「純希。菫はどこにいるかわかったか?」
「どうやらアングリフと言う組織にいるみたいです。こないだアングリフの組織長と一緒にいましたから。」
「な、なんだと?!どうして、シュラハトの敵組織であるアングリフに連れて行かれたんだ?!やはり、あの女が菫に何か仕組んだんだろう。」
「しかも蛇と戦わせてる間、闇の力を使っていたので、正式にアングリフの組織員になってしまったのではないでしょうか。」
颯は椅子から立ち上がり、怒りと言う感情に任せて壁を思いっきり叩いた。壁を叩いた手はとても震えていた。
「くそっ...。アングリフを潰してやりたい」
と、その時組織長室の部屋のドアがノックされた。そのままその扉が開くともう一つの組織。ネイヴィーの組織長である虚構有影が姿を現した。
「颯よ、こないだ渡したカプセルは使ったかな?」
「あぁ。俺の部下である純希、こいつが使った。」
「えぇ。使いましたよ。ですが、アングリフの戦士は2人いましたよ。1人が颯組織長の娘の菫ちゃんで、もう1人はわかりません。」
「そうか。で、颯。お前はアングリフが嫌いだったと言ってたな。交換条件で手を組まないか?」
「交換条件?」
「ネイヴィーがアングリフを潰す代わりに、シュラハトが紫の水晶を探し出す。それで
いいな?」
「む、紫の水晶?」
「あぁ。アングリフには紫の水晶が何処かにあるそうだ。ネイヴィーは今それを探し求めている。」
颯は少し悩んだが頷いた。
「あぁ、とても簡単な事だな。それでいい。」
「なら決まりだな。」
そして、2人は握手を交わし、ネイヴィーの組織長である有影はニヤッと笑った。
「(娘を連れ出すにはネイヴィーと手を組むしかない。アングリフを潰してもらい菫を戻ってこさせる。一番簡単な方法だな。)」
「(シュラハトの連中にアングリフにある紫の水晶を探し出してもらい、紫の水晶の闇の力で憎き彼女を奪い去った世界を壊してしまう。未練など何もない。この世界には何も残らない。)」
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「(何回同じ運命を繰り返せばいいんだ。彼女をいつ救い出せるんだ。)」
星が輝く空の下、1人ベンチに座っていた。
「純希」
純希に誰かか声をかけた。純希が横を見ると、話しかけてきたのは志倉だった。
「そういえばさっき組織長室に呼ばれていたけどなんかあったの?」
「別に。何でもないよ。」
「そう?」
「そう。」
空の雲に隠れていた月が顔を出した。
「ねえ、純希?」
志倉は純希に顔を向けるが、純希は空を見上げたままだった。
「何だ?」
「月が綺麗ね」
「...。」
純希は空を見上げたまま何も返事はしなかった。