「パプティマス・シロッコ少尉であります。よろしく願います」
え、えええ!? シ、シロッコぉ!?
「き、君はパウロ・ホセ・ゴンザレス少尉じゃないのかね?」
「それは母が私に付けた名です。士官学校卒業を期に父が授けてくれたパプティマスに改名し、
姓も父のものを名乗ることにしたのですが、何か手違いがあったようですね」と眼前にいる
シロッコを名乗る男は顔色一つ変えずにいった。
おのれ、オクスナー。知ってて黙ってたな。この前のBBQの意趣返しのつもりか。
まぁ、奴が面接もせずに参謀本部に人を送り込む訳もないだろうし、今のところ眼前の青年将校は
「悪いな、ゴップ」とか言っていきなりナイフでぐさー!とやるような危険人物ではなさそうだ。
だが、私やリーを通じて「Ζガンダム」のあらすじを知っているバスクは「シロッコ」という単語
を聞いた途端に私をカバーできる位置に素早くつき、目の前の新品少尉を睨みつけた。
軍服を着たゴリラに睨みつけられてもシロッコは何ら臆すること無く、「大尉の許可を頂けるなら
直近の大将閣下のスケジュールと過去の議事録を閲覧したいのですが。
自分の任務は大将閣下の
知っておきたいのです」と許可を求めた。
バスクは機先を制された形になり、「あ、ああ。許可する。貴官のアクセス権限の範囲内でな…」
とシロッコに許可を与えた。
ここで私が「私に近いスタッフは皆ファーストネームで呼んでいるんだが、
君の『パプティマス』はちょっと長過ぎるから『パプ』か『パピー』と呼びたいんだ。
君が嫌なら『シロッコ』と呼ぶが?」と話題を変える。
さしものシロッコも苦笑いして「ではシロッコで」と返した。
やったぞ。パプティマス・シロッコから一本取った。
こうして私の副官となったシロッコだったが、とにかく仕事が出来た。
書類仕事を他人の倍はテキパキこなし、折衝の場面では意外と人当たり良く話している。
「幼い頃、父の仕事ぶりを見ていた成果です」と本人は言っていたが。
バスクによると彼の父親はジャブロー基地建設の曾孫受けだかの会社を経営していたそうだ。
そこでかなりの財を成したらしい。
ジャブロー建設後はアフリカの地下都市の建設を請け負う企業共同体に参加していたが、工期の
遅れから会社は経営難となり、シロッコの母は離婚して幼い息子を連れ実家に戻ったとのこと。
そのすぐ後、父は破産して自殺したのだという。母は幼い息子を改名し、父に纏わる一切を取り
上げ処分したらしい。大将の副官ともなるとパライバシーもクソもなく過去を暴かれてファイルに
まとめられる組織なんだよなぁ、連邦軍。
UC.0087の浮世離れした印象と違い、目端の利いて人当たりのいい若者なシロッコだったが、
唯一女癖は悪かった。なんでも士官学校時代に五又をかけてたそうだ。同級生や後輩といった
学生だけでなく、助教の下士官や教官の30代女士官にまで手を出してたようで、彼女の1人が
刃物を持ち出す騒ぎになったらしい。
お陰でシロッコがレーチェル中尉に話しかける度にバスクがギロっと彼を睨み、マンマ中佐が
面白そうに「あらあら」と言う場面が度々見られることになった。
職場のゴシップは彼女みたいなおばさんの大好物だ。
ミーティングで私がジャブローを自転車で移動する時もシロッコはついてくるが、前任者達の
ように自転車ではなくセグウェイみたいな小型の電動2輪車に乗っている。
軍用でM粒子環境下でも作動するスグレモノらしい。走行中も備え付けのタブレットで、
過去の議事録や緊急時の避難ルートなどを確認している。時には「閣下、もう2キロほどスピード
を上げませんと目標の運動強度に達しません」とアドバイスをくれることもあった。
卒のない男だ。
バスクはそんなやり手のシロッコに対し「彼が優秀なのは認めますが、僕は彼が苦手です」と
正直に言ってくれた。うん、私も凄い優秀な若い人は少し苦手。前世の記憶からか気圧される
感じがする。原作のシロッコくらい変な言動だったら嫌う理由に事欠かないが、こちらのシロッコ
は異性にちょっとだらしないことを除けば掛け値なしの好青年なのだから勝手に苦手意識持ってる
方が小人物ということなる。
まぁ、あんまり嫌うのも何だし、シロッコは過去の経緯から実家と絶縁状態で家庭の味に飢えて
いる、と言ってたのでウチの夕食に招くことにした。バスクも一緒にだ。
バスクはシロッコに「少尉、君が奥様やドロシーさんに何かしたら自分は何をするか分からんぞ」
