という訳でいざ鎌倉! ぶらり途中下車はせず着いたのは咸陽です。何をとち狂ったのか制作陣により徹底的に作り込まれたこの都市はウィッ〇ャーのノヴィグラドやアサ〇リの大都市並みのボリュームがあります、すげぇなおい(たまげる)
【大きい! 凄い!】
「人が多いから離れるなよ玲守」
イケメンと二人でおて手繋いでやって来ました。余計な荷物かと思いきや結果的には良かったかもしれません。レズちゃんは魅力値高めなので「イイ体してんねぇ」とそこら中のホモやお姉さま方に話しかけられますが、「へぇー。玲守に求愛するなんて身の程知らずなHMがいたんだ」というイケメンバリアーによりイベ回避できました。やっぱ顔だな(ペッ)
「ほら、手。迷ったら間に合わなくなるぞ?」
【迷わないもん】
RTAで秦国プレイをやり込んだ私が迷う訳がありません。勿論最短のルートで宮殿まで向かいます。え、他の大都市も当然やり込んでるって? ……知らない子ですね(脂汗)
【夢気分~】
「あ、おい! 道分かってないだろお前!!」
イケメンの手を引いてカカッと目的地まで向かうと論功行賞です。ノンケから貰った礼服を忘れずに着ておきましょう。間違っても襤褸の服なんかで行かないように。あれは大王を始めとするお偉いさんとオホモ達だから許されただけで、このゲームだと普通に叩き出されます(3敗)
『これより論功行賞を始める! 趙や韓との戦が予断を許さないため簡略的ではあるが、此度の国の窮地を救った者たちへ大王様より祝いの言葉と剣を授与される』
「いいか、名前呼ばれたら前にでて跪いて『ありがたく』だぞ」
【分かってるもん。粋面は煩いなぁ】
「いや、ホントマジで頼むぞ玲守。信じてるからな!」
【信じてる人はそんなこと言わない】
ここら辺は飛ばせないのでオートでいいです。トイレに行くのもいいですが金を貰ったらやることが沢山あるのでここでチャート確認をしておきましょう。咸陽は滅多に来ないので来るときについでに色々買い物するのは通常プレイでも基本ですね(田舎のジャスコ感)
『次! 長年秦を侵略し、非道の行いを行ってきた趙将 万極を討ち取った千人将 玲鵬隊 玲守! 前へ』
【ア、ハイ】
「おぉ! あの憎き万極を!」
「知らん名だな。何処の貴族か」
「可憐だ……」
「玲守…歩き方がフワフワしてるんだが……」
『玲鵬隊 玲守には2千人将への昇格に加え爵位昇級と金500に宝物10点。また所有している領土の周辺の地を与える』
んあ゛?(濁音) 宝物10点はやりましたね! 万極以外にもシコシコと首を稼いだ甲斐があります。まぁ、序盤ということもあるのですが趙の侵攻は結構評価甘めです。実情はメタクソにやられた戦を戦果を大々的にすることで誤魔化すっていう本音と、万極っていう秦からしたら本気で頭悩ましてた存在を討ち取ったということでボーナス盛り盛りですね(満面のHM笑み)
『玲鵬隊 玲守。大儀であった』
【有り難く】
はい、これで論功行賞は終わりです。後で貰った宝物ガチャを開いたら速攻で換金しに行きます(キャッシュ感)
『この後は儂が宴を用意した。戦後故救国の英雄たちに相応しいと言える程大きくはないが、料理と酒は格別のものだ。存分に楽しんでくれ、ワッハッハ!』
呂不韋や大王の政治パフォもあるのでしょうが、とりあえず宴までは強制なので出ましょう。今後は戦後の宴会がこの様な形に変わることも多いです。
また咸陽という国の中心なだけあってここで集まる人材の質は今までとはダンチです。それに伴って非常に高価ですしこちら側に求められる条件も高いですが。私は金銭的にも選別するタイム的にもやるつもりはないですが、通常プレイならば人材集め目的で食客に声をかけるのもいいでしょう。
【うまい! うまい!】
「あーうまい。北方の異国料理や酒まであるのか。凄いなぁ呂不韋丞相は。玲守、こっちのも食べるか?」
【うん!】
