どんな卍解でも藍染様なら使いこなせると思うの   作:ブライゼナーガ

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卍解 雀蜂雷公鞭

「雛森ィィィィィ!!」

 

日番谷の叫びも虚しく、藍染の攻撃を受けた雛森の体は空気に混じり消えていった。藍染は冷徹にその様を眺めながら自らの始解についてこう語った。

 

「最初の一撃で標的の身体に刻まれる死の刻印「蜂紋華」にもう一度攻撃を加えることで必ず相手を死に至らしめる「弐撃決殺」。それこそ私の始解、雀蜂の能力だ」

 

「尤も私は、初撃と二撃目はほぼ同時に打ち込むことが可能なわけだが」

 

その言葉を聞き死神達に戦慄が走る。藍染に対して近接戦闘は危険、そう判断した総隊長は全ての死神に命令を下す。

 

「!! 全員藍染から距離を取れ! 遠距離攻撃で奴を仕留めよ!!」

 

死神達は能力で遠距離攻撃できる者は斬魄刀で、そうでない者は鬼道、仮面の軍勢達は虚閃で一斉に攻撃しようとした。

 

「お前の始解なんぞ距離さえ取っちまえば、何も怖くないわ!」

 

そう言った猿柿ひよ里に対し、不敵に笑いながら藍染はこう答えた。

 

「ふ、愚かな者たちだ。この状況こそ私の望んだ展開だとなぜ気付かない?」

 

「なん……だと……」

 

 その発言を聞きながら狛村は以前藍染と戦った時のことを思い出していた。

 

(確かに藍染は九十番代の鬼道を詠唱破棄で唱えることができる……そうか!! 始解を見せることで相手が離れたところを鬼道で攻撃してくるのがやつの策か!!)

 

「狛村隊長、君はこう考えているのかな?『始解を使い、遠距離戦闘に持ち込み、遠距離から鬼道で攻撃してくるつもりか?』とね」

 

「!!」

 

自分の思考を読まれた狛村に動揺が走る。藍染は気にせずに話続ける。

 

「その推察は半分正解で半分外れだ。確かに始解を使い遠距離戦に持ち込みたかったのは事実だ。だが、私の遠距離での攻撃手段は鬼道ではない。

 

もっと恐ろしいものだよ」

 

そう言うと右手に持った雀蜂を前に掲げながら解号を唱えた。

 

「卍解 雀蜂雷公鞭」

 

藍染の右腕に巨大ミサイルが装着された。

 

「この卍解は重くて少し動きづらくてね。君たちが私の周りから離れたことでようやく使えるようになった」

 

それを見た死神達は藍染に一斉に先制攻撃を仕掛ける。

 

藍染は雀蜂雷公鞭から閃光を放つ。

 

「馬鹿な……」

 

雀蜂雷公鞭から放たれた攻撃は死神達の出したあらゆる攻撃を呑み込みながら前へと進んでいった。

 

そんな中一人雀蜂雷公鞭の攻撃の前に出たものがいた。

 

「双魚理!!」

 

(駄目だ規模が大きすぎて、はね返、せない……)

 

そして浮竹は雀蜂雷公鞭の波動の中に消えていった。

 

「浮竹……」

 

しかし浮竹の死に意味はあった。双魚理は跳ね返すことはできなかったが何とか浮竹の命と引き換えに受け止めることに成功したのだ。

 

「流石は浮竹隊長と言っておこう。相性差はあったとはいえ、私の雀蜂雷公鞭を受け止めるとはな。さて、

 

二撃目はどう受け止めるのかな?」

 

そう言うと藍染は再び雀蜂雷公鞭の砲撃を放った。

 

「なん……だと……」

 

雀蜂雷公鞭の砲撃が浮竹の死に動揺した死神達を襲う。雀蜂雷公鞭の砲撃は二撃で終わらず、何発も何発も打ち込まれていった。

 

雀蜂雷公鞭の攻撃が来る度に一人、また一人と消えていく死神達。

 

徐々に絶望にのまれていく皆の士気を高めるため、総隊長は大声を張り上げた。

 

「臆するな!! あれだけの破壊力だ。恐らく霊力の消耗も相当のはずじゃ!! いずれ奴にも限界が来る! !」

 

余裕からかそれをあっさりと肯定する藍染。

 

「その通りだ。私の雀蜂雷公鞭は霊力の消耗が激しくて無限に撃つことはできない。そう……精々後300発が限度と言った所かな?」

 

「なん……だと……」

 

その言葉は死神達を完全な絶望に呑み込むには十分であった。

 

しかし絶望に呑み込まれかけていく者達の中にもまだ希望を持っている者達がいた。

 

「そんなら、てめえがもう一発打つ前にぶっ飛ばせばええ言うことやな!!」

 

猿柿ひよ里はその向こう見ずな性格が功を奏し、臆せず藍染に突っ込んでいたのだ。だが……

 

「フ」

 

藍染はひよ里に視線すら向けず雀蜂雷公鞭の砲撃を放つ。そしてその反動を利用して後ろに飛んだのだった。

 

「猿柿君、君の思考は概ね正しい。君達はその思考にもっと早く、私の砲撃が始まる前に気付けば……まあ、万にひとつだが勝てる可能性もあった」

 

藍染はこう言っているが、それをさせなかったのもまた藍染である。雀蜂という脅威をちらつかせることで相手から接近戦の選択肢を奪っていた。

 

「そして気づいているかい?君は今、私の射線上にいることに」

 

ひよ里は雀蜂雷公鞭の攻撃に呑み込まれていった。

 

そこからは戦争ではなく殲滅と言う言葉が正しかった。雀蜂雷公鞭を打つ度に一人、また一人ときえ、そうして生き残った最後の死神である総隊長も、雀蜂雷公鞭を5発程打ち込み塵となっていた。

 

藍染の周りはすでに焼け野原となっていた。

 

「少し……やり過ぎたか。まあいい、空座町に進軍しよう」




雀蜂雷公鞭

使い勝手の悪い卍解として有名ですが、相手の見えない所で卍解して、見えない所から射撃する暗殺者方式とか、大前田が相手の動きを封じた後大前田ごと射殺するマユリ方式を取るなら間違いなく強い卍解。

ただブリーチではできないので、やはり使い勝手が悪いです。
しかしそれは卍解単体で見たらの話で、単純な1vs1で考えても、雀蜂の弐撃決殺を恐れ遠くに離れた相手を一方的に射殺することのみ考えれば、これ以上に理想の卍解は有りません。

また雀蜂の弱点である
・霊圧が高くて雀蜂の能力が効かない(藍染)
・相手にそもそも触れることができない(バラガン)
これらの相手に攻撃が通じる可能性のある卍解ということを考えると、始解との相性はかなり良いです。

連射についてですが、原作でも(無理していたとはいえ)一日2発打ってた辺り、本人の力量によっては連射も可能だと考えました。
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