と警告したらしいが、シロッコは「自分は人妻には手を出しませんよ。寂しい女性を放って
おけないだけです」と笑っていたという。
やスパニッシュオムレツなどスペイン料理を作り、娘もアヒージョを作って彼らをもてなした。
我が家でのシロッコは非常に愛想よく「これは美味しいですね!」と妻と娘の料理を褒めながら
結構な量を平らげた。バスクを上回る大食漢ぶりに驚く私に「今日はMSの操縦訓練をこなした
もので空腹でした」と言ってのける。忙しい副官業務の合間にMS操縦訓練をしているのだ。
陸軍のGMに乗って自由ジオン軍と模擬戦をしてるそうで、シーマ少佐が「あの新品少尉は
噂のニュータイプって奴かい!?」とシロッコの操縦に驚いていた、とツァリアーノが知らせて
くれた。
マリオ・レナートは弟達を呼び寄せてシロッコの稼働データを元にGM改良機の設計に取り
掛かったりとパプティマス・シロッコの任官は戦局にも影響を及ぼそうとしていた。
そんなシロッコは私のワインセラーに目をつけ、「私はスペイン産やチリ産のワインに目がないの
です」と言いつつ私秘蔵の何本かを開けてしまった。ブレーキ役の筈のバスクまで最初は
「君、遠慮ってものを…」と言っていたが、ドロシーが「大尉も硬いこと言わずに」と
ワインを注ぐものだからついつい杯が進み、酒のせいか普段の彼より陽気になった。
かなり出来上がった2人が帰った後、私は妻と娘のカップにブランデー入りコーヒーを
注ぎながら、「シロッコ少尉、君たちにはどんな人物に映った?」と聞いてみた。
普段のやり手のシロッコからは想像つかないくらい、今夜の彼は浮かれていたのが気になった。
妻は「うちは男の子が居なかったし、ダニーは食が細い人だったから私の料理を美味しそうに
食べてくれるのはうれしかったわ。食事のマナーがしっかりしてらして、お母様は立派な方
だったのね」と言った。実家は旧世紀に遡るスペインの名家らしいし、確かに貴公子然とした
ところはあるな。
娘は「私の高校時代の彼氏にマイケルっていたでしょ?パパの模型飛行機ねだった子よ。
少尉がワインをパパにねだるの見て私、あの子思い出したわ。マイケルはお父さんを早くに
亡くしてて父親が欲しかったの。あのシロッコ少尉もそんな感じするな。パパに甘えたいのよ」
私が父親ねぇ。シロッコみたいな息子がいたら、誇りに思うだろうか?それとも危うさを感じ
ずっとハラハラするのだろうか?
「父親が欲しいなら私みたいな風采の上がらないのより、レビル大将のとこに行った方が
いいのになぁ」と私が言うと「パパ知らないの?レビル将軍って愛人と暮らしてて奥さんと
何十年も別居してるそうよ」と娘は軍のゴシップを教えてくれた。
「英雄色を好む」かぁ。私はこの家庭に大満足してるので英雄でなくていいや。
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== サイド5宙域
複座型のGW-02Bが護衛のGW-02Aを引き連れて航行している。
「以上で訓練終了です。お疲れ様でした」後席に座る教官のリュウ・ホセイ曹長は前席に座る
訓練生に声をかけた。
「ありがとう曹長。いや、ガウォークはいいな、うん。ベムに乗った時は目が回ってこれは
ウイングマークを返上せねばと思ったが、こいつのお陰でまだ付けていられるよ」と訓練生、
レビル大将はご満悦であった。胸に輝く数多の勲章よりウイングマークに誇りを持っていた
からだ。メガ粒子砲や誘導ミサイルを搭載した艦艇から艦載機に主力が移ろうとしている
現状で「自分も搭乗員の一員である」という自負は指揮する上で彼にどれだけ自信を与えて
くれたことか。
「こいつは航空機によく似てますから感覚的に閣下に合ってたんでしょう」とリュウは分析
した。追従なしにレビルの操縦は大したもので現役パイロットの平均よりやや上、という
腕前だった。(年齢考えたらパねぇよな)というのがリュウの評価だ。
「ところで、閣下。先程仰っていたキルマー中尉がサイド7に異動になった話ですが、あそこ
じゃガウォーク乗りの求人は無いんでしょうか?」とレビルの機嫌がいいことを察した
リュウが本題を切り出した。
「そりゃ、今の我が軍ではMSは単体運用されるものではない以上、サイド7の部隊でも
ガウォークの出番はあるだろう。曹長、君、あそこへ行きたいのかね?」レビルは後席の
教官が何をいいたいのかを察したようだ。
