そのため文章量がとんでもないことになってしまいました(笑)
……いや、この文章量を普通だと思うべきなのだろうか?
シュートシティのシュートスタジアム。 まるで花が開いているような形をしているこの場所で、チャンピオンに挑む権利を得るための戦いが始まろうとしていた。
「オレの最初の相手は……キミか。 マリィ」
最初の試合、そこに並んだのはアスベルとマリィだ。 アスベルは最初にマリィを相手に戦うことになったのである。 マリィも、アスベルが対戦相手だと確認し、彼に告げる。
「………アニキのこととか、スパイクタウンを盛り上げるとか、いろいろあるけど……結局、あたし自身がチャンピオンになりたか!」
「……ああ、オレもオレがチャンピオンに挑むために、ここまできた」
「だから、あんたのチームを、気持ちよくおねんねさせちゃう!」
「いいだろう、全力できてくれ!」
マリィの言葉を聞いたアスベルは、彼女に笑いかけつつ言葉を返す。 その手には、最初に出すポケモンが入ったモンスターボールがある。
「オレはキミを一人のトレーナーとして受け止め、全力で相手しよう! キミへの礼儀を貫こう!」
「チャンピオンになるために、あんたをコロッとやっちゃうね!」
それにつられてマリィも小さく笑いながら、同じようにモンスターボールを構えた。 そして、そこに実況が響きわたる。
「さぁいよいよ始まります、セミファイナルトーナメント・第一試合! このセミファイナルに出場を決めたトレーナーは皆、ジムリーダー8人すべてに打ち勝った、今年の強者がそろっております! その中の2人……アスベル選手とマリィ選手が、これから! あついポケモンバトルを繰り広げます!!」
「おぉぉぉぉぉっ!!」
「それでは……試合開始!」
審判の合図とともに、2人はポケモンを繰り出した。
「レバルダス、ゴー!」
「頼む、マルヤクデ!」
マリィの一番手はレパルダス、対するアスベルはマルヤクデだった。 まず動き出したのはレパルダスであり、ねこだましでマルヤクデをひるませ、そこからつじぎりでダメージを与える。
「シザークロス!」
「かげぶんしん!」
効果抜群の技で攻めようとしたが、それはかげぶんしんで回避され、そこからさらに連続でつじぎり攻撃を繰り出して、マルヤクデを追いつめていく。 じわりじわりと、マルヤクデの体力は一方的に削られていった。
「そこだ、ほのおのムチ!」
そこで、接近してきたタイミングでマルヤクデは技をたたき込み、レパルダスのワンマンショーを終わらせた。 それにたいしマリィは舌打ちをすると、再び攻撃の体制に入るマルヤクデにたいしレパルダスはふいうちを繰り出した。
「レパルダス、つじぎり!」
「シザークロスで迎え撃て!」
そして、そこから攻撃に繰り出そうとした瞬間、アスベルは同時に技を繰り出させる。 その二つの技が衝突した結果、レパルダスは倒れマルヤクデが勝ち残る。 マリィはすぐにレパルダスを戻すと、すぐに次のポケモンをそこに出した。
「次はアンタだよ、ドクロッグ!」
「ドクロッグか……まだいくぞ、マルヤクデ!」
マリィの2番手はドクロッグだった。 アスベルは引き続きマルヤクデで戦い、先手必勝としてマルヤクデにほのおのムチを指示して、ドクロッグにダメージを与えた。 その威力は確かなものであったが、ドクロッグを倒すにはいたらない。 ドクロッグはほのおのムチを受けた直後に放ったリベンジで、マルヤクデを戦闘不能にしたのだ。
「マルヤクデッ」
「ふふ、最初のレパルダスから受けたダメージがきいとったね!」
「……クッ……!」
先ほど倒したレパルダスは、手痛い置きみやげをしたのだ。 倒れたマルヤクデをみたアスベルはそれに気付くと悔しそうに顔をゆがめたが、すぐに冷静になりマルヤクデをボールに戻した。
「お疲れマルヤクデ、戻って休んでくれ! 次は頼むぞ……ドラパルト!」
