「キングダム~烈人伝~」最速将軍RTA   作:螺鈿

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 さてついにやってきました山陽本戦。戦とは始まる前に終えるもの。準備は済ませているのでサクサクっと終わらせましょう。しかし山陽戦ってなんだか路線の名前みたいですね。え? どうでもいい? そうですね(納得)。じゃあそんな感じのRTAはーじまーるよー(半ギレ)

 

 えー目の前では既にドンパチが始まっています。童顔おじさんことサークルタイガーさんにより賁ちゃま含む第1陣はそれはもうボロボロにされてしまっていますね。まぁ事前工作をされた挙句急造の千人将を狙われているので仕方ありません。老獪なベテランの姦計で滅茶苦茶にされる新人ってベタですよね、僕はそういう王道好きです(唐突な告白)。

 

 あ、それとレズちゃんは今回第2陣の配置でした。まぁ処罰受けての復帰をすると大体2陣か3陣になりやすいです。まぁ計算通りですね(ドヤ)

 

「ムハハ! それでは第1陣の尻拭いに行くぞぉ!!」

 

 ンホッ(興奮)! お目目パッチリの栄備将軍の号令で出陣です。レズちゃんも声を上げていきましょう!

 

【今日も皆で勝利を捧げましょう! 敗北を恐れるな! 死を恐れるな!! 勝利と生は信仰の下にあり!! 進みなさい!! 私の天の兵士たちよ!!!】

 

『オオオッ!!!』

 

 アイヤー! 小細工はいりません! ロータリーのお馬さんに乗って突撃です!! 先頭に立ってイクんだよ! オォウン!!

 

 はいそれじゃあ敵をブンドドしながら今回のチャートを説明しましょう(急な冷静)

 えー今回の目標は三大天の四天王であり軍師である玄峰の首です。玄峰は全体を統括したり攻防重要な地で直接指揮も出来る超優秀な軍師です。そして武力がない代わりに引きの判断マージンはかなりでかいので仕留めるのはかなり難しいですね。以前倒した馮忌とは違い慢心もなく、とにかくやり辛い相手です。

 

 ですがこの戦の初戦に限っては政治や軍略で工作しない限りほぼ確定で原作通りの戦略をしかけてきます。なのでそれを逆手にとって撃破まで持っていきましょう。

 とりあえずは目の前の敵をひたすら蹴散らして軍の優勢を秦側に持っていきます。

 

「グッ!? 第二陣の奴等がッ!!」

「あの赤い肩の連中! 強いぞ!!」

「た、助けてくれぇッ!!」

 

【お熱いのをぉーぶち込んでやぁーる!】

 

 うーん。騎兵が良い感じに仕上がっていますね。今回連れて来たのは全部で500。イケメンに300、レズちゃんに付き添うのが200の配分です。勿論我が軍の騎兵の肩は赤く塗っております(地獄の使者感)

 

「こっちも忘れてもらっちゃ困るぜ!! 行くぞ野尾田!」

「邪慰安まってよぉ!」

「あーっと、まぁ歩兵だけなら統率出来るかな」 

 

 レズちゃんが荒らしたところに更に突撃するエリートドラえも●ズ(歩兵隊)たち。これが現在の玲鵬隊主力になります。レズちゃんが連れてきた隊は全体指揮をイケメンに任せながら共に暴れ、他のモブ共2千人隊はウチのキン肉マンズに任せました。まぁ奴らの使い所は後々なので今回は無茶しない程度に好きにしてどうぞ(投槍)

 

「今の内に咖哩工々は周りこむだわさ! 拉麵男殿は間を埋めて分断させないように!