「ここの教官任務もやりがいがありますが、パイロットとしては新型機のテストパイロット
ってのは憧れの職場ですからね」とリュウ。
「はは、この老人にポストをねだるとはな。若いモンはこうでなきゃいかん。よかろう、
君を13独戦に推薦しておこう」とレビルは笑いながらリュウの願いを聞いてくれるという。
「そこで、だ。交換条件じゃないが、記念にひとつ、君のアクロバット飛行を体験させて
くれんかね?」とレビル。お礼とばかりに高G機動を連続で披露するリュウの前席でレビルは
終始笑い声を上げていた。(目を回すかと思ったら、やっぱこの爺さんパねぇな)と
思うリュウであった。
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== 軌道ステーション『ペンタ』
ほぼレヴァン・フウ特務大尉の専用艦となっている指揮管制艦『トリローチャナ』は、この
軌道ステーションでレヴァンとダグザを乗せ、さらにサイド7への同乗者を1名乗せた。
フレッド・リーバー軍曹(20)である。13独戦12人目の搭乗員に選抜された逸材だが、
当人は部隊でトラブルを連発している自分が噂のニュータイプ部隊に抜擢されたことに首を
ひねっていた。
同じく13独戦へ赴任するという大尉と副官の少尉に挨拶された時も割とおざなりの敬礼で
「自分のことはお気になさらず」とこの男にしては丁寧な口調で「構うな」と言ったが、
大尉は握手を求めてきたのでやむなく握手すると、突如脳裏に光の帯が断続的に飛ぶ宇宙、
といういささかサイケデリックな光景が現れた。驚き目をむくリーバーにフウと名乗った
大尉は「どうやら君には素養があるようだ。これからもよろしく」と微笑みかけた。
リーバーは毒気を抜かれたように「あ、ええ、よろしく」と答えた。
サイド7への航海中、リーバーともっぱら「交流」したのは副官のダグザ少尉だった。
艦内のジムでサンドバックを叩いていたリーバーに「スパーリングせんか?」と
持ちかけたのである。リーバーが普段やる「目潰し、金的以外何でもあり」の
ルールでいいという。(この強面を殴って憂さ晴らしでもするか)と思った
リーバーはOKし、アマレスのリングで対戦することにした。
元々、キックボクシングをやっていたリーバーの繰り出すジャブが数発ガードをかいくぐって
顔面に打ち込まれ、ダグザの瞼がたちまち腫れ上がる。だが、大男は意に介せず距離を詰め、
リーバーにボディタックルを決めマットに押し倒した。リーバーは少し慌てたが、肘打ちを
叩き込むと急いで離れ距離を開けて立ち上がった。既に「憂さ晴らし」ではなく真剣勝負の
顔つきになっている。
今度はダグザの突進をキックで迎撃しようするリーバー、もし足にタックルしようと低い体勢
で突っ込んでくればローキックで頭を直撃するつもりだ。
だが、ダグザは再度ボディタックルを狙って半身で距離を詰めてきた。
(なら、顎を狙う)リーバーは横合いからの蹴りで大男の泣き所、顎を狙う。
(入った!)顎を蹴ったとリーバーが思った瞬間、ダグザに足を捕まれて持ち上げられ
ひっくり返されそうになった。頭を下にぶら下げられながら脇腹にフックを打ち込んで逃れる。
「やるな」とダグザ。リーバーも「アンタもな」とにやりとする。
数分の攻防の末、ダグザは両手を上げ「スマンが時間だ。任務があるのでここまでとしよう、
貴様の勝ちだ」と勝負を打ち切った。
リーバーは「いや、引き分けでいい。アンタ、打撃対策したらもっと強くなるぜ」と彼にして
は珍しく他人を褒めた。「なら、自分は貴様にグラップラー対策を伝授しよう」とダグザ。
その後、固い握手を交わした2人だが、今度は妙な映像は脳裏に浮かばず(こいつはまとも
なんだな…)とリーバーは思った。
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== 地球、イベリア半島、ジブラルタル上空
地球最大のマスドライバーがあるジブラルタル宇宙港上空に数機の不明機が侵入したのは
この日の早朝、午前5時だった。M粒子を散布しながら大気圏に突入してくる不明機に、
宇宙港の防衛部隊には敵の数がはっきりしない。突入時の断熱圧縮のせいで盛大に赤外線を
発しているが、複数機が固まっているせいでIRセンサーでも数がはっきりしなかった。
その直後、極超音速で突っ込んでくるシャトルと思しき規模の不明機が何かを投下した。
