姫松高校麻雀部監督代行播磨拳児   作:箱女

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59 凡人にだけ起きる奇跡

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 実戦の場では、実況席が捉えているよりは事態を重く見ていた。どちらが正しいということではなく、それはある種の避けられない意識の違いによるものだ。どれだけ外部の人間が真剣に深刻に考えたところで、常にそれは内側にいる人々のものには及ばない。理沙が口を噤んだ残りの局のポイントは、場合によってはすでに過ぎ去ってしまっている可能性すらあった。高鴨が南一局で和了った跳満は、それほどまでに重要な意味を持ちかねないものであったのだ。

 

 点数状況で言えば未だに阿知賀は最下位に甘んじてこそいるものの、最後の追い込みの強烈さはとんでもないものがある。前半戦最後に見せつけられたあの流れに乗せられてしまえばもう誰にも止められない。百歩譲ったところでネリーと高鴨の叩きあいになるだけで、恭子が立ち入る隙などどこにもないだろう。あるいはネリーでさえも簡単に弾き飛ばされてしまうかもしれない。ここが恭子にとっての最大のギャンブルだ。彼女がベットするのは、またも大星淡だ。彼女の異能が山の寵愛に敵わなければそれで負け、彼女が諦めても負け。もしも彼女の異能が通れば、五向聴ならばすくなくともまだ戦える。それとは別に大当たりの項目もあるのだが、それに縋るのは虫の良すぎる話だろう。とにかくこのギャンブルに勝ってはじめて、恭子は舞台に上がることができる。

 

 恭子は今日このときほど、自分が凡人であることを恨んだことはない。ずっと目標に掲げてきた優勝がやっと手に届くところに来て、他人に下駄を預けなければならなくなったことは屈辱ですらあった。しかし彼女はそのことと最後に勝つことを絶対に混同しない。なぜなら彼女は凡人だから。利用できるものはなんでも利用しないと勝てないことを十分すぎるほどに知っているからだ。だから恭子は大星淡を、自分が戦うための舞台を整える装置として利用する。高鴨の独壇場とさせないためだけに。卑怯でも邪道でもどんな誹りでも受ける覚悟は済ませている。泥臭くていったい何を恥じることがあるだろう。亀が昼寝をしない兎に勝てるのであれば、もはやそんなことはどうでもよいのだ。

 

 

 決定的な違いがどこにあったかと問われれば、そんなものはないと答えるしかなかった。しかしわずかにでもその力学に影響を及ぼすものがあったとするなら、それは一方が意識的なものであり、また一方は無意識的なものであったという事実だろう。ただ少しだけ、淡と高鴨のあいだでしか通じないなにかの中で、少しだけ淡のほうが自由が利いたというだけのことなのだ。ただしそのことは結果的にこの大将戦の、ひいてはインターハイそのものの勝敗に大きく関わった。あるいは恭子からすれば、それはとうに知れたことだったかもしれない。だが恭子の思考にまで考えが及んでいない観客たちにとってはまるで予想のつくことではなかった。

 

 淡の髪はわずかに乱れ、息を吸うごとに肩がちいさく上下している。うっすらと額に汗も浮いている。しかし顔には不敵な笑みが貼りついている。表情が示す事実はたったひとつだ。この終盤に来てもなお、淡が自身の異能を通したということだ。しかしそのことはもはや恭子やネリーを静かにさせておく理由にはならない。他家を不利にすることはできても自分を有利にするところまでは行きついていないのだから、まだまだ対戦相手には抵抗の余地を残しているということになる。乱暴かもしれないが、言ってしまえばたかが五向聴だ。ひっくり返せない差ではないし、また実際に淡自身が先に和了を譲ったシーンなど決勝以前にも何度も見られている。それは勝負が可能であるということを、あるいはそれだけを示していた。

 

