「あぁ、いらつく。頭に来るほど弱い」
「あぁ、俺こそムカついているよ」
黒雷はゆらゆらと立ち上がる。
「そいつはご挨拶だなぁ。がはっ!」
「かっかっか!まだ生きておるぞ!楽しいのう」
「何も楽しくない」
積怒は錫杖を地面に叩きつけようとする。今までの雷はこれによって起きていた。
「霹靂一閃」
黒雷の一撃で積怒の首が飛び
「積怒!はぁっ!」
可楽が団扇のようなものを振るう
「(恐らくあれが風の源か)教えてやるよ。電子の勢いで飛ばされる弾丸が如く一撃を!」
体は風を避け、刀に風を技と当てる
「うがぁぁぁぁぁ!(体も持っていかれそうになるが体をひねれ。水の呼吸を元に開発した)雷の呼吸玖ノ型龍流偃雷!」
黒雷の刀は雷のレーザーを幻視させ、可楽の首に吸い込まれる。刀に相手の攻撃の勢いを乗せたカウンター技が決まる。
メキメキ
鬼は斬られたところから更に分裂し四人になる
「くそったれい(すでに月は消えている朝まで時間がない。ここで一気に叩く)」
「参ノ型 聚蚊成雷(しゅうぶんせいらい)」
俺は四人の周りを、飛び回りながら切りかかる。
「うっとおしい!哀絶!空喜!」
黒雷は雷が落ちる錫杖から距離をとり、可楽からの団扇を気にしながらこまめに逃げ、哀絶と呼ばれる鬼は槍で黒雷を貫こうとするがなかなかに捉えられない。
「きえぇぇぇぇぇぇ!!!!」
黒雷の真後ろから強力な音波が襲う
「があっ!?(体にすごい衝撃が!?)肆ノ型遠雷!」
全方位に切り掛かるが四人の鬼には当たらない
チチチと雀の鳴き声が聞こえる
「ちっ!」
積怒は可楽と空喜の頭を掴むと
グシャグシャ
握り潰した瞬間吸収される
「あぁ」
哀絶は怯えている
「あれが怖いのか?どっせい!」
黒雷は渾身の飛び蹴りで哀絶を積怒の方に蹴り飛ばす
「あぁぁぁぁぁぁ!!!」
「へっざまあみやがれ」
哀絶は積怒に吸収される
「貴様は何だ」
「人に名前聞くなら、てめぇから名乗れやクソガキ。こちとら複数は苦手なのに、相手していらいらしてんだよ。滅するぞこら」
黒雷の前には角の生えた雷神のような格好をし、後ろの太鼓に憎とかかれた少年が立っていた。瞳には上弦と肆の文字【憎珀天】である。
「我に命令していいのは、あのお方一人だけだ」
「うるせぇよ!そんなのいいから名乗れや!」
黒雷が煽っていると黒雷の足元から木でできた龍が襲い掛かる。
「ちっ!」
「狂鳴 雷殺」
龍は頭を二つに増やすと、それぞれ口から音波と雷を放つ。
「(覚悟を決めろ!一撃で決める)霹靂一閃!」
黒雷は技を受けながらも最速の居合いを放つ。
「がはっ!」ジュゥ~
黒雷は体の至るところから血を流し、所々を焦げさせながら倒れる。
「があっ!」ぶしっ!
