※6/14 一部記載を変更しました。
見覚えというか原作の人物そのままの風貌の士官はやはりウッディ・マルデン
と名乗った。彼の肩を見ると階級章はまだ中尉だった。
そうこうする間に部屋が暗くなり、彼のプレゼンが始まった。
艦艇、おそらくはサラミス級巡洋艦とおぼしきホログラムが部屋の中央に現れた。
「まずはサラミス級ブロック50、通称サラミス改からご説明します。この艦は
艦体側面のスペースをMS格納庫とし、100mmCIWSを設置、艦首VLSに
近接対MSミサイルRIM-075「イグラ」とRIM-072「テンプレート」僚艦防空ミサイルを
装填します。RIM-072は防空戦にあたるMSあるいは僚艦からの通信で発射、
途中までMSあるいは僚艦の誘導で敵機に誘導し、近距離では弾頭頭部のレーザー
シーカーで誘導されるアクティブ誘導ミサイルであります。
MSは側面の格納庫に1機づつ、計2機を運用できます。メガ粒子砲の門数が
減るので、ブリッジの前後に連装メガ粒子砲を配し、対策とします。
このクラスでは搭載されるMSはあくまで母艦の直掩で主力はRIM-072による防空です。
つまり艦隊の盾といえます。」
テンプレートって確か現行の8倍近い調達価格だったよねぇ。ミノフスキー粒子の
影響から集積回路を守るには金がかかるらしいけど、何割かは新しいAIの開発費
と聞いている。
サラミスのホログラムが消え、今度はマゼラン級らしい戦艦のホログラムが現れた。
「次にマゼランフライトⅣ、通称マゼラン改ですが、この艦ではメガ粒子砲を
4門減らすことにより、艦体側面にMS2機づつを運用できる格納庫を2箇所に設ける
事ができました。4門減ったぶんは既存の砲塔に新型400mmメガ粒子砲を搭載して
おります。また、対空兵装として100mmCIWSを8基艦橋と格納庫に配しております。
マゼラン改のMSもまた、その任務は母艦の直掩であります。
また、ジオン軽巡がその機動力を生かして主力艦に接近した際には本クラスの砲火力で
追い払うことになるでしょう。」
ん?君がさっき言った主力艦ってサラミスやマゼランは主力艦艇じゃないってこと?
という私の疑問にウッディは微笑みを浮かべながらこう返した
「当然、我々の構想では敵への攻撃を担う主力艦はMS母艦です。ですが、その前に
我々の防空構想を担う新型艦をご紹介しましょう。」
部屋に浮かぶホログラムが小型艦に変わった。コレは…駆逐艦だろうか。
「マシュー・カルブレイス・ペリー級駆逐艦です。我々の独自設計によるMS駆逐艦です。
ホログラムを見ると船体はサラミスの半分ほどの小さな艦で、MS格納庫はないようだ。
メガ粒子砲の砲塔が連装3基、艦首上下と艦の後部に設置されている。
主砲にしては砲身は細く少々頼りない感じだけど…
「マシュー・ペリー級の主砲はMSの携帯ビーム兵器の技術、エネルギーCAPを
用いた新型砲です。威力はとにかく発射速度は高く、両用砲として用いられます。
ミサイル兵装としてRIM-075イグラをVLS(16セル)に搭載し、対空ドローンRB-77
ボール2機を有線あるいはレーザー通信で制御できます。」
「実戦ではサラミスブロック50 1隻がマシュー・ペリー級3隻を率い防空戦隊として
ジオンMSの主力艦への襲撃を阻止します。」
次はいよいよ、我々が提唱する新時代の主力艦です。ウッディは早く見せたくて
仕方がない、といった様子でPCを素早く操作すると四角いまな板?のような宇宙船が
現れた。ん?アレってコロンブスをニコイチにしたのかな?
