あつもり日記   作:syumasyuma

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前回のあらすじ

信仰マイル開始。髪に潤いを与える程度の能力GET。

素材無し、DIY無し

慧音先生と巫女さんの髪を触る。




○☆月×○日

 

【なるほどのう・・・。うーむ発毛、うぬぬぬ。】

 

先日薄毛に悩む里の人を見て、神様にどうにかならないか尋ねると

神様も悩み始めた。

できないならそれでいいのではないかと言うと、

神としての沽券にかかわるという。

 

【血流・・・毛根・・・細胞もか】

 

なにやらブツブツ言っている。

しかしこの神様の知識はどこから出てくるのだろうか。

苦悶のウネウネをする神様を見ていると、そこで目が覚める。

今日も1日がんばるぞい!

 

 

 

○☆月××日

 

【我が信徒よ!能力を完成させるには信仰が足りぬ!薄毛の民にそう告げるがよい!】

 

寝たと思ったら直ぐに朝である。 

しかし里の人には朗報だな。

幻想郷には発毛剤や育毛剤なんてないのだ。

 

「どしたよ兄ちゃん。朝から来るなんて何かあったのか?」

 

魚を良く下ろしている商店の店主に、神様のお告げを言って聞かせる。

この店主昔はオールバックだったのだが、今は下ろしている。

つまりはそういうことだ。

 

「なんだって!増毛のご利益がっ!」

 

店主は店をほっぽリ出して神社へ走り去っていった。

あわてて追いかけると店主のほかにも、退治屋のゲンさんや蕎麦屋のマサさん、

里長のヤマ爺さんらが並走していた。

 

その後も続々と里の中年男性や生え際を気にしている若い衆が合流してくる。

朝っぱらから神社に大勢の男性が押しよせて、我先に参拝を始める。

 

明らかに寝起きの巫女さんがその熱量に引いている。

そんな巫女さんに神様のお告げのことを話していると、当の神様から声がかかった。

 

【おおおお!信仰をビンビンに感じるのじゃ!新しい能力を受け取るがよい!】

 

 

夢の中じゃなくても通信できるんだなと思っていると能力を貰った。

神様曰く、生命の水を生み出し、その水を塗りこんだ部分を活性化する能力だとか、

 

早速その能力のことを、説明しつつ店主の手に水を垂らす。

店主は疑いつつも生え際に塗りこんでいく、するとなにやら皮膚がぽかぽかするという。

それを聞いていた周りの人も水をせがんだので、巫女さんにも手伝って貰いつつ捌いていく。

 

 

 

○☆月×△日

 

【我が信徒よ、水の櫛と生命の水を併用することで、なんとヘアメイク機能が使えるぞよ。】

 

通りで能力が作りやすかったわけじゃわいと、神様がウネウネしている。

神様が言うにはどうぶつの森の機能に関する能力を作る際は、

信仰コストと作成難易度が大きく下がるらしい。

おそらく俺の能力が成長すると獲得できるからではないかと考察していた。

 

ふいー調子に乗るところじゃったわいと、呟いている神様。

そもそも能力を作ることがすごい気がすると、俺が言うと。

 

【地下暮らしが長いと権能を弄ることしかやることが無くてのう。】

 

節約とか得意じゃぞ、と悲しいことを言っている神様。

昼間声をかけないのも節約の一環らしい。

 

 

 

○☆月×□日

 

日課を終えて神社に訪れると、神社の屋根に上っている人が何人もいる。

何をしているんだろうと眺めていると、巫女さんが現れる。

その手には複数の湯飲みと、山盛りの握り飯と沢庵が盛られたお盆を持っていた。

それらを本殿の床に置くと、屋根の上の人たちに休憩にしませんかと声を掛けている。

 

巫女さんに何かあったのかと、聞くと満面の笑みで、

大工が格安で屋根の修理をしてくれているそうだ。

巫女さんは格安で!と強調していた。

 

巫女さんの一声で屋根から下りてきた人たちは、みんな里の大工で、

先日神社を訪れた際に、屋根の痛みが気になったそうだ。

 