憎珀天の首から血が出るが首は半分繋がっていた。
「おのれ!!このっ!?」
憎珀天は黒雷に近付こうとするが足を止める。
朝日だ
「ふん、まもなく死ぬのは間違いない」
憎珀天はどこへともなく消える
永遠なれ
とならず数日後
黒雷は鬼殺隊後始末部隊、隠により救出されていた。
「んっ?知らない天井だ」
俺は眼を覚ますと綺麗なベッドに寝かされていた
「起きましたか?」
毛先と瞳が紫がかった少女が現れる。
「あぁ、ここは?」
「蝶屋敷です」
少女は淡々と答えながら、包帯の様子を見て薬をテーブルに置く。
「蝶屋敷。なぁ、あんたどこかで会ったことないか?」
「いえ、今日が初めてです。」
気の強そうな女の子だなぁ。かわいいけど
「どっかで会った気がすんだけどなぁ?もしかしたら忘れてるだけかもしれないから、今度お茶でもしながらゆっくり」
「お断りします。私も仕事をしているだけなので!」
バンッ
少女は強く扉を閉めて出ていく
「可愛いのにきついなぁ」
俺はまた一眠りする。
「スゥ~、スゥ~」
「ん?」
眼を開けると何故かカナエちゃんが寝ていた
「カナエちゃん?」
「ん?あっ、起きたのね、桑島君」
「あぁ、どうしてカナエちゃんが?」
「この蝶屋敷の管理は私がしているのよ」
「へぇ~。そういやさっきカナエちゃんにそっくりな娘いたけど」
「あの子は私の妹でしのぶよ」
それより、と付け加えカナエは笑っているが、寒気がする。
「ねぇ、桑島君?」
「な、なにかな?お、怒ってる?」
「あら、何のことかしら?私を食事に誘って、私と同じ部屋で寝て、また食事しようって言っておきながら、しのぶをお茶に誘っていたと聞いたけど怒ってないわよ?」
「怒ってるよね?」
だって目が笑っていないもん
「そんなことないわよ?私との食事忘れてたとしても私は怒らないわよ。ただの、ただの同期だし!」
「なんで強調したの!?」
「うふふふふ」
「あ、あはははは」
誰か助けて!
バンッ!
「姉さん!何してるの!」
「あら、しのぶ」
「もう!同期らしいけど男と二人きりなんてだめだっていってるでしょっ!そんなんだから勘違いする男が多いのよ!」
「女神だ!」
俺はベッドから飛びはねしのぶに抱き付く
「な、なんですか!」
「カナエが怒ってるんだよ!」
「あなた!姉さんに何したんですか」
少女は俺をペイっと放すと腰に手を当てる
「何もしてねぇよ!」
「嘘!」
「本当よ。しのぶ。だめじゃない桑島君」
「ま、まて、カナエ」
「もう、どうしたの?しのぶにいきなり抱きついて」
「いやぁ、ははは」
俺がジリジリ下がると
「桑島殿、御館様が御呼びです」
「助かったすぐ行こう!」
俺は隠を担ぎ一気に蝶屋敷の外に駆けていく
「さて、連れていってくれ」
「はい、これを着けてください」
そう言われ俺は目隠しをつける
「では、乗ってください。ここからは場所が割れないように背負って行かせていただきます」
「おう」
俺は乗る。ん?なんか華奢だしいい匂いがするな。手を回すと
ポニュン
「お?」
手でさらに確かめる
ポニュンポニュン
「おお!?」
「きゃぁぁぁぁ!!!!」
ドシン!
「な、なにするんですか!」
「す、すんません」
「次はないですよ?」
そう言われ、乗る
ポニュン
「っ!!!」
バシンっ!
産屋敷家中庭
「いてぇ」
俺は簀巻きにされながら中庭に転がっており、両脇に隠が控えている。
「御館様がお見えです」
屋敷から一人の女性が現れ言うと俺より少し年下くらいの男が現れる。こいつを俺は知っている
「やぁ、黒雷。久しぶりだね私の無二の友よ」
「輝哉?なんでお前ここにいんだよ」
そう、俺が傷心旅行をしてたとき会って仲良くなった男だ。その話はいずれする・・・・かな?
「「馬鹿!御館様になんて口を!」」
ガンっと両脇の二人から殴られる。いつから女の子はこんなに強くなったのか
「どうしたんだい?両頰に手の後がついているよ」
「聞くな」
「ん?いいじゃないか」
「聞くな輝哉!!」
「ふふふ、君には随分いじられたからねぇ」
「お前、性格悪くなってないか?」
輝哉はクスクスと笑って答えない
「よっと!」
俺は関節を外して簀巻きから身をよじりぬけだす
ガコンガコン!
「あぁ、いてぇ!」
「大丈夫かい?」
「そう見える?」
「あぁ」
「あっそ、んで御館様ってなによ」
「それは私が鬼殺隊の主だからだよ」
こいつが御館?
