俺の聖剣伝説   作:ユキユキさん

6 / 16
第6話 ~雪の都エルランド。

ーリアードー

 

フェアリー保護の為とはいえ、強制的に火山島ブッカから連れ出された俺とラビ。当初の目的通りにことが進んでいる、…が軽い気持ちで脱出を目指していた身としては複雑だ。謎の幻獣側代表という肩書き、そして保護をした3体のフェアリー達。これからどんな流れになるのかは分からんけれど、第3者的立ち位置から外れて中心人物に躍り出ることは確実。…どうしてこうなった?

 

 

 

 

 

 

ブースカブーの食事の為に魔法王国アルテナ方面へ、寒冷地ということで少々の警戒をしていた。火山島ブッカ出身の俺とラビ、凍える寒さに死ぬんじゃないかと不安だった。そんな俺達を余所にブースカブーはマイペース、凍てつく海の氷を豪快に粉砕しながら泳ぐ。因みに俺の目からして氷の大地にしか見えん、海が氷で見えないんですよ。異常気象だよね? コレ、アルテナの人々はこんな環境下で過ごせてるの?

 

アルテナの人々を心配するのと同時に思う、…俺とラビがヤベェ。火山島の気候に合わせた薄着装備なのだが、…この氷の海へ突入しても全然寒くないのだ。ラビも火山島生まれであるのに余裕の様子、…これも主人公補正なのか!? なんて考えていたんだけど、

 

「…ブゥ。」

 

ブースカブーの加護らしいよ。…これが主人公補正というか転生特典だったり? …まぁどちらでもいいわな、平気だってことに喜んでおこう。ブースカブーも加護ありがとね、…強制的な旅立ちの件はこれでチャラ…になるのか?

 

 

 

 

 

 

寒冷地どころか極寒地だったこの大陸、そんな大陸のとある浜辺に俺とラビは降ろされた。…降ろされても困るんだけど? と言えば、近くに雪の都エルランドがあるからそこで待っていてだとか。それだけ言ってからブースカブーはご機嫌な様子で再び氷の海へ、俺達は極寒地の浜辺に取り残された。

 

取り残された俺達は仕方なくエルランドへ、…何をして待っていればいいんだ? 寝て待つじゃあ暇をもて余す、…エルランド観光が無難か? 何をしようか考えながら向かったわけだが、…猛吹雪じゃね? マジで大丈夫なのか? 魔法王国アルテナや雪の都エルランドを含むこの大陸。

 

 

 

 

 

 

進めば進むほど猛吹雪に、雪の都エルランドも例外なく猛吹雪。そんな中でも人々は逞しく活動している、現地人侮りがたし。…そんな人達の目からしても俺は変な奴に見えるらしく、頭の上のラビ共々好奇の視線に晒されることに。逆の立場だったら俺も同じ視線を送るわな、…うん。

 

そんな怪しい俺とラビは現在、小さな女の子に絡まれている。小さな女の子はチチという名前らしい、俺の周囲をぐるぐると回り、

 

「おにいちゃんのちかくはあったかいねぇ♪なんでなんでぇ~?」

 

と最終的にしがみ付いてきたし、

 

「このきいろいのもこもこでかわいいねぇ♪」

 

とラビをモフってはしゃいだり、

 

「あそぼあそぼぉ~♪」

 

とか言って他の子供達を巻き込んで遊ぶハメに。…まぁ何をやろうかと考えていたからね、これはこれで暇を潰せるからよしとしよう。

 

 

 

 

 

 

猛吹雪の中、子供達と遊んでやったわけだがどうしたものか? 天候は変わらずに猛吹雪を維持、辺りは暗くなりつつあるがブースカブーからの連絡はなし。…というか、どうやって連絡を取ればいい? そこらの話をしないで別れたんだけどヤバくね? しかも遊びに付き合ったせいで宿を取れず、寒くはないにしても流石に野宿は死ぬよね? …う~む。

 

そんな俺の悩みはあっさり解決された。妙に懐いた地元の子であるチチ、彼女は俺にしがみ付いたまま離れなかった。仕方なく彼女に自宅の場所を聞き送り届けたところ、彼女の母親は感謝と共にお礼として泊めてくれるそうだ。正直、…マジで有難い。

 

 

 

 

 

 

チチの家に泊まることとなった俺とラビ、彼女が遊び疲れて寝てから改めて礼を言われた。俺とラビも何だかんだ楽しかったからお互い様ですと返し、そのままチチの家族と世間話をした。と言っても俺は世間を知らんからね、火山島の話しか出来ない。…が、雪国の人からしたら十分みたいで喜ばれた。後半はここら辺の話、魔法王国アルテナ関連と大陸の気候について聞けた。

 

魔法王国アルテナ関連では、草原の国フォルセナとの戦争まで後少しという噂が広まっている。何でも紅蓮の魔導士とかいう奴が中心となり、着々と戦争の準備が進められているとか。…ブースカブーの情報通りだな、…ということは旅人? である俺も気を付けねば。他国からのスパイとして捕まりかねない、こんな状況下で俺とラビを放置すんなやブースカブー!

 

後はこの猛吹雪、原因はマナの減少によるものだとか。それにより理の女王の結界が弱まってしまった、その結果がこの猛吹雪らしいよ。今はまだ堪えられるぐらいの猛吹雪だけど、このまま続いたらいずれは…っていう状況のようだ。…まぁ続いたら大変だろうね、それ以上に猛吹雪を堪えられることの方が凄いと思うのは気のせいか? 結界云々(うんぬん)よりもこのままこの寒さに適応しそうに見える。ここの人達は自覚がないっぽいけど、身体能力が強いのではなかろうか?

 

まぁ俺の見解はともかく、こりゃあマジで幻獣側代表として頑張らなきゃいずれはマナが失くなったり? 責任重大じゃね? …つーか、このことを知らせにフェアリー達が聖域を旅立ったんだっけ? …ヤバイな、ここらがうろ覚えだぜ。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。