東方博麗子伝   作:疾風海軍陸戦隊

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終わらない冬

とある冥界の地で幾つもの魂が漂う空間の中に大きな桜の木があった。

その桜の名は「西行妖」。た多くの人間の精気を吸った妖怪桜であり、幻想郷でも最高クラスの力を持つ八雲紫ですら手出し出来ないほどの力を持っていたさくらだが、今は花をつけることもなく静かに冥界を漂う魂を見ているだけだった。

そんな桜のもとに二人の人物が立っていた

 

「幽々子様・・・・・準備が整いました。すべて手はずとおりです」

 

銀色・白色の髪をボブカットにし、黒いリボンを付けた少女がピンク髪のミディアムヘアーに水色と白を基調としたフリフリっぽいロリィタ風の着物を着た女性に言うと、その女性はふふと笑い

 

「ふふ・・・・・始めましょう。命ある者の訪れぬ暗き地で・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さくらがフランと出会って半年が過ぎようとしていた。幻想郷の季節は春・・・・・と言いたいところだが、あたり一面雪景色。とても春とは思えない世界観であった。

そして雪の降る中の博麗神社ではとある小さな事件が起きた。それは・・・・・

 

 

「ごほっごほっ!」

 

「完璧な風邪ね」

 

そう、さくらが風邪をひいたのだ。初めての幻想郷での雪ではしゃいだまではよかったのだが、結果は今この通りな状態になっている

風邪をひいたさくらに霊夢はさくらの額に水で濡らした手拭いを乗せ、体には厚い布団をかぶせてあたりには火鉢やらで部屋を暖め、そしておかゆを食べさせた後、自分で調合した風邪薬をさくらに飲ませ看病していた

 

「お母さん・・・・ごめんなさい」

 

「何が、ごめんなの?」

 

「迷惑掛けちゃって……」

 

さくらがそう謝る。さくらはなるべく霊夢に迷惑をかけないように気を使っていた。だが寒い季節に神社で遊びすぎたうえ風邪をひいてしまい今現在、霊夢に看病されている。さくらは自分が風邪をひいたことで母親である霊夢に迷惑をかけたと思っていたのだが・・・・・

 

「お馬鹿」

 

「あうっ」

 

霊夢はさくらのおでこに軽いデコピンをした

 

「そう思うなら早く治しなさい」

 

「うん・・・・」

 

「それじゃあ、お粥は食べたわよね?」

 

「うん・・・・」

 

「薬も?」

 

「苦かったけどちゃんと飲んだ」

 

「よし・・・・・じゃあ、私は隣の部屋にいるから何かあったら呼びなさい」

 

「わかった・・・・・」

 

そう言うと霊夢は軽くさくらの頭を撫でると、立ち上がり隣の部屋に通じる襖をあけてこたつの中に入る。そして霊夢はじっと隣の部屋に耳を傾けるとさくらの寝息が聞こえた

どうやら眠ったようだ

 

「まったくあの子ったら・・・・」

 

お茶を飲む霊夢

 

「『ごめんね』と謝るから何かと思えば、家族は迷惑掛けて当然なのよ・・・・」

 

そう呟きお茶を飲み、そしてみかんを食べると霊夢。すると・・・・

 

「よっ霊夢!そこらへんで氷の妖精を捕まえたぜ!」

 

とそこへ魔理沙がチルノを連れてやってきた。チルノは魔理沙にまるで子猫のように襟首をつかまれ宙ぶらりんの状態になっているためか表情は不機嫌だった

 

「あ~いらっしゃい魔理沙。それと大声出さないで、さくらが今寝たばかりなんだから」

 

「ああ、ごめんごめん。それよりも霊夢。もう春なのにこの雪景色!冬の妖精やら妖怪やら!これは異変だ!すぐに解決しに行こうぜ!

 

「は~な~せ~~~!!」

 

魔理沙がそう言うと魔理沙に捕まっているチルノはバタバタと暴れる

 

「今年は春がまだ遅いってだけよ・・・・去年も残暑が続いたでしょ?あれと同じよ」

 

「そんなわけないだろ!」

 

「うわっ!?」

 

そう言うとの同時に魔理沙はチルノを遠くに投げ飛ばし、チルノは雪山に突っ込んでしまうが魔理沙は気にもせず霊夢に

 

「これは異変!きっとどこかに犯人の妖怪がいるはず!異変解決!妖怪退治が巫女の仕事だろ!!」

 

と、そう言うと、霊夢はお茶を飲み

 

「悪いけど、今はそう言う場合じゃないのよ」

 

「場合じゃないってどういうことだよ!」

 

霊夢の興味なさげな言葉に魔理沙は強く彼女に訊くと霊夢の部屋の隣から咳をする声が聞こえた

 

「ん?・・・・この声ってさくらか?もしかして寝てるってことは風邪をひいているのか?」

 

「そうよ。今はあの子の看病をしないといけないし、それにこういう時こそ母親である私が傍にいてあげないとね」

 

そう言いちらっと桜のいる部屋に通じる襖を見る、今霊夢が桜に対し母親らしいことをできるのはこれぐらいだから、それに今出て行ったらきっと寂しがるから、彼女はなるべく、さくらの傍にいたいと魔理沙に言うと魔理沙は

 

「事情は分かったぜ。いいぜこの異変は私だけで解決してやるからさ!」

 

事情を知った魔理沙は頷く。魔理沙もさくらのことは弟のように思っており、霊夢の気持ちも理解できた。そのため魔理沙は霊夢の代わりに異変を解決すると言い出した

 

「悪いわね魔理沙」

 

「いいって、いいって。じゃあ、行ってくるぜ、さくらによろしくって伝えておいてくれ」

 

そう言うと、魔理沙は箒にまたがり、空へ飛び、異変についての手掛かりを探しに行くのだった

 

「も~バカバカバカバカバカ!!」

 

そして飛び立つ魔理沙に先ほど魔理沙に強制的に連れていかれ、挙句の果てには雪山に歩降り投げられたチルノは木の上で魔理沙に悪態ついていたが、足を滑らせ、また雪の中に落ちて行った

 

「・・・・・・」

 

そして霊夢は飛び立った魔理沙を見て静かに障子と襖を閉めるのだった

 

 

 

ヒロインは誰が良い?

  • フランドール・スカーレット
  • 十六夜咲夜
  • 霧雨魔理沙
  • 博麗霊夢
  • 幻想郷全員
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