そうしてアスベルが次に出したのは、ドラパルトだった。 ドラパルトなんて手持ちにいたんだ、とマリィは驚きながらも、ドクロッグにれいとうパンチを繰り出させる。 それをドラパルトは素早く動いて回避し、角から2匹のドラメシヤをとばす、ドラゴンアローという技を繰り出す。 ドラゴンアローを食らったドクロッグはそれに耐えると、シャドーボールを放ってきてドラパルトに大きなダメージを与えた。 それに耐えたドラパルトは、反撃としてドラゴンダイブを放ちドクロッグを追いつめる。
「ドクロッグ!」
「ドラパルト相手では、リベンジは使い物にならないからな」
「……ッ! ドクロッグ、あくのはどう!」
「りゅうのはどうで打ち消し、シャドーボールで攻撃だ!」
ドクロッグの技を打ち消した上で、ドラパルトは別の技をドクロッグに命中させた。 それによりドクロッグは戦闘不能になる。 倒れたドクロッグをすぐにマリィはボールに戻し、次はズルズキンを繰り出す。
「ズルズキン!」
「続けるぞドラパルト、ドラゴンダイブッ!」
「受け止めて!」
まずアスベルが指示をした技は、大技であるドラゴンダイブだった。 それをマリィはズルズキンに耐えるよう指示を出し、ズルズキンは自分の皮でそれを受け止める。 そして、それなりのダメージを受けはしたがズルズキンは耐え抜き、しっぺがえしで反撃した。
「ドラパルト!」
「こいつを食らうとよかよっ! ドラゴンクローッ!」
「でんこうせっかでかわして、ワイドブレイカーッ!」
ズルズキンの攻撃はなんとか回避に成功し、ワイドブレイカーで逆に攻撃する。 直後、ドラパルトはかみなりをはなちズルズキンを攻撃したが、ズルズキンはかみなりを受けながらもそれにも耐え、ドラパルトにかみくだく攻撃を繰り出した。 その攻撃にはドラパルトも耐えようとしていたが、そこからげきりんを繰り出して、ドラパルトを追いつめ戦闘不能にする。
「どう!」
「……次はキミだ、マンタイン!」
激しい攻撃に倒れたドラパルトをボールに戻し、アスベルはすぐに次のポケモンを繰り出す。 彼が3番手として選んだのはマンタインであり、ズルズキンはそのマンタインに対しても引き続きげきりんを繰り返した。
「アクアリング!」
アスベルはマンタインにその技を指示することで、徐々に体力を回復させていく。 アクアリングの回復とズルズキンのげきりん、どちらが大きいのか。 その答えは、思ったよりすぐに出てきた。
「こんらんがきちゃった……!」
「そこだマンタイン、エアスラッシュ!」
ズルズキンはげきりんの後遺症で混乱状態に陥り、自分を攻撃し始めたのだ。 マリィとしては混乱が来てすぐにさげようとしていたのだろう、だがアスベルはその隙を逃がさず、マンタインにエアスラッシュを指示してズルズキンの体力を一気に削り、戦闘不能にした。
「ズルズキン戦闘不能、マンタインの勝ち!」
「オォォォォォォ!!」
この試合は、ポケモン同士が戦えば戦うほど、どちらが勝ちどちらが負けたとしても、盛り上がりを見せていたのだった。
「いくったい、モルペコ!」
「うららっ!」
マリィが次に出したのは、常に連れ歩いていた相棒のモルペコだった。 その場に出てきたモルペコをみて、アスベルは一旦マンタインを下げると、今度はブラッキーをそこに出した。
「交代するか……」
「そりゃあな」
マリィの言葉に対しアスベルはそう返すと、ブラッキーにでんこうせっかを指示した。 それにたいしモルペコはスパークで迎え撃つ。 ブラッキーはそれに耐えると、あくのはどうをモルペコに打ち込み、続けて再びでんこうせっかでダメージを与える。
「オーラぐるまッ!」
戦う旅にその姿を変化させるモルペコはそこで、オーラぐるまという技を繰り出してブラッキーを攻撃する。 ブラッキー、とアスベルがブラッキーに声をかけた次の瞬間、電撃がブラッキーに襲いかかる。
