一週間後、茜色や黄色に染まった木の葉がひらりひらりと舞う日、そんな博麗神社に小さな子供が箒を履いて神社をきれいにしていた。そうそれが僕だ
「よし。だいぶ集まった・・・・・・」
少し重い箒を必死に持ち汗を拭う僕。そして僕は集めた落ち葉の山をじっと見ていた
「・・・・・・」
これジャンプして遊んだら楽しそうだな・・・・・そう言う目で見ていると
「さくら。それ、これから焼き芋を焼くのに使うから飛び込んで散らかしちゃだめだからね。それ以前に散らかしたら怒るわよ?」
「し、しないもん!僕絶対にしないもん!」
「ふ~ん。そうかしら?」
博麗霊夢は僕の目をジト目で見ている。僕は慌てながら目を逸らしている
「ほ、ほんとだよ?」
「・・・・・・まあ、いいわ」
「(ほっ・・・)」
「でも・・・・・もし、落ち葉にダイブしちゃたらどうなるかわかるね?」
「はい……(ガタガタガタ)」
僕は耳元で、そう囁かれた。よかった・・・・・やんなくて。もし、やっちゃっていたら怖いお仕置きが待ってたかも・・・・・
「まあ、それはいいわ。さくら。台所からお芋を取ってきて。私は火をつけるから」
「うん。お母さん」
そう言い僕は台所へと走るのであった。僕の名は博麗さくら。え?女の子みたいな名前?よく言われます。でも僕にとってこの名前はお母さんがつけてくれた大切な名前だから・・・・あ、お母さんっていうのはさっきの巫女さんで僕はその人の養子です。
え?なぜ僕があの人をお母さんって呼ぶのかって?それは一週間ぐらい前に戻るんだけど・・・・・・
時は遡り、一週間前、
『お父さんお母さん止めて!!痛い!痛いよ!!』
『うるさいっ!お前さえ生まれてこなければ!!』
『この失敗作!!なんで生まれたんだ!!お前さえ!!お前さえいなければ!!』
激しく僕を床や壁に叩き付け殴る蹴ることを繰り返す本当の両親。僕は痛くて痛くて苦しかった・・・・なんで僕はこんなに痛い思いをしなければいけないの?僕が悪い子だから?いらない人間だから?まだ幼い僕にはわからなかった。ただ僕は泣き続け二人の暴行に耐えるしかなかった。そして家を出てあの神社で眠っていたあの日。僕は不思議な温もりを感じた
「(暖かい・・・・・)」
身が裂けるような寒さから急にまるで暖かい太陽な温かさを感じた僕は目を開ける。そこはさっき僕が寝ていたはずの神社だけど。なんか周りが奇麗になっているし、蜘蛛の巣も床の穴もなくなっていた。そしてまるで誰かが住んでいるかのように部屋が暖かく、そしてなぜか僕は固く氷のように冷たい床の上じゃなくて温かく厚い布団の中で寝ていた。
「ここ・・・・・・どこ?」
僕が首をかしげると
「あ、やっと目が覚めたわね」
と、赤い服を着たお姉さん?が入ってきた。あの服って確か・・・巫女さん?ていうんだっけ?
「ここは・・・・・」
「ここは博麗神社よ。それよりあなた三日間も眠っていたけど。大丈夫?酷い痣とか切り傷があったけど?何かあったの?」
少しぶっきらぼうにそう言う巫女お姉さん。お姉さんの質問に僕は俯き黙る
「・・・・・ま、いいわ。大方、悪戯妖精にでもいじめられてたんでしょ?て、言うよりあなた見たところ外来人ね」
がいらいじん?外国人のことかな?