「これぞ、MSを集中運用できるMS空母インヴィンシブル級です!」
うん、これはコロンブス輸送艦をただ繋げた物ではあるまい。コロンブス級の
動力性能ではマゼランやサラミスからなる艦隊について来れないからだ。
案の定、艦尾にはサラミスのノズルが2本生えている。巡洋艦や戦艦と一緒に艦隊運動
できるだけの動力性能はありそうだ、と私の中のゴップの知識が太鼓判を押した。
「インヴィンシブル級はMS24機を運用可能で、MSを16機に押さえれば新型攻撃機を
8機運用が可能になります。」MS以外にも新兵器があるのか!?
私の疑問を他所にウッディはプレゼンを続ける、今度はコロンブス級と細部が違う艦が現れた。
「こちらはボーグ級護衛空母、MS12機、一個中隊を運用可能です。さきほどのマシュー
・ペリー級と組んで護衛隊を編成します」
「お待たせしました。これが我々ガンダム・センチュリーの切り札ともいうべき大型空母
エンタープライズ級です!」
ウッディの声がひときわ大きくなる。これを見せたかったんだろうなぁ。
しかし、ホログラムに映し出された艦は板の中心部の上下に艦橋らしきモノが生えてる
いささか珍妙ともいえる見た目をしている。
微妙な私の表情を見たウッディはさらに声のトーンを上げて
「本級は2箇所の格納庫に設置された4箇所のカタパルトを使用してMS1個小隊を
同時発進可能です。
格納庫には最大48機、1個MS戦隊をそのまま搭載可能です。」こちらの大型空母は
サラミス級の主機4基を束ねて積んでるらしい。ぱっと見には艦固有の火器は殆ど
無いように見える。
外見では艦体各所にCIWSが数箇所見えるだけだ。それをウッディに尋ねると
「この艦は自前の火力では敵艦と戦いません。ただ、遠距離砲戦を回避するため
ビーム撹乱幕を発生させる対ビームミサイルが搭載されています」後は外付けの
対空砲台としてボールを積んで出撃する想定もあるそうだ。
このタイプは既に実験艦として1番艦エンタープライズがまもなく就役するそうで、
ゴップ大将である私の役目は、その政治力をフルに使って2番艦から4番艦の建造
予算獲得だそうだ。
大艦巨砲主義者のワイアット提督とのミーティングが必要と思われ、気分が重かった。
彼は旧世紀時代に存在した貴族階級の末裔で、事実祖父の代までワイアット子爵を
名乗っていたらしい。
壁にかかっている絵画やら飾りの剣だの鎧だのの由来を延々と自慢する男だ。
そんな悪癖はあるものも基本艦隊司令官としては有能で、次の異動で本国第二艦隊
司令官が内定している。
折角本国艦隊の司令官になったのに、「オモチャのようなギレンのロボット」から
核弾頭を撃ち込まれて艦艇に被害が出るのは彼も望まないだろうからマゼラン、
サラミスの改装とマシュー・ペリー級の建造には賛成してくれるだろう。
ただし、MS空母はどうだろうか?コロンブス輸送艦にMSを満載しておけばいいの
ではないか?と考えるかもしれない。
母艦に強力な通信能力と管制能力がなければ何機積もうが烏合の衆、という発想は
大艦巨砲主義者たちにはない、しかも、彼らは未だ連邦宇宙軍の主流派なのである。
まぁ、SSSレアキャラのグワジン級が出てこなきゃマゼラン級の火力でチベ級や
ムサイ級を蹴散らせる、と考えてるんだよね。MSはこれら巡洋艦を母艦にしてる
から母艦が沈めば、無力化できる、と真剣に対MS戦術は研究してないようだ。
「貴官が紹介してくれた艦艇はどれも新しい環境下でよい働きをしてくれそう
なのは理解した。ただし、貴官らが主力艦に位置づけているMS空母は艦載機たる
MSの性能が分からなければ、能力を評価できんよ。」こうウッディにできるだけ
やんわりと伝わるように気をつけて伝えると、別の士官が発言を求めた。
議長役のエルランが発言を許可すると、彼は立ち上がりPCを操作しはじめた。
彼も私は知っている「ガンダムビルドシリーズ」に登場していた
ガンプラビルダー、アラン・アダムスだ…
次回はガンダム二次創作のメインとも言える「ぼくがかんがえたもびるすーつ」登場です。
6/14一部機裁を変更しました。