「むっさ~」

「了解アルヨ」

「よし! 私達でも充分やれる!! 黒ちゃん、そっちは!?」

「ン!」

「流石黒ちゃん! そのまま烏悪頭男たちを進めるだわいな!!」

「コーホー」

 

 あーいいですね。実にいい感じです。軍師がいると楽でいいですねー。うーんこうして3千人もの人間を動かしているのをみるとこのRTAも折り返しも過ぎたんだなーという気持ちになります(感無量)

 

 そんな感じでブンドドを続けると大きな銅鑼の音と共にムービーが入りました。優勢の値が一定を過ぎると玄峰の策が発動します。ここからは敵の環境兵器でMAPが砂塵に塗れ、視界が非常に悪くなります。いいですね、ここまで非常に良いタイムです。

 

「なんだ!? 敵の矢がッ!」

「どうしてこっちを狙える!?」

「ちっ、仕方ない! 防陣体形だ、備えろ!!」

 

 はいここからは視界が悪い中のクソゲーが始まります。

 

 さて、ここで視界から消えた敵はこちらに的確に矢を放ってきます。ここでワタワタするのは素人です。実は敵も布陣を整える為に色々動いてるのでここはまだ有情タイムなのです。今の内に変幻自在ジジイの首を取る為の下準備を済ましてしまいましょう。

 

【粋面、ここお願い】

 

「は? いやどこ行くんだ玲守!? あーもう!!」

 

 一人陣を離れてパカリます。目指すは…あーこっちですねこっち。ほらいました、ゲッチュ!

 

「む! 貴様はッ!?」

 

【げっちゅ!】

 

 えー小さな銅鑼をガンガン鳴らしていたおじさんです。敵は音でこちらの位置を教えているのですが当然ながら自陣のキャラたちは知りません。なので対抗策を練る為にもどうしても「敵は音を使ってる」という事実が必要だったんですね。

 とりあえず敵から銅鑼を「殺してでも奪い取る」したら帰りましょう

 

【ただいま】

 

「お帰り」

 

 イケメンに拳骨をもらいました。フィジカルエリートたるレズちゃんからしたら微々たるダメージです。とりあえず先程の旨を伝えましょう。

 

「成程音か! となれば辿れば敵の本陣がある筈だが……」

「この戦場でそうそう都合よくいくかいな」

「ンン……」

 

 はい知力高めの連中から献策されます。レズちゃんじゃ思いつけないんでね、どうしてもこの作業が必要でした。

 

【天が導いてくれます】

 

「出たよ」

「とてもつもなく嫌な予感がする」

「オウ、モウ……」

 

 ここからが私のオリジナルRTA攻略法です。正攻法でありながら異端にして良質な神プレイ。見せたいですねぇ(ニチャ感)

 

「……じゃあ騎兵連れて玲守が本陣強襲でいいんだな。こっちはオレ達でなんとか損耗を防ぐと」

「位置が知られてるから敵の突撃も時間の問題だわさ。急いだほうがいいわいな」

「ン」

「ですね。あと歩兵たちの混乱を治める為に小隊長たちは残して欲しいんですが……」

「じゃあ強襲組はオレが行くよ拗央。そっちは前やった防塁組めばなんとかなるだろ?」

 

【ららららら…らんらんら……】

 

 はい。こちらの騎兵の準備が整ったら突撃です。それと今回はイケメンがついてきてくれるようですね。超電撃戦になるので純粋な武力は大切です。こんな適当な案でもついてきてくれるのはそれだけ信頼度があるからでしょう。覚えはないですが流石イケメンです(ペッ)

 

「敵の音を辿れるのは玲守だけだ! この煙の中で出たらもう戻ってはこれないだろう!! 頼んだぞ玲守! いやマジで信じてるからな、ホント頼むぞ!!」

 

【信じてる人はそんな言わない】

 

「俺よりお前を信じてる奴はいないよ。さぁいこう! 我らが隊長!!」

 

 準備はいいか野郎共!? ほら行くどー

 

『玲鵬隊 万歳!!』

 

 えーここからは視界がホワイトアウトしている中で音だけを頼りに出発します。この視界の中で敵本陣に辿り着くという無茶をクリアするには幾つか方法があります。一つは聴覚に優れたスキルを持つ部下を使い原作の様に辿る方法、一つは戦場の全体図を予想しながら勘で動き回る方法、一つはリアル聴力を使ったお前何もんだ!?といいたくなる方法です。

 

 一番堅実なのは最初の方法ですがこれはまぁ部下のガチャゲーになりますね。もしいれば普通にこれを採用していました。私も一応は気を使ってこれまでの登用を行っていたのですがいなかったのでしょうがありません。

