「キングダム~烈人伝~」最速将軍RTA   作:螺鈿

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 さて、領地に戻ったレズちゃんですがやることは山積みです。とりあえずチャートの説明をしましょう。

 

 次のビッグイベント山陽戦までは通常ですと2年ほど空きがあります。しかしこの侵攻でブタさんや全裸マンなどの主攻を担うべき将軍を失ってしまった趙の李牧は焦って計画を前倒しにするんですね。戦力差が取り返しのつかなくなる前に合従軍を仕掛けようといった感じです。なので最短テーブルを引くと大体1年半程度になります。それを前提に練兵計画を立てていきましょう。

 

「玲守、新兵も多くなってきているが騎馬隊中心でいいんだな?」

 

【うん。でも歩兵も幾らかは精鋭として使いたい】

 

「うーん。そっちは拗央達に頑張ってもらおうか」

 

 エリート兵であった粋面の部下たちを中心に能力の高い兵士を騎馬隊にします。こちらの練兵は騎乗スキルの高いイケメンに行ってもらいましょう。新兵たちは歩兵として各小隊に振り分けます。レズちゃん隊でも最古参であり、ステも育っている3ドラたちだけは歩兵の精鋭部隊として今まで生き残った歩兵を中心に組みましょう。

 

「見ろよ! 騎馬隊の甲冑だ」

「肩の部分が赤く塗ってあるのか」

「差し詰め゛赤肩隊゛ってとこだな」

 

 戦場だとごちゃごちゃして分かり辛いので、指示を出すプレイヤー的にカラーリングは大事です。安い軍馬、お情けの甲冑、明日をもれぬ命を敵味方の血で啜る吸血部隊。敵の血潮で肩を濡らし、地獄の使者と謳われる(自称)、そんな最低野郎ども。秦国の片田舎、狭西の山麓に無敵と謳われる(願望)レズちゃん特殊鉄騎兵、最も安価なワンマンアーミー。そんな感じになれたらいいなぁ(珈琲が苦い感)

 

 

 

 練兵計画を立てたら次は領地経営です。まず収益を全部つぎ込んで超兄貴2号館を建てましょう。財布はすっからかんになりましたが趙戦で手に入れたいらない物資も全部売って頭金に替えます。それとレズちゃんが昇進したので月給も増えます、やったぜ。

 

「それでは二つ目の娼館でよいのか? 玲守殿」

 

【はい、人員は彼らで】

 

 先の戦から連れてきた趙の奴隷兵士たちをスタッフにします。知らぬ敵国の地に連れて来られた彼等に「お前らいつ払うんだよぉ~、体で払ってもらおうかな~」とちゃんと説明してあげます。部下に仕事を説明するのは上司の役割。ホモは仕事が出来る、やっぱりわかんだね(威圧的HM笑み)

 

「くっ、殺せ!(声だけ迫真)」

「さわらないで…お願い……やめて………」

「そんなことでいいんですか?」

 

 見ろよコレぇ……この無残な姿をよぉ! これが敗者の姿だぜ!

 必死に抵抗する奴隷たち。やっぱ戦ってクソだわ(ご満悦)

 

 まぁあんなこと言ってますが、彼等は1月もすればトップアイドル目指して自主トレに励みます。趙の元兵士はプライドがクッソ高いので、「魏の方の店にはやっぱ敵わないよなぁ」的なこと言えば勝手に対抗心燃やして各々がトップを目指してくれます。元魏兵で作られた超兄貴側も根が真面目なので勝手にQCとかやって自分たちの店のクオリティを上げていってくれてます。意識たけぇなこいつ等、たまげるなぁ(ドン引き)

 あ、フィーバーは上手いこと起きてるので引き続き男女比は男9:女1にしましょう。他意はありません(逸らし目)

 

「のう、気づいておられるかは知らぬがそろそろ悪い噂も出てきておるぞ。いや、玲守殿にそんな気はないのは分かっておるが……」

 