豪華な宴でレズちゃんとイケメンのコンディションがゴリゴリ高まっていきます(意味深)。いやー流石は呂不韋です、やっぱ金がある男は違うなー、憧れちゃうなー(権威の奴隷感)
ちなみにこの時にはもうワイン等は中華で飲まれていたらしいですね。ワインすげぇ(小並感)
「失礼。貴殿が玲守殿か? 此度は実に見事な戦働きだったと聞いた。そのような可憐な身で大したものだ。同じ将同士、是非話し合いたいのだが……」
お、来ましたね。宴会ではレズちゃんの魅力ホイホイで色んな連中が声をかけてきます。軍人、食客、官僚……色んなホモがいますが基本はスルーかイケメンバリアーです。RTA的に無駄な時間は一切使えません。大人しく「うまい!」してましょう(まいう~)
「なんと無礼な……」
私が求めているのは真に高貴なる者のみ!(相手の位を見ながら)。引き続きイケメンによる「玲守がHM以外の誰かに目を向けるのが許せない」状態を続けましょう。おい、イケメン! ワイン飲んでねーで働けや!!
「やっば、この酒やっば! ……あ、本命がやって来たぜ玲守。ありゃかなり"持ってる"」
お、そうだな(同意)。相手が来たら悠然と構えます。レズちゃん暴れんなよ暴れんなよ(懇願)
「グフフ……貴殿が玲守殿かな?」
「少しお話よろしいかな、お嬢さん。いいカラダしてんねぇ」
「フッ。貴様が農民出の成り上がりか? 道理でねぇ」
やって来たのは権力と財力を持ち合わせた名士、つまりお偉いさんです。この時点で一定度の位や爵位、または何らかの権勢を持っていたりすると自らの派閥に取り込むべく彼等がやってきます。ぶっちゃけると大王派と呂不韋派です。彼等がまだバチバチやり合ってる頃だとこの様にイヤらしく接触してきます。なので全力で媚を売りましょう(魅力ゴリ押し)
彼等に気に入られるとお金配るおじさんと化して資金援助してくれます。まぁ貰った分だけ派閥に取り込まれて、後々反対側の派閥の人間と敵対したり嫌がらせをされたりしますが、このRTAではそこまで行くことはありません。とりあえず派閥を気にせず貰えるものを貰う為に全力で尻尾を振ります。喉乾いた……喉乾かない? こんな感じで気を遣って会話を弾ませます(TON感)
【実は…領地の経営も上手くいってないし、軍を保つのも難しくて……お金が足りないんです】
若くお金が無い感を必死に出します(若くお金が無い感)。こうすると上手く行けば「金か!? 金が欲しいのか? このイヤしんぼめ!!」とお金をくれます。レズちゃんは知力、教養共に会話スキルが絶望的ですが魅力値でゴリ押すので大丈夫です(確信)
「あっそ(作法が人を作る)」
「ないわぁ(どうして兵子などと共に語れようか)」
「そら(その知力と教養じゃ)、そう(クッソ自尊心高い名士を説き伏せられる訳がない)なるよ」
失敗しました(憤怒)
クッソ下心見え見え風のおっさんすら釣れませんでした。彼等名士や官僚なんかの文官は力が強ければ強い程こちらにも相応の教養や弁舌を求めてきます。政治屋の彼等からしたら武一辺倒の脳筋とか引き入れるだけ損という見極めですね。「教養のない武官などと話す舌は持たん!」、そんなモラハラ。悲しいかな、それがこの時代のデフォです。まぁ今のところレズちゃんはクッソ田舎の脳筋領主ってだけですし、魅力だけじゃどうにもなりませんでしたよ……
ま、レズちゃんのステ的にこの結果は想定していました(すっとぼけ)。イケメンのフォローもあるし、時間も殆ど使わないのであわよくば金策による時短が出来るので試しただけです。そもそもこのような運要素で時短を計るのは私のスタイルじゃありません。正攻法、知恵と実力による創意工夫が私の正攻法なのです。
ん? レズちゃんが振った男が……おい、そこのお前今オレを笑ったな? ちょっと表出ろや(メンチビーム)
「失礼。論功を受けた玲守殿でよろしいだろうか?」
なんだ!? もう宴は終わりだ終わり! レズちゃん倍速してお家帰る!!