 二つ目はまぁ山勘戦法ですが玄峰は固定の位置にいる訳ではないのでかなりの運ゲです。しかもほぼほぼ動いている途中で敵の部隊に当たってそのまま囲まれてプチュンするのでおススメしません。一応知力と軍学があれば賁ちゃまみたいに軍の配置からある程度予測してくれますが。

 三つ目は他のRTAで話題になりましたね。まぁあの走者みたいにセミプロの音楽家とかじゃないとムリゲです。当然私にそんなスキルはありません。ですがまぁ……採用するのはこれなんですよね(悪い顔)

 

【こっち】

 

「うわ、マジでいたよ。玲守お前よく聞き分けられるな」

 

【ううん。天のお導き】

 

 はい、こっち。次はこっち。敵の音楽隊を順々に始末していきます。

 フフフ……凄いでしょう? 実はね、私。このRTAの為に研究をし尽くした結果、この手法に辿り着きました!! それはなんと……じゃじゃーん! シアタールームと超高音質の立体音響装置でーす!!(機材の写真)

 

「す、すげぇ。煙の中から出陣なんて正気じゃねぇと思ってたけど…」

「運じゃない! あの人は本当に天啓を受けているんだ!」

「そうだ! あの方こそが天の遣い! 我らの天子様なのだ!!」

 

 いやぁ実は父が音楽好きを拗らせてましてね。この機材使って音響周りをイジってなんとか特定の音域を立体的に聞こえやすくしたんですよね。まぁね、あくまでゲームの音響機材ってことで人力ですし、あの、その……なんとかRTAの範囲でグレーゾーンってことになりませんか?(懇願)

 

【こっち! ここからは静かに!!】

 

 えーそうこうしてると目的地に着きました。ここはギリギリ敵から隠れる煙の範囲内。ここから先は敵の本陣ですね。当然こちらの位置を知らせる敵は排除しております。

 

「ここから先が本陣か」

 

【うん。でも少しだけ待って。天が良いっていうまで】

 

 玄峰戦は煙発生から一定時間で強制終了します。こちらが何もしなくても主人公のノンケ共が頑張ってくれるのでね。しかし本陣突入する際はこの一定時間がミソになります。早めに突撃するとこちらが肉盾になり、遅くなっても撤退が始まれば追いつけず何も出来ません。理想は玉鳳が突撃して敵が撤退のため陣形を変えたタイミングです。私の研究によるとこれはおよそ煙発生5分~5分30秒くらいですね(20敗)

 

【すてんばーいすてんばーい……今ッ!】

 

「行くぞ! 目指すは敵の将の首だ!!」

 

『オォオオ!!!』

 

 イヤー! イヤー!! 煙から颯爽登場して敵本陣の位置確認! あーいいですね、いい位置にいます。上手い具合に罠のある正面をかわして横から入れそうな位置です。オイオイ、本当に運が向いてきてますね!! しかも丁度撤退を決めて陣形を変えるタイミング! やっぱりなぁ、試走は嘘つかない。運ってのは努力が引き寄せる必然なんだと僕は思いました(感想)

 

「新手じゃと!? チィッ! ツキがない、少しばかり長くいすぎたか」

 

「玄峰様!」

 

「まぁよい、第2、3隊を前に出していなせ。その間に撤退じゃ」

 

 はい、親衛隊が前に出てきますね。ですがここまで来たら勝ち確です。見せてあげましょう! 生まれ変わった真・狼牙棒の力を!!

 

【えいッ!】

 

「な、なにぃ!?」

「げ、玄峰様! どうかお逃げッ…」

 

「……よりによってここで出てきたのが介子坊並みの豪将か。小娘と思い読み間違えたか。儂も衰えたものじゃ」

 

 敵を蹴散らしたらジジイのいる高台へ一直線です。全速力で向かってー…ハイッ! ブレーキ&ジャンプ! 人間砲台ですね! そして狼牙棒突き刺して足場に! 高台をカカッと昇りましょう!! まぁこれジャンプからはQTEで自動なので技術もクソもないんですけどね(適当)

 

【こんにちは】

 

「カッ。こんな小娘に首を取られるとはのう」

 

【そうとは限りませんよ】

 

 あっ、この変幻自在ジジイですが実は交渉でワンチャン味方にできます。ちゃんと低姿勢で協力を願えば話は聞いてくれるのでお願いしてみましょう。こういう実力あるベテラン軍師がいると、この後の合従軍の安定感がダンチですからね!

