「カプセルは後8個か。」
颯は机にカプセルを並べていた。カプセルの中にうっすらと黒いモヤモヤがしたものが浮かんでいるのが見える。
「戦士はそんな簡単に死なないと思います。寧ろ、この8体の闇の魂が倒される確率の方が高いでしょう。」
「戦士は2人か...。」
「はい。今のところ、戦士の数は増える気配もありません。きっと2人しかいないと。」
「さあ、純希君。3つ目も頼むよ。」
「はい。」
「そろそろ紫の水晶を奪ってくるがいい。」
「はい。」
「ただし、菫には傷1つもつけない方法でな。」
「了解しました。」
「ネイヴィーから貰った貴重な道具だからな。無駄遣いするんじゃないぞ」
「はい。勿論です。」
純希は、頭を下げて組織長室から出くて行った。廊下に出ると志倉綿花がいた。
「純希!こんなところで会うなんて!」
「や、やめろ!志倉!誰かに見られていたら、どうすんだ」
志倉は純希の腕に腕を絡めた。純希が志倉を離そうとするが、志倉は離れる気配がない。
「いいの、いいの。組織員は仕事してるし〜、気にする人なんていないから!にしても、一体また組織長と何話してたの?」
「うん、まあ色々。」
「...まさか、なんか組織長が企んでるとか?」
「そんな事はないよ。まあ、将来のこと色々と。」
「はあ、純希の命が狙われないかとても心配だわ...。」
「大丈夫だって。僕の命を狙ったところで、何も起きないし。狙う人なんていないよ。」
志倉は絡めてた腕を話し、純希の手を握った。純希は手を握り返さなかった。
「で、でも!何か起きてからじゃ遅いのよ!!もしかしたら、既に誰かに狙われてて、明日死んでしまったりするのかもしれないのよ!?」
「大丈夫だって。だって、人に恨み買うような行いはしてこなかったし。」
「純希に心当たりはなくても、もしかしたら貴方を恨んでいる人はいるのかもしれないのよ。もし、貴方が危険な目に遭ったら貴方がどこにいても、純希を守りたいから...どこへだって貴方のために飛んで行くわ!!」
「だから、大丈夫。僕はそんな簡単に死んだりしないから。」
「私は貴方のためなら死んだって構わないんだから!!」
志倉の目からは涙が溢れていた。純希はそんな志倉をただただ見つめているだけだった。頭が上手く働かず、返す言葉が上手く思い浮かばなかった。
「...ありがとう。でも、死ぬなら本当に大切な人の為に死んであげて欲しい。僕の為に死ぬなんて、勿体無いよ。それよりも自分の事を大切にしてほしい。」
そう言い残し純希はその場を去っていった。
「(私に対してなんであんなに冷たいのかしら。)」