「なにっ!?」
「でんじは、たい」
どうやらブラッキーは、モルペコのでんじはを受けてまひをしたらしい。 特性のシンクロもここでは意味がない。 まひの影響で自由に体が動かないブラッキーに対し、モルペコはタネマシンガンを放つ。
「つきのひかり……」
「ちょうはつ!」
アスベルはすぐにつきのひかりで回復するよう、ブラッキーに指示を送ろうとしたが、遅かった。 ちょうはつの効果によりブラッキーの得意戦法が封じられてしまい、次の瞬間に放たれたモルペコのワイルドボルトによって、ブラッキーは倒れてしまった。
「ブラッキー戦闘不能、モルペコの勝ち!」
「よかよ、モルペコ!」
「うらら!」
この勝負に勝てたのがうれしいようだ、モルペコはマリィに対し笑ってはしゃいでいた。 一方のアスベルはブラッキーにお疲れと声をかけつつボールに戻して、次のポケモンを繰り出す。
「頼む、ゴリランダー!」
アスベルが次に出したのは、ゴリランダーだった。 その巨体にモルペコも驚きつつも、マリィのほうをみてうなずく。 それにたいしマリィもまたうなずくと、モルペコにオーラぐるまを指示する。
「どうったい!」
「力は確かだが、彼は敗れない! ドラムアタック!」
モルペコのオーラぐるまを受けたゴリランダーは、ドラムアタックでモルペコに攻撃をする。 モルペコは素早く動いて回避をしたものの、直後に放たれたはっぱカッターを受けてしまう。
「ドレインパンチ!」
「うらぁぁ!」
「モルペコッ!」
立て続けに繰り出されたドレインパンチが決まったことで、モルペコは一瞬で戦闘不能になった。 相棒がやられてしまったことにマリィは戸惑いを見せたが、すぐに冷静になるべきだと判断してモルペコをボールに戻す。
「モルペコ、戻るとよか! 次は……ヤミラミの出番ったい!」
そしてマリィが出したのはヤミラミだった。 アスベルはゴリランダーを続投させ、ヤミラミと戦わせる。 まずはヤミラミがねこだましを繰り出してゴリランダーをひるませ、さらにみだれひっかきを繰り出してゴリランダーにダメージを与える。
「大丈夫か、ゴリランダー!」
「ウホッ!」
「よし、はたきおとす攻撃だ!」
ひるんでいた状態から立ち上がったゴリランダーは、アスベルの指示にあわせてはたきおとす攻撃を繰り出した。 その一撃がきいたヤミラミは、シャドークローで攻撃した。 それを受けながらもゴリランダーはドラムアタックを繰り出してヤミラミを吹っ飛ばす。 吹っ飛ばされながらもヤミラミはゴリランダーにむかってナイトヘッドを繰り出したが、ゴリランダーははっぱカッターを繰り出して相殺、そのまま接近して再びはたきおとす攻撃を繰り出し、ヤミラミを戦闘不能にした。
「よくやったぞ、ゴリランダー!」
「ありがと、ヤミラミ……あとは任せて休むといいったい」
マリィはヤミラミをボールに戻すと、より真剣な顔つきになって最後のポケモンの入ったボールを構える。
「みんなのエールがあるったい! 絶対の絶対に勝つもんね! いくったい、オーロンゲッ!」
「戻ってくれゴリランダー! もう一度いってくれ、マンタイン!」
マリィが最後に出したのは全身が黒く長い毛で覆われたポケモンである、ーロンゲだった。 アスベルはここは2連戦をしたゴリランダーを一度戻してから、もう一度マンタインをその場に出す。
「マンタイン、バブルこうせん!」
「オーロンゲ、あくのはどう!」
バブルこうせんとあくのはどうが衝突し弾け飛ぶ。 その爆発の中でオーロンゲはマンタインにつっこみソウルクラッシュを放つ。 その一撃を受けたマンタインはエアスラッシュで反撃をしたが、オーロンゲにあっと言う間にねじふせられた。
「マンタインッ」
「オーロンゲのパワーは、並大抵のものじゃないから! オーロンゲ、そのままDDラリアット!!」
マンタインをとらえたオーロンゲはその技で、あっという間にマンタインを倒してしまった。
「マンタイン戦闘不能、オーロンゲの勝ち!」
「……戻ってくれマンタイン! 頼むぞアーマーガア!」
アスベルはマンタインを戻すと、続けてアーマーガアを繰り出す。 マリィはそれをみると、自分のオーロンゲをダイマックスさせる姿勢に入る。
「アニキが使わなくとも! 勝利のためにキョダイマックス!」
「オレ達もいくぞ、キョダイマックス!」
2人はそれぞれのポケモンをキョダイマックスをさせた。 そのスタジアムのバトルフィールドに2体のキョダイマックスポケモンがそろったことで、観客は盛り上がった。
「ダイアーク!」
「ダイスチル!」
オーロンゲとアーマーガアのダイマックス技がぶつかる。 その二つは衝突し、今度はアーマーガアのダイジェットがオーロンゲにヒットし、オーロンゲのダイナックルがアーマーガアにヒットした。
「アンタとの試合のために、鍛え直した自慢の技で打ち倒す! キョダイスイマッ!」
マリィはオーロンゲに繰り出させたそのキョダイマックス技は、今はアーマーガアにたいしたダメージを与えなかった。 だが、その技にアスベルはある危機感を覚えて焦る。
「それよりはやく、決着をつけるぞ!」
「このキョダイマックス技の効果、わかっとるんね」
「ああ! だから、この一撃で終わらせる! キョダイフウゲキッ!!」
キョダイスイマ、それは数分後に技をかけた相手を眠らせてしまう技。 これを受けてそのまま状態以上になってしまったら痛手だ、そう思ったアスベルはアーマーガアのキョダイフウゲキで相手を倒す。
「どうだ……!?」
その技は相手にヒットしたが、これで倒れるかどうかはわからなかった。 だが、その技を受けたオーロンゲが徐々にキョダイマックスの状態が解けていき、倒れたことで、自分は間に合ったのだと確信を得たのだった。 その場に、実況が響きわたる。
「オーロンゲ戦闘不能! アーマーガアの勝ち! よってこの試合の勝者は……アスベル選手!」
「やったぞ、アーマーガア!」
「……ありがとね、オーロンゲ……」
勝利を喜ぶアーマーガアとアスベル、マリィはオーロンゲをねぎらいつつボールに戻し、アスベルと向かい合う。
「負けちゃったけど……アンタ達のいいところ、たくさんわかったよ!」
「オレ達も、キミ達のいいところがわかったよ。 キミとここで戦えて、よかった」
「うん、アタシも同じ。 スタジアムのみんなが、アタシ達をみていた……アタシやポケモンへの応援。 しっかり聞こえとった……うれしか」
そう語るマリィは、どこかすがすがしい様子だった。 アスベルも、彼女に静かに笑いかける。
「負けたけど、見ていたみんなを熱狂させたんだ。 なんか、よかね!」
「そうだな」
最初の試合は、アスベルが勝利し、決勝へと進んだ。
次の試合は、ホップとマリオンで行われようとしていた。
「アスベルとマリィの試合を見て、1000%勝つしかないって、おれ達はバチバチしているぞ!! ということで、おれが勝ってチャンピオンになるんだ!」
「ちょっとちょっとちょっと! 人のセリフ、パクんないでくれるかな!? 勝つ気でいるのも、チャンピオンになるのも、ボクの方なんだかんね!」
ホップに対しマリオンはそうかえす。
「最初はキミで行くよ、いけコロッち!」
「いっけぇ、バチンウニッ!」
マリオンが最初に出したのは、ココロモリのコロッち。 対するホップは、バチンウニ。 ココロモリはサイコショックでバチンウニを攻撃し、先手必勝をねらったが、そこでバチンウニは反撃で10まんボルトでココロモリに大ダメージを与えた。
「もう一度、10まんボルト!」
「あまいね、サイコキネシス!」
再び相性のいいでんき技で攻めようとするホップだったが、マリオンは同じ策を続けさせないといわんばかりにココロモリにサイコキネシスを指示して、その10まんボルトの軌道をずらさせ、逆にバチンウニにダメージを与える。 そして、立て続けにシャドーボールを放って、バチンウニに攻撃する。
「バチンウニ!」
「コロッち、サイコショックで決めちゃうよ!」
一気に畳みかけようと、マリオンはサイコショックをココロモリに指示しする。 その攻撃を受けたバチンウニだったが倒れることはなく、相手の体力をはかり間違えたのかと思いつつも、ひるまずハートスタンプで使い攻撃を加えようとしていた。
「そこだ、びりびりちくちく!」
そのときホップはバチンウニに、再び技を繰り出させ、その一撃を受けたココロモリは戦闘不能になってしまった。 最初に勝ち星を挙げたのは、ホップだったのだ。
「やりぃバチンウニ、いいぞいいぞ!」
「お疲れさまコロッち……次はキミだよ、マホッち!」
次に出したのは、マホイップのマホッちだった。 バチンウニは再びびりびりちくちくで攻撃を仕掛けようとしたが、マホイップはまもるで防ぎ反撃としてマジカルシャインを繰り出す。 その攻撃に耐えたバチンウニは10まんボルトで攻撃にでたが、それをマホイップはひかりのかべでダメージを軽減させて、再びマジカルシャインを放ってバチンウニを戦闘不能にした。
「よくがんばったなバチンウニ、あとは休んでてくれ! 次はいけ、ウッウ!」
ホップが次のポケモンとして繰り出したのは、ウッウだった。 マリオンはそんなウッウにたいしても一切手加減はせず、マホイップにマジカルリーフを指示してウッウに攻撃する。
「どうかな!」
「ウッウ、反撃だぞ! はがねのつばさ!」
この攻撃はそれなりに効いたんじゃないか、と思ったマリオンだったが、ホップは臆することなくウッウにはがねタイプの技を指示した。 その威力はすさまじく、いくら相性が抜群とはいえマホイップを一撃で戦闘不能にしてしまうほどだった。 目の前で起きたことが信じられないマリオンは、呆然としながらもホップに向かって怒鳴るようにいう。
「ちょ、そのウッウどーなってんの!? ムダに攻撃力たかすぎないっ!?」
「おう、そうみたいだな!」
「そうみたいだな、ですますなーっ!!」
笑顔で語るホップに対しマリオンがそう大声でツッコミをいれる。 そして、ウッウの予想外の強さに対しこれは早々に倒さねばと思ったマリオンは、次にでんきタイプであるストリンダーを出した。
「出番だ、エレッち!」
「ウッウ、まだいけるか!」
ホップがそう問いかけると、ウッウは顔を思い切り上げた。 その動きから、ウッウはまだ戦うつもりなのだと悟ったホップはうなずき、次の勝負もウッウでいくことを決めた。
「その読みをはずれに変える! エレッち、ほうでん!」
「れいとうビーム!」
ほうでんを食らったらまずい、とホップはウッウにれいとうビームを指示することでそれを相殺した。 それは成功し、ホップは立て続けにウッウに、みずの大技を指示する。
「そこだ! ハイドロポンプ!」
そのハイドロポンンプは、ウッウの元々の顔つきに相反するかのように激しいものがあり、攻撃が命中したストリンダーの体力を一気に削った。
「うっ……結構でかいダメージ与えてきたね……!」
こんな物理も特殊も得意なウッウがいるのかよ、とマリオンは内心でツッコミを入れるがボヤいてもしょうがないので、一気に責め立てる作戦を続行する。 ウッウが攻撃の態勢にはいる前に、マリオンはストリンダーにほうでんを指示して、ウッウに大ダメージを与えて戦闘不能にする。
「ウッウ戦闘不能、ストリンダーの勝ち!」
「あっちゃあ……さすがに無理があったか……! でも一泡吹かせられたな、やったぞウッウ! 戻って休んでてくれ!」
ホップはすぐに、ウッウをモンスターボールに戻した。
「いけ、サダイジャ!」
次にホップが出したのは、じめんタイプのサダイジャだった。 それにたいしマリオンは不利だと気付いたことで一度ストリンダーを戻し、次のポケモンを出す。
「シェルッち!」
マリオンがサダイジャに向かって繰り出したのは、パルシェンだった。 そのパルシェンにたいし、サダイジャにホップは迷わずストーンエッジを指示して効果抜群のダメージを与えようとする。
「シェルっち、からにこもる!」
それをパルシェンはからにこもる技で防ぎ、そこかられいとうビームを放ってサダイジャにダメージを与える。 サダイジャは大ダメージを受けたものの凍りづけにはならず、がんせきふうじでパルシェンの動きを封じる作戦にでた。 それによりパルシェンは一度動きを鈍らせたが、持ち前の防御力で耐え、そしてからをやぶって一気に攻撃の体制に入り、れいとうビームで攻撃をして今度こそ凍りづけにした。
「サダイジャ!」
「とどめの、アクアブレイクッ!」
そこにパルシェンはアクアブレイクを食らわせてサダイジャを戦闘不能にした。 ホップはすぐにサダイジャを戻すと、次はモスノウを繰り出す。
「いけ、モスノウ!」
そこに出てきたモスノウは、まずむしのさざめきをパルシェンに浴びせる。 その威力は高く、パルシェンに大きなダメージを与える。 パルシェンはすぐに起き上がり反撃でアクアブレイクを再び繰り出すが、モスノウはそれをぼうふうで吹き飛ばし地面にたたきつけて、そこでギガドレインを繰り出すことで戦闘不能にする。
「シェルっち!」
「どうだ!」
「くっ……ここはエレっちに任せるよっ!」
そういってマリオンは再びストリンダーを繰り出し、ヘドロばくだんでモスノウを攻撃する。 モスノウはふぶきで反撃をするがストリンダーは耐えてからオーバードライブを繰り出して、モスノウを倒す。
「モスノウ!」
「どうだ!」
「いいもんくれるじゃねーかっ! じゃあいくぞ……バイウールー!」
そういってホップはそこにバイウールーを出した。 そのバイウールーをみてマリオンは思うところがあったのか、にやりと笑った後でストリンダーにオーバードライブを指示して、バイウールーを攻撃しようとした。
「突き破れバイウールー! すてみタックル!!」
「なっ……」
だがバイウールーはその電撃を浴びながらもストリンダーにつっこんでいき、その勢いのままストリンダーにすてみタックルを決めた。 その一撃が決まり、ストリンダーは戦闘不能になった。
「いって! チェリっち!」
その結果に対しマリオンは決して口を出すことはなく、ストリンダーをボールに戻してチェリムをそこに出す。 そのチェリムをみて、ホップはにやっと笑うとバイウールーにコットンガードを指示した。
「防御を固めても、ムダだよっ! にほんばれからのエナジーボール!」
「耐えて、しっぺがえしっ!」
エナジーボールを受けたバイウールーはしっぺがえしで倍のダメージをチェリムに与えた。 それにたいしチェリムはソーラービームを放ちバイウールーに大ダメージを与えた。
「ずつき!」
「エナジーボール!」
バイウールーのずつきを受けた後でチェリムはエナジーボールを繰り出した。 そしてチェリムは再びソーラービームを繰り出してバイウールーを追いつめるが、バイウールーはもう一度ずつきを繰り出した。 そして、チェリムははなびらのまいを、バイウールーはすてみタックルを繰り出し、その二つの技がぶつかって、2匹とも戦闘不能になってしまった。
「相打ち……か……!」
「もう、無茶してくれちゃったね!」
「おまえがいうかよっ!」
そうして双方ともに残り一匹となり、ホップもマリオンも後にひけなくなった。 だが、そこで2人とも意を決しいう。
「「一歩もさがるつもりなんて、ない!!」」
「いって、バニっち!」
「いくぞ、インテレオン!」
マリオンの最後の一匹はエースバーン、ホップの最後の一匹はインテレオン。 どちらもダンデが譲ったポケモンである。
「インテレオン、みずのはどう!」
「かわして、エレキボールッ!」
みずのはどうを放ったインテレオンだったが、エースバーンはそれを回避してエレキボールを放ち、逆にインテレオンに効果抜群のダメージを与えた。 そして立て続けに高い威力をもつかえんボールを放ちインテレオンにヒットさせるが、そこでインテレオンのねらいうちが飛んできてエースバーンは体力を大幅に削られた。 そして双方ともにスピードスターを繰り出して、激しく弾け飛ぶ。
「……ねぇ、そろそろ、いいんじゃないの?」
「だな……!」
口角をあげながら出されたマリオンの言葉に対し、ホップは彼女の考えていることがわかったので同じように笑って返事をした。 そして、2人ともそれぞれのポケモンをいったんボールに戻し、そのボールを巨大化させる。
「どかーんと、ダイマックスだよ!」
「ビシバシいくぞ、ダイマックス!」
ダイマックスしたエースバーンとインテレオンが、そこに出現した。 まずはエースバーンがダイサンダーでインテレオンに攻撃したが、インテレオンはそれに耐えてダイストリームで反撃、双方ともに大きなダメージを受けた。 エースバーンは再びダイサンダーを繰り出したが、インテレオンはそれをダイウォールで防ぐ。 そして、インテレオンは一気に勝負を決める体制に入る。
「一気に水でかき消すぞ、インテレオン! ダイストリームッ!」
「だったらその水を蒸発させちゃおう! バニっち、ダイバーン!」
ふたつの技がそれぞれの指示にあわせてぶつかる。 そして、中心ではじけとび、スタジアムが水蒸気爆発により発生した霧に包まれる。
「バニっち……!?」
「インテレオン……!」
そして、双方ともにダイマックスが解除されたが、双方ともその理由が違っていた。 インテレオンがたっていて、エースバーンが倒れていたからだ。
「……エースバーン、戦闘不能! インテレオンの勝ち! よって勝者は……ホップ選手!」
「オォォォォォォォォッ!!!」
ここで、マリオンの敗北とホップの勝利が確定した。
「やった、やったぞインテレオン! まじでさんきゅーなっ!」
「うぉれおん」
「……がんばってくれてありがとう、バニっち! 今日はもう、おやすみ!」
ホップはインテレオンとともに勝利を喜び、マリオンはエースバーンをねぎらいボールに戻す。 そしてマリオンは目のはしに付いた水を指で払うと、 ホップと笑顔で向かい合う。
「あのときのグジュグジュなホップは、もういないんだね。 こんなに強くなってて、ボクもビックリだよ! やるじゃん!」
「あまりその話はしてほしくないけど……最高に楽しい試合だったぞ、サンキューなマリオン! お前も、腕っ節だけじゃなくてバトルも超強いじゃん!」
「はは、だてにここまできてないっつーの!」
そう、互いに相手の実力を認め合い健闘をたたえ合ったマリオンとホップは、そこから立ち去ろうとする。
「そうそう……! キミには悪いけど、ボクはアスベルを応援するからね! ボクのリベンジは、アスベルに託すんだから!」
去り際にマリオンがそういったので、ホップは立ち止まって彼女にいう。
「……マリオン、お前……アスベルが……」
「………………それ以上は言わないで……ボクが言うまでは………」
「……わかった」
ホップはマリオンがなにを思っているのかに気づいたが、本人に口止めをされてしまったためにそれ以上の口出しはしなかった。 マリオンは静かに立ち去っていき、そしてポケモンたちを回復させた後で、アスベルとホップは入場前に顔をあわせる。
「次は、いよいよオレ達だな」
「ああ!」
次はいよいよ決勝戦、戦うのはアスベルとホップの、2人だ。
次回はホップとアスベルの勝負をお届けします。
いい勝負を描きたい、という気持ちだけでかいたので、おたのしみに!