 

【我が隊は若く、貴方の様な経験豊富な軍師を求めています。どうか貴方の教えを我々に授けては頂けませんか?】

 

「フン。筋は……いや、なさそうだな。それに趙に未練はなくとも魏にはあってな。どこぞのジジイの様に惨めに足掻くと決めておった」

 

【そうですか。ではさようなら】

 

「廉頗四天王が一人、玄峰じゃ。高く名乗るといい」

 

 失敗しました(憤怒)

 まぁいいです。知ってましたし?(半ギレ) ということでサクッと首を頂きましょう。ジジイの首なんぞこうして素手で引っこ抜いて……フェイタリティ!!(モーコン感)

 

【廉頗四天王 玄峰! 討ち取ったりぃー!!】

 

『うぉおおおおおお!!!』

 

 首獲ったどぉおおおおお!!!!(首を大切にしまう)

 

 はい。これでチャート達成です。一瞬の出来事に呆然としている敵味方、特に飛信隊のぽかぽか信殿とおぼっちゃま賁ちゃまに手(首)を振ってアッピルしましょう。

 

「マジかよ……一体何が起こったんだ」

「……チッ」

 

 ついでにこっちを見ているであろう廉頗と亀頭西(イヤらしい)に挑発を使って首(手)を掲げてあげます。こうすることで廉頗が激高し、翌日以降の王センが少し戦い易くなります。まぁ上手くいけばの話ですが。ここから見ても豆粒にしか見えないでしょうしね。

 

「玄峰さまぁああああああ!!!」

 

 むむむ! 煙から飛び出してきたのは童顔おじさん!! ヤツが出てきたら戦の終わりです。とっとと下に降りて撤退しましょう。首さえあればもうこんな所に用はありません。

 あ、ついでに彼にも手()を振ってあげましょうね(アイドル感)。明日以降、顔を合わせると高確率で激昂してくれる様になります。

 

「信殿! 増援に囲まれる前に撤退しましょう!! この戦は我らの勝利です」

「グゥッ! こんな決着なんてッ!」

 

「玉鳳、囲まれる前に退くぞ!!」

 

 ハイ! 後はこの様に囲まれる前にサクッと抜け出せば完了です! この少数、しかも親衛隊が健在な輪虎と争うのは正気の沙汰じゃないのでやめましょうね。また今度にしましょう(バイバイキン)

 

 そんな訳で戦を終えて帰ります。あー部隊が結構削られてますね。まぁ私の直属部隊は2千人隊を盾にしておいたので損害は少ないです。グッジョブ軍師’s!

 

 そして秦軍は初日、夥しい死者を出しながらも四天王を討ち取る痛み分けになりましたとさ。大勝利(すっとぼけ)をした玲守ちゃんはMVPとして凱旋です! あとなんか主人公の二人もまつりあげられてました。まぁ頭を使わないアイツらが玄峰を正面から突いていなかったら成立しなかったのでちょっとぐらいはいいでしょう。ホモは寛大、はっきりわかんだね。

 

『玲鵬隊万歳! 玲守隊長万歳!! 我らが天女 玲守!! 大秦国の天女 玲守!!!』

 

 あーいいですねぇ。もっと頂戴(欲しがりさん)

 

 

 

 そんな訳で今回はこの大喝采にサービスであちこちに手()をブンブンする玲守ちゃんで終わりです。

 

 いやーそれにしてもなんていうのかな……ここまでチャートというか試走通りにいくのも久々ですねぇ。こう上手くいきすぎちゃうとイキすぎぃって感じでなんかちょっとはトラブルゥが欲しくなるというか? 多少のガバも華の内じゃないですけれどね。あんまりサクサクチャートを捌きすぎて今回はちょっと動画が短かったですし。まぁ偶にはこういうのもいいでしょう。ガハハハハ! ガーハッハッハッハッハ!!

 

 それじゃあ今回はこの辺でバイバイキン!