「ぶはぁっ!お前本当にお偉いさんなのな!あはははは」
「貴様!」
輝哉がすっと手をあげると隠は控える
「んで?俺を呼んだ理由は?」
「鎹烏から話を聞いたよ。それでこの話は柱を交えて話そうと思う。皆出てきてくれ」
そう言うと奥から七人の隊士が現れる一様に俺を睨む
「さて、黒雷は既に下弦の弐を討ち取り、上弦の肆を後一歩のところまで追い詰めた。どうだろう?ここは黒雷を、空席だった鳴柱を彼にしようと思う」
「おお!気前がいいねぇ!約束覚えててくれたのか!」
「御館様、宜しいでしょうか」
「槇寿郎か、いいよ」
「貴様、御館様の友とは言え何様だ!御館様、下弦をやったとはいえ、礼儀も実力も確かとわからない者を柱にしては示しがつきません!それに、たかだか一匹斬っただけではありませんか!」
まぁ、確かにな
「ふむ、いいたい事は分かる。でもね、私はここらで少し流れを変えたいんだよ。暫く上弦に会える者はいなかった。それに生き残った者もね。生きて情報を持ち帰る事で対策も練れる。それに単騎で下弦相手に無傷で倒し、上弦と連戦して情報を持ち帰る。ここで柱にすれば他の隊士に向上心を与える事ができるんだよ。これは、より上を目指そうとする隊士のいい発破になるんだ。実績さえ挙げれば、歳も実務経験も関係ないとね」
「しかし!」
「確かに彼はまだ未熟だろう。しかし、時代を担う柱が歳が近ければ、新たに柱に成るものも馴染み易いだろ?」
「ですが!下弦を倒した程度で!」
「うん、だから今から槇寿郎、彼と闘ってみないかい?」
「奴と?」
「私の贔屓目もある事だし、君達に劣らなければ良いだろう?」
ごり押しだなぁ
「小僧、刀を取れ」
「霹靂一閃」
俺は手刀を槇寿郎の首に当てる
「クスクス君はそんな男だよね」
「お、お待ち下さい!まだ開始は!」
「槇寿郎、実戦でも鬼の不意討ちに同じ事を言うのかい?君は彼と闘かう事を認め敵意を向けた。その時点で充分では?それに彼の技、避けれると言える柱はいるかい?」
『・・・・・・・・』
当たり前だ。俺は鳴柱のじじぃからずっと叩き込まれてたんだ。柱だからって簡単に避けれないと、じじぃにお墨付きを貰ってるんだ。舐めるなよ
「やっても良いが、俺は本気でやるなら柱でも殺しちまうぞ」
殺気を柱全員に放つ
ビシビシ
床の一部が軋み上がる
「さて、今日は解散としよう。どうだろう黒雷、夕食を作ってくれないかい?」
「あぁ」
その日の夜
「輝哉さぁ、あれ強引じゃね?」
「黒雷が昔言ったんじゃないか、本当にお偉いさんなら側付きとかで良いから、速攻で良い官職をくれと。その代わり、お願いを2つ聞いてやるからようってね。まぁ、君だし根回しとか面倒だから私の権限を使ったんだよ。私という友がいるんだ別に多少恨まれても良いだろう?」
「お前コーラ飲ませてやった時の事、まだ恨んでるな」
「さて、どうだろうね」
「ぐうっ!」
「本当は鬼50匹と下弦を3体討伐か上弦を一体討伐でも良かったんだよ?出会えるかわからない下弦をあと二体倒すのを待ってもね」
「ありがとございます。面倒事、省いてくれて」
「まぁ、上弦の肆の情報と下弦の弐を討伐できて実力もあったからなんとかなったけどね」
「いやぁ~それほどでも」
「これで君を扱き使い易くなったよ。柱なら無茶な任務でもお願いできるし、柱なら女の子と遊んでても呼び易いし、なにより珍しい料理作って貰うのに呼び出しても怪しまれないし」
「最後のが本音だろ!こらっ!」
「あはははは、レシピはあまねに渡して帰ってね。口説いたから話し易いでしょ?」
「あ、あははは。し、知ってたんだ。知らなかったんだよ!」
「ん?」
「ごめんなさい!」
「仕方ないねぇ君は」
「ならデザート作ってくるよ」
俺は部屋からでると
「ありがとうございます。主人があれ程楽しそうにしてるのは初めて見ました。ありがとうございます」
「おう!」
手をヒラヒラさせ通りすぎる。coolだぜ
「あの厨房どっちだっけ?」
「はぁ~」
「ため息つかないで!?////」
帰る時
「黒雷、お願いの件、忘れないでね」
「あぁ、いまいちよくわからんが。わかった!」
その後暫くして屋敷と新しい刀が来たが、暫くは蝶屋敷で療養だ
形は同じだが鍔が外された刀だ。あとじじぃに手紙だしたら蝶屋敷に羽織が送られてきた。