「失礼ながら先程の話が耳に入ってしまった。秦国の為に命をかけて戦い、あれほどの勲功を上げた貴殿が下らない宮中の見栄で潰れるのは心苦しい。私でよければ是非支援させて頂きたい」
【貴方は……】
「肆氏と申す。なに、しがない博士の一人だ」
えぇ……とんでもねぇ大物が釣れました、たまげるなぁ(たまげた)
"あの"玲守が大王様の前に跪いている。まったく笑えない冗談だ。納得できるような、頭が痛くなるような……
目が離せない、自分が面倒を見てきた幼馴染。それが今や救国の英雄とは。本当に選ばれた者は誰だったのか。自分の見る目の無さと共に改めて思い知らされる。
幼い頃から自分が人より優れていたのは知っていた。人が何を考えているかは考えるまでもなく分かったし、自分への反応や周囲の行動も少し考えれば制御出来た。成長する毎に自分の容姿への反応は分かりやすくなる一方だったので、彼女等が望む通りの反応をしてあげれば、いっそ面白い位に世界は思い通りに動いた。
己の力は天命なのだと、自らの腕に収まる心地よい抱き心地と気持ちの良い匂いの小さな世界で私は自らを収めていた。
何もない村での実験染みたソレは今思えば自分の力を持て余した遊びだったのだろう。あっという間に村という小さな世界を手に入れた私だったが、私の他にもう一人そこからはみ出ていた者はいた。
「他の女の子たちと違ってお前は私に何も求めないよね。……いや、畑仕事の手伝いとかそういう意味じゃないって。それは自分でちゃんとやりなさい」
【ケチ。……私は天を待ってるだけだから。粋面に何か求めることがあったらその時頼むよ】
幼い頃から時折こうした物言いをするのが彼女だった。何を言っても上の空な彼女は自分の世界の範疇から外れ、そうであるが故にどう対応したらいいか迷ったものだ。
【粋面、聞いて。この間のことなんだけどね、水を汲んだ帰りのことだったの。家まであと少しの所……ふと目を上げると東の空に橙色の光る物体が見えたの。とても不規則に揺れていた。そして次の瞬間、一面が強烈な光に包まれ……気が付くと私は家についていた。……どう思う?】
「そう。それで今日の水くみはちゃんとやった?」
【わかった、もういい】
しかしそれ以上に彼女が予想外な行動ばかりとるので、彼女だけは別の対応をせざるを得なかった。良い意味と悪い意味で対照的に"特別"な私たちはなぜだか馬が合い、世界への退屈さを感じた時は良く彼女に会いに行ったものだ。
自分の能力を天命だと信じていた。それは彼女が外に出て、彼女を追って私が自分の世界を広げた後も変わらなかった。
玲守がまた訳の分からないことを言ったと思ったら姿を消した。今まで一線は超えたことがなかったので酷く驚いたものだ。彼女は村でも浮いた存在だったので、皆その内帰って来るだろうと楽観的だった。
しかし彼女のことを正しく理解していると思っていた私は焦った。彼女は何を言っても結局のところ純朴で、何も特別な力などない普通の少女であることを知っていたからだ。それ故に彼女の能力を知っていた私だけが焦った。この田舎の小さな村では情報など得られず、仕方がないので選抜兵という形で私も外に出ることにした。将軍になりたいという言葉が本当なら軍にいると思ったからだ。……結局思いの外近い所にいたが、それもまぁ軍にいなければ分からなかったことなので正しい選択だったと言えよう。
実際の所、玲守のことは言い訳にすぎなかったのかもしれない。村という小さな世界に退屈していた私は、身近で能力的に下に見ていた者に先を越されたことに焦りを覚えたのかもしれない。