爆弾か!と色めきだつ防衛部隊司令部。だが、その投下された物体はM粒子を散布しながら
空中を機動し、海面に向かっている。そして、海面近くまで達するとそこで分裂、というか
積載していた貨物を下ろし、翼を持った物体はそのまま港湾施設に突っ込んで爆発した。
倉庫やガントリークレーンが衝撃波で吹き飛び、海沿いの飛行場に駐機している輸送機が
ひっくり返り炎を上げる。
物体を投下した不明機、高度を落とし散開した為8機と判明した、が極超音速を保ったまま
マスドライバー目掛け突入してくる。
元々は弾道弾から宇宙港を防衛するミサイルなので回避機動を取る不明機を捉えきれない。
それでも、ミサイルの数のお陰か4機の迎撃に成功したが、4機は殆ど速度を保ったまま
巨大な架け橋に見えるマスドライバーに突入した。巨大な火球が4つレール上に出現する。
だが、運動エネルギーと燃料の爆発の威力で橋を傾けさせることはできても超巨大な
マスドライバーを倒壊させるには至らなかった。もっとも、レールがところどころ破壊されて
おり、修理するまでシャトルや貨物機の打ち上げは不可能だろう。
司令部では、回避機動を取りながらマスドライバーに突っ込んだ大気圏突入艇と思われる敵機に
「まさか、有人機によるカミカゼか…」と慄然とした。ジオンはカミカゼまでやってのける、と
いう事実に皆打ちのめされ、動揺している当直士官は指揮がままならない。基地司令に連絡を
取ろうとしていた通信兵が司令が行方不明になったことを報告し、司令部はなかばパニックに
なっていた。極超音速機によるカミカゼ、という想定していない状況に何をしたらいいか
分からないようだ。
司令部が各所に連絡を取ろうと躍起になっていると海中からミサイルが何十発も飛び出してきて
弾道軌道を取ったそれらは駐機場の貨物機やシャトルに降り注いだ。直撃され火を吹くシャトル
や、至近弾により倒れるHLV。マスドライバーが使用不能な際に利用される大型打ち上げ機は
翼に何発も直撃弾を受け、片翼がへし折れた。海中からの攻撃に司令部の混乱がエスカレートする。
港湾の被害を確認する為偵察に出した部隊から海中からザクが現れた、という報告が入る。
さきほどの海中からの攻撃はこのザクによるものらしい。ザクは背中からミサイルを発射しながら
マシンガンを乱射している。
宇宙港に対するMSの強襲降下、という事態を当直士官は事前に想定されているシチュエーション
であったことを思い出し、マニュアルに沿って出動体制が整っていたMS部隊、BM-01バム16機の
出動を命じ、近郊の基地にも地上攻撃機の出動を要請した。
だが、おっとり刀で出動したバムは遮蔽物(建造物)を巧みに利用するザクに太刀打ちできず
たちまち7機が撃破され、残りも損傷して下がる羽目になった。
バムを退けたザク16機は倒壊を免れていたマスドライバーに向かって進軍する。
慌てて準備し発進してきたバムはジブラルタル市街のビルを盾にするザクを仕留められず、
逆に撃破されたのだった。
バムはビルを破壊する訳にいかなかったが、ザクにとってビルの破壊はむしろ望むところであり、
これがザクが優位に戦えた原因であった。
ザク、YMS-06Mを駆るヴェルナー・ホルバイン少尉は「こりゃ、おっ死ぬ前にエースになれそう
だな」と他のザクとレイアウトがだいぶ異なるコックピットで独りごちた。
水陸両用型ザクYMS-06Mは「あまり真剣に検討されていない」地球侵攻作戦に備え試作
されていたMSで、グライダーユニットに搭乗してコムサイから降下、海面近くでこれを切り離し
て海中にダイブ、海中から背中のミサイルランチャーを斉射し、その後上陸して戦闘を行う構想であった。
今回の作戦の為に増加試作型が急ぎ生産され、ジブラルタルという海に面した地球最大の宇宙港を
襲撃している真っ最中だった。コックピットは水圧に耐える形状に変更され内部のレイアウトも
地上での戦闘を想定した作りになっていた。
武装は背中に計18発を格納している6連ミサイルランチャーと手持ち式の6連ロケットランチャー
ないし、130mmザクマシンガンを携行している。
16機の水陸両用MSはジブラルタルに最後に残った高価値目標、マスドライバーを破壊すべく
進軍していた。
ホルバインはミサイルとマシンガンを撃ち尽くしたら瓦礫を投げつけるかヒートホークで
マスドライバーを切り倒すつもりだった。「漁師が木こりの真似事をするとはな!