見ろよこの頭!というので見てみると、つるつる坊主頭に産毛が生えていた。

 

「・・・増毛神社に改名しようかしら?」

 

それは止めておいた方がいいんじゃないかな。

 

 

 

○☆月×☆日

 

【我が信徒の記憶を元に新しい能力を作ったので試すとよいのじゃ】

 

あんだって?詳しく聞いてみると、この神様俺の記憶を覗き見ることができるらしく、

俺が忘れてしまったことも知ることも可能だとか。

どおりで話が合うと思った。

 

今回作成した能力は物に加護を与えて、気絶リスポーン時に一緒に戻ってくるとのこと。

ついに気絶して戻ってきたときに裸じゃなくなるのか!

 

寝起きで早速服と魚篭、釣竿と石斧に加護を与えていく。

 

【むむっ、加護の付き方が違うのう。】

 

違うのか・・・。

確認した結果、DIYで作った物が異様に加護が乗るらしい。

なにやらインスピレーションが刺激されたのか、神様の声は聞こえなくなった。

 

とりあえず加護を試しに行くか。

よし先生のところに向かおう。

 

ターゲット確認。

先生は自宅から寺子屋に通勤中。

 

先生の前に躍り出て、挨拶と同時にスカート捲りを敢行する。

しかし先生の太ももが見えた辺りで、反撃の頭突きを喰らい轟沈。

 

いつものように家の前でご近所さんに起こされる。

服を着ていることに感動する日がくるとは・・・。

 

 

 

○☆月×◎日

 

我が信徒よから始まる今日のお告げは、DIYで作成できる籠系のアイテムを用意すること。

神様のインベントリ欲しいじゃろ?の言葉に、欲しいっすと返して起床。

 

さて籠系のDIYは二種、春の若竹から作れる背負子と竹から作れる竹の籠だ。

今の季節は初夏だから実質竹の籠一択である。

よって竹林に向かおう。

竹林への道中やたら里の人に声を掛けられるようになったので、

オッスオッス言いながらいなしていく。

 

竹林が見えたのでその周辺にある細い竹を石斧で叩いてみるが出て来ない。

やはりというかしっかりとした竹からじゃないと竹の素材は手に入らないようだ。

どうやら竹林の中に入るしかないようだ。

 

竹林に入ってみるとあることに気づく、比較的歩きやすい場所に星のマークがあることに。

触ってみると巧妙に隠された落とし穴だった。

 

なるほどなと周りを見回してみると、大量に罠が設置されているのが見える。

罠を潜り抜け、竹林の奥へと足を運ぶ。

 

辟易するほど罠があるなと思っていると、背後から視線を感じる。

恐る恐る周りを見回すと、なにやら見覚えある兎の耳がある。

 

こちらが気がついたのに、あっちも気づいたのか、ガサガサと竹薮から兎の妖怪が現れる。

近づいてくる兎の妖怪から距離をとるように、後ずさるも状況は非常に悪い。

周囲が罠に囲まれている地点に追い込まれてしまった。

 

後ろに下がらなくなった俺を見て、兎妖怪が手から怪しく輝く光弾を作り出して飛ばしてきた。

光弾は俺の顔の横を通過し、背後にあった太い竹を弾け飛ばし、土煙を上げて着弾した。

 

ヒエ、腕より太い竹が折れてる!

その威力に思わず生唾を飲み込む。

 

 

「もしかして罠見えてる?ここまで深入りするなんて珍しいわね。」

 

 

今日は満腹だから見逃してあげるといって、妖怪兎は去っていった。

兎妖怪が見えなくなると、足に力が入らなくなり尻餅をつく。

 

妖怪に対する恐怖を押し殺し、荒い呼吸を落ち着かせ立ち上がると、

先ほど光弾が通過した辺りを確認する。

不思議と罠が見当たらないことに違和感を覚えていると、立派な青竹が生えていた。

慌てて石斧で叩くと竹素材が手に入る。

 

必要数手に入れ、そのまま足早に竹林から脱出する。

久しぶりに肝が冷えた。

そう思いながら里に駆け込んだ。

 

 

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