 うーん、娼館や奴隷、コネの不正利用で大分名声に影響が出てきますね。まぁ部隊を使った治安維持なんかでこの土地の貢献値は稼いでるので運営に影響はないんですが、戦場に出たらなんか絡まれるかもしれませんね。まぁそこら辺を逃げ切るのがRTAです(逸らし目)

 

 てことで娼館2号店は絶対に建てる! 名前は……『超兄貴!』かな(エクスクラメーション感)

 

 

 

 この1年半は基本的に練兵練兵また練兵です。魅力値が高いので徴兵イベをこなさなくても勝手に兵が集まってきますし、金策も領地経営がいいのでガンガン兵を雇えます。省ける行動はドンドン省いていきましょう。

 

 省けるものの中には出兵もあります。積極的に戦場に出て手柄上げた方いいんじゃないの? と素人さんは思いがちですが、RTA的にはビッグイベント以外の戦場は基本的にいりません。細々とした戦場での手柄なんてカスですよ。稀に名有りがいたりもしますがそんなものを当てにするチャートなんて私は嫌だね(半ギレ)。何より出兵はタイムの無駄です。それに原作の様に配置の良し悪しにそれまで上げた功績が影響するなんて幻想ですよ、あんなもんコネが全てです(断言)

 

 出兵には強制と任意があります。軍属だと強制は文字通りで断れませんが、任意の出兵は領地を持つ士族だとそれに応じてある程度断れます。レズちゃんはこないだ爵位を貰ったので断れるものは全て断って行きましょう。そうすると大体山陽までに出兵は4、5回くらいですかねぇ。まま、出るときは出るでしっかり計画に沿って軍を動かしましょう。

 

 そういや軍で忘れがちでしたが軍師どげんかせんといかん問題が何も解決していません。趙侵攻から帰ってきて直ぐにノンケ1号、2号に「てめェェ!何してんだよォォォ!!」と軍師派遣催促のiPhoneを飛ばしました。いい加減返事が欲しいんですがね、お手紙食べちゃったんですかね(不安感)

 

「隊長、蒙毅君から手紙だぜ」

 

【ありがとうございます、邪慰安】

 

「隊長…拗央が「副長がなんかあったらまた自分が」って悩んでんだ。アイツも頑張ってんだけどなぁ。まぁ考えてやってくれや」

 

【がってん】

 

 お、ノンケからお返事がきましたね。内容は……「おっけー。軍師送ったからヨロシコ」って感じです。これでやぁっと軍師が確保できました。まぁこれはイベントが後ろ倒しされただけ、ビビッてないっすよ(安堵のHM笑み)

 

 丁度いい感じに断れない派兵要請が来たので、軍師が来たら一緒に行きましょう。それでは今回はこの辺でバイバイキン!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よりにもよって肆氏とは。困るよぉー玲守ちゃん……」

 

 韓の遠征から帰って来てみれば、いつもの問題児がまたしっかりとやらかしていた。大功を上げ、また位を上げたという話は喜ばしいものだがそんなことが吹き飛ぶ位の情報に開いた口が塞がらなかった。本人の意向で戦についてきた蒙毅と共に頭を悩ませる。

 

「参りましたね。大王派と蒙家の繋がりを狙っているのでしょうか」

 

 玲守ちゃんを皮切りに蒙家との縁を繋ぐつもりか、そうでなくとも周囲に示して呂不韋派へ亀裂を入れるつもりか。何にせよ文官の大物である肆氏が動いたということが重要なのだ。

 

「まぁ2千人将程度ならばどうということはないのですが」

 

「そうなんだけどね」

 

 所詮は武官、それも2千人将。自分たち以外に何の後ろ盾幾らでもない小領主など切り捨てても問題なく、蒙家に影響することなど何もない。蒙家はおいて置いたとして、彼女はこれで大分立場が悪くなったことに気付いているのだろうか。

 