だが、こんだけ木が大きけりゃぶっ倒しがいがあるってもんだ!」ヒートホークを抜いて前進する
水陸両用ザク。
既に眼前に敵はおらずマスドライバーの破壊は間違いない、と思われた瞬間、機体に衝撃が走り、
ホルバインのザクは仰向けに倒れた。
「脚がやられた!? あれは『首なし』か!」モニターには光線銃を構えた首なしの機体、
BM-02ベムの姿が映っていた。
行方不明だった防衛基地司令との連絡がつき、彼の指揮で打ち上げられる予定の「貨物」だった
宇宙用ベムが発進、周囲の被害をかえりみずビームライフルで水陸両用ザクを狙撃したのだった。
初撃で撃破ないしホルバイン機のように無力化されたのが8機、次の射撃で撃破されたのが4機、
生き残った4機も腕や頭を損傷しており、ベムのヒートマチェットを受けて倒れ伏した。
無力化される前に投降した機体はなかった。総帥府が戦意旺盛な者、という作戦参加者に
選定基準を設けていたせいであろうか。
「ジブラルタル宇宙港は使用不能だ。果たして復旧には何ヶ月かかるものか。マスドライバーの
修復には年単位かかるだろう…」基地司令が呟いた次の瞬間、マスドライバーをビームが貫いた。
光線はマスドライバーを切り裂くように移動し、数秒の照射で遂にマスドライバーは倒壊した。
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寝ているところを緊急を知らせる携帯端末に叩き起こされた私は取るものもとりあえず司令室に
急いだ。司令室には当直士官以外にも幕僚やスタッフが揃い事態の把握に努めている。
「現時点で奇襲を受けたのはジブラルタル、オデッサ、ダカール、ニューホンコン、
ケープカナベラル宇宙港と港湾施設、飛行場です。敵は地球から資源を打ち上げる宇宙港を
狙った模様」
「大気圏突入艇によるカミカゼ攻撃で各宇宙港のマスドライバーは全て倒壊しています。
ジブラルタルには艦艇クラスと思われる大出力ビームが照射されました」
「地球軌道艦隊が所属不明の輸送船数隻を発見。輸送船団は投降信号を発している模様」
「民間人の死傷者は数万人におよぶ模様。ジブラルタルとオデッサは攻撃が早朝だった
ことも犠牲者が想定より少ない原因のようです」
「マーセナス議員より入電、連邦議員に死傷者なし」と様々な情報が連邦軍の脳髄と
いえる統合参謀本部に入ってくる。
ソロモン攻略戦開始を妨害するため、ジオンがどこかで攻勢に出ると思っていたが、まさか
地球を奇襲、カミカゼまでやるとは思わなかった。将兵を片道特攻で使い潰すのならここまで
できるとは。しかも、戦争が始まって以来今朝のような規模で民間に被害が出たことはなかった。
「どうやらギレン・ザビという男を見くびっていたようだな」と私はいつのまにか横に
立っているオクスナー・クリフに語りかけた。
「しかし、ショック戦術なら大都市を無差別攻撃した方が効果が上がる筈ですが、わざわざ
人のいない時間を狙って宇宙港とは…」オクスナーは首をかしげている。
「そっちをやられた方がこちらは困るな。だが、連邦市民が無差別攻撃で数十万ないし百万人が
亡くなったとしたら、全面報復のため月面条約の破棄を求める動きが起きるのは困る、とギレンは
考えたのではないかな。あくまで想像だがね」
私は努めて平然な顔をしてオクスナーと話していた。トップの動揺は部下に伝染するぞ!と
脳内でアラームが鳴りっぱなしだったのだ。
「対策としては監視衛星の打ち上げ数の増加と、軌道警備のためコルベットやフリゲートといった
軽艦艇の生産と配備といったところでしょうか。空軍や海軍にも成層圏パトロールをさせるべき
でしょう。せっかく核動力戦闘機を与えたのですから、働いて貰いませんと」とオクスナー。
核動力戦闘機とはコア・ブースターのことだ。この世界のコアファイターはガンダムの
コックピットブロックではなく、普通の軽戦闘機である。中身、アビオニクスやエンジンの
違いで様々なバリエーションがあり、連邦空軍や構成各国の州軍が運用していた。
それに融合炉と熱核ジェットエンジンを備えたブースターを装着してビーム兵器が運用可能な
重戦闘機とする、というのがコア・ブースター構想で、これにより空軍は航空機に変形できる
可変MSという現段階では予算がかかり過ぎる計画を諦めてくれた。
まぁ、基礎研究は続けるそうだが。
「アレなら空気と少量の推進材で飛べるから搭乗員の生理的限界まで成層圏をパトロール
し続けられるな。
いっそのこと、ジャブローに残ったシャトル打ち上げ機を空中空母に改造して空で搭乗員の
休憩と機体の整備と補給を行えばいいんじゃないかな?」これは単なる思いつきで頭の体操に
すぎない。
だが、オクスナーは「統合参謀本部から空軍に打ち上げ機を提供する、というのは大きな
政治的アクションになりますな。彼らは張り切るでしょう」とまんざらでもない風だ。
「いや、まずは地球の物資を打ち上げるのが先だよ。空軍に移管するのはそれからでも
遅くはない」と私。ソロモンを落とさない限り地球への直接攻撃は続けられる可能性が高い。
