ダーウィンズゲーム 堕天不死者   作:KEI (~ ̄³ ̄)~

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Game#04

 

  

 

 

 オレとスドウカナメが手を取り合ってから数時間後、仮眠を取っていたスドウカナメが起きてきた。

 

 

「もういいのですか?」と扉を挟んで隣にいた【解析屋】のレインが聞く。それに対しスドウカナメは「充分だ」と答える。

 

加えて、ランキング6位「シュカ」から連絡があり、そろそろ合流できそうだ、と教えられた。

 

 

 

 

「それで【花屋】...ヒイラギのオッサンは?」

 

「少し前に起きて一階へ俺が破壊したバリケードの再構築しに行ったぞ。それから『エイス』に動きはまだない」

 

「じゃあオッサンも呼んでくれ、例の件片付けないとな...」

 

 

 スドウカナメに言う通り【花屋】ことヒイラギイチロウを呼んだ後、オレ達はホテルの一室に向かった。

 

 

 

「──チッ、どういう事だコリャ……」

 

 

部屋で拘束されていた気味悪いマスクをかぶった男が呟いた。

 

「そうか…そういう事かよ…お前ら組んだってことかよ。それで俺をどうするつもりだ?殺すか?ま、お前らがわざわざ手を汚す必要はねぇか、ここに縛っておけば放っといてもリングゼロでゲームオーバーだもんな──「リングはやる」

 

 

 そう言ってスドウカナメはリングを3つを不気味なマスク男に渡した。

 

 

「チッ...情けでもかけたつもりかよ」

 

 

「そんなんじゃねぇよ、さっきの借りを返しただけだ」

 

 

「借りィ?」

 

 

「もしあんたが俺達に敵対しないと誓うんなら縄を切って銃を返してもいいぜ」

 

 

「何だそりャ?何企んでやがる?」

 

 

不気味なマスクの男が明らかに不審がる。

 

 

 

「このイベント中だけ手を組まないか、あんたもソロプレイヤーなんだろ」

 

 

不気味なマスク男を見つめながらスドウカナメが提案した。

 

 

「……断る。てめぇとそっちの嬢ちゃん、そこの澄まし顔の男となら組んでやってもいいがそこのオッサンとだけはゴメンだね。そいつは俺の心に入ってきた奴だろ、一目でわかったぜ。そいつだけは許せねぇ!!」

 

 不気味なマスク男が言い放った言葉に【花屋】ことヒイラギイチロウは、もっともな意見だなと納得する。

 

 

 スドウカナメは、

「そうか、わかった……」

と言い、俺らに敵対する気がなさそうとマスク男を縛っていたロープを解き始めた。

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

その様子を見ていたオレは思った。

 

 

 

甘すぎる、と。

 

 

 

いつかこの甘さが取り返しのつかない事態に陥ることになる

 

 

 

 

 

あのときのオレみたいに

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「気が変わった、即席クランの話俺も噛ませてもらうぜ」

 

 不気味なマスクをした男がヒイラギイチロウの胸元を掴みかかり、『エイス』の「 王 」が参加してるのか問いただした。情報屋でもあるレインから確かな情報だと回答を得るとマスク男は即席クラン参加を表明した。『エイス』の「 王 」に何らかの因縁があるように見受けられた。

 

 

 

 

「それじゃ話し合い、始めようか」

 

 

 

 オレがそう言うとマスク男は話し合いのマナーというのを察してかマスクを抜いた。そこにあった顔にレインとカナメは意外そうな顔をする。

 

 

 

「なんだよ?」

 

 

 

 

「いや、何でもねぇ……ちょっと知り合いに似てたから……」「私はもっと凶暴な面構えを想像していたので」「オレはブサイクな面構えのやつと思ってた」と【解析屋】レインとオレが容赦なく言い放った。

 

 

するとかなりのショックだったのかマスク男は後ろを向いてマスクをかぶろうとするが「いや今更かぶんなよ話しにくいし」とカナメが言う。

 

 

 

 

 

 

 

「それでこれからの話し合いだけどアンタ───「リュージだ。Dゲームではそう名乗ってる」

 

 