 

 

 

 

 

 

 

「まぁそんな訳だけど、本気の輪虎をオレ達中央軍に止められると思うかい?」

 

「……分からん」

 

 信を引き連れて深手を負ったという王賁の見舞いに来た。彼の傷の具合を見つつ、これからの作戦を話したかったらだ。

 

「おいバカかお前等! 戦る前からビビッてんじゃねぇよ!!」

 

 騒ぎ出した信を抑えつつ王賁に言葉を促す。

 敵対する中央軍で最大の脅威となる輪虎。その突破力に対抗して勝利に導くためにはこの3人の隊の力が必要だ。そして前提として今の中央軍……いや彼女に対する認識を共有したかった。

 

「やっぱあの子?」

 

「……現実的に止められるかどうかは奴にかかっているだろう」

 

「だよね」

 

 誰のことを言っているのか察した信が「飛信隊でも止められる」と言い出した。それって王騎軍でもできなかったことなんだけど多分分かってないよなぁと苦笑いする。

 

「チッ。前から思ってたけどアイツは一体何者なんだよ。蒙恬はなんか知ってそうじゃねぇか」

 

「そりゃ知ってるよ。ウチが面倒見てるお客さんだもん」

 

 話が一段落すると彼女の話を振られた。とりあえず共有すべき情報は与えた方がいいだろう。

 

「出は本当に平凡な村娘だよ。でも凄まじい武力と未来を見通すかのような、常軌を逸した用兵で次々と大手柄を立てて出世している。若手の中じゃあ最も将軍に近い存在かもね」

 

「よく言う。出世は役人への献金とお前達蒙家による後押しだろう」

 

「え゛? ズルしてんのか?!」

 

「ハハ。否定はしないけど、それだけじゃないのは分かっただろう?」

 

 そこはぼかしたかったと王賁を見るが無視された。だがまぁ実力があるのは本当だ。 

 

「……あの噂は本当か?」

 

「天の声かい? まぁそうだね。信じるかは任せるけど」

 

「ならばやはり身の程を知らぬ阿呆だ。不敬が過ぎる」

 

「アイツが訳わかんねぇこと言うのはともかく、あの爺をとった力は本物だろ」

 

「フン。下衆は下衆をかばうらしいな」

 

「んだと!?」

 

 コラコラと止めに入る。とにかく中央は今良い状態とは言えないのだ。

 

「全力の輪虎相手に千人隊ではどうやっても力が足りない。本陣もそう思ってるから武力と戦力のある玲守ちゃんを予備隊に回してるんだ」

 

 輪虎の脅威をしった中央軍は、突破を図る輪虎が何処に来てもいいように玲守ちゃんを初日以降予備隊に回している。輪虎も驚異的な武力を持ち、自分を止めかねない部隊がいると知っているので初日以降は積極的に出て来ない。膠着状態が続いているのだ。

 

「それは悪い話ではなかったんだけどね……」

 

 中央を守備し、両翼で攻める。本来ならこちらに有利な状態の筈だったが流れが変わったのだ。

 

「王センが封じられ、カンキは怒り狂った廉頗に蹴散らされた。山林に潜んで伏しているって話もあるけど、美味い状態じゃない」

 

 左右に隙が出来た。このまま攻め込まれれば負けるのはこちらだ。こうなると膠着の意味が変わる。玲鵬隊という最大武力を輪虎に封じられているのだ。

 

「だからこっちから攻めに出るんじゃねぇか! 輪虎を討ち取っちまえば中央は勝ちだろ!!」

 

「馬鹿が」

 

「いや、信は当たってるよ。半分だけだけど」

 

 そうして二人に発破をかけ、輪虎をこちらから討ち取る為の策を語り出す。全ては秦の勝利、じいちゃんを守るために。

 

 輪虎とその手足となる親衛隊を狙い、こちらから討って出る作戦を練った。せめて親衛隊さえ削れれば自分たちのいずれかの千人隊で止められ、彼女を攻めとして使えると。

 しかし……やはり三大天とその四天王は甘くはなかった。

 

 翌日、想定を上回る事態によりこの日の作戦が無意味に帰すことになるとはこの時誰も思わなかっただろう。

 

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