なぜなら選抜兵として軍学校に入った私にとって、それ程に外の世界は広く魅力的だったからだ。
自分の力で軍を成り上がっていくのは楽しかった。私には天賦の才がある。選抜兵という選び抜かれた者達の中でも100人将にまで上り詰め、実力を示すことが出来た私はそれを確信した。
私にとってあの場所は余りに魅力的すぎたのだ。実力を知れる機会、才を伸ばせる場、周囲の才ある者たち、彼等と共に戦い認められることの充実感。私を妬んだ貴族たちがわざわざ用意してくれる壁もまた楽しかった。
正直この頃になると玲守のことは頭の片隅に置かれていた。私が成り上がっていけばその力で見つけられるだろうと、その位の気持ちになっていたのは否定できない。自らの力を試せる環境など初めてで、楽しくて仕方なかったのだから。
そんな日々。それはある何気ない戦場だった。思い知らされた。本当の天命を見せつけられた。私の何かが折れたあの日は忘れられない。
「やぁ、君が噂の粋面か。あそこの飲み屋の看板娘は俺が狙ってたんだけどなぁ。色々と宿敵になりそうだね、よろしく」
「粋面? 知らんな。同じ100人将だと思ってくれるなよ」
蒙恬と王賁。蒙家と王家という屈指の貴族の嫡男。同じく100人隊の彼等と共に戦った時だった。あれこそが本当の天命の才覚。あれこそが選ばれし者だ。
私には分かってしまった。いや、それが分かるだけ私が優れているという証明なのは間違いない。今は同じでも彼等とは才能の格が違う。私は己を知った。ようやく正しい形で、大きさで知ることが出来た。そうして私は折れ、自分を誤魔化す様に玲守を探す為に再び動き出した。農民の出だから、目立って潰されるのは嫌だから、出世という道を捨てて彼等に追い越されるのは仕方ないと心を納得させて。
久しく会った彼女は救いの様だった。どれだけ彼女が特異でも、広がった自分の世界に収められる相手がこれ程安心できるとは思わなんだ。そうして安堵した私は、私を折った彼等を上回る天意を見せつけられた訳だ。
玲守と共に戦場を駆けた後現れた武神と名乗る男は、自らがただ人より少しだけ優れていただけで何も"特別"ではないと悩む私の心を更に砕いていった。二人の同世代の天才すら霞む、桁外れの天命の持ち主。正しく神を名乗るに相応しい化物は、私に本当の世界の頂点を、いや天の先、天涯を見せつけた。そしてその天涯に住むもう一人の存在を私の目に焼きつけさせた。
自分が面倒を見なきゃと思っていた彼女は自分よりずっと遠くにいる存在で、彼女と私の立ち位置は私が思っていたものを逆転しても足りない位だったのだ。
歌を唄いながら武神と舞う天女。そう呼ぶに相応しい彼女を認めた時、私はようやく私の天命を理解できた。私が今まで彼女に執着していたのは、私が無意識でそれを認識していたからだったのだ!
私は、無意識でも人を見る力だけはあったのかもしれない。それは私が秀才と言えるくらいの才はあるからで、それを与えてくれた天に今は感謝したい。あの姿を見た今はもう嫉妬の念すら湧かず、彼女と引き合わせ、共にいさせてくれた天運にただ感謝をしたい。
天の計らいだ。彼女と共に在る事が天の計らいだ。
私と彼女の力の程が変わらないのは今でも分かる。だが、彼女の言う天が彼女を得体の知れぬ場所へ引き上げているのを今は感じる。
私は彼女を見届けたい。例え、彼女の世界に私が映ってなどいないと分かっていても。私は私の天命が許す限り最後まで彼女の物語を見届けたい。
いずれ将軍として大王様の下にいる彼女を、ふわふわとした足取りで戻ってくる彼女への叱り文句と共に思い浮かべるのだった。