い育てることになった。

 

またすることが増えてしまった。

 

 

×★月○△日

 

神社の近くに花壇をつくることにした。

巫女さんは花はお腹にたまらないのよねとだけ言って宴会の準備をしていた。

流石に宴会しすぎじゃねえかな?

 

 

×★月○□日

 

神社の宴会で今度紅魔館で節分大会をするので参加しないか聞かれた。

季節はずれじゃないのかと言うと、タイミングはバッチリだそうだ。

よく分からないが参加することにした。

 

妹ちゃんは芽の出てきた花壇を見ている。

なんの植物の芽なのか聞かれたので、芍薬とポピーに色々だと教える。

 

へーそうなんだと言う妹ちゃんに花に水を上げてみるかいと聞くと、

いいの?と喜んで水を上げ始める。

 

お姉さんにも花に水をあげますかと聞いてみたが、

私は今花を愛でるのに忙しいわと返された。

 

「お姉さま!お花にお水をあげたの!」

 

「ええ、見ていたわ。よかったわね。」

 

「うん!」

 

とても微笑ましい光景だったが、

巫女さんとマリちゃんからすると違和感があるらしく、

異変のときはもう凄かったとのこと。

 

 

×★月×○日

 

紅魔館の大節分大会に参加した。

最初は住民全員で鬼は外ーと投げているだけだったが、

そのうち豆を投げあい、豆は弾幕に変わった。

 

あっちらこっちらで弾幕が飛び交い大騒動になったので、

図書館に逃げ込んで難を逃れた。

 

魔女さんは本を読みながら豆を食べていたので、

俺もそうすることにした。

しばし本を読んでいると、魔女さんから辞書を渡される。

どうやら専門用語を訳しているものらしい。

魔女さんは何も言ってこないが感謝の言葉を返すと、

魔女さんの顔が本で見えなくなった。

 

直接渡せばいいのに。

 

 

×★月××日

 

古道具屋に辞書を持っていく。

店主には事情を話してマリちゃん以外の手に渡らないように気をつけてもらう。

 

直接渡せばいいのではと言われたが、

こういう遊び心が大事なんだよと返した。

店主は良く分かって無さそうだった。

 

そういえば店主は朴念仁だったな。

 

 

×★月×△日

 

神社に行ったら鬼が住み着いていた。

 

異変の宴会?

はははこやつめ!里に酒はもう無いぞ!

 

なんで泣く?

 

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