 肆氏が動き、それを彼女が受け入れたことで呂不韋派が彼女に近寄ることがなくなるだろう。まして功を上げて目立っただけで大して重要でもない武官。その上悪どい領地経営や強引な出世で調べさえすれば彼女の悪い評判は耳に入る。諸々を考えてみればやはり彼女の価値は低いのだ。

 

「単純に戦力として欲しかったのかもしれないね。呂不韋派との衝突に備えて」

 

「今はまだ敵にすらなっていないでしょうに。気の早い話です」

 

 軽い口調とは裏腹に眉間を抑える弟。文の道を行き道を解することに価値を見出す文官たち、まして中原出身が多く教養を重視する彼らにあの子が気に入られることはあるまい。蒙家から口を出したらそれこそ策謀と思われてしまう。そこまで読み切った上での勧誘なのか、文官としては遥かに格上の肆氏相手に争う気は全くない。こちらがあの子にしてやれることはもう殆どないだろう。

 

「残念だったね。蒙毅も軍師として独り立ちするつもりだったのに」

 

「全くですよ。こんなことなら韓に行かず彼女に同行すればよかった」

 

 珍しくへこんだ雰囲気に酒を注いでやる。まぁ王騎将軍を狙った新三大天の侵攻なんて読める筈もないし仕方ない。

 

「これで隊の軍師としての道は潰えましたかね。軍略家としての道を行くとしましょう」

 

「お前も気が早いね」

 

「農民出身であちらから願い出た支援。隊への顔つなぎも済んでいた。これだけ好き勝手やれる隊なんてもうないでしょう」

 

「ならお前も俺みたいに立ち上げればいいのに」

 

「その時間があるなら国家戦略を担いたいんですよ」

 

 面倒な事情を背負ってしまった玲鵬隊に蒙家の子息を出すわけにはいかない。降って湧いた話とはいえ、潰れてしまった道に思うことはあるようだ。

 

 自身の道を決めた弟に口を出すこともなく、酒を飲んでいるとふと思い出す。

 

「そういえば手紙が来ていたよ。お前にも来たかい?」

 

「あぁ、軍師のことですか? 私は行けなくなりましたから代理を出そうかと」

 

 蒙毅と自分に出された手紙。論功行賞で自分から貰った礼服を着たという無邪気な内容の他に軍師を紹介してくれという要望。肆氏の一件の後、一体どんな顔をしてこの手紙を書いたのか、此処を抜け出して拝みたくなるがそうするとじぃが怒りかねない。蒙毅の反応を見ることで好奇心を誤魔化す。

 

「本当に将軍まで登りつめるならタダで肆氏に渡す訳にはいきませんよ。『彼女等』を蒙家の方から軍師として遣わせることにしました」

 

「あぁ、あの子たち。……いいんじゃない? 普通の部隊じゃちょっと問題があるだろうしね」

 

「監視は必要ですしね。大王派の思わぬ情報が手に入るかもしれない。それにもし本気で大王派に渡っても彼女らを育ててくれるのなら、まぁ見返りにはなるでしょう」

 

 また面白そうなことを思い付いた弟に笑いを漏らしつつ、上手くいった時の彼女の隊について考える。確かに、あの子たちを使い物に出来たのなら玲鵬隊は格段に飛躍するだろう。それこそ悪評など物ともしない実力を身に着けた将軍の隊へと手が届く。

 

「……それに、呂不韋派が勝つとまだ決まった訳ではないさ。いざという時の為にも、大王派への繋ぎはあっていい」

 

「冗談でしょう? 単純な権勢のみならず、四柱……先生に李斯殿、それに自分もいるのですが?」

 

「あっはっは。いいね、いいね。それらしくなってきたじゃないか蒙毅。戦場に出たお陰かな?」

 

「見物だけですが良い体験でしたよ」

 

 本当はまだ不貞腐れているだけなのは分かっているが口にはしない。滅多に見れない弟に酒を煽りつつ、楽しむことにする。

 

 彼女の選択が正しいのかどうかは分からない。今はただ、『その時』に備えて準備するだけだ。

 

 

 

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