 恭子は和了りからは距離のある手を見ながら、達成しなければならない優先事項と可能であれば実行しておきたい優先事項を頭のなかにざっと並べる。この期に及んで、なにか、確信のようなものなど持ってはいない。いつだってそんなものは持っていなかったかもしれないが、いまは特別に持っていない感覚があった。その代わりに集中はこれまでにないほど高まっている。これから始まるのは舞台装置そのものが意思を持って動く舞台での、ネリー・ヴィルサラーセとの一騎打ちだ。なぜなら彼女が現時点でトップに座しており、恭子が動ける環境下において最も強さを発揮するだろうプレイヤーだからだ。臨海女子の大将が彼女だと判明したとき、恭子は心のどこかでこうなるだろうことを予想していた。あるいはそれはお互いにそうだったのかもしれない。

 

 もうネリーの目など確認する必要もない。ひとつの和了が直接順位に関わる状況だ。彼女がその異能を発揮することくらいは前提として考えてもまったく問題はない。恭子はこの局で、準決勝のあとでネリーの異能を推測して以降、かねてから考えていた対策を実行に移そうと考えていた。それは決してその異能の弱点をつくというような種類のものではなく、現実的な対応とでも言えばいいのか、とにかくそういったものだった。

 

 今は南二局であるから、恭子の推測が正しければ (牌の種類こそ未確定だが) 二と七のつく牌の在り処がネリーにはわかっているはずだ。であるならばネリーからすると背の透けた牌がいくらか見えているようなかたちになるのは疑いのないところだろう。もちろん恭子は実際的にその異能を有しているわけではないから事情は違っているのだろうと思いながらも、その状況について疑問を抱いたがために、前日の段階で考察を進めていた。そうしてたどり着いたのは、もちろん有用であることを否定するものではないが、しかしそれは恐怖心を呼び起こす要因になりかねないというものだった。たとえば局の終盤に、あるいは中盤でもいいだろう、一萬を捨てたいと考えたときに、誰かの手に二萬が見えていたとしたら素直に捨てられるだろうか。

 

 麻雀とはある意味で言えば無知が支配する競技でもある。究極のところ誰が聴牌しているかわからないからこそ誰かが振り込むのであり、確実に当たる牌というものが見えないからこそ危険牌を通すというような現象が存在し得る。それはナイフを手に持った人物と、ナイフを懐に隠した人物とを比べるようなもので、人はどちらを選ぶかと問われれば目に見える恐怖を持たない人物を選ぶだろう。その人物が何を考えているかがわからないという事実に目をつぶって。

 

 ( たぶん、見えてるからこそ怖いんやろ。それやったら準決勝の変な手順の説明もつくしな )

 

 四度の自摸で和了の厳しさを悟った恭子は方策を切り替える。二と七のつく牌を使って、ネリーに対して目眩ましが通用するかを試すことを決断した。当然だが六種類すべてを集めてキープなんてバカな真似をするつもりは毛頭ない。キープするのは多くて二つだ。もちろんそれがネリーの手牌にかすってもいなければ徒労に終わることは間違いないが、手の進み具合でほぼ和了れないとわかっている以上はそれ以外のことを実行しなければならない。漫然と打って勝てるような相手ではないことは、あの合同合宿の時点ではっきりとわかっているのだから。

 

 配牌の時点で手にあった七索と五巡目の自摸で拾った二筒を手に収め、外から見ればあたかも手が進んでいるように見える打ち方を恭子は徹底した。いま一番やってはならないことは恭子自身が振り込んでしまうことだから、かなり気を遣ってブラフを打つ必要があった。その目的はもう手の届く距離にいるとはいえ、トップを走るネリーに和了らせないことだ。わがままを言えばいくらでも要望は出てくるが、恭子がこの局で達成しなければならないものといえばこの二つに限られるだろう。

 

 幸いなことに恭子の通う姫松高校には他家の動きを制限するような打ち方や、あるいは心理的なレベルまで操作するような打ち方を得意とするプレイヤーがいる。つまりブラフを打つお手本には事欠かないということだ。普段から彼女たちと打ち、それを直に体験し続けてきた恭子にはやり方というものがわかっている。懸念するべきことは振る舞いのなかにぎこちなさが混じらないかどうかということだけで、集中が高まっている恭子にその心配が必要かと問われれば、それにいちいち答えるというのは野暮とさえ呼べるほどのことだった。