「ところで俺以外の連中はどうした?そっちは戦力にしねぇのか?」

 

 

「あなた以外の方は私がそれなりの負傷をさせてしまいましたからリングを3個だけ渡して解放しました」

 

 

「はっ、温情主義だなオイ」

 

 

「リングの数があったって目立って敵を引きつけるだけだろ。これでいいんだよ」

 

 

リュージの発言にカナメがもの申す。

 

 

「そのリングですが結局ホテル内に残ったのは15個です。内訳はトパーズ8、ペリドット2、ラピスラズリ2、ルビー1、サファイア2、エメラルドとダイヤはなし……合計3800ポイントですね」

 

「それに、ラピスラズリ、トパーズ、ルビーが各1個にサファイアが2個が加わると」

 

オレが持っていたリングを丸机の上に放り出す。

 

 

 

 

「そして、『エイス』を殲滅して奪ったのも足し合わせ【花屋】に金額の半分に値するリングを渡して、残りの半分はオレ達四人で分ける、で良いよな?」

 

ヒイラギイチロウも含め皆納得しているようだが【解析屋】だけは考え込んでいる表情をしていた。

 

 

 

 

「どうした レイン?何かあるのか?」

 

 

 

見かねたカナメが尋ねる。

 

 

 

 

「───いえ、イベントルールを見ていて気づいたのですが……このポイント表変じゃありませんか?」

 

 

 

 

 

「...いや、別に...」「何かあるかァ?」とカナメとリュージは答える。

彼らは何もわかっていなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「まあ男性は宝石の事などあまり興味がないのかもしれませんが───「実際の宝石の価値とポイントが全く一致してないことだろ?」

 

 

 オレはレインの説明の場を奪った。

 

 

「まず、貴石のトパーズが半貴石のラピスラズリよりポイントが低い時点でおかしい。あー、貴石ってのは美しさ・希少性・硬度の3点を満たした石のことだな。ちなみに半貴石は、貴石と分類されるもの以外の天然石のことだな。

 で、貴石のなかに四大宝石って呼ばれるのがあるんだけど、ダイヤ、ルビー、サファイア、エメラルドの順になるんだ。この表を見ると宝石の序列が実際の宝石とめちゃくちゃ

 まあー、貴石、半貴石の判断基準は国や専門家によっても異なっていてあくまでも大まかな目安でしかないけど…………って何だよ!?」

 

 他の四人から視線が集まっていた。

 

 

「……いえ、1位の【殺戮の堕天使(アンジュ・デシュ)】が宝石に関しての知識を有していることを驚いて」

 

 

「……物知りなんだな」

 

 

「あー、昔こういうのに興味があってな......」

 

 

「ちょっと待て情報屋ァ!1位ってどういうことだよ!」

 

そこで何も知らされてなかったリュージがレインに聞く。

 

 

「どういうことと聞かれても……彼がランキング1位【殺戮の堕天使(アンジュ・デシュ)】の二つ名を持つ「リョウタ」ですよ」

 

 

 

リュージが氷のように固まる。

 

 

 

「話を戻しますが、このルールの文章も変ですよ。かなり不自然です」

 

 

「……どこが?」とカナメが聞く。リュージは一人だけ北極にいるようだった。

 

 

「[もしゲームがクリア出来ずに制限時間が過ぎた場合リングの所有数が3個未満のプレイヤーはゲームオーバーです]……確かにこの一文は不自然だな」

 

 

どうやらヒイラギイチロウは気づいたようだ。

 

 

「はい、これだと[ゲームのクリア]が何を意味しているかがわかりませんです」

 

 

「リングを3つ集めることではないな。もしそうならオレはとっくにクリアして転送されてるはずだしな」

 

 

 オレがわかる範囲で分析すると今まで口を閉じてたカナメが言った。

 

 

「そう言われてみると他にも変な所があるなこの文章……改めて読み直すと……[リング]が[渋谷の街に隠された宝]だとは一言も書いてなくねぇか?」

 

 

 

 

 

 氷漬け状態のリュージを除き全員がカナメを見つめ、束の間の静寂が流れる。

 しかし、これ以上わかることはないと判断したのかヒイラギイチロウがカナメに声をかける。

 