攻撃は最大の防御であり、鉾である宇宙艦隊の使う物資の集積こそ優先されるべきだ。
「まぁ、打ち上げスケジュールを前倒しさせるとしましょう。打ち上げ機の改装にも色々手順と
打ち合わせが必要でしょうし…」とオクスナーも同意する。
そんなことを話していたらオペレーターが緊迫した声で「こちらに接近する大型機1、かなりの
熱量を持っています。モビルアーマーと推定!」と報告した。ヤツか!?ヤツがここに来たのか…
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== 南米 ジャブロー上空
デミトリー
「遂に見えてきたぜ!あのジャングルにこいつの主砲をブチ込めば戦争は終わりだ!」
彼の乗るMA-06Aはミノフスキー・クラフトを搭載し大気圏突入と飛行が可能な機体で
機体前面に一門の大口径メガ粒子砲を備える。もっともジオンでは亡命事件のため
「ミノフスキー・クラフト」とは呼ばれず「反重力機関」と呼ばれていたが。
原作の「08小隊」とは異なり、ジャブロー攻撃用MAは総帥府の裁可のもと開発されたため、
頭部は大口径モノアイを備えた専用設計となっており、外観が異なる。頭部以外は概ね
劇中のアプサラスⅡと同じであり、性能もセンサー性能を除いてほぼ同じだ。
デミトリーはジブラルタルに降下した部隊のすぐ後について突入して彼らが完全には破壊
できなかった超巨大マスドライバーを砲撃し破壊していた。そこから突入時の極超音速を生かして
大西洋を横断し、ジャブローのあるギアナ高地のロライマ山まで2時間弱で飛行してきたのだ。
早速歓迎のSAMが打ち上げられるが、ミノフスキー・クラフトでM粒子を撒き散らすアプサラスに
レーダー誘導ミサイルはシーカーで姿を捉えることができず、あらぬ方向へそれて行く。
赤外線誘導ミサイルはシーカーに敵機を捉えていたが、ミノフスキー・クラフトを出力最大にする
と発生する衝撃波を浴びへし折れるか、信管が作動し自爆した。
「へっへっへ。ミサイルなんぞがこのアプサラスに通用するかよ!オレが敵の司令部を潰して
戦争を終わらせてやるぜ!!」主砲に機体のエネルギーを集めながら、上空から推定される
最も熱量が大きい地点にビームを照射する準備を進めるデミトリー。
地上の連邦軍はビーム撹乱幕を展開しようとするが、ミノフスキー・クラフトの生み出す衝撃波に
たちまち吹き飛ばされる。「無駄!無駄ァ!空気ってのは便利だな!」と勝ち誇るデミトリー。
その数秒後、「死ね!モグラ共!!」気合と共に放たれた大口径ビームが大地に突き刺さり、
キノコ雲が発生する。「やったぜぇ!」デミトリーが勝鬨を上げる。
デミトリーは興奮する傍ら、指は訓練通りにコンソールの上を走り、目はモニターの情報を
逃すまいと動く。
「ん!?」アプサラスのIRセンサーはジャブローの地下施設を直撃すれば発生する筈の大量の
赤外線を探知していなかった。事前の仮想空間における演習ではアプサラスの主砲が直撃すれば、
ジャブローの地下第3層までビームは貫通し、地下施設をその熱量で焼き尽くす筈だった。
ところが、地上にこそロライマ山に新しい火口が出来たかのような大穴が開いているが、
そこから炎が吹き上がることはなかった。直撃時の煙が晴れると確かに岩盤を一層貫いて
いることをモノアイが探知したが、その先は暗視装置を使ってもよく分からない。
「くそっ!別の場所か。なら、炉が爆発するまで撃ち続けてやるぜ!」デミトリーは主砲の向きを
変え、もう一発ビームを放つ、またロライマ山の麓に大穴が開くが、戦果は確認できなかった。
「チックショー!ここもハズレかよ!」デミトリーはイライラしてきたが、機体を数キロ動かして
砲撃を続けることにしミノフスキー・クラフトの出力を上げ移動しようとした。
その時、一条のビームが地上から伸びアプサラス下面の半球を射抜いた。
「な!?」デミトリーが驚く間もなく何条ものビームが半球、ミノフスキー・クラフトに命中し、
アプサラスを浮かせていた機関が破壊されるのと同時に機体は落下を始めた。
デミトリーは訓練通りに脱出シークエンスをなぞり、射出座席で機体の外に放り出された。
そこから背中に背負ったジェットパックを作動させ地上へと降下する。地上に出たらジャングル
に隠れて敵の追手をやり過ごさねばならない。ここを脱出したらなんとかして地球の反連邦勢力に
連絡を付けねば。
訓練を積み、実戦をくぐり抜けた兵士であり、片道特攻の引き換えの様に少尉に任官した
デミトリーだが、潔く死ぬつもりはなかった。こうなったらなんとしても生きてジオンに帰る、
とサバイバルに頭を切り替えていたのだ。
だが、彼が地上に降りた途端に押し寄せたザクの姿を見ると驚愕を隠せない。
「ザク!?鹵獲されたのか?」と思うも「いい子だから、投降しな。悪いようにはしない
からさ」というどこか蓮っ葉な女の声が眼前のザクから流れるとデミトリーは声の主に
心あたりがあるのか「裏切り者シーマ・ガラハウ!この売女が!オレに投降しろだぁ?