 

 恭子のブラフは丁寧に、かつ完璧になり過ぎないように徹底された。順調に進行しているように見えているのに、いつまでも和了らないような事態に陥れば疑われるのは当然である。ネリーにはそこに対する意識を通常通りのものに保っていてもらわなければならない。もし無意識下で感じている恐怖を、一度でも意識に上げさせてしまえばすぐさま対応してしまうだろう。ネリーにはネリー自身の異能に対する無意識下の恐怖を抱き続けてもらわなければならない。策を弄するならそのこと自体に気付かれてはならない。ただ願うのではなく、実力や技術といった部分でそれを実行しなければならない場だった。

 

 結果として恭子の策は功を奏した。どれだけだますために自信満々の態度をとれたかは自身ではわからなかったが、南二局の中盤に差し掛かって以降、ネリーの視線がときおり恭子に向けられていたことがその証明になっていた。もちろんその局でネリーが和了ることはなく、南二局を持って行ったのは淡だった。どう低く見積もっても恭子の推測がネリーに影響を及ぼしたと言えるものだった。その一方で勝敗は未だどこにでも落ち着きそうな気配を見せている。この局で直撃を奪われたのは阿知賀の高鴨だった。しかしながら彼女なら二局もあれば二万にも届かない差を埋めるには十分だろう。言うまでもないが、高鴨以外は彼女よりもさらに優勝に近い点差につけている。誰の予断でさえも許されない状況であった。

 

 

 より状況が深くへ進んだことを原因とするのか、またもや淡の強制五向聴が破られた。おそらく微妙な力学の天秤が、再び傾く方向を変えたのだろう。もし淡の異能や高鴨の特性、あるいは異能全体に対する認識が表面上のものにとどまっていれば、この強制五向聴の解除された状況が恭子にとって良いと判断する観客もあったかもしれない。卓上の牌にどのような力が働いているかなどわかるわけがないのだから、むしろ当然だとさえ言える。しかしその実態がまるで違っていることはきちんと頭に入れておく必要があるだろう。

 

 山の加護がさらに威力を増し、卓につく彼女たちが山から引いてくる牌にも影響が出るならば、その自摸は、最初の辺りはまだしもある程度局面が進めば明確に牙を剥く。もともと手の動きやすい自摸ではなかったものが、河が一列目から二列目へと差し掛かるあたりで、はた、と動かなくなった。それはのちに牌譜で振り返って “ああ、ここで止まっていたんだね” などという呑気なものではない。ぴったりとその場の空気でわかるのだ。見えない何かが根っこの辺りを押さえてしまって、どう転んだところで聴牌にはたどり着けないことが。

 

 つまり南三局において、和了へ歩いていくことを許されたのはたったひとりだけだった。しかし高鴨自身はそのことに気付いていない。無意識とはそのことを指し、あるいはそのことが彼女の決定的な弱点と呼べたのかもしれない。

 

 高鴨穏乃は、自分の手を限界まで練ることなくその局を和了ってしまったのだ。なぜなら彼女にとって同卓しているこの面子は、選りすぐりも選りすぐりのいっさい気の抜けない相手であって、わずかにでも油断をすれば切って落とされる、と捉えるべき相手であったのだから。高鴨のなかでは、それは当然のように打点や技術だけではなく速度についても同様に考えが及んでいた。そして繰り返しになるが、彼女は自身で山の加護そのものの存在を知ってはいない。ましてや山の寵愛が他家の手を途中で完全に止めてしまっていることなど、彼女の頭には過ぎりさえしなかった。だから高鴨は()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 もしも卓を囲む面子が違っていたなら、もっと言えばこの場に大星淡がいなければ、オーラスに勝負を回したところで、高鴨の勝利は動かなかっただろう。しかし彼女たちふたりの持つ力は反発し合うものだった。片方を通せば片方が通らなくなるような関係性のものだった。したがって高鴨の和了は、知らなかったことを原因とするとはいえ、軽挙と言えた。言うまでもなくこれも結果論である。奇跡の条件は、次第に整いつつあった。

 

 

―――――

 

 

 息を呑むことができたのは大星淡と高鴨穏乃の両名の特殊性に気付けている者だけだった。ホールにいる観客やあるいはテレビの前の視聴者たちを含めればその割合は極端に低く、その意味ではプロの対局を観戦しているのと大差はないと言ってもいいのかもしれない。仮に奇妙な力が働いていることを察したとしてもその正体が見抜けていなければ、このオーラスで何が起きたのかを理解することはできなかった。

 

 決勝卓大将戦のオーラスという考え得るなかで最も最奥にある場面であることから、高鴨の特性は最大限に発揮されようとしていた。そして本能的にそれを理解していた淡は、ラス親という状況も相まって死力を絞ることに迷いを持たなかった。

 

 オーラスの恭子の配牌は五向聴ではなかった。しかしだからといって高所のような空気の薄さが感じられるというわけでもない。その事実を知っている者などほとんど存在していなかったが、この卓始まって以来の、余計な力学の入っていないまったくの平場であった。淡と高鴨の力が真正面からぶつかって、そして完全に釣り合ったのである。互いが互いに影響を及ぼそうとして、その結果として対消滅をしたのだ。

 

 ( ……なんや? なんかこれまでと違うけど……。って、まさか!? )

 

 凡人を自称する末原恭子は、起こり得る可能性を追求する。もはやそれはクセのようなものだ。だから拳児の (間違った) エールを受けてもとの頭の回転を取り戻した恭子がこの状況を想定していないわけがなかった。これまでにもっと不可解な異能と戦ったことなどいくらでもある。大星淡の異能が配牌に影響を及ぼす、すなわち山に力を行使することなどすぐにわかる。そこから逆算すれば高鴨が彼女の異能を妨害できた理由も同じところに帰結するのは当然だろう。可能性で言えばほとんど願望の領域を出ないものではあったが、先に想定していたぶん、恭子の動き出しは早かった。ラス親でもないのだから、もうこの局に賭けるしかないのだ。

 

 

 六巡目を過ぎてはっきりとプレッシャーを感じ取ることができた。どこから放たれているのかなど考えるまでもない。目をやる必要もない。舞台の特殊な効果がかき消えたこの卓で、勝負になるのはネリー・ヴィルサラーセただひとりなのだから。あとは技術と運と、読み合いのシンプルな項目で争われるだけだ。

 

 もちろんネリーは一定の牌の位置を特定しているだろう。それが彼女のスタイルである。それどころかその事実を恭子が逆手に取ろうとすることも呑み込んだ上で最後の勝負に出るつもりなのだ。もうどの高校も点は僅差なのだから、その部分で圧倒的な差を見せつけるのは不可能であり、だからこそ彼女はプレーの内容で圧倒しなければならなかった。異能が割れたところで勝敗に違いなど出ないと証明しなければならなかった。

 

 一局で勝敗が決まる場において、弱点を持たないということの有用性は計り知れない。なぜならたった一巡の遅れがそのまま敗北につながることもそう珍しくはないからだ。割合で言えばそんな事態はなかなか起きない。それは間違いのないことだが、可能性は常に存在する。そして可能性が存在する限り、いつなにが起きるかなど誰にもわかったことではないのだ。

 

 恭子はその時点で四筒と四萬を握っていたから、それを絶対に手放すまいと覚悟を決めた。仮に自分がある特定の牌の在り処を知っていたとすれば、その牌を狙い澄まして和了るのがいちばん理に適っていると恭子は考える。ロン和了を狙うのであれば、もちろんそれまでの打牌の様子から浮き牌かどうかを見極める必要こそあるものの、その程度の手間で合理性が崩れるはずもない。だから恭子は四筒と四萬はネリーが待ち構えている可能性があると読んだ。見方によっては積極的な防御とも呼べる。あとはその二つの牌を使い切って和了手を仕上げるだけだ。

 

 結局それは、執着心の違いと呼んでもよかったのかもしれない。

 

 大抵のスポーツで、たらればを言ってはいけないという言葉が聞かれるが、それは麻雀も同様である。もしもネリーが準決勝卓で異能の一部を披露していなければ。もしも淡が自身の能力をもっと使いこなしていたら。もしも高鴨が山の加護を自分の支配下に置いていたとしたら。恭子であっても精神状態が完全なものであったなら、という仮定の話はつきまとう。しかしそれらのもしもを超えて現実に勝ち切ったのは、勝つためには自分の力だけでは足りないことを自覚して、不確定なギャンブルに身を投じた自称凡人の少女であった。

 

 恭子を除く少女たちは、あまりに経験が足りていなかった。それは勝ち方にしろ負け方にしろ、また勝つこと負けることそのものに対する経験が貧弱であった。楽しいつまらないを超えた、まだ名前の知らない感情がそこにあることをまるで知らなかった。インターハイにだけある宝物というものがある。それを横目にした彼女たちがいったい何を思うのかは、また別の話だろう。

 

 

 どさりと背もたれに寄りかかって、小さく震える右腕をゆっくりと掲げる。

 

 彼女の顔はあまりに憔悴しきっていて、表情を見ただけでは誰も彼女が並み居る怪物一年生たちを押しのけたとは信じられないだろう。卓の上に転がっている彼女の最後の自摸は三筒で、それが運んできた打点が姫松高校の優勝を決めた8000点だった。

 

 

―――――

 

 

 

 恭子が聴牌してからずっと扉に手をかけていたレギュラー陣は、卓に三筒が置かれた瞬間に扉を蹴破る勢いで飛び出していった。三十秒もしないうちに対局室の観音開きの扉が開いて姫松の面々が恭子のもとへとなだれ込む。それからわんわん泣く様子をテレビ越しに見ながら、拳児は大きく息をついた。一時は本格的にどうなることかと思いかけたが、つまるところ播磨拳児に敗北の二文字はあり得ない。これで目標は達成だ。アメリカでも姫松の優勝は報道され、きっと監督として注目を浴びた拳児の映像が塚本天満のもとへと届くことだろう。そう思うと拳児は拳を握らずにはいられなかった。

 

 そんな拳児を後ろから見ていた郁乃は、声を出さずに思い切り頬を緩ませていた。これまで誰も見たことのないような深い深い笑みだった。郁乃の目標もまさに全国優勝であったのだから当然と言えば当然だろう。そして彼女の怜悧な頭脳は、次なる計画に向けて早くも動作を始めていた。

 

 「なあなあ、拳児くんはみんなに混じらんでええの~?」

 

 「何言ってんスか、そんなガラでもねーっスよ」

 

 「え~? 別に行ってもみんな怒らんと思うけど~?」

 

 微妙どころかはっきりかみ合っていないやり取りに、拳児は面倒くさくなったのか顔さえ向けることなく右手だけを振って否定の意を示した。それなら、ということで郁乃はこの後の姫松全体の予定をざっと拳児に伝えて控室を出ていった。なんでも彼女にはいろいろと回らなければならないところがあるのだという。その足取りはいつものようにふわふわと軽く、その表情はいつものようにやわらかかった。

 

 ( ふふ~、拳児くんみたいなんそうそうカンタンには逃がすワケにはいかんからな~ )

 

 

 

 

 

 

 

 




色々気になる方のためのカンタン点数推移


             南二局開始時   南三局終了時   決勝戦終了時

ネリー ヴィルサラーセ → 一〇五七〇〇 → 一〇三七〇〇 → 一〇一七〇〇

高鴨 穏乃       →  九二六〇〇 →  九六七〇〇 →  九四七〇〇

末原 恭子       →  九九六〇〇 →  九五六〇〇 → 一〇三六〇〇

大星 淡        → 一〇二一〇〇 → 一〇四〇〇〇 → 一〇〇〇〇〇

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