ジェラルドVS雛森桃~もしジェラルド・ヴァルキリーが聖別されなかったら~ 作:ジェラルド・ヒナモリー
これは本編ではおこらなかったもしもの話である。
時は黒崎一護たちがユーハバッハと最後の決戦を繰り広げていた前後の頃である。
ユーハバッハの手によって真世界城へと作り変えられた霊王宮。そこで戦いは未だ続いていた。
ジェラルド・ヴァルキリー。
『星十字騎士団』の中の精鋭『親衛隊』の一員であり、聖文字『M』を与えられし者。
能力は『奇跡』。傷を負ったものを神のサイズへと交換する能力。
この能力により彼は朽木白哉、更木剣八、日番谷冬獅郎ら隊長格の猛攻を幾度となく受けたにもかかわらず復活し、苦しめていた。そして……
「ぐっ……限界か……済まぬ……」
「朽木っ!」
「隙ありッ!」
轟音と共にジェラルドの光り輝く巨大な手が朽木白哉と日番谷冬獅郎に叩きつけられ勝負が決した。
ジェラルドの勝利である。
「がっ……」
「ここまで我に対抗し、
更木剣八はすでに倒れ、たった今、朽木白哉と日番谷冬獅郎も倒した。
残るは幾人かの力なき民衆のみ。彼にもはや敵はいなかった。
状況は死神にとって絶望的であった。
「~結合せよ、反発せよ、地に満ち 己の無力を知れ。覇道の九十『黒棺』!」
黒塊がジェラルドを取り囲む。
安全そうな場所に負傷した平子真子を置いたあと、隙をうかがっていた雛森桃による完全詠唱の黒棺である。
「甘いわっ! ほぼ神と化した我に今更鬼道ごときが効くと思ったか!!」
だがすでに幾度の再生によって強化されていたジェラルドには効かず、体を振り払っただけで黒棺は解除された。
そしてジェラルドはそのまま雛森に神聖滅矢を撃ち放つ。
「がはっ!」
(そんな……完全詠唱した黒棺でも効かないなんて……どうすればいいの……)
巨大にして光り輝く神聖滅矢に撃ち抜かれ雛森は吹っ飛ばされた。
「まだ、戦う意志のあるものはいるか!? 貴様らの矮小なる希望、我がことごとく打ち砕いて見せよう!」
神のごとき大声で叫び、辺りを見回すジェラルド。彼の希望にかなうものはまだ残っていた。
「なぁ……弓親。お前本当はもっと強いんだろう? せっかく他の奴らが気絶しているんだ。俺にぐらい本当の力を見せてもいいんじゃねえか? 隊長を死なせて負けさすわけには行かねえだろ?」
「奇遇だね一角。僕も丁度今そう思っていたところさ。君、卍解の本当の名前知ったんだろう?
「ああ、まさか読み方が間違っていたとは思わなかったぜ。そりゃすぐ壊れたり本気を出すのが遅くもなるよな。
そう発言し、十一番隊三席の班目一角と五席の綾瀬川弓親は卍解と始解を済ませ戦闘体制を取った。
「そこにいたか! よかろう! かかってこい!」
「言われなくてもそうするぜ!」
十一番隊の考えでは戦闘では死なない限り負けではない。
彼らは隊長である更木剣八を敗者にさせるわけには行かないと、ジェラルドに立ち向かっていった。
主人公の雛森がいきなり倒されましたがちゃんと復活しますので安心してください。
あと一角と弓親の活躍にはそんな期待しないでください。
オリ要素解説
〇『
鬼灯は古語でかがちとも呼ばれており、これは蛇の別名でもあります。
「延びろ」という解号や、龍紋というワードが卍解の名前に入っていること、あと一角の見た目がちょっと蛇っぽい感じがするところから、鬼灯丸の真の名はかがちまるだった、という設定にしました。
能力は作者が上手いこと思いつかなかったので、三節昆をつなぐ鎖が長くなってリーチが上がった、簡単に壊れなくなって耐久力が向上した、すぐにフルパワーが出せるようになった、という原作の龍紋鬼灯丸を単純にパワーアップさせた感じに設定しました。
〇しゃべるジェラルド
原作のジェラルドは朽木白哉と日番谷冬獅郎と更木剣八のコンビネーション攻撃によって倒されて復活した後、喋らなくなります。
喋らない奴との戦闘は書いてて面白くないので原作とは違って喋らせました。あと希望の剣は原作でも復活後は使って無かったので、日番谷の攻撃で壊れたってことにしました。
〇黒棺を使う雛森
原作では黒棺は藍染しか使いませんが、雛森は鬼道得意だったし完全詠唱すれば使えるんじゃないかと思って使わせました。