「僕外国人じゃないよ?日本人だよ?」
「にほんじん?・・・・・まあ、ともかくその反応から察するに、幻想入りね」
「?」
聞きなれない言葉に僕は首をかしげる。すると巫女のお姉さんは
「わからないって顔ね?まずここは、幻想郷という場所なの。アンタは幻想郷に幻想入りした訳。簡単に説明すると主に地上で忘れられたものがここに来る場所なの」
「???」
余計に訳が分からなかった。確か僕は廃墟同然の神社で寝てて目が覚めたら普通の神社で布団で寝ていた・・・・・・つまり・・・
「ここは天国で・・・・僕、死んじゃったの?」
「なんでそう言う解釈になるのかな・・・・・まあ、あながち間違ってはないと思うけど・・・・子供には難しすぎたかしら?」
僕の言葉にお姉さんは頭を抱えて悩んでしまった。たぶんここは天国じゃないらしいけど地獄でもないみたいだってお姉さんの頭に角とかないもん
「まあ、いいわ。たぶんあなたはここに迷い込んじゃったらしいみたいだからすぐに外の世界に帰してあげる」
「っ!!」
お姉さんがそう言い立ち上がろうとすると僕は思わずその人の袖をつかんでしまう
「な、何よ・・・・どうしたのよ?あなた帰りたいんじゃないの?」
「・・・・・・・」
「(・・・・怯えている?)」
お姉さんはこの時、僕が怯えているのに気づいた。僕は帰りたくはなかった、家に帰ったらまたあの思いを繰り返す。だけど僕には他に行く当てはない。もしかしたらここなら僕の居場所があるかもしれない。たとえここがあの世でも忘れ去られたものが集う場所でもいいここに残りたい。その時の僕はそう思った。すると巫女さんはため息をついて
「まあ、いいわ。別に強制じゃないし、
「いいの?」
僕は生まれて初めて花が咲くような笑みを出す。
「いいわよ。後、住むならここのほうがいいわね。下手に放りだして妖怪たちに襲われでもしたら目覚め悪いし、でも住むからには働かざるもの食うべからず。ここに居たいならちゃんと仕事をする。いいわね?」
「うん!!」
僕は頷くとお姉さんは
「そう言えば自己紹介がまだだったわね。私は博麗霊夢・・・・・あんたの名前は?」
「なま・・・え?」
「そうよ。あんたの名前よ。名前くらいあるでしょ?」
「名前・・・・名前・・・・・・あ!」
「あるのね。何て名前?」
「うん。「お前」」
「それ、名前じゃないわよ」
「出来損ない」
「違うわね」
「失敗作・・・・・」
「だからそれも名前じゃないわよ!全く誰よそんなひどいことを言う人は?」
「お父さんとお母さん・・・・・」
「・・・・はぁ~あんたの怪我の理由少しわかっちゃったわ。全く酷い親ね。名前がないと不便だし・・・・よし!じゃあ、あんたはさくらよ!」
「さく・・・ら?」
「そう、さくら。春の咲く花のあの桜よ。苗字は‥‥私のを使いなさい。だからあんたの名前はこれから博麗さくらよ!」
「さくら・・・・さくら・・・さくら!!」
僕はその名前を嬉しそうに何度も言った。そして霊夢さんは
「それじゃあ、ここに住むならそんな汚い恰好じゃいけないから風呂に入りなさい。今いれてあげるから」
「うん。ありがとうお母さん!」
「お?お母さん?」
僕がお母さんって言うと霊夢さんはいきなりの僕の言葉に驚く
「うん・・・・・なんかお母さんのような感じがしたから・・・・・・だめ?」
「(っ!?めっちゃ可愛い!!)」
少し涙目の上目遣いの僕の言葉に霊夢さんは顔を少し赤くし
「こ、コホン・・・・・ま、まあ悪くはないわね・・・ちょっと複雑だけど。今回だけ特別よ。お母さんでも何でも好きに呼びなさい」
「うん!ありがとうお母さん!」
僕がそう言うと霊夢はまた顔を真っ赤にすると・・・・・・
「お~い!霊夢!!遊びに来てやったぜ~」
と、そこへ金髪の白黒した服を着たお姉さんが突然入ってきた。するとそのお姉さんは僕を見る
「・・・・ん!?お、おい・・・霊夢お前まさか・・・・・」
と、驚いた表情をした瞬間
「大変だぁー!!霊夢のやつに隠し子がいたぞぉー!!!」
「ちょ!?待ちなさい魔理沙!!」
そう言い飛び出した魔理沙と呼ばれたお姉さんをお母さんは顔を真っ赤にして追いかけるのであった。
そして現在
「ほら、さくら。お芋が焼けたわよ。食べましょ」
「うん♪」
僕とお母さんは今、集めた落ち葉で焚火をし、そして僕の持ってきた芋を使って焼き芋を焼いていた。そしてお母さんは
「ほら、熱いから気をつけて食べなさいよ」
「うん!」
そう言い僕はお母さんに大きい焼き芋をもらうと、僕はお芋を半分にして少し大きい方をお母さんに渡す
「はい!!お母さん半分こ!」
「え?私のはあるから。さくら食べなさい」
「でもお母さんのお芋焼きあがってないから、半分こ!」
「そう…じゃあ、貰うわね。ありがとう。さくら」
「えへへ♪」
僕はお母さんに頭をなでられて思わず笑顔になる。そしてお母さんも少し微笑み僕が挙げた半分のお芋を食べる。
この日の幻想郷はいたって平和であった
ヒロインは誰が良い?
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フランドール・スカーレット
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十六夜咲夜
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霧雨魔理沙
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博麗霊夢
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幻想郷全員