 

「ところでカナメ君。そろそろ君の友人がホテルへ到着するのではないかね?ここの入り口は封鎖してあるし中にはトラップもある。そろそろ迎えに降りた方が良いと思うが……」

 

 

 

「そうだな、着いたら連絡を送るようには言ってはあるけど……お、ちょうどメールが」

 

 

 

 着信音が部屋に響く。6位の「シュカ」からメールが来たようだがカナメの表情が雲っていた。

 

 

 

 

 

「え、助けてって……何かの冗談……だよな?」

 

 

 

 

「ヘルプコールでも来たのか??」

カナメに問いかける。

 

 

 

「ああ、シュカからヘルプコールだ。質の悪い冗談なら良いんだけど……」と答え、カナメは指を動かし返信をする。

 

 

 

「クソ...返事がねぇ...って事はマジなのか?嘘だろ?」

 

 

 

 

「嘘や冗談でヘルプコールは使わないと思いますよ。Dランクでは5PですがAランクになると600ポイント必要ですから」

 

 

 だな、とオレは【解析屋】レインの言葉が正しいと肯定する。

 

 

「ってことはこのメール1本6000万かよ‼」

 

 

 

一本のヘルプコールの値段にカナメが驚愕する。

 

 

 

「わりぃ、指定の場所までちょっと迎えに行ってくるわ。リングは置いてくるからしばらくここは任せるぜ」

とカナメは気持ちを切り替え、送られた座標の元に向かうようだ。

 

 

「わかった、裏口のトラップとバリケードを解除しよう」

 

 

「そう言う話なら俺も付き合うぜ、どうやらしばらくエイスに動きは無さそうだしなァ」

 いつの間にか解凍されていたリュージが同行する意を示しオレ以外の男は軽々しくカナメに乗っかる。

 

 

「すまん助かる」

 

 

 

「ちょっ…ちょっと待ってください!」

 何の話し合いもせず、助けに行くこと確定で部屋をあとにする男たちをレインが三人を引き止める。

 

 

「皆さんこれはそんなに簡単な話じゃないです!?わかってるんですか?窮地に陥ってるのはAランク6位の「シュカ」……つまりそれ以上の危険が存在するという事です!下手をすれば二重遭難です」

 

 

「だからこそだろ情報屋ァ、そいつを助けりゃ強力な戦力になる。俺達が対抗しなきゃならねぇ『エイス』の「 王 」もAランカーだぜ。それにもう一人Aランカーがいたほうが確実に「 王 」のやつを()れるだろうがァ」

 

 

 

「わりぃレイン、親切で忠告してくれてんのはわかるけどもう決めたんだ」

 

 

 

 カナメたちの決意が固いことを確認したオレは言う。

 

 

「6位「シュカ」が危機に陥るほどの驚異をあんたたちが打ち破るのは難しいだろうな。あんたたち弱そうだしな。

ミイラ取りがミイラに──なんてこともありそうだ。

 

 

────仕方ないな。

 

 

仕方ないからから…………手を貸してやるよ!!」

 

 

 

 思いがけない助け舟にカナメの目が見開く。

 

 

 そして、説得を諦め、【解析屋】レインも仕方なくOKのサインを出す。

 

 

「はぁ…私の狙撃は1キロ先までは充分狙えます。私はホテルの屋上で待機してますので────」

 

 

「わかった、心に留めとく」

 

 

 そう言ってリュージ、カナメ、オレはヘルプコールの送られた場所に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 





最近いろいろ忙しくてなかなか時間が取れなかったけど投稿できて一安心してます
時間も頑張る!





 シュカのランキングここでは6位としましたが大丈夫ですよね(汗)『エイス』戦後に14855ポイントで原作5位になってますがシブヤの報酬の半分をスイ、シュカ、レイン、リュージ(フレンド)で4等分するとしてもこの時点で原作6位のいのりんの3000近く差がある変動してないと思うんだけど………でも海賊船前でいのりん7位になってるし……Aランカーって入れ変わり激しいのかなぁ〜

ちなみに王はAランク下設定。自分はAランクで一番下でもいいと思ってます
 



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