おととい来やがれ!殺すんなら殺しやがれ!」とヘルメット内通信で怒鳴った。
「アタシの悪口は勘弁してやるよ。確かにアタシゃ裏切りもんだしね。だが、殺す訳にゃ
いかないねぇ。アンタ、あれだけのことをやっといて楽に死ねるとでもお思いかい?」と
アサルトライフルを向けながらザクの女は凄んだ。
デミトリーは(こいつ、オレをなぶり殺しにする気だ…)と慄然とするもサバイバルキットに
入っていたPDWを構えながら背中に冷や汗が流れるのを感じていた。
先行していたザクに他のザクが追いつきデミトリーを包囲する。デミトリーは少しでもザク
から隠れようと木の洞を探し包囲するザク達の隙を見て移動しようとするが、背後から伸びた
手に突き倒され、腹ばいに倒れると腕をねじ上げられた。いつの間にか何者かに背後に忍び寄られ
制圧されたのだ。「いてて!畜生!」デミトリーの戦争はこの時終わった。
「ふぅ。なんとか切り抜けたねぇ…」私は胸を撫で下ろした。大気圏突入と飛行が可能なモビル
アーマー:アプサラスの実戦投入を当然にガンダム・センチュリーは想定しており、その対策も
立てられていた。具体的にはMAが防空圏内に侵入し次第ジャブロー第一層から人員を退避させ、
第二層以下に設置されたIフィールド発生装置を稼働させる。地上据え付け型のため、大きさに
制限がなく、さらに施設の大電力を流用できるから砲撃が予想されるブロックにMAのビームを
相殺できるだけのIフィールドを何層も展開することができた。
Iフィールドという盾で防いでいる間に地上から狙撃仕様のGMが上空のMAを大型ビームライフル
で狙撃する。GMは背中にパワーパックを背負って大型のビームライフルを稼働させていた。
地上を砲撃するのに夢中だったのか、MAは無警戒でGMの狙撃を受けたようだ。
搭乗員は脱出し、地上に降りたところを自由ジオン軍のシーマに発見され駆けつけた特殊部隊
が制圧し確保した。この奇襲攻撃に参加した生き証人の確保はカードになるな。
私は情報部にMA搭乗員の尋問と寝返り工作を指示した。
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== 月面 グラナダ基地
突撃機動軍司令部が置かれたグラナダ基地の大会議室では、1人の将校によるプレゼンテーション
が行われていた。その将校、情報統括局局長ヒュー・マルキン・ケルビン大佐はきたるソロモン
防衛戦において彼ら突撃機動軍が派遣すべき兵力について自らの腹案を披露していた。
「ハッテ会戦にて我軍は『特別強襲大隊』を派遣致しました。ですが、大隊将兵の健闘虚しく
会戦には敗北致しました。何がいけなかったのか?兵力が少なかったのです!
次なる大会戦には最低でも連隊規模の増援を出さねば、我ら突撃機動軍将兵は堂々とズムシティの
表通りを歩けなくなるでしょう。挙国一致の時局に組織保全のため、戦力を出し渋ったと、ジオン
国民から後ろ指を差されることとなりましょうぞ!」
キシリア・ザビはケルビンの熱弁を聞きながら(確かに戦力を出し渋れば総帥府による介入の
口実にになりかねんな…)と思っていた。
「で、ケルビン大佐。貴官は具体的にはどの程度の戦力を派遣すべきと思っているか?」と
キリシアは彼女の参謀将校に問いを発した。
「私は新しく就役しましたザンジバル級機動巡洋艦を中心とした艦隊とMS一個増強連隊から
なる戦闘集団を提案いたします。旗艦にちなんで『カンプグルッペ・キマイラ』と名付けました。
これは敵がMS大隊を『戦闘団』と呼称しているのにもちなんでおります。
敵にMS一個大隊程度の戦力と誤認させる効果もあります」
ケルビンは現在の主力重巡であるチベないし改チベ級ではなく新型の機動巡ザンジバル級を
派遣すべし、と言っているのである。
「ザンジバル級機動巡に随伴する軽巡には推進材タンク付きのブースターを装着し、艦隊全体
でも従来の編成の艦隊とは比較にならない機動力を発揮します。ソロモン防衛戦で勝利できれば、
意気揚々と月に凱旋、万一要塞が陥落したとしても機動力に優れたザンジバル級をもってすれば
貴重な戦力と戦訓を無事に持ち帰ることが可能となります」大佐はソロモン要塞が陥落しても
機動巡なら逃げてこられる、と言っているのだ。長髪にサングラスというケルビンの風体のせい
か、プレゼンはますますもって胡散臭いものになっていた。
(また、ドイツ語か。これが無ければ仕事のできる男なのだが…)部下のドイツ被れにキシリアは
辟易としながら、
「艦隊はザンジバル級で編成するとして、肝心なMS、MA隊の編成はどうなっているのだ?」
と下問する。ことジオン軍においては艦艇などMSやMAを戦場に運ぶバスに過ぎない。
ザンジバル級が腹の中に抱える艦載機こそが主力なのだ。
「MSは月面での量産が始まりましたMS-09ドムを投入します。既に『黒い三連星』
ガイア大尉の特務小隊とジョニー・ライデン大尉が指揮する中隊では慣熟訓練が始まっており、
ソロモン戦でのお披露目となりましょう。他にも実戦で戦果を上げたパイロット数十名がキマイラ
に参加予定です。重MS連隊96機の投入は宇宙攻撃軍の度肝を抜くでしょう。
勿論、敵の度肝もです。
さらに戦艦並みの火力を誇るMA-05ビグロを12機投入可能であります。こちらは既に
『ディアーナの矢』作戦で実戦に参加しており、赫々たる戦果を挙げております」
「『黒い三連星』とライデンを投入するか。エースが好きなドズル中将は喜ぶであろうな。
ところで指揮は誰が執る?貴官が率いるのか?」キシリアは指揮官について聞いた。
「アンリ・シュレッサー
かの御仁ならばこの遠征任務を見事に果たせることでしょう。不詳自分も参謀として参陣する
つもりでおります」とケルビン大佐。既にグラナダへと帰投したシュレッサーと話はついている、
と耳打ちする者があった。
(まぁ、私に話す時点で大筋は決まっているのであろうな)とキシリアは思いつつ、傍らの
ケラーネ准将に「お前はどう思う?宇宙要塞での実戦は今後の我軍に欠かせぬものと思うが」
と問うた。准将は「ルナツーを攻める際にも役立ちましょうが、その後も考えますと
必須でしょうな」と際どいことを言った。キシリアとは文字通り子供の頃からのつきあいである
ユーリ・ケラーネにはこれを言えるだけの実力と実家であるケラーネ家の権勢があった。
この辺はあくまで職業軍人であろうとするノイエン・ビッターとは立ち位置が違っている。
「ビッター少将、貴官の意見を聞きたい」とキシリアはMS旅団を率いるビッターに下問した。
アフリカ旅団から引き抜いて『ディアーナの矢』作戦に投入した戦力をそのまま横滑りさせると
して、ケルビンの言う「重MS連隊」を編成するにはさらに人員を引き抜かねばならない。
「ソロモンへの援軍は出さねばなりませんし、出すならば半端な戦力では意味がありません。
ソロモンが落ちればこのグラナダとて危うくなるのですから。ただ、月にいる敵に我が軍の
陣容が薄くなっていると思われれば、またグラナダが危機に陥ります。限定的な攻勢に出る
必要があるやもしれません」と重々しく返答した。
実のところ、ケルビン大佐は突撃機動軍の重鎮たるビッターとも既に戦力の融通について
根回しを終えていた。連隊長格のヨハネス・オイゲン
麾下のMS大隊長としてランス・ガーフィールド少佐を参加させることで話が付いていた。
ビッター、ケラーネの実戦部隊を率いる両名のいささか形式めいた同意を以て
宇宙要塞ソロモンへの『カンプグルッペ・キマイラ』の派遣が決定された。
この立役者たるヒュー・マルキン・ケルビンはサングラスをずり上げながら
(やっと、スタートラインだ。「対NT部隊構想」の…)と内心で呟いていた。
35話でございました。
ギレンの秘策「地球奇襲作戦」が実行され、地球から物資を打ち上げる手段が
だいぶ限られることとなりました。
ギニアス・サハリンは夢であるアプサラスによるジャブロー攻撃がなされたものの、
ジャブローは陥落しませんでした。
果たして彼らの次の手は何なのでしょうか。
突撃機動軍は「キマイラ隊」を編成しますが、この物語では連隊規模になっています。
「ジョニー・ライデンの帰還」では未だ謎多き人物のヒュー・マルキン・ケルビンですが、
本作ではマ・クベの代わりにキシリアの謀臣として活躍させたいと思っております。