・やっぱり双子設定は無理があったんや!(確信
・こまけぇこたぁいいんだよ!(開き直り
今は戦乱の世。自分の身程度は守らねばと一刀は愛紗に稽古をつけてもらっていた。
「隙あり!」
「無い!」
「痛ぁ!?」
攻撃の機会を見つけ攻勢に出た一刀だったが、あっさりといなされ愛紗に頭をどつかれる。
「な、何で!?」
「隙に見えるのは誘いに決まっているだろう。そもそも一刀程度に見抜かれる隙など存在しない」
「言い切った!?」
自信満々な愛紗に思わずつっこむ一刀。しかし相手は後に軍神と呼ばれる人間である。言ってることは過信でも何でもなく事実なので性質が悪い。
「だが基礎はできているようだし、目が良く思いきりも良い。あと十年も鍛練を続ければ良い将になりそうだ」
「十年かぁ、長いな」
一刀とてそれなりに武の心得はあるが、所詮平和な日本で身に付けたもの。命の取り合いをするには心許ない。
何よりこの世界の人間は、非常識すぎて現代日本人にはまず太刀打ちできない。炎出したり凍らせたり雷落としたりするのがデフォルトなのだ。
せめてビームが撃てないと活躍は難しいだろう。
「撃てないから!?」
「いきなり何だ!?」
謎の電波を受信し思わずつっこむ一刀。どっかのナイスガイのように苦労人フラグが立ち始めている。
「い、いや。何でもないです愛紗さん」
「そ、そうか。しかし私たちは姉弟の契りを交わしたのだ。『愛紗さん』などと畏まらなくて良いぞ」
つい丁寧に話してしまった一刀に、愛紗は苦笑しながら言う。
「『お姉様』と呼べ」
「すんません。義兄弟の件考え直して良いですか?」
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「な、何故私を姉と呼ばない一刀!?」
「いや雲長は見た目からして『兄者』って感じだけどさ、愛紗はあんま姉っぽく感じないし」
あと可愛いし。そう一刀は思ったが、口に出したら人的被害を出す勢いで化学反応が起きそうなので口をつぐむ。
「た、確かに兄者は頼りになる人だが、私だって兄者と同い年だぞ!」
「マジで!?」
あの髭が素敵なダンディーと同い年と聞き、一刀は驚愕する。
「双子だからな。因みに玄徳様と桃香様も双子だし、翼徳と鈴々も双子だ」
「どんな確率だ……あれ?」
何か違和感を覚え一刀は首を傾げる。
玄徳と桃香が双子。これは良い。見た目からしてもあまり違和感はない。
翼徳と鈴々が双子。……これだ。あのおっさんとロリっ子が双子など、初見で見抜ける人間が居るのだろうか。
「あれ、でも鈴々は俺のこと『お兄ちゃん』て呼んで……」
「よう一刀の兄者! 何難しい顔してんだ」
「……」
え? 年下? まさか。いや、しかし。
違和感に悩んでいたら、髭面のおっさんに兄と呼ばれる更なる違和感。
しかも後に諸葛亮兄妹や鳳統兄妹まで現れたので、そのうち一刀は、考えるのをやめた。