申し訳なさでいっぱいです。しかも、微妙に中途半端になっています。
「アンタ、また怪我したんですって?」
「無理は駄目だよって言ったよね?」
「なんでまた俺の健康状態をお前らが知ってるんだよ?」
あの出来事から翌々日、アースラの機能回復のためにできた2日ほどの猶予の二日目、俺たちは今日だけ学校に来ていた。で、俺は来て早々アリサとすずかによって問い詰められていた。というより、俺の健康情報には個人情報保護法が適応されていないのだろうか?
「また、お前の仕業か?なのは」
「違うの!」
お前は一度、俺の情報を漏らしているからな、一番最初に疑うことになるのは仕方がない。でも、あまり嘘をつかないなのはのことだ本当に違うのだろう。じゃあ、一体誰だ?ということになるのだが俺の怪我を知っていて、この二人の知り合いとなるとアイツらであり、片方は相手にすらされないので必然的に一人に絞られる。
「今回は僕だよ、志希」
「何故、漏らした?」
面倒なことになるのは解りきっているだろうに、思わず頭を抱えたくなる。
「話を逸らすんじゃないわよ」
「そうだよ。なんで怪我したの?」
「坂を歩いていたら、『うっかり』躓いて転がり落ちただけだ」
本当のことを言うわけにはいかないので、咄嗟に思いついた言い訳で誤魔化す。ちなみにこれは俺に限定すれば自分で言ってて悲しくなるがそれなりに説得力のある言い訳だ。何故なら、今までにもこの『呪い』のおかげでとんでもないことになった場面を二人も何度か見ているからである。
「災難だったね」
「頼むからその同情的な視線だけはやめてくれ」
これに関してだけは同情が一番つらい。
side 衛宮
久しぶりの学校生活が終わって放課後。今、僕たちはアリサの家に遊びに来ていた。
志希の怪我についてアリサ達に話したのは志希が無茶をし続けていることに対して僕個人が彼に怒りを覚えているからだ。
ジュエルシードが暴走した時、アルフとユーノの防御でも防ぐことができた筈なのに彼はそれをしなかった。それにアースラに行ってからの収集行動の時も彼は僕やなのはと共に行動せず単独で動いていた。極め付きはプレシアがフェイトに向かって攻撃した時だ。彼は落ちていくフェイトを救うために行動したと思っているが、僕やアースラにいた人たちから見るとプレシアの追撃からフェイトを守るために射線に
そんな彼は今、アリサ宅に保護されていたアルフからクロノ達と共に話を直接聞いていた。
[なのはちゃん、衛宮君、聞こえてた?]
[はい]
[さて、俺は何とかしてアイツを救うつもりだがお前たちは一体どうする?]
志希からの問い。だけど、僕たちの答えは恐らく最初から決まっていた。
[[助けるよ]]
[そうか]
少し、笑うように答えた志希の声が印象に残った。
翌日の早朝、なのはとフェイトが全てのジュエルシードを懸けて1対1で戦闘を行うことになった。
「おい、あれが魔法初心者の戦闘なのか?」
まあ、志希の疑問はもっともだと思う。普通はあり得ないよね。
「なのはの才能がそれだけすごいということだよ」
ユーノが言うにはなのはの才能はとんでもなく高く、まるで管理外世界の人間のように思えないということである。その感想には概ね同意だがそれだけではない。
「才能だけでなく、なのは自身の努力もすごいんだよ」
「そうは言ってもフェイトと互角っていうのはおかしくないかい?」
アルフの疑問は僕もこっちに来るまで微妙に思っていたことだが、本人の努力を間近で見たので今となっては特に思う所はない。
あっ!こんな会話している間にフェイトがバインドに掛かってる。ということは、あれか。実はこの世界において、アレが生まれてしまったのは僕の責任である。どういう事かというと
『受けてみて!二代君の砲撃から思いついたディバインバスターのバリュエーション!』
こういう事である。いや、僕は悪くない。いつか自分で思いついてたはずだから問題ない……筈。
そんな不毛なことを考えていると、アレこと
「ぶっちゃけると、受けたくねぇなあ、アレ」
のんきにそんなことをつぶやく志希。なのははそんなことを言われてるとも知らず、海に落ちたフェイトを拾い上げていた。その時、前と同じように上空に魔力反応が現れ、雷が発生する。
「志希!って、いない!?」
志希がいつのまにか消えていた。いや、いた!なのは達のさらに上空、そこに志希はまるで瞬間移動をしたように唐突に現れた。
「そう、何度も同じ手を食うと思うな!!」
その叫びと同時に彼の腕が振られ、雷が断ち切られ……いや『殺される』。
「さて、覚悟はいいな?」
これから、志希に七夜成分が加わるかもしれない。