シュラハトの組織長室では、颯が腕組みをし純希と話をしていた。
「何、ネイヴィーから貰ったカプセルが後5個だと?」
「はい。アングリフの戦士達は、何もなくこいつらを倒していっています。このままいけば近いうちに10個目もきっと倒されると。」
「にしても、この中に封印されている魔物達は紫の水晶すら奪えないなんて、とっても間抜けな奴らだな。」
「いいえ。魔物達は強いんです。でも、戦士達が徐々に強くなっているという事です。」
「そうだな。まあ、こんな所で会議していても時間の無駄だ。この魔物達に合う、次に不安な気持ちが多い人を捜してこい。」
「はい。わかりました。」
***
放課後の四組織中央学園の図書室では、ある1人の中学2年生の女子が熱心に勉強していた。
この子の名は、夏我緋桐。
内気な性格から、友達はいない。そのため放課後は、誰かと遊ぶ事をせずに1人黙々と、図書室で勉強していた。その努力が報われ、中学1年生の期末テストからは毎回学年トップの成績をおさめている。
「(よし、今日の勉強は終わり。明日は、ここからやろ。)」
借りていた参考書を棚に戻し、図書室から出た。廊下を歩くと、会いたくない人に会ってしまった。
「花炎...。」
それは、中学1年生である妹の花炎だ。花炎は、友達と一緒にいた。
「へえ、お姉ちゃんまた勉強?」
「...花炎には関係ないでしょ。」
「要するに、友達いないからここで時間潰してんでしょー。」
「花炎ちゃん、お姉さんに失礼だよ!」
友達が花炎の緋桐に対する煽りを止めようとするが、花炎は煽るのを辞めようとはしていない。
「私が羨ましいんでしょー?」
「..辞めて」
「良いよね!お姉ちゃんはさー、勉強できてーまあ、勉強が全てじゃないから!!」
「花炎ちゃん、辞めてよ!」
緋桐は、花炎を無視して階段に向かった。階段を降りている時もまだ、花炎の声が聞こえる。
「(別にどうでも良いんだけど。もう何も思ってないから。高校生になったらあんな家出て行ってやるんだから!友達いなくても良いから。私には勉強さえあれば何にだってなれるんだから!!友達なんて、今無理して作らなくてもいつかは出来るんだから!!)」
緋桐にとっては、友達はいてもいなくても変わらない存在だった。確かに、幼稚園の頃は友達はいたが小学生な頃にその友達に裏切られ、それ以降その出来事がトラウマになり友達を作らなくなってしまった。
別に花炎を羨ましいと思ったこともない。
社会に出るまでに、自分一人で生きれる力を身につけていけばいんだと緋桐は思っていた。