次の日のこと。
土筆は母親と共に病院へ訪れていた。土筆の右腕と左足の膝に包帯が巻かれていた。
「捻挫みたいです。と言っても、治るまではあんまり時間かからないと思うんで。」
「あ、あの....1週間で治りますか?」
「うーん..早くても3週間くらいです」
「そんなぁ...。」
土筆は肩をガックリ落とした。そんな土筆に医者と母親は心配そうな顔をした。
「何かあるんですか?」
「いいえ...。なんでもないんです。」
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家に帰宅してから土筆は、すぐに2階の自分の部屋へ行き、部屋のドアを閉めベッドに入り体を丸めた。
「(どうして..なんでこんな大切な大会があるっていうのに)」
そんなこと考えていたら、部屋のドアをノックする音が聞こえた。どうせ母親だろうと返事はしなかった。
「入るぞ」
その声は男の声だった。男の声に驚き、勢いよく体を起こした。そしてドアが開くと、現れたのは駿河だった。
「駿河!?」
「で、結局怪我は何だったんだ?」
「あたしを嘲笑いにきたの?」
「違うってば、土筆のことが心配なんだ。ほら昔から土筆は運動神経いいのによく大事なイベントの前に大きな怪我してたじゃん」
「嫌味?」
「小6の運動会の時なんて、クラス対抗リレーでアンカーに選ばれてたのに怪我してたじゃん」
「あれは..誰かに突き飛ばされて階段から落ちただけだし」
「小5の時は陸上部の大会で全国まで行けたのに全国大会の前で骨折して結局出れてなかったじゃん」
「あれは、バスケの授業の時に誰かに足踏まれだけだし」
「..何が言いたいかというと、土筆は色々もったないぞ」
「やっぱあたしを嘲笑いにきただけじゃない!!」
「だから、違うって!!」
「昔っから駿河はそう。すぐ人に何か起きたら駆けつけてるけど、それはその人を嘲笑う為。」
「そんなことない!!」
「本気で心配なんてしてないくせに!!」
「心配してるって!!だから、土筆の家に来たんだよ!!」
「別に来て欲しくないし!!あたしは駿河に心配して欲しいなんて一言も言ってないから!!勝手に人の家に来ただけじゃない!!」
その時、駿河の中で何かがプツッときれた。
「..もういいよ」
「もう近寄らないで!!」
「こんなことなら来なきゃよかったよ!!」
駿河は足音を立てそのまま部屋を出て行ってしまった。
土筆は少し涙目になっていた。
「(いつもそう。こんなことで喧嘩しちゃうのよね..,。ストレス溜まってんのかな、あたし。)」
天井を見つめながら、